活動データ
タイム
07:27
距離
18.7km
のぼり
1760m
くだり
1794m
活動詳細
すべて見る2022年11月6日、丹沢の塔ノ岳と鍋割山に登りました。表丹沢の玄関口「大倉」から大倉尾根を登り塔ノ岳へ。そこから鍋割山稜を歩いて鍋割山を目指します。鍋割山からは二俣へ下り、西山林道を歩いて大倉へ戻るコースです。 【お知らせ】 登山道の様子やルート詳細の解説動画を公開しました。ぜひご覧ください。 ★【ルート解説】紅葉の塔ノ岳・鍋割山(大倉から大倉尾根・鍋割山稜を周回) https://youtu.be/SE6nMPJsJ_I ★ひとり登山チャンネル https://www.youtube.com/channel/UCMIE12AHq1elXrToA88tqAg 【登山口までのアクセス】 新東名高速道路の今年4月に開通したばかりの区間を走って「秦野丹沢スマートIC」で下車し、一般道を6分ほど走ると大倉に着きます。(県道705号で水無川を渡ってすぐに右折。新東名の高架をくぐり、県道706号へ右折。そのまま道なりに進むと「大倉」の集落に到着) 大倉には、バス停を中心に、駐車場や山荘、蕎麦屋、レストハウス、県立の秦野戸川公園などが集まっており、古くから表丹沢の玄関口として栄えています。 公共交通機関で大倉へ向かう場合は、小田急電鉄小田原線渋沢駅より「神奈川中央交通 渋02 大倉行」に乗車し「大倉」で下車します。バスは6時台から21時台(土日祝は20時台)まであります。 【駐車場情報】(標高低い順) ★水無川駐車場 新東名の高架をくぐってすぐに出てくる、川沿いにある県立の有料駐車場。登山口までは遠いので大倉が満車の時以外はおすすめできない。8:00~21:00営業。早朝などは駐車不可。有料。料金は時間による。トイレ・水道あり。75台。 ★大倉駐車場 大倉バス停の至近にあり便利。24時間駐車可。無人ゲート式。平日500円、土休日800円。一番分かりやすいため早朝でもすぐに満車になる。40台。トイレや水道、靴洗い場、自販機は向かいのバス停にあり。 ★秦野戸川公園大倉駐車場 県立の秦野戸川公園の駐車場 バス停のすぐ先に入口あり。場所はいいが営業が8:00からのため早朝からは駐車不可。160台。10時間まで530円、夏季以外の平日200円。トイレ・水道あり。 ★どんぐり山荘 駐車場だけでも利用可。1日500円(手渡し) 県立駐車場のすぐ上にある。繁忙期には早朝に山荘の方が誘導してくれる。早朝から駐車できるため、大倉駐車場が満車の際にはとても重宝する。トイレなどは近隣にあるバス停のものが利用可。 ★大倉山の家・その他私有地 駐車場だけでも利用可。1日500円(手渡し) 登山口近くにあるため便利。特に県道706号が突き当る所にある民家の庭先のような駐車場は登山口の至近なので即登山開始可。自販機は目の前にあるがトイレについては不明。 【ルート概要】 ①大倉バス停~駒止茶屋(CT:2時間) 大倉バス停から10分ほど民家や畑に囲まれた車道を歩きます。途中には山荘や野菜の無人販売所などがあります。道なりに登っていくと自動販売機がある交差点に突き当るので直進します。正面に登山口の看板が見えてきます。登山口から塔ノ岳までは約6㎞、標高差は1200m以上あります。これが「バカ尾根」とも呼ばれている大倉尾根コースです。 舗装路はすぐに登山道になりますが、始めは緩い傾斜です。やがて表尾根の眺めが素晴らしい「丹沢ベース」という小屋や、土休日のみ営業している観音茶屋(トイレあり)が出てきます。 観音茶屋を過ぎてすぐ、一つ目の分岐が出てきます。左に行くと「大倉高原テントサイト(以前は小屋がありましたが解体されました)」を経由する道です。その分岐を右に20分ほど進むと大倉高原経由の道と合流するポイント「雑地場の平」に到着します。そこからしばらく道の脇にベンチが置かれている平坦な道が続きます。 平坦な道が終わると「見晴茶屋」(トイレあり)が出てきます。その名のとおり見晴らしがよく、秦野の市街地や相模湾に浮かぶ江の島などが見渡せます。見晴茶屋を過ぎてからしばらく急な登りが続きますが、両脇にモミジが植えられた木道や平坦な道など、変化のある登山道です。見晴茶屋から標高差300mほど登り続けると、「駒止茶屋」(奥にトイレあり)という小屋が出てきます。 ②駒止茶屋~花立山荘(CT:1時間25分) 駒留茶屋を過ぎると、明るく平坦な尾根歩きが始まります。右手には塔ノ岳山頂に続く表尾根の稜線が見えます。「堀山」というピークを過ぎると一旦下りになり、また登り返すと「堀山の家」という小屋が出てきます。この小屋から左に「二俣」に下る分岐がありますが、ルートが明確でない難ルートです。 堀山の家を過ぎると左右の崩落したヤセ尾根や、急な岩場、そして延々と続く階段が現れます。階段を登り続けると、右に「天神尾根」に下る分岐が、さらに登ると「小草平」と名付けられた、両脇にベンチの置かれた平坦な場所が出てきます。しばらく平坦な木道を歩いて息を整えます。 平坦な場所が終わるとまたしても急な階段、そして岩場が出てきます。岩場を過ぎたあたりから展望が開け始め、左には富士山が、右には三ノ塔に続く表尾根が、後ろを振り向くと相模湾の大展望が広がります。空に向かって延々と続く階段を登り切ると、「花立山荘」が目の前に現れます。とん汁やかき氷などの軽食もあり、トイレも整備された山小屋で、富士山の絶景を眺めながら休憩ができます。 ③花立山荘~塔ノ岳(CT:45分) 花立山荘からは標高差数10m、階段や岩場の登りが続きます。これを登り切ると、平坦な木道や崩落地に掛けられた橋、岩の間をくねくね歩く道など、丹沢らしい変化に富んだ楽しい山道になります。 さらに20分ほど歩くと、「金冷シ」というT字路に到着します。ここを左に曲がると鍋割山に向かう鍋割山稜です。そちらには後で向かうとして、まずは右方向の「塔ノ岳」を目指します。金冷シから塔ノ岳山頂までは約25分、全体的によく整備された木道や階段が続きます。最後の急な階段を登り切れば塔ノ岳の広い山頂に到着します。 塔ノ岳山頂からは360度の絶景が楽しめます。東京や横浜、千葉などの市街地や、相模湾、丹沢や箱根の山々、そして雄大な富士山。晴れていれば八ヶ岳や南アルプスなども見ることができます。また、山頂にある尊仏山荘は宿泊や休憩もでき、有料トイレもあります。 ④塔ノ岳~鍋割山(CT:1時間20分) 塔ノ岳から金冷シまで来た道を戻りますが、この区間は時間帯によっては登ってくる方とのすれ違いで渋滞することも多いです。 金冷シを鍋割山方面に直進すると、鍋割山稜歩きの始まり。大倉尾根と比べて人と会う機会が急に減り、静かな山歩きが楽しめます。鍋割山までのコースタイムは1時間。途中に大丸、小丸というピークがあり、その前後には多少のアップダウンはあります。しかし、山稜のほとんどはなだらかで、眺望が楽しめる箇所も多い、明るい山道です。ブナやカエデ、落葉松などの木々が紅葉していてとても気持ちのいい稜線です。 大丸と小丸の中間あたりに「小丸尾根」に下る分岐があります。こちらは鍋割山を経由せずに「二俣」に下れるルートですが、遭難の多い難ルートです。 鍋割山山頂からは富士山や相模湾などが眺められ、鍋割山荘の名物「鍋焼きうどん」を求める人々が行列を作っています。山頂にはトイレもあります。 ⑤鍋割山~大倉バス停(CT:3時間半) 鍋割山から「後沢乗越」までは尾根の上の道を標高差500m近く下ります。急な岩の段差や木のハシゴなどがありますがよく整備されています。道の周りには赤や黄色に色づいた広葉樹の森が続き、紅葉を楽しみながら歩くことができました。鍋割山も人気がある山なので多くの方とすれ違いましたが、渋滞するほどではありませんでした。 後沢乗越の分岐で尾根道から外れ、急斜面に刻まれたつづら折りの道や階段を沢に向かって下っていきます。沢に降りてからは暗い杉林の中を行く道に変わり、小さな沢を渡渉するポイントも数箇所出てきます。沢沿いに下り切ると広い河原に出ます。そこに架かる小さな橋を渡ると林道の終点の駐車場(一般車両はここまで来られません)に出ます。そこに鍋割山荘に運ぶための水が置かれています。 登山道はほとんどここで終わり。そこからは広く平坦な砂利道をひたすら歩いていきます。20分ほど歩くと左に「小丸尾根」への分岐が出てきて、さらに進むと「二俣」に着きます。車用の林道のゲートを過ぎ、砂利の道を延々と歩いていきます。後沢乗越から歩くこと2時間、林道のゲートから舗装された車道に出ます。(YAMAPのルートになっている林道は現在作業中のため通行止め。舗装された車道に迂回されます。案内は充分に出ているので迷う心配はありません)住宅や畑の間の車道を20分ほど歩いていくと、大倉バス停の正面に出ます。 【感想】 大人気の塔ノ岳と鍋割山。紅葉のシーズンと好天も相まって多くの方が登られていました。朝5時台には大倉駐車場は満車でしたが、どんぐり山荘や山の家の駐車場にはまだ空きがありました。民間の駐車場がすべて満車の場合は、8時まで待って公園の駐車場に停める必要があるので、早めの到着をお勧めします。 大倉尾根は登りが延々と続くルートですが、意外と変化に富んでいる上、道がよく整備されているので楽しく歩けます。見晴茶屋の少し先のモミジトンネルはまだ青く、紅葉はまだまだ先。紅葉が楽しめたのは駒留茶屋より上でした。丹沢で出会うことの多いシカですが、花立山荘の少し上の辺りで出会ったシカは近付いても逃げず、動画も写真もたっぷり撮影することができました。 鍋割山稜は初めて歩きましたが、ブナやカエデなどの紅葉が見事で、眺望が楽しめるところも多く、表尾根に匹敵する素晴らしいルートでした。蛭ヶ岳や丹沢山も正面から眺められるので、丹沢好きには一番おすすめできるルートです。 鍋割山山頂は多くの人で賑わっていたので早々に下山しましたが、山頂から後沢乗越までの尾根の紅葉が一番見事で、秋山を充分満喫することができました。後沢乗越から沢に下って始まる林道歩きは思ったよりも長く、単調な道が延々と続きます。しかし、そんな辛さを補って余りあるほどの喜びが、このコースにはあると思います。
動画
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