活動データ
タイム
04:42
距離
8.1km
上り
718m
下り
721m
活動詳細
すべて見るいやー、やっちまいました!2週連続ガス登山! 結果的には先週と今週の行き先をテレコにすればよかったんじゃないか、というウワサもありますが、それ以上はもう何も言うまい(^_^;) 天気のことは仕方ない。だってそれが自然だもの!ガスったって楽しく歩くのが山人の心意気!ってことで、今日もしっかりと楽しんでいきましょー*\(^o^)/* 本日訪れたのは北近畿。兵庫県朝来市と宍粟市の市境に聳える段ヶ峰です☆朝来市は但馬、宍粟市は西播磨ですから、播但国境の山ということになります。 段ヶ峰は4年振り2回目。ちょうど季節も同じ頃でした。前回は朝来市の生野から達磨ヶ峰、フトウガ峰を経て段ヶ峰へ、というルート。おそらくこちらがメインルート。 風に揺れるススキ、変化に富んだ登山道、生野高原の大展望…素晴らしかった!いい印象しかありません。 過去レポ→https://yamap.com/activities/2560236 そこで今回はルートを変えて…宍粟市側から笠杉山、杉山を交えて段ヶ峰に向かうことにします(^^) 播但道の朝来ICを降りてR429を北上。途中に神子畑鋳鉄橋があったので立ち寄る。 ここで少し説明を… この但馬地域は全国でも有数の鉱山地帯でした。銀の産出を主とする生野鉱山(朝来市生野町)、銅やその他の鉱石を産出した明延鉱山(養父市大屋町)、そして金を産出した中瀬鉱山(養父市中瀬)…この南北に連なる鉱山で採掘した鉱石を交易の拠点であった飾磨港(姫路市)に運ぶために道が整備されました。 それが生野銀山と飾磨港を結ぶ「銀の馬車道」と、北部の鉱山で採掘した鉱石を生野に運ぶための「鉱石の道」です。この道を馬車を使って鉱石を運んだんですね。 明治、大正、昭和に渡って利用されたこの全長73kmに及ぶ鉱石の輸送路は、「播但を貫く銀の馬車道・鉱石の道」として日本遺産に認定されています。 この神子畑鋳鉄橋は「鉱石の道」に架かる鋳物で作られた鉄橋で、全鋳鉄橋としては日本最古のもので国の重要文化財に指定されているのです。 とにかく美しい橋です!この時代の建造物は用途のみならず美しさを備えています。まさにこれこそが機能美。 この橋を鉱石を積んだ馬車が行き交っていたんですね。 神子畑鋳鉄橋から少しだけ車を走らせると、神子畑選鉱場があります。ここに小さな電車があるんです(^^) これは明神電車といって、明延鉱山と神子畑選鉱場を結ぶ鉱石輸送のための電車です。 1929年に運行を開始。1945年からは人も乗れるようになりました。1949年からは運賃50銭、1952年からは運賃が1円となり、人員輸送が廃止された1985年まで値上げされなかった。このことがメディアに取り上げられ、この明神電車は「一円電車」として全国的に知れ渡ることになったのです。 まず驚かされるのが、この深い山の中で電化されてることですね!貨車や客車を引くのは小さな電気機関車です。客車も小さい!天井が低く真っ直ぐ立つことはできません。対面の長椅子に座ると、膝が触れ合うほどの小ささです。 ほとんどがトンネル区間ですが、深い山間をこの小さな電車が走る様子は長閑なものだったんでしょうね(^-^) 笠杉トンネルを抜けたところで左に折れて森林基幹道に入ります。広い道ではないが離合できないほど狭くもない(^_^;)展望もよくていい道です。 今日の駐車地は石碑のあるT字路のところ。駐車場というわけではないですが、石碑の周囲は広く整備されていて車数台は楽に止めることができます。展望もいい! 石碑には「千峰」の文字。 いい言葉ですねー!この辺りの山域を表すにはピッタリの言葉です(^^) 6:50に到着。もちろん誰もいません。 めっちゃ寒いがな!(>_<) 気温は7度なんですが、風が強くて体感はもっと低い感じ。思わずフリースを着込む。空は曇天。 7:15に出発!まずはすぐ近くの笠杉山を目指します。 森林基幹道を西へ2〜3分進むと大乢北登山口があるので、ここから山に入ります。 取り付きからかなりの急斜面です。しかも段差の少ないベタっとした斜面。一番苦手なヤツやがな!あー、いきなりキツいわ…(~_~;) 断続的に急坂を登ることおよそ15分。笠杉山山頂に到着です!*\(^o^)/* 出発してからおよそ20分、こんな短時間で登頂した記憶はちょっとないなー。でも意外とキツかった(^_^;) 山頂は小広場。疎な木々の間から周囲の様子はわかりますが、基本的には展望のない山頂です。山頂の岩場にはマムシの巣があるらしく要注意です。近づかないようにしましょー。ありがたく三等三角点をいただきます(^^) 笠杉山からは段ヶ峰に向かう尾根筋を歩くのですが、一旦森林基幹道まで下ってから、再度尾根に取り付くことになります。 ここの下りもかなり急!途中アップダウンもあって、距離は短いですが結構下りごたえがあります。 笠杉山からおよそ25分で大乢登山口に下りてきました。 ここは少しややこしい。 登山口に下りて段ヶ峰方面(東)を見ると、森林基幹道から左に折れる道があって、その道が尾根を寸断してるんですね。なので一旦車道に下りてから尾根に登り直さないといけない。 方法は2つ。まずは左に折れる道を左に曲がってすぐのカーブミラーのところから尾根に取り付く方法。急階段を登って尾根に乗ります。 もう一つは、そのまま森林基幹道を東へ5分ほど進んだ先の、小さな標示板のある登り口から尾根に上がる方法。 手っ取り早くカーブミラーから尾根に取り付きます(^^) しばらく進むとお地蔵様がおられました。よく見ると「天保十四年七月吉日」と彫ってある。 江戸時代じゃん!?1843年だから…179年前! 2年前に天保の改革があって、翌年には弘化に改元される。いやー、歴史を感じますなー。 お地蔵様からは急坂登りです。また段差の少ない苦手な斜面や…基本的にこの山の急斜面は段差が少ない。 地面は濡れた黒土でめっちゃ滑る!落ち葉が積もってさらに滑る!段差がないので余計に滑る! 滑ったシカの足跡がよく見られます。シカが滑んねんからニンゲンも滑るに決まってるやろ! しっかりフラットフッティングを意識して、ソール全体を地面に食いつかせるようにしながら登って行きます。 しかし北からの吹上げの風が強烈!めちゃくちゃ寒いやん!(>_<) 急登を登り切るとそこは一面の広葉樹の疎林の広い緩斜面。ちょっとガスってきました(~_~;) 何度も申し上げているように、こういう所こそ道迷いに注意です! 広い緩斜面に疎な木々。どこでも歩けるが、落ち葉が積もって踏み跡はほとんどわからない。しかもガスで視界も悪い。 このような場面で勘に任せて進んで行くと必ず道を失います。景色の変化も少ないので方向も失いやすい。 このような所では、まずしっかりと地図を確認し、自分のいる位置、進むべき方向、体の向きを把握することです。そして確実にマーカーを追うようにしましょう。 この山のマーカーはピンクのリボンが多い。そしてそのリボンは、なんとプレゼントのラッピング用のラメの入ったリボンなんです(^^)このリボン、重ね巻きすると鮮やかで発色がよくとても目立ちます。さらに先を長く伸ばして木に括り付けてあるので、リボンが風に揺れて見つけやすい。このリボン、アリかも?( ̄▽ ̄) 斜面を登り切ると、今度は突然アセビの群落。ここからはほとんどアップダウンのないフラットな稜線歩きになります。 めちゃくちゃ楽です(^^)しかもアセビの木は葉が密集してつくので風除けになる。北側が開けると時折冷たい風が吹きますが、基本アセビの稜線は暖かい☆ 再入山からおよそ45分、少し開けたところに出ました。山上庭園です。 ここは疎な木々とアセビ、そして苔生した岩が点在する小広場。日本庭園のような佇まいです。 さらにその先には「この先、竹田城が見えます」の標示。一応行ってみてからの…ガスで何にも見えへんやんけっ!…と、わかっていながら一人ツッコミ(^_^;) さらに10分ほど進むと、アセビが点在する開けた丘に到着。ここがアセビの丘です。そのまんまやん!(ー ー;) ガスでしっとりしてますが、青空ならきっと気持ちいいはず!展望もよさそうです(^^) さらに5分で、杉山への分岐に到着です。実は杉山はちょっと期待している山頂なので後にとっておいて、まずは本日の最高峰、段ヶ峰に向かいましょう! 分岐からは一旦急斜面を一気に下って、鞍部からはダラダラと登り返す。山頂が近づくとかなり開放的になりますが、なにぶん今日はガスが酷い…(ー ー;) 登山道脇にチラホラとリンドウの花がありますが、みな花は閉じたままです。リンドウはお日様に当たらないと開きませんからね…今日の天気じゃ仕方ない。 最後は高原の稜線を辿って…笠杉山からおよそ1時間55分、9:30段ヶ峰に到着です!*\(^o^)/* この山頂からの景色は素晴らしいんですが…ガスったぁ!何も見えん(~_~;) それでもさすが人気の山、山頂には男性3名が先着してました。 「いやー、ガスりましたねぇ。」 「ホントですねー。」…軽くそんな会話を交わす。 ダメだ…風が強烈!寒いっ!(>_<)…杉山に向かうことにします。 下って登って分岐まで戻る。分岐を左へおよそ5分。段ヶ峰からおよそ30分、杉山に到着!*\(^o^)/* 広い山頂です!この辺りは生野高原なので起伏が少なく穏やかな山頂が多い。 アセビの点在する山頂広場は高木が少なく、まさに360度のパノラマ展望!…なんですが、だからガスってるってば!(>_<) 出発してからおよそ2時間45分、お腹もぺこぺこなので、アセビの木を風避けにしながら食事にしたいと思います。 風は避けられますが気温も低い!確かな温度はわかりませんが、体感では2〜3度ってところでしょうか?じっとしてると体の芯まで冷えます。フリースの上からウインドブレーカーを着込む。 食事をしていると…お?少し明るくなってきたか?徐々にガスが晴れてきました!*\(^o^)/* さっきまでガスに隠れていた段ヶ峰の山頂が見えるようになってきました!南北に長い、ほとんど起伏のない高原のような平らな山頂は特徴的。 雲の高度ははギリギリ段ヶ峰の山頂くらいの高さなので、1100mあたりでしょうか?それより低い山は結構見えてきました。 南西方向には暁晴山が見えます!ススキで有名な砥峰高原から続く峰山高原の主峰です。山頂にたくさんの通信施設があるのですぐわかりますね(^^) その横にはすぐお隣の千町ヶ峰。 さらに西の方には6月に登った東山。その奥に少しだけ日名倉山も見えています。 方向的には兵庫県の1,2,3、氷ノ山、三室山、後山も見えそうですが、さすがに1300mを超える山々は雲の中ですね。全くわかりません。 この杉山からの展望は晴れていれば素晴らしいこと間違いなし!今日も「また来る理由」ですね。青空の下、また必ずこの杉山を訪れてみようと思います☆ 11:00、寒すぎるので下山します(^_^;) 下山は楽ちん(^^)快調に進む。アセビの丘を越えて…あ!竹田城は?見に行こう! うん、朝来山が見える!…ということは…位置的には…よくわからん!(>_<) 山上庭園を過ぎ、疎林の緩斜面を下る。ここは道迷いに注意。特に下りは勢いに任せて進みがちになるので、しっかりとマーカーを確認しながら歩くようにしましょう。 最後は一気に急斜面を下ります。前方にお地蔵様が見えてきました!ただいまー*\(^o^)/* お地蔵様のところで左に折れて、森林基幹道へ下ります。あとは車道を10分ほど歩けば駐車地に戻れます。 杉山からおよそ55分、11:55無事に下山完了です(^-^) さあ、2度目の段ヶ峰でしたが… まずは仕方ないことですが、ガスがちょっと残念でしたね。それでも楽しく歩けたのは、やっぱり山の魅力でしょうか? 生野からのメインルートはもちろんですが、笠杉山からのルートもとてもいいルートです。 変化に富んだ斜面、広葉樹の森の美しさ、アセビの小径、展望のいい高原の稜線…飽きることなく歩ける素晴らしいルートでした(^^) 距離8km、累積標高720mほどですので少し物足りないと思われる方は、例えば段ヶ峰からそのまま南に進んで千町ヶ峰まで縦走するとか、東に進んでフトウガ峰まで足を伸ばしてみるとか、アレンジしてみるのもいいかもです。フトウガ峰の広大な高原と絶景も素晴らしいですからね(^-^) 段ヶ峰は晴れてもガスっても裏切らないいい山。いや、周辺の山々も含めていい山域ですね。ぜひみなさんも訪れていただきたいおススメの山です☆ それと!銀の馬車道・鉱石の道、ちょっと気になります。少し調べてみよーかな?いろいろと訪ね歩けそうだし。 というわけで、次回は杉山リベンジです。千町ヶ峰も絡めたいな(^-^)
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