🕌gotoトルコ 第3週(帰国編) 長野県茅野市3日目 八ヶ岳 11日午後1時、成田空港に着いた。 日本と中華圏以外では絶滅危惧種の防護服マン(ウーマン)に今回も迎えられ、萎えた。 すでに日本人同士で感染させまくった中、「異国から来た」というだけで殊更バイ菌扱いする神経、ぼちぼち治しません? 成田エクスプレスで新宿に出て、特急あずさ松本行きに乗り換えた。 目的地は茅野(ちの)。時差つきフライトからのJR3時間40分は、なかなかの拷問だった。 トルコへ出発する時、帰路に石垣島に乗り継ぐフライトを取っていなかった。 エルジェス登山のための冬装備、トレッキングポールに携帯トイレまで持ち、高度順応もした状態で亜熱帯のお家に直帰するなんて、冗談みたいな話だからである。 折しも、トルコでYAMAPERの投稿を拝見していると、内地は紅葉で盛り上がっている。帰国当日から数日は晴れそうだ。 イスタンブール3日目、ホテルのベッドで寝そべりながらPCを叩き、茅野市街のホテルと車、石垣島行きフライトを一気に予約した。 🕌 🕌 🕌 🕌 🕌 午後6時過ぎ、茅野駅に着き、ホテルにチェックインした後、近くの居酒屋に入った。 枝豆、焼きナス、ブリの刺身、肉豆腐、コロッケ、そして締めにおにぎりを食した。 成田空港で萎えたテンションが、力強く復活した。日本の白いご飯は、本当に美味い。 おばあちゃんとお母さんが営む家庭料理系のお店なのに、その名は「おやじ」。 テーブル席で絶品料理に舌鼓を打っていると、制服姿の息子たちが帰ってきた。そして、カウンター席で夕食を取り始めた。 それを見ていたら、地球放浪が帰国後も続いているような気持ちになり、テンションがさらに復活した。 イスタンブールから26時間かけて茅野市に寄り道した理由は八ヶ岳。昨夏の「gotoアルプス」で登り損ねていた。 当時、瑞牆(みずがき)山と金峰(きんぷ)山に1日で連登したら全身筋肉痛になり、翌日は快晴だったのに茅野市のホテルで仮死状態のまま過ごした。 翌々日も八ヶ岳を諦め、負荷が小さい木曽駒ヶ岳に差し替えたのだった。 再挑戦である。 📌八ヶ岳——— 長野県東部~山梨県北部の火山群。天狗岳、硫黄岳、横岳、阿弥陀岳、権現岳などから成り、最高峰は赤岳(標高2899m)。 —————————————————— 当座の心配事は、アクセス林道だった。 最短ルートとみられる美濃戸登山口(標高1724m)まで車でワープできるものの、かなりの悪路だと、トルコで知った。 グーグルマップの口コミを見ると、普通車でもギリOK、いやヤバいとバラバラ。 それでも「悪材料はイスタンブールで出尽くした」と信じ、13日朝、軽(三菱eKクロス)で突入した。 で、ギリOKだった。 のっけから、徒歩並みの速度に落とさないと走れない悪路。一部では、尖った石がタケノコのように「生えて」いる。 雨で荒れた時はどうなるか不明。対向車が現れた時どうなるかも不明だった。 🕌 🕌 🕌 🕌 🕌 通称「赤岳・地蔵ノ頭周回コース」の逆回り(?)で歩くことにした。 行者小屋までの樹林帯アプローチは単調&退屈で、往路でも長く感じる。 小屋に着くと、眼前に峰々がそそり立っていて、稜線をぐるりと見渡せた。「こんな疲れた状態で登らされるのか?」と思いきり不安になる「そそり立ち方」だった。 尾根の「地蔵ノ頭」に至る急登(直登)は、登るというより這い上がるという様相。時差ボケ&睡眠絶不調の身体には、とりわけ厳しく感じられた。八ヶ岳って、こんなん? とはいえ、距離は短いし、標高を上げれば上げるほど、稜線が生き物(というか怪獣?)のように生々しく見えてくる。 近くに蓼科山、はるか遠くに北アルプスを眺められるくらいの標高になると、肉体的にはともかく精神的には回復した。 🕌 🕌 🕌 🕌 🕌 赤岳山頂へのラスト急登を耐え抜くと、北アルプスのみならず、視界を遮られていた中央アルプス、南アルプス、富士山が、ことごとく雲海の上に全容をくっきり現した。 眺めは言うに及ばず、達成感も上質。日本アルプスの名峰に対し、やや格下だと思い込んでいたが、「ナメていて申し訳ございませんでした」と平伏したくなった。 赤岳山頂からは、登ってきた方向の反対側に下り、阿弥陀岳を経由できるかも?と目論んでいたものの、体力・気力・時間すべてにおいて明らかに不足だった。 所どころ身の危険を感じる急峻な岩場もあったが、下山中に見た「阿弥陀岳への稜線」は、この日のベストショットになった。 🕌 🕌 🕌 🕌 🕌 エルジェス山(標高3916m)のベースキャンプ(標高3000m)でテントを吹き飛ばされ、登頂を断念させられてから2週間。 「濃厚な思い出にはなったけど、ただただ悔しい」というモヤモヤが、八ヶ岳で晴れた。「登頂」という結果は、やはり重要だと思った。天候と眺めにも恵まれた。 エルジェス山は独立峰。眺めと言っても荒涼とした大地が広がっているだけじゃん? 八ヶ岳のほうが絶対いいよね? ね? と自分に言い聞かせつつ、明日15日にお家に帰る石垣市民。 実際、そんなふうに八ヶ岳を褒めても、そんなに過言ではないだろう。
赤岳山頂(標高2899m)まで最短で登れるとみられる美濃戸登山口(標高1724m)。 赤岳山荘駐車場に1日1000円で止められるものの、そこに至るダートは、最初の最初から最後の最後まで、なかなかの悪路。 紅葉シーズンの平日の八ヶ岳の混み具合は想像できなかったが、午前7時ごろの赤岳山荘駐車場は半分も埋まっていなかった。
赤岳山頂(標高2899m)まで最短で登れるとみられる美濃戸登山口(標高1724m)。 赤岳山荘駐車場に1日1000円で止められるものの、そこに至るダートは、最初の最初から最後の最後まで、なかなかの悪路。 紅葉シーズンの平日の八ヶ岳の混み具合は想像できなかったが、午前7時ごろの赤岳山荘駐車場は半分も埋まっていなかった。
登山口から行者小屋までの4kmほどは、苔苔岩岩の樹林帯。 緩やか&単調な上りで、早々に飽きる。帰路は、それなりの拷問区間と化す。
登山口から行者小屋までの4kmほどは、苔苔岩岩の樹林帯。 緩やか&単調な上りで、早々に飽きる。帰路は、それなりの拷問区間と化す。
紅葉には早かったのか、基本的にこんな色づき。
紅葉には早かったのか、基本的にこんな色づき。
行者小屋。どの小屋にも100円トイレがあって、便利だった。
行者小屋。どの小屋にも100円トイレがあって、便利だった。
行者小屋から、八ヶ岳最高峰・赤岳(左)。これ、登る(登らされる)の?
行者小屋から、八ヶ岳最高峰・赤岳(左)。これ、登る(登らされる)の?
行者小屋から尾根の地蔵ノ頭(標高2716m)までの急登区間の途中。 雲海のはるか向こうに、北アルプスの皆様が勢ぞろい。槍ヶ岳も、すぐに分かった。
行者小屋から尾根の地蔵ノ頭(標高2716m)までの急登区間の途中。 雲海のはるか向こうに、北アルプスの皆様が勢ぞろい。槍ヶ岳も、すぐに分かった。
その尾根までのえげつない急登(完全なる直登)区間。 右奥に同じく百名山・蓼科山がひょっこり。 奥は先ほどの北アルプスの皆様。
その尾根までのえげつない急登(完全なる直登)区間。 右奥に同じく百名山・蓼科山がひょっこり。 奥は先ほどの北アルプスの皆様。
赤岳山頂に至る尾根道のラストアタックも、えげつない急登。一度コケたら、下まで転がり落ちていきそうだ。 奥に見えるのは、赤岳天望荘。山頂には別の山荘がある。
赤岳山頂に至る尾根道のラストアタックも、えげつない急登。一度コケたら、下まで転がり落ちていきそうだ。 奥に見えるのは、赤岳天望荘。山頂には別の山荘がある。
赤岳山頂付近から、横岳、硫黄岳に連なる稜線。左奥は蓼科山。
赤岳山頂付近から、横岳、硫黄岳に連なる稜線。左奥は蓼科山。
赤岳山頂付近から富士山
赤岳山頂付近から富士山
つ、つ、つ、つ、着いた......。赤岳山頂。 行きは、ゆっくりペース。登山口から5時間かけた。
つ、つ、つ、つ、着いた......。赤岳山頂。 行きは、ゆっくりペース。登山口から5時間かけた。
山頂にいた子。どなた?
山頂にいた子。どなた?
赤岳山頂から、赤岳山頂山荘方向の稜線。
赤岳山頂から、赤岳山頂山荘方向の稜線。
赤岳山頂から、南アルプスの皆様。
赤岳山頂から、南アルプスの皆様。
さっきの子、ジャンプ・スタンバイ。ハイカーがこぼした食べ物をハイテンションでつついていた。 ボディはスズメ風の装いなのに、頭からグレーのフードを被っている感じ。
さっきの子、ジャンプ・スタンバイ。ハイカーがこぼした食べ物をハイテンションでつついていた。 ボディはスズメ風の装いなのに、頭からグレーのフードを被っている感じ。
通称「赤岳・地蔵ノ頭周回コース」の逆回り(?)で下山中。 この日見た中では、この阿弥陀岳の稜線が一番イケメンだと思った。
通称「赤岳・地蔵ノ頭周回コース」の逆回り(?)で下山中。 この日見た中では、この阿弥陀岳の稜線が一番イケメンだと思った。
この日、一番「秋」だったところ。
この日、一番「秋」だったところ。
赤岳山頂(標高2899m)まで最短で登れるとみられる美濃戸登山口(標高1724m)。 赤岳山荘駐車場に1日1000円で止められるものの、そこに至るダートは、最初の最初から最後の最後まで、なかなかの悪路。 紅葉シーズンの平日の八ヶ岳の混み具合は想像できなかったが、午前7時ごろの赤岳山荘駐車場は半分も埋まっていなかった。
登山口から行者小屋までの4kmほどは、苔苔岩岩の樹林帯。 緩やか&単調な上りで、早々に飽きる。帰路は、それなりの拷問区間と化す。
紅葉には早かったのか、基本的にこんな色づき。
行者小屋。どの小屋にも100円トイレがあって、便利だった。
行者小屋から、八ヶ岳最高峰・赤岳(左)。これ、登る(登らされる)の?
行者小屋から尾根の地蔵ノ頭(標高2716m)までの急登区間の途中。 雲海のはるか向こうに、北アルプスの皆様が勢ぞろい。槍ヶ岳も、すぐに分かった。
その尾根までのえげつない急登(完全なる直登)区間。 右奥に同じく百名山・蓼科山がひょっこり。 奥は先ほどの北アルプスの皆様。
赤岳山頂に至る尾根道のラストアタックも、えげつない急登。一度コケたら、下まで転がり落ちていきそうだ。 奥に見えるのは、赤岳天望荘。山頂には別の山荘がある。
赤岳山頂付近から、横岳、硫黄岳に連なる稜線。左奥は蓼科山。
赤岳山頂付近から富士山
つ、つ、つ、つ、着いた......。赤岳山頂。 行きは、ゆっくりペース。登山口から5時間かけた。
山頂にいた子。どなた?
赤岳山頂から、赤岳山頂山荘方向の稜線。
赤岳山頂から、南アルプスの皆様。
さっきの子、ジャンプ・スタンバイ。ハイカーがこぼした食べ物をハイテンションでつついていた。 ボディはスズメ風の装いなのに、頭からグレーのフードを被っている感じ。
通称「赤岳・地蔵ノ頭周回コース」の逆回り(?)で下山中。 この日見た中では、この阿弥陀岳の稜線が一番イケメンだと思った。
この日、一番「秋」だったところ。
この活動日記で通ったコース
赤岳山荘駐車場発着|赤岳・地蔵ノ頭周回コース
- 7時間33分
- 11.1 km
- 1274 m