乗合タクシー300㍒(2300円)。
 暑い。石垣島みたいに暑い。 戻る 次へ

古代街道から地中海の町を望むの写真

2022.10.02(日) 13:59

 乗合タクシー300㍒(2300円)。  暑い。石垣島みたいに暑い。

この写真を含む活動日記

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04:31

12.7 km

405 m

古代街道から地中海の町を望む

ヒエラポリス-パムッカレ

2022.10.03(月) 日帰り

 🕌gotoトルコ 第2週 カシュ2日目 リキアン・ウェイ   山の次は海。  2日、トルコ中央部の都市カイセリから、イスタンブール経由で地中海沿岸部に飛び、リゾート地カシュ(Kaş)に入った。フェティエ(Fethiye)も含めて5泊する。  きっかけは「トルコ、トレッキング」でググって知った「リキアン・ウェイ」。日本人ハイカーによるブログの写真に惹きつけられた。地中海の青、青、青!  ルートマップ、アクセス方法など相変わらず情報不足だったが、遭難のリスクは小さいし、現地で聞けば何とかなると踏んだ。  📌リキアン・ウェイ(Lycian Way)———  トルコ南部、地中海に沿った古代都市街道。540km、23コース。  眺めがよく、古代リキア遺跡も点在しているので、トレッキング愛好者には人気が高い。1~2週間かけて歩くツアーもある。   リキアの首都の遺跡クサントスは世界遺産。紀元前1200年ごろ(!)から町が造られ始め、血生臭い戦乱の歴史を持つ。  ——————————————————  大移動となった2日の核心部は、沿岸部のダラマン空港(Dalaman)からカシュまでの150km、2時間超の陸路だった。  「地球の歩き方」には、長距離路線バスを乗り継ぐ方法しか紹介されていない。トータルで何時間かかるのか、そもそも無事に乗り継げるのか、全く読めなかった。  必死にググり、直行する乗合タクシーを見つけたが、トルコ語サイトが分かりづらかったり、「予約通りピックアップしてもらえなかった」という口コミ投稿があったり......  結局、カシュの旅行会社の車をオンライン予約。先方から「前日にドライバーの番号をお伝えします」という英文メールが送られてきたものの、半信半疑だった。  案の定、乗車前日に連絡が来ない。  「どないなっとんねん?」とメールを送ると、「Dakyung Koさんでよろしかったですか?」という間の抜けた返信があった。韓国人(?)の予約と混同している。  まあ、返信があっただけマシか。    🕌  🕌  🕌  🕌  🕌  ダラマン空港に降り立つと、「ここは石垣島ですのん?」と言いたくなるほどの熱気が、まずは全身にまとわりついた。  湿度こそ控えめな感じだが、この日のトルコ地中海沿岸部の最高気温は30℃を超えた。真夏はどうなるのだろう。  念押しが効いたのか、乗合タクシーには難なく乗れた。肩の荷がストンと下りた。  カシュの手前20kmくらいまで来ると、地中海が視界に飛び込んできて、曲がりくねったオーシャンビュー・ロードになる。  地中海沿岸部は山がちで、しかも石灰岩なので、景色が白っぽい。家々も白い。それらが太陽に映えて、強烈な光を放つ。そして、入り江の白いビーチ......  カシュのメインストリートは「バカンスシーズンか?」と目を疑いたくなるほどの賑やかさだった。ガチのリゾートであり、バカ騒ぎ組も散見され、趣味には合わない。  だから、リゾート客が見向きもしないトレイルを歩けるなんて、幸せすぎる。  🕌  🕌  🕌  🕌  🕌  翌3日、そのリキアン・ウェイをどう歩くか。  ググってルートマップを見つけたが、どのルートがお勧めか、どうアクセスするか、やはりよく分からない。特に非英語圏でローカルバスを使いこなすのは難しいし。  そこで、タクシーを使うことにした。カシュから12km離れた山間の集落Pınarbaşıまでワープし、古代リキア遺跡Phellosを絡めつつ、リキアン・ウェイを歩いて戻る。  港のタクシー乗り場の受付で行き先を告げると、近くのベンチにいた運転手のおっさんに付いていくよう指示された。  その車(写真参照)を見て、おいおいおい。  どう見ても白タク。車検を通っているとも思えない。これで正規料金を取るのか?  ただ、ボロいので速度が出ない。暴走したくてもできず、ある意味、安全安心だった。  「まあ、いっか」と乗っていると、おっさんは断りもせずタバコを吸い出した。おいおいおい。まあ、いっか。トルコだし。  🕌  🕌  🕌  🕌  🕌  Pınarbaşıで「タクシー」を降りると、リキアン・ウェイの案内標識をすぐに見つけられて、乾き切ったトレイルを歩き出した。  期待通り、誰もいない。フェロス遺跡も、予め「遺跡」と言われていないと気づかずに通過してしまいそうなほど地味だった。  カシュの町に集結していたリゾート客とは完全に一線を画す我がセレクションに、目眩がするほど興奮した。そう、放浪感・優越感・孤独感の極上ブレンド。  その後のリキアン・ウェイは、延々と荒野だった。アフリカのサバンナのようで、嫌気がさしたところで突然、眺望が開けた。カシュを見下ろす断崖に着いたのだ。  心憎い、劇的なエンディングである。  地中海の青、木々の緑、ビーチの白、屋根のオレンジが、輝きすぎていて眩しい。  これこれ、これを見たかったの。  このスポットは"Sleeping Giant"と命名されているが、カシュからの直登ルートは歩き慣れていないと厳しく、反対側からもレンタカーではアクセスできない。  すなわち、歩きたがらないリゾート客からは隔絶されているのだった。  鋭い読者は、ピンと来ただろう。  石垣島至高の展望スポット「ぶざま岳テラス」と同タイプの穴場なのである。