活動データ
タイム
19:49
距離
30.6km
のぼり
2714m
くだり
2685m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る先週の八ヶ岳が岩場歩きのよい前哨戦となり、今回のコースはこの夏の集大成のような山行となりました。 ◆一日目:上高地~横尾~涸沢カール~北穂高岳(北峰 & 南峰)~北穂高小屋 泊 ◆二日目:北穂高小屋~奥壁バンド!~涸沢岳~奥穂高岳~吊尾根~紀美子平~前穂高岳~重太郎新道~上高地 下山 夏の最後に北アルプスのハードなコースをガッツリ歩きたい、でもジャンダルムや大キレットを独りで歩く勇気はまだないな…ということで、ジャンと大キレットを巧妙に避けたつもりでこのコースを選んだのですが、結果的には「奥壁バンド」という左記の2つに引けを取らないヘヴィなルートを歩くことができました。 一日目は天気予報が快晴だったこともあり、涸沢カールまでは噂に違わず大渋滞でうんざり…😞 でもその先の北穂沢沿いの急勾配に入った途端、登りの人にはほぼ会いませんでした。多くの人は涸沢カール泊で、空身で北穂高山頂と往復しているようです。 このルートには鎖場やハシゴもありますが、そこまで恐怖感はなく(最近の訓練のたまもの!💪)。 北穂高山頂直下にある南稜テラスと呼ばれるテント場は圧巻です。 最初にテントが見えてきた時はここが正式なテント場とは思えず「こんなところでビバークしている人がいる??」と勘違いしたくらいでした😅 今回泊まった北穂高小屋は小さいながらもキレイだし、スタッフの方もとても親切。食事も美味。 小屋前のテラスからの眺望と大キレットから続く槍の荒々しい姿はため息が出るほど素晴らしかったです。 二日目はいよいよ奥壁バンドを通って涸沢岳へ。 小屋で出会った数人からどんな様子か話を聞くにつれ「はたして私に歩けるんだろうか…」とかなり不安になり、夜中に何度も目覚めるほどの怖じ気っぷり😰 当初はヘッデンでの早出を目指していましたが、しっかり太陽が出てから歩くことに変更し、おかげで、朝陽の元で気持ちよくしっかりとした足取りで歩くことができました。 早朝からここを歩いている人は意外といて、同じく涸沢岳に向かう人もすれ違った人も、お互いに譲り合い励まし合う連帯感。 無事に涸沢岳山頂に到着した時に居合わせた方々とはお互いのがんばりを讃え合いました。 岩稜帯に慣れていない人が興味本位で向かうところではないと思いますが、慎重に歩けば恐れていた程の危険を感じることはなく(最近の訓練のたまもの!💪)。 恐怖のピークはいつ来るのか??と思っているうちに歩き終えた感じでした。 ここまでで緊張感を使い果たしてしまったせいか、奥穂からの吊尾根や前穂高山頂への登り、紀美子平からの下り始めもまぁまぁ危なっかしいので、とにかく最後まで集中力を維持するのが大変だった印象です。 重太郎新道に入ってからの岳沢~上高地までは緑あふれた癒しの道でした。 この季節は標高が下がるとダケカンバの葉が黄金に輝いていて恍惚とした気持ちになりました。 こんなにも素晴らしい晴天の日にこのルートを歩けたことがとてもラッキーだと思えた夏の最後の山行でした。 ***** 良いこと尽くしのような山行でしたが、この日はジャンダルムでまた滑落事故があり、救助ヘリが何度も旋回しているのを目にしたり、奥穂からも嫌な崩落音が何度か聞こえていました。 そして極めつけ、前穂の山頂から下りて来て紀美子平で休憩していると、上からオーブンレンジ大の落石。 私が座っていた5mくらい横をものすごい勢いで更に石を巻き込みながら落ちて行きました。 「逃げろー!」という声に反応してすぐに走れなかったら、あと5m右側に座り込んでいたら…と思うと、息が詰まる思いでした。 そういう山であるということを常に忘れてはいけない、と思う山行でもありました。
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。