この中でいちばんえらくない私だから　岩手山

初めて岩手山を見たのは数年前、両親の知人が盛岡市内の病院に通院するので私の車で同行した時でした。 帰り道、盛岡IC近くのイオンモールから父が｢あれ岩手山だ！｣と指差した方向にあったのが岩手山。 デジカメで撮影する父に｢この人本当に山好きなんだなぁ｣と、その時はそれだけでした。 来月から職場の体制が変わり多忙になる可能性があるので、私の山行も今年は今月で終わるかもしれません。 岩手山に登ってみたい！ 今回は自分への挑戦をしてみたいと思った僕しほえもんです🙂 前泊する途中、花巻市の｢宮沢賢治記念館｣を訪れました。近くの｢イートハーブ館｣でちょうど｢どんぐりと山猫｣のアニメーションの上映を観ました。 そのせいでしょうか？何故か｢どんぐりと山猫｣に惹かれてしまいました。 ｢いちばんえらくない奴がいちばんえらい｣という言葉が心に残ったせいかもしれません。 当日実際目の当たりにした岩手山に圧倒されプレッシャーで押し潰されそうでした。 体力面より精神面が今回の私の戦いでした。 本音を言うと私はペースが遅く息切れしやすいのがコンプレックスです。 それが申し訳なくて誰かに登りましょう♪と気軽にお誘い出来ないのが私。 足手まといになりたくない。迷惑かけたくない。そこにこだわり過ぎて気を使い過ぎて楽しめなくなってしまいそう。 誰かが早いペースだと褒められると私はいつになったら早くなれるんだろうと悩んでました。 ｢どんぐりと山猫｣のどんぐりみたいな私。 歩き方を練習をしてきた事を実践したり、ドンドン追い越されてしまうけど兎に角登れば山頂に着くから！と自分に言い聞かせてました。 ｢医療者になっても偉そうになるなよ。志穂がそうなったらお父さんは認めない。｣ これは父との約束。 けど私は傲慢な所が出てしまう面がありました。 本当に｢どんぐりと山猫｣のどんぐりの背比べみたいな事をして大事な点を見失いそうになってしまう。 この時期稲の穂が実って垂れ下がる。 私の名前の｢志穂｣だって実るほど謙虚に頭を下げられる人でありなさいと願いを込められてつけられたのだから。 私はちっともえらくない。 山頂で沢山の人がいる中いちばんえらくない私。 下山してから言えたことは｢大変だったけどいい山だった｣ お父さん、行くまで不安で電話した時｢大変だけど…大丈夫だ｣の一言で安心した私でした。 山頂の写真送り｢大変だったけどいい山だった｣とLINEで伝えると｢最高の連休でしたね。お疲れさま。近いうち山の話聞かせてください。父より｣と。 翌日は数年前と同じ盛岡ICから岩手山を車のサイドミラーから見えなくなるまで名残惜しく見てました。 私あの中でいちばんえらくなかったけど、いちばん山が好きだったんだと思います。 3日間の貴重な連休をたった岩手山1座のために使いました。 岩手は良い所でした。 大変だったけど楽しかったです。 ありがとうごさいました😊