活動データ
タイム
10:19
距離
21.6km
のぼり
2254m
くだり
2518m
活動詳細
すべて見る何だかんだで前回の山行から3週間、重い腰を上げて(物理的にも)今年の目標の一つ丹沢主稜縦走をやってきた。本当なら2週間前の金曜日に有給を利用して決行する予定だったのだが、前日に蛭ヶ岳山頂直下の登山道が崩落して通行禁止という事で延期。その日は有給を取り消し「登山道が崩落したので出社しました。いやぁ、危なかった。。。」と何となくカッコよく伝え出社した。 丹沢主稜縦走とは、西丹沢から檜洞丸(1,601m)へ登り、一旦青ヶ岳山荘から神ノ川乗越(1,250m)まで下り、臼ヶ岳(1,460m)を経て蛭ヶ岳への急坂を登り返し、丹沢山~塔ノ岳と縦走し大倉に下る縦走である(又はその逆ルート)。蛭ヶ岳から先は主脈縦走と変わらないが、焼山から登り姫次を経てゆるゆると蛭ヶ岳へ登る主脈縦走に比べ、檜洞丸への登りに加え蛭ヶ岳へ至る道に強烈なアップダウンがあるため主稜縦走はよりタフなコースだと言えるだろう。ついでに言うと、西丹沢へは始発バスに乗っても到着が8時半頃で時間制限も厳しいコースである。 という事で、始発で出発し新松田駅を目指す。しかし、小田急線で踏切立ち入りで10~15分強の遅れが発生。予定だと新松田駅到着が7:05で西丹沢行のバス出発が7:15なのでギリギリアウトである。10分の遅れならJR松田駅から御殿場線で谷峨駅へ行けば始発バスに追いつけるが、15分遅れたらそれも無理やなぁとソワソワして車内で一睡もできず。主稜縦走は始発スタートが必須条件、ダメならまだ登ってない畦ヶ丸から大室山周回して来るかと半ば諦めモード。しかし、新松田駅へついてバス停に下りるとまだバスが待ってくれており、予定通り始発バスに乗ることができた。感謝。 西丹沢へはバスに揺られて1時間強、遠過ぎ。途中、小学生が登校するためバスに乗ってきた。車掌さんと小学生のやりとりにほっこりする。しかし、凄い場所に学校が有るんだな。 8時半頃、予定通り西丹沢ビジターセンターに到着。下りたハイカーは10数人程度、平日とはいえもう少し混んでいるかと思った。さっさと檜洞丸の登山口へ向かう。天気は快晴でとても気持ちが良い。登山口で入念にストレッチして山へ入る。登山口を少し登ると後はゴーラ沢までは平坦な山道歩き。30分程でゴーラ沢へ到着。サクッと渡渉してツツジ新道へ、ココから山頂まではまぁまぁの急登が続くのでゆっくり歩くことを心掛け登っていく。途中の展望台からは富士山が良く見えた。山頂の雪もかなり消えていた。展望台から先は傾斜がグッ増し、岩場や丹沢名物の階段も増えかなり体力を削られ山頂近くでペースダウン。それにしても暑い。前回登った時はしんどい印象は無かったので、もしかして今日は調子が悪いのかもと不安になる。弱気になってきたところで、まだほとんど飲んでいないポカリのペットボトルを落してしまった事に気が付き、今日は運も無いのでは?と縦走を継続しても良いものだろうか思い始める。 11時過ぎに予定通り檜洞丸山頂へ到着、相変わらずの地味山頂。山頂直下の花畑は花は咲いておらず緑一色で残念だった。少し遅かったな。山頂は虫がやたら多いので、さっさと補給を済ませ青ヶ岳山荘へ下る。落とした分のポカリを山荘で購入。まだ水が600mlあるが、気温が高く汗の量が半端ないし、また落としたら命に関わるので念のため。しかし、飲み物冷えてないのね。。。 青ヶ岳山荘からこれから歩く蛭ヶ岳への稜線と最後の登り返しを見て武者震い。最後ほとんど壁やんけ。ベンチで休んでいると、年配のハイカー2組ぐらいが蛭ヶ岳方面から登ってくる。皆、あの道を歩き切った満足感からか饒舌である。これから向う私に話しかけ、応援してくれた。この時間にここに到着しているという事は、みやま山荘で一泊した人達だろうか。 時間も無いので覚悟を決めて山荘を下る。事前情報で分かっていたとはいえ、やーめーてーと言いたくなるぐらいの激下り。そして下る事30分、この道の鞍部の神ノ川乗越へ到着。標高1250m地点なので檜洞丸から350mほど下った事になる。ここから臼ヶ岳へ200m登り返す。キツい。めちゃめちゃキツい。ここでも反対からやってきたソロのハイカーさんに励まされる。30分程で臼ヶ岳へ到着。山頂はまぁまぁ広く、ベンチも置いてある。この区間唯一の休憩場所である。ここから見る蛭ヶ岳と丹沢山方面へ連なる稜線は一見の価値ありだろう。しかし、これから私はそこ登るのだと思うと絶望的な気分も交じってきて色々複雑である。間近に見る蛭ヶ岳の登りの険しさに戦意喪失、もう無理だーと15分近く休憩。正直この時点で心が折れていた。今日は大倉まで行くのは無理かもしれない。天気もどんどん悪くなってきており、蛭ヶ岳と主脈の稜線はガスで覆われている。風も冷たい。蛭ヶ岳到着予定は14時15分ごろだが、それが15時前後になるような事になれば諦めて山小屋にお世話になろう。 縦走の終了条件を考え少し気が楽になった。とは言えできれば家には帰りたいので先を急ぐ。臼ヶ岳からはまた下り、ミカゲ沢ノ頭に向けて登り返すが大したことはなかった。そしていよいよ本日の核心部・蛭ヶ岳への登りの取り付き地点へ到着。間近で見ると傾斜は凄いには凄いが、遠くから見て感じた壁感は無くとりあえずホッとした。目の前に現れる鎖を握って黙々と登る。ガレているので足元に気を付けつつ。10歩登っては一息つくぐらいのスローペースで。体はしんどいが、後ろを振り返ると歩いてきた稜線と檜洞丸、熊木沢の谷方面の景色も素晴らしい。 30分程鎖と格闘すると山頂が見えてきた。傾斜はすごいが、お蔭でガンガン高度が稼げるので、つらい時間が短いのが救いだなと思った。という事で、予定通り14時過ぎに蛭ヶ岳山頂に到着。山の周りはガスっててほぼ何も見えないが、少しだけ富士山が見えたのでまぁ良しとしよう。もうこの時点では景色なんてどうでも良く、癒やしを求め山荘に飲み物を調達に行く。ここでも、また冷えてない飲み物だされるのかなぁと思っていたが、「冷えっ冷えだよー」とコーラを出してくれた山荘の主人マジ天使。 コーラを一気飲みして外のベンチに倒れ込む。と同時に、残りの体力と時間を計算し縦走を続行するかどうか自分内会議開始。コーラを飲んで10分も寝っ転がると気力・体力が回復してきた。昨年末の主脈縦走の蛭ヶ岳到着時よりも元気なぐらいである。体力はOK。そして、今のところ予定通り歩いているので時間的にも問題ない。という事で、満場一致で縦走続行。 ゆっくり休んで14時半頃蛭ヶ岳を発つ。楽しみにしていた主脈稜線歩きだが、ガスり過ぎて何も見えず。しょうがないので先を急ぐ。一度は歩いた道なので気も楽である。しかし、今日は西丹沢からここまでとにかく動物の糞が多い。ベリー系の木の実の糞はまだ綺麗だが、アナグマさんの糞はベットリとデカすぎて危険過ぎる。 不動ノ峰で脊髄辺りにチクッとした鋭い痛みを感じる。何か虫に刺された!と思い、近くの休憩所のベンチにザックをおろし、手が届かないので背中から転がって虫を潰して取り出そうとした。殺ったか?と、指先で触れるとまだ動いており、ビビって姿を見ることなく放り投げてしまった。何だったのか。その後、傷みもせず、腫れも無いので大したことは無いが気持ち悪い。最近ハッカ油を購入したので、さっさと虫よけを作ろう。 この辺りからミゾレ交じりの雨がぽつぽつ降ってきた。雨具は要らない程度だが、不安定な天気である事には間違いないので先を急ぐ。 丹沢山へのうんざりする様な登り返しを制し、予定より15分程早く到着。この山に来るのは3度目だが晴れていたことが無い。ベンチで残りのコーラを飲み干し、塔ノ岳へ急ぐ。みやま山荘に泊まるであろう人たちとちょいちょいすれ違う。体はすこぶる快調で40分程で塔ノ岳に到着、ここもまた安定のホワイトアウト。5回訪れて晴れていたのは1度だけだった。尊仏山荘で下り用のポカリを購入、少し休んで予定通り17時に下山開始。 いつもの事ながらバカ尾根下りは辛い。駆け下りたいが、絶妙に高い段差と浮石だらけの道で足を痛めない様慎重になってしまう。まだ明るいし焦らずのんびり下りることにする。ちなみにバカ尾根を下る2時間で出会ったのは物凄い勢いでパワフルに登っていく白人さん一人だけだった。平日で遅い時間帯とはいえ、もう少し人はいるかと思っていた。 大倉に着いたのは19時前、怖いくらいに計画通り。しかし、鶴巻温泉に汗を流しに行く気力は無く帰りの電車で異臭を放たぬようウェットティッシュで念入りに全身を拭きTシャツを着替え19時20分のバスで帰路に就く。乗客は私1人だった。 バスに乗り、スマホの機内モードを解除すると夕方頃に後輩ちゃんからしょぼい用事を一つすっぽかしたらしく苦情ラインが入っていた。イラっとして「うるせぇ!おまえ等が働いてる間、俺はズッと山の中を一生懸命歩いてたんやぞ!それぐらい適当にやっとけや!」と理不尽かつ心無い返信をしてしまう。今の私のレベルでは累積標高で2000m、消費カロリーで3500kcalを越えた辺りから人間性が著しく損なわれていく自覚がある。ましてや今日の様に累積標高2500m超、消費カロリー5280kcalまで行くとまともなコミュニケーションなど望めないのである。山のせいである。山が全て悪いのである。という事で後輩ちゃんには悪いが、月曜日は逆ギレテンションで苦情の一つも受け付けない毅然とした態度で出社しよう。 という事で苦しみつつも、今年の目標の一つである丹沢主稜縦走を無事やり遂げる事ができ充実した山行だった。
活動の装備
- グラナイトギア(GRANITE GEAR)VIRGATE 26
- モンベル(mont-bell)サンダーパス パンツ Men's
- ワコール(Wacoal)CW-X スポーツタイツ スタイルフリーボトム (ロング丈) 吸汗速乾 UVカット VCO509 BU S [メンズ]
- モンベル(mont-bell)ジオライン M.W. ラウンドネックシャツ Men's
- その他(Other)tilak attack jacket
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。