🕌gotoトルコ 第1週 カッパドキア1日目 世界遺産ギョレメ国立公園 準警戒態勢に入ったのは序盤も序盤、タクシー乗り場だった。 9月25日午後1時、トルコ・イスタンブール空港着。翌朝の国内線に乗り継ぐため、15kmほど離れたホテルを予約していた。 不安げな表情をサングラスで隠し、「トルコ人の扱いには慣れているぞ」という体で、運転手の兄貴にスマホを示した。 しかし、兄貴は一瞥もくれずに「乗れ」という。とりあえず従っておくと、黄色のFiatはそのまま走り出した。おいおい。 走りながら、スマホを寄越せと身振りをして、走りながら、自分のスマホのグーグルマップに入力し始めた。当然、車はフラフラ蛇行する。おいおいおい。 📌先進国以外のタクシー——— 長時間フライトでヘロヘロの到着客のストレスを倍増させる乗り物。ルール通りにメーターを回すとも、最適な道順を選ぶとも、安全に運転するとも限らない。 料金が交渉制の国では、ストレスは増し増しとなる。乗り場で運転手たちに取り囲まれ、営業攻勢を受けることもある。 ご当地配車アプリがあればコミュニケーションも支払いも簡単になるが、慣れないアプリは1回きりの利用には馴染まない。 —————————————————— 某日本人ブログによると、イスタンブール空港には認可車のみ入れるので、ぼったくりのリスクは街で拾うよりは小さいらしい。 ホテルの送迎車(2800円)を予約するかどうか迷ったが、様子見を兼ねてタクシーを選んだ。事前に相場を検索すると、この距離なら500円程度で済むようだ。 「メーターは?」と念押しすると、兄貴は助手席のタッチパネルを触った。すでにONの状態らしく、料金が示された。 「のー・ぷろぶれむ」。兄貴は、バックミラー越しに初めて笑った。 ハイウェイに進入すると、兄貴のスイッチが入った。速度計を見ると、なんと150km/hを超えている。おいおいおいおいおい。 ホテルまでの10分間、前方の安全を注視して、アラーの神に祈り続けた。乗客が。 🕌 🕌 🕌 🕌 🕌 死なずに着いた。注目の支払いだ。 メーターの表示は90㍒(700円)。クレカのステッカーが張られているのに「きゃっしゅ」と言うので、お札を渡した。兄貴は「ばいばい」と最後まで英語を使ってくれた。 ホテルのお姉さんによると、90㍒は真っ当とのこと。事前に調べた相場より高いのは、恐るべきインフレのせいだろう(後述)。 最初の関門を乗り越えた。 ホテル5階の部屋にあったコーヒーを甘めに作り、地球放浪では欠かせないタバコを久しぶりに深く吸いこんだ。美味かった。 「移動」は、地球放浪における最もポピュラーなハードルである。目的地で映える写真を撮るのと同じくらい、目的地に自力でたどり着くこと自体が嬉しい。 そういうハードルがすべて取り除かれる添乗員つき団体旅行では、映える写真は残るが、経験値はほとんど溜まらない。 🕌 🕌 🕌 🕌 🕌 翌26日午前5時、タクシーで空港に戻り、国内線で1時間、中央部カッパドキアのネヴシェヒル(Nevşehir)に飛んだ。 ネヴシェヒル空港から40kmほど離れた宿泊地ギョレメ(Göreme)までは、色々な会社の乗合タクシーがある。事前にググり、安い便を適当に予約していた。 確認メールには「あなたの名前をボードに掲げた運転手が待っている」とあった。問題は、その約束が守られるかどうかだ。 果たして、空港を出ると約束通り運転手のメタボ兄貴がいた。この日一つ目のハードルを乗り越えた。小さくガッツポーズ。 ギョレメが近づくにつれ、奇岩が現れ始める。乗合タクシーは、ほとんど舗装されていない町の狭い路地をガタガタ走り、乗客をそれぞれのホテルに降ろして回った。 📌カッパドキア(Cappadocia)——— トルコ中央部の高原・山岳地帯(ギョレメは標高1100m)。凝灰岩が露出していて、浸食と風化によって、世にも稀な奇岩群が有史以前に形作られた。 そこに4世紀ごろから迫害を逃れてきたキリスト教徒が住み始め、6〜13世紀には多くの岩窟教会や地下都市が造られた。 1985年に「ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩窟群」として世界遺産に登録された。自然遺産と文化遺産の価値を併せ持つ、レアな「複合遺産」である。 ギョレメは人気拠点。奇岩群の中にあり、洞窟ホテルも多いため、「いかにも」という景観を楽しめる。 —————————————————— 世界有数の観光地ギョレメ国立公園には、岩窟教会などの遺跡に加え、燕岳の「イルカ岩」のように特に命名されたアイコニックな奇岩が点在している。 それらのスポットを車で巡る現地発ツアーに加わったり、バギーを借りたり、気球に乗ったりするのが、人気アトラクションだ。 しかし、みんなが一斉に右に向かう時は左に行きたくなる石垣市民。そういうスポットは基本的に無視して、人けのないトレイルを「適当に」さまようことにした。 一帯は高原で、この時期の最低気温は10~15℃、最高気温は25~27℃といったところ。乾燥していて、雨はほとんど降らないが、冬は50cmの積雪がある。 6時間の時差ボケと寝不足を引きずりつつ歩き始め、観光バスで埋め尽くされた野外博物館を右手に見ながらダートのトレイルに折れると、途端に無人になった。 いつも通り、放浪感・優越感・孤独感のブレンドに酔いしれていると、唐突に人影が現れた。乾き切った土地に植えられた低木に屈んで、農作業(?)をしている。 「お~い」と声をかけると、元気な返事があった。撮ってもいい?と聞くと、そのお父さんは掛け値なしの笑顔でポーズを取った。 そして、こちらに近づいてきた。右手に鎌、左手にはブドウ2房。あぁブドウ畑だったのか。こんな場所でよく育つなあ。 何の用かと思いきや、お父さんはトルコ語で何やら話し、ブドウを持っていけという。1房だけ頂き、その場で食べてみると、ほんのり甘い。心にジーンと沁みる味。 それにしても、このお父さんの底抜けの明るさ、屈託のなさは何なのだろう。日本の農家にも、こういうお父さんやお母さんはいるだろうが、「レべチ」の感がある。 150km/h暴走タクシーにブドウお父さん。gotoトルコは、順調(?)な滑り出しとなった。 地球というのは「適当に」さまよっても十分楽しめるのである。タダで済むし。 🕌付録「面倒臭そうな旅へ」 面倒臭そうな旅に出るのが本当に面倒臭くなったら、地球放浪からは引退だ。気力は有限。その時は、いつか来る。 でも、その時はその時で、団体ツアーに加わるなり、国内旅行を増やすなり、身の丈に合わせることになるのだろう。 で、トルコは少し面倒臭そう。放浪難易度は「中の下」。 2022年5月の地球放浪再開からの第3弾にして、ようやく難易度をアップできた。「普通に入れる国」が増えてきたからだ。 スコットランドもスイスも「パンデミック明けの普通の先進国を見る」という点では有意義だったとはいえ、難易度が低すぎた。 英語表記があって、食べ物は安全、交通機関は快適、道路を渡れば車は止まってくれて、約束は守られて、明朗会計。 これじゃ駄目だ、中東を歩こうと決めたものの、行き先選びにはまだ制約がある。普通の先進国の入国規制はとっくに解除されているが、中東は一様ではない。 消去法的に浮上したのがトルコ。2014年初夏以来8年ぶりである。 📌トルコ共和国——— 首都アンカラ(最大都市イスタンブール)。面積は日本の2倍。人口8468万人。言語はトルコ語。イスラム教が多数派。 トルコ料理は中華、フレンチと並ぶ「世界三大料理」と言われる。名物はケバブ(焼肉)、サバサンド、マントゥ(水餃子)など。ワイン発祥エリアで、飲酒には寛容。 アジアと欧州の境目。黒海の出入り口・ボスポラス海峡を抱え、外交・安保での存在感が大きい。←サッカーW杯では激戦の欧州予選に放り込まれるw 欧州側ではギリシャとブルガリア、アジア側ではジョージア、アルメニア(断交状態)、イラン、イラク、シリアと国境を接する。日本外務省は「シリアとの国境地帯」に退避勧告を出している。 国内では「国を持たない世界最大の民族クルド人」との揉めごとが長年の懸案。2011年からはシリア難民を受け入れていて、現在360万人が住んでいる。 —————————————————— 話を戻すと、ストレスフリーで旅行できるのは西側先進国くらい。その他は面倒臭く、放浪難易度が上がる。 なお、人権も合理性もガン無視し、専ら世間のムードで「ガイジン」を排斥してきた鎖国日本は、面倒臭いどころではない。 世界(中国などを除く)の皆さんにお詫びした上で、トルコの難易度を「中の下」と言わせていただく理由は、 ①スリ未遂事件 前回2014年に訪れたイスタンブールの地下鉄のエスカレーターで、スリ未遂に遭った。 すいているのに男がすぐ後ろに立っているのに気づき、おもむろに離れてザックをチェックすると、ファスナーが開けられていた。 ②交通マナー劣悪 日本と西側先進国以外は、概ね車優先社会。歩行者に人権なし。速度超過、無理な追い越し、あおり運転、発狂したかのようなクラクションの連打、何でもアリ。トルコも例外ではない。 ③国情は、やや不安定 2016年、軍の一派によるクーデター未遂が起きたばかり(市民を含む280人超が死亡)。事件後、政権による大粛清と強権化が進み、人材は流出した。 「金利を下げればインフレは収まる」という奇説を唱える大統領エルドアンの下で、通貨リラの暴落≒超インフレが進行中。前回1㍒=48円、今や8円。 足元のインフレ率(前年同月比)は80%超だが、物価統計は改ざんされているというのが定説。実際には、1年で2~3倍に上がっているとの見方もある。 ホテルなどをオンライン予約する時はユーロ建て。リラ決済では、予約時と宿泊時の物価水準が大きくズレるリスクをヘッジできないからだ(売り手が不利)。 道中の買い物や交通ではリラを普通に使えるが、値札は日々書き換えられる。 こんな状況でも、外貨を持つ外国人はリラ安のお陰で難なくやれる。歴史的な通貨安に見舞われている日本人ですら、数千円で綺麗な個室に泊まれる。 🕌 🕌 🕌 🕌 🕌 今回「トレッキング旅」としたことも、面倒臭さを激しくアップさせる。 前回は「地球の歩き方」に頼ってオーソドックスに周遊したが、山登りとなると、同書は情報ゼロ。現地サイトや日本語ブログを漁っても、実用的な資料は乏しい。 "Trekking in Turkey"という洋書をアマゾンで見つけたものの、英国から届いた33年前の古本は英英辞典のように読みづらく、内容も本格テン泊派だった。 ハードルは、思ったより高い。 最高峰アララト山(標高5137m)に至っては、僻地のイラン・アルメニア国境。登るには特別許可が要ると分かった。そこで、 ①カッパドキアを見下ろす2大名峰エルジェス山( Erciyes Dağı、標高3916m)とハッサン山(Hasan Dağı、3253m) ②地中海沿岸部のロングトレイル「リキアン・ウェイ」 に的を絞った。 色々と面倒臭くても、異国で「面倒臭いこと」に取り組む実戦感覚を取り戻さないと、地球放浪は尻すぼみになってしまう。 本当に面倒臭くなった時は、自分が老いたと観念し、引退届を出すことになる。 まだ引退したくない。 📌おことわり 一眼レフで撮った写真だけ時間がズレています。 日本との時差が6時間あり、レスもズレがちになります。併せて、ご了承下さい。
成田発アブダビ(UAE)行きエティハド航空871便から見えた夕焼けの富士山。我が国の至宝である(登頂したことないけど)。 機内食はひどかったが、新作「トップガン」をワイン片手に鑑賞できたほか、3人掛けを独占してフルフラットで眠ることもでき、想定外に快適なフライトになった。 成田発アブダビ乗り継ぎイスタンブール行きのフライトは、エコノミー往復8万5100円という破格の値段で買えた。 燃油サーチャージの暴騰で長距離国際線は買いづらい世の中だが、往路と復路の日取りや航空会社などの組み合わせ次第では、意外に何とかなる。
成田発アブダビ(UAE)行きエティハド航空871便から見えた夕焼けの富士山。我が国の至宝である(登頂したことないけど)。 機内食はひどかったが、新作「トップガン」をワイン片手に鑑賞できたほか、3人掛けを独占してフルフラットで眠ることもでき、想定外に快適なフライトになった。 成田発アブダビ乗り継ぎイスタンブール行きのフライトは、エコノミー往復8万5100円という破格の値段で買えた。 燃油サーチャージの暴騰で長距離国際線は買いづらい世の中だが、往路と復路の日取りや航空会社などの組み合わせ次第では、意外に何とかなる。
アブダビには定刻より50分以上早い24日午後11時前に着いてしまい、翌朝9時30分発のイスタンブール行きまで10時間半待ち。便利さより値段を優先したため、あまり経験のない「拷問乗り継ぎ」になった。 あいにくターミナルの椅子には手すりがあり、横になれない。人けの少ないエリアを探し、床で仮眠をとる事態を想定して機内でゲットしておいたブランケットを敷いてみたが、うまく眠れなかった。 どんな状況でも、のび太のように瞬時に爆睡できる友人がいる。絶対に人生有利である。
アブダビには定刻より50分以上早い24日午後11時前に着いてしまい、翌朝9時30分発のイスタンブール行きまで10時間半待ち。便利さより値段を優先したため、あまり経験のない「拷問乗り継ぎ」になった。 あいにくターミナルの椅子には手すりがあり、横になれない。人けの少ないエリアを探し、床で仮眠をとる事態を想定して機内でゲットしておいたブランケットを敷いてみたが、うまく眠れなかった。 どんな状況でも、のび太のように瞬時に爆睡できる友人がいる。絶対に人生有利である。
オイルマネーで潤うバブリー国家UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビ、ドバイ両空港は、世界有数の豪華ターミナルを誇る。成田、羽田、関空が「公民館」に見えるほどだ。
オイルマネーで潤うバブリー国家UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビ、ドバイ両空港は、世界有数の豪華ターミナルを誇る。成田、羽田、関空が「公民館」に見えるほどだ。
アブダビからイスタンブールに飛行中、高度1万mからのトルコの大地を見る。 シリア・イラク国境付近の「退避勧告」エリアと思われる。
アブダビからイスタンブールに飛行中、高度1万mからのトルコの大地を見る。 シリア・イラク国境付近の「退避勧告」エリアと思われる。
イスタンブール空港に着き、まずはATMでトルコリラの現金を確保した。 4000㍒(3万2000円)と入力すると、100㍒紙幣が40枚ドサっと出てきて、財布が途端に膨らんだ。 前回2014年に訪れた時は1㍒=48円だったから、同じ3万2000円分を下ろせば、紙幣は7枚弱で済んでいた計算になる。 新聞で読むだけだった噂の超インフレの現場。「あぁ、トルコに来たんだなぁ」と思った。
イスタンブール空港に着き、まずはATMでトルコリラの現金を確保した。 4000㍒(3万2000円)と入力すると、100㍒紙幣が40枚ドサっと出てきて、財布が途端に膨らんだ。 前回2014年に訪れた時は1㍒=48円だったから、同じ3万2000円分を下ろせば、紙幣は7枚弱で済んでいた計算になる。 新聞で読むだけだった噂の超インフレの現場。「あぁ、トルコに来たんだなぁ」と思った。
イスタンブール空港からホテルまではタクシー。運転手の兄貴は、行き先をグーグルマップに入力しながら、フラフラ蛇行運転した。ハイウェイに入ると、あっという間に150km/h超。 「あぁ、トルコに来たんだなぁ」と思った。
イスタンブール空港からホテルまではタクシー。運転手の兄貴は、行き先をグーグルマップに入力しながら、フラフラ蛇行運転した。ハイウェイに入ると、あっという間に150km/h超。 「あぁ、トルコに来たんだなぁ」と思った。
空港近くのホテルの部屋からの景色。モスクは、そこら中にある。そして、定時にアザーン(礼拝を呼び掛ける演歌のような詠唱)が響き渡る。 「あぁ、トルコに来たんだなぁ」と思った。
空港近くのホテルの部屋からの景色。モスクは、そこら中にある。そして、定時にアザーン(礼拝を呼び掛ける演歌のような詠唱)が響き渡る。 「あぁ、トルコに来たんだなぁ」と思った。
gotoトルコ1発目の食事として、ホテルの近くにあった食堂"Dürümcü Ahmet Usta"に思い切って入った。 いかにも庶民向けといった風情。外国人(というかアジア系?)は珍しいらしく、若い店員たちに注目された。 「超インフレ下の値付け」に関心があったところ、この店はメニューの値段を空白にするという対策を講じていた。 トルコ語のメニューは読めないが、写真が付いていたので助かった。 ウルファ・ケバブ(ひき肉を串に刺して焼いたケバブ)の値段を尋ねると、少年の店員がレジのお姉さんに聞きに行き、70㍒(550円)と答えた。これが「時価」なのだろう。 で、注文を受けてから、兄貴が炭火で焼き始める。
gotoトルコ1発目の食事として、ホテルの近くにあった食堂"Dürümcü Ahmet Usta"に思い切って入った。 いかにも庶民向けといった風情。外国人(というかアジア系?)は珍しいらしく、若い店員たちに注目された。 「超インフレ下の値付け」に関心があったところ、この店はメニューの値段を空白にするという対策を講じていた。 トルコ語のメニューは読めないが、写真が付いていたので助かった。 ウルファ・ケバブ(ひき肉を串に刺して焼いたケバブ)の値段を尋ねると、少年の店員がレジのお姉さんに聞きに行き、70㍒(550円)と答えた。これが「時価」なのだろう。 で、注文を受けてから、兄貴が炭火で焼き始める。
サラダ、トマト・ペーストみたいな小皿、「ユフカ」という薄いパン(ケバブを巻く時にも使う)も付いて、550円とは。日本より安い国、久しぶりである。 どの料理も「あぁ、中東だなぁ」という感じのスパイスが効いていて、日本では味わえないタイプの美味さ。 ただ、極めて残念なことに、この店にはビール(酒)が一切ない。スパイシーな串焼きをビールなしで食べるなんて......。 イスラム圏では、これがつらい。観光地の飲食店では飲めるはずだが。 なお、この日泊まったイスタンブール空港最寄りの町Arnavutköyを見た限りでは、マスク姿はゼロ。5月のスコットランドや7月のスイスでは数%はいたが、トルコでは「皆無」だ。医療体制が遅れている分、欧米よりはマスク姿が多いと見ていたので、意外だった。 トルコの入国規制は、すでに全廃されている。行動規制も多分なさそうだ(詳細は不明)。 リスクが下がったcovid-19をめぐって、今なお「新規感染者数」が速報され、「密」だの「第〇波」だの言っている某国は、世界から見ると異様だと断言できる。
サラダ、トマト・ペーストみたいな小皿、「ユフカ」という薄いパン(ケバブを巻く時にも使う)も付いて、550円とは。日本より安い国、久しぶりである。 どの料理も「あぁ、中東だなぁ」という感じのスパイスが効いていて、日本では味わえないタイプの美味さ。 ただ、極めて残念なことに、この店にはビール(酒)が一切ない。スパイシーな串焼きをビールなしで食べるなんて......。 イスラム圏では、これがつらい。観光地の飲食店では飲めるはずだが。 なお、この日泊まったイスタンブール空港最寄りの町Arnavutköyを見た限りでは、マスク姿はゼロ。5月のスコットランドや7月のスイスでは数%はいたが、トルコでは「皆無」だ。医療体制が遅れている分、欧米よりはマスク姿が多いと見ていたので、意外だった。 トルコの入国規制は、すでに全廃されている。行動規制も多分なさそうだ(詳細は不明)。 リスクが下がったcovid-19をめぐって、今なお「新規感染者数」が速報され、「密」だの「第〇波」だの言っている某国は、世界から見ると異様だと断言できる。
26日朝、イスタンブールからネヴシェヒル・カッパドキア空港に飛んだ。 着陸が近づくと、カッパドキアの2大名峰の低いほう(標高3253m)のハッサン山がくっきり見えた。 最低限ここには登頂したい。
26日朝、イスタンブールからネヴシェヒル・カッパドキア空港に飛んだ。 着陸が近づくと、カッパドキアの2大名峰の低いほう(標高3253m)のハッサン山がくっきり見えた。 最低限ここには登頂したい。
ネヴシェヒル空港を出ると、予約していた乗合タクシーの運転手の兄貴(写真は別会社のお父さん)がすぐに見つかった。 自分の名前を見つけた時は嬉しかった。
ネヴシェヒル空港を出ると、予約していた乗合タクシーの運転手の兄貴(写真は別会社のお父さん)がすぐに見つかった。 自分の名前を見つけた時は嬉しかった。
ギョレメの町に到着。奇岩をくり抜いたホテルやお店がたくさんある。
ギョレメの町に到着。奇岩をくり抜いたホテルやお店がたくさんある。
イスラム圏では、町でネコを多く見かける。宗教的に大切にされているため、どのネコもよく懐いてくる。
イスラム圏では、町でネコを多く見かける。宗教的に大切にされているため、どのネコもよく懐いてくる。
ギョレメ国立公園のトレイルを「適当に」歩き始めた。 そこら中の奇岩が写真のようにくり抜かれているのだが、遺跡なのか、近現代の「工事」なのか、よく分からない。
ギョレメ国立公園のトレイルを「適当に」歩き始めた。 そこら中の奇岩が写真のようにくり抜かれているのだが、遺跡なのか、近現代の「工事」なのか、よく分からない。
ギョレメ国立公園に人工的に植えられている感じの低木は、意外にもブドウだった。 収穫中のお父さんにカメラを向けると、最高の笑顔を見せてくれ、頼んでもいないのに、1房食べさせてくれた。
ギョレメ国立公園に人工的に植えられている感じの低木は、意外にもブドウだった。 収穫中のお父さんにカメラを向けると、最高の笑顔を見せてくれ、頼んでもいないのに、1房食べさせてくれた。
右の峰は「Meskendir岩窟教会」。 岩窟教会はそこら中にあり、特に有名なところでは観光バスが数珠つなぎとなる。
右の峰は「Meskendir岩窟教会」。 岩窟教会はそこら中にあり、特に有名なところでは観光バスが数珠つなぎとなる。
ついに見参、カッパドキア2大名峰の高いほう(標高3916m)のエルジェス山。 残念なことに、数日前に初冠雪を迎えたらしく、登頂できるかどうか微妙な情勢。 ガイドを雇うことにしているが、彼の意見に従うほかない。
ついに見参、カッパドキア2大名峰の高いほう(標高3916m)のエルジェス山。 残念なことに、数日前に初冠雪を迎えたらしく、登頂できるかどうか微妙な情勢。 ガイドを雇うことにしているが、彼の意見に従うほかない。
ギョレメの町の全景。奇岩群に溶け込むように造られていることが分かる。
ギョレメの町の全景。奇岩群に溶け込むように造られていることが分かる。
いかにもカッパドキア的な景観。左奥の赤い奇岩群は「ローズ・バレー」と呼ばれる。
いかにもカッパドキア的な景観。左奥の赤い奇岩群は「ローズ・バレー」と呼ばれる。
ウォータースライダーのようなトレイルを下っていく。ちょっと奥に入るだけで、人けは全くなくなる。
ウォータースライダーのようなトレイルを下っていく。ちょっと奥に入るだけで、人けは全くなくなる。
これも教会らしい。ガイドブックなどに載っていないので、詳しくは不明。 右の岩は天然の奇岩で、人工的に造形されたものではない。
これも教会らしい。ガイドブックなどに載っていないので、詳しくは不明。 右の岩は天然の奇岩で、人工的に造形されたものではない。
教会の内部から。
教会の内部から。
ギョレメの町に戻り、ランチは安定のケバブ。付け合わせのトマトの煮込みやヨーグルトも絶品。 1日3食レストランで食べても経済的に余裕なので、幸せ♡ お値段は160㍒(1200円)。観光地は2倍に上がると言われているが、その通りだった。
ギョレメの町に戻り、ランチは安定のケバブ。付け合わせのトマトの煮込みやヨーグルトも絶品。 1日3食レストランで食べても経済的に余裕なので、幸せ♡ お値段は160㍒(1200円)。観光地は2倍に上がると言われているが、その通りだった。
トルコでは、野良犬も極めて多い。 人々には従順で、耳にタグを付けている(狂犬病対策済み?)ので、問題はないが、夜中に吠えるので、うるさい。
トルコでは、野良犬も極めて多い。 人々には従順で、耳にタグを付けている(狂犬病対策済み?)ので、問題はないが、夜中に吠えるので、うるさい。
3泊するホテル。
3泊するホテル。
朝食、バス・トイレ付き1泊2800円。なぜか洗濯は100㍒(780円)と割高。
朝食、バス・トイレ付き1泊2800円。なぜか洗濯は100㍒(780円)と割高。
屋上テラスからの眺め。
屋上テラスからの眺め。
ホテルの子。
ホテルの子。
夕食はチキン(900円)。最高に美味いが、ガチ観光地なのに、ここもアルコールなし。きつい......
夕食はチキン(900円)。最高に美味いが、ガチ観光地なのに、ここもアルコールなし。きつい......
27日は、この子とたくさん遊んだ。
27日は、この子とたくさん遊んだ。
成田発アブダビ(UAE)行きエティハド航空871便から見えた夕焼けの富士山。我が国の至宝である(登頂したことないけど)。 機内食はひどかったが、新作「トップガン」をワイン片手に鑑賞できたほか、3人掛けを独占してフルフラットで眠ることもでき、想定外に快適なフライトになった。 成田発アブダビ乗り継ぎイスタンブール行きのフライトは、エコノミー往復8万5100円という破格の値段で買えた。 燃油サーチャージの暴騰で長距離国際線は買いづらい世の中だが、往路と復路の日取りや航空会社などの組み合わせ次第では、意外に何とかなる。
アブダビには定刻より50分以上早い24日午後11時前に着いてしまい、翌朝9時30分発のイスタンブール行きまで10時間半待ち。便利さより値段を優先したため、あまり経験のない「拷問乗り継ぎ」になった。 あいにくターミナルの椅子には手すりがあり、横になれない。人けの少ないエリアを探し、床で仮眠をとる事態を想定して機内でゲットしておいたブランケットを敷いてみたが、うまく眠れなかった。 どんな状況でも、のび太のように瞬時に爆睡できる友人がいる。絶対に人生有利である。
オイルマネーで潤うバブリー国家UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビ、ドバイ両空港は、世界有数の豪華ターミナルを誇る。成田、羽田、関空が「公民館」に見えるほどだ。
アブダビからイスタンブールに飛行中、高度1万mからのトルコの大地を見る。 シリア・イラク国境付近の「退避勧告」エリアと思われる。
イスタンブール空港に着き、まずはATMでトルコリラの現金を確保した。 4000㍒(3万2000円)と入力すると、100㍒紙幣が40枚ドサっと出てきて、財布が途端に膨らんだ。 前回2014年に訪れた時は1㍒=48円だったから、同じ3万2000円分を下ろせば、紙幣は7枚弱で済んでいた計算になる。 新聞で読むだけだった噂の超インフレの現場。「あぁ、トルコに来たんだなぁ」と思った。
イスタンブール空港からホテルまではタクシー。運転手の兄貴は、行き先をグーグルマップに入力しながら、フラフラ蛇行運転した。ハイウェイに入ると、あっという間に150km/h超。 「あぁ、トルコに来たんだなぁ」と思った。
空港近くのホテルの部屋からの景色。モスクは、そこら中にある。そして、定時にアザーン(礼拝を呼び掛ける演歌のような詠唱)が響き渡る。 「あぁ、トルコに来たんだなぁ」と思った。
gotoトルコ1発目の食事として、ホテルの近くにあった食堂"Dürümcü Ahmet Usta"に思い切って入った。 いかにも庶民向けといった風情。外国人(というかアジア系?)は珍しいらしく、若い店員たちに注目された。 「超インフレ下の値付け」に関心があったところ、この店はメニューの値段を空白にするという対策を講じていた。 トルコ語のメニューは読めないが、写真が付いていたので助かった。 ウルファ・ケバブ(ひき肉を串に刺して焼いたケバブ)の値段を尋ねると、少年の店員がレジのお姉さんに聞きに行き、70㍒(550円)と答えた。これが「時価」なのだろう。 で、注文を受けてから、兄貴が炭火で焼き始める。
サラダ、トマト・ペーストみたいな小皿、「ユフカ」という薄いパン(ケバブを巻く時にも使う)も付いて、550円とは。日本より安い国、久しぶりである。 どの料理も「あぁ、中東だなぁ」という感じのスパイスが効いていて、日本では味わえないタイプの美味さ。 ただ、極めて残念なことに、この店にはビール(酒)が一切ない。スパイシーな串焼きをビールなしで食べるなんて......。 イスラム圏では、これがつらい。観光地の飲食店では飲めるはずだが。 なお、この日泊まったイスタンブール空港最寄りの町Arnavutköyを見た限りでは、マスク姿はゼロ。5月のスコットランドや7月のスイスでは数%はいたが、トルコでは「皆無」だ。医療体制が遅れている分、欧米よりはマスク姿が多いと見ていたので、意外だった。 トルコの入国規制は、すでに全廃されている。行動規制も多分なさそうだ(詳細は不明)。 リスクが下がったcovid-19をめぐって、今なお「新規感染者数」が速報され、「密」だの「第〇波」だの言っている某国は、世界から見ると異様だと断言できる。
26日朝、イスタンブールからネヴシェヒル・カッパドキア空港に飛んだ。 着陸が近づくと、カッパドキアの2大名峰の低いほう(標高3253m)のハッサン山がくっきり見えた。 最低限ここには登頂したい。
ネヴシェヒル空港を出ると、予約していた乗合タクシーの運転手の兄貴(写真は別会社のお父さん)がすぐに見つかった。 自分の名前を見つけた時は嬉しかった。
ギョレメの町に到着。奇岩をくり抜いたホテルやお店がたくさんある。
イスラム圏では、町でネコを多く見かける。宗教的に大切にされているため、どのネコもよく懐いてくる。
ギョレメ国立公園のトレイルを「適当に」歩き始めた。 そこら中の奇岩が写真のようにくり抜かれているのだが、遺跡なのか、近現代の「工事」なのか、よく分からない。
ギョレメ国立公園に人工的に植えられている感じの低木は、意外にもブドウだった。 収穫中のお父さんにカメラを向けると、最高の笑顔を見せてくれ、頼んでもいないのに、1房食べさせてくれた。
右の峰は「Meskendir岩窟教会」。 岩窟教会はそこら中にあり、特に有名なところでは観光バスが数珠つなぎとなる。
ついに見参、カッパドキア2大名峰の高いほう(標高3916m)のエルジェス山。 残念なことに、数日前に初冠雪を迎えたらしく、登頂できるかどうか微妙な情勢。 ガイドを雇うことにしているが、彼の意見に従うほかない。
ギョレメの町の全景。奇岩群に溶け込むように造られていることが分かる。
いかにもカッパドキア的な景観。左奥の赤い奇岩群は「ローズ・バレー」と呼ばれる。
ウォータースライダーのようなトレイルを下っていく。ちょっと奥に入るだけで、人けは全くなくなる。
これも教会らしい。ガイドブックなどに載っていないので、詳しくは不明。 右の岩は天然の奇岩で、人工的に造形されたものではない。
教会の内部から。
ギョレメの町に戻り、ランチは安定のケバブ。付け合わせのトマトの煮込みやヨーグルトも絶品。 1日3食レストランで食べても経済的に余裕なので、幸せ♡ お値段は160㍒(1200円)。観光地は2倍に上がると言われているが、その通りだった。
トルコでは、野良犬も極めて多い。 人々には従順で、耳にタグを付けている(狂犬病対策済み?)ので、問題はないが、夜中に吠えるので、うるさい。
3泊するホテル。
朝食、バス・トイレ付き1泊2800円。なぜか洗濯は100㍒(780円)と割高。
屋上テラスからの眺め。
ホテルの子。
夕食はチキン(900円)。最高に美味いが、ガチ観光地なのに、ここもアルコールなし。きつい......
27日は、この子とたくさん遊んだ。