国見岳(五勇山・小国見岳)

2022.09.10(土) 日帰り

活動データ

タイム

08:18

距離

13.3km

上り

1248m

下り

1257m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 18
休憩時間
41
距離
13.3 km
上り / 下り
1248 / 1257 m
58
22
30
42
1 59

活動詳細

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 国見岳登山口へのアクセスの悪さは、登ることよりも登山口に辿り着くことの方が難しい、と皮肉をいわれる程。宮崎県から熊本県に入り、再度九州山地を越えて宮崎県に入りなおして辿り着いた奥椎葉は、正に秘境の名にふさわしい場所だった。  生易しくないのは登山道に入ってからも続く。技術的な難易度は低いが、忍耐が必要な山だった。手始めに初っ端の渡渉で片足を水に突っ込む。次はその後すぐの小伐採地でYAMAPのルートが見つけられない事態に遭遇。得体のしれない背の高い植物が密集していてわからない。渓流に落ち込む崖沿いに進むと、それらしいピンクテープが見えた。誘われるままに進むと普通なら梯子かロープがあるような場所を登らされた。  その後ちょっとしたザレ場の急登に至り、ここで何故か道を見失ってしまった。ここから久しぶりに直登藪漕ぎ。途中笹薮に囲まれた広い場所にでた。不思議な場所。近くで鹿の鳴き声が聞こえる。だが、姿は見えない。仲間に知らせるための鳴き方や威嚇の鳴き声と違う気がした。  笹薮を直登しなんとか正規のルートに出たが、笹藪に囲まれていることに変わりはない。倒木が多く、ところどころ極端に道が狭くなる区間がある。こういう場所では道自体が傾斜しているためどうしても山側に体を傾けて歩く。背丈ほどもある笹が腕や顔面をざらざらと撫で蜘蛛の糸が顔にかかり続けた。不快この上なかった。この不快さは五勇山を越えるまで続いた。  五勇山を過ぎ、尾根道の開けた場所に出てからは快適な登山道だった。光に溢れ風が通り抜ける。緑が眩しく野鳥の声が聞こえ、あっという間に山頂に着いた。噂に違わず眺望がすばらしい。五勇山もそうだったが、周りはシャクナゲが群生していた。5月に来たらよかったなと思う。山頂では一人の男が静かにコーヒーを飲んでいた。登山口に車がなかったし熊本県側の登山口から来たのだろう。彼はコーヒーを飲み終えると山頂で昼寝を始めた。  下山中小国見岳の巻道で「タタッ、タタッ、タタン」、ここにいるよと教えるようなゆっくりしたリズムの蹄の音が聞こえた。若い鹿だった。往路は巻かなかったので、頂上付近でフンを見ていた。小国見岳は鹿の住処のようだ。なんとなく向こうからサインを送ってきた気がする。鹿が人間に興味があるのか。しかし、俺の興味はお尻の白い毛は何故あんなにフワフワなのだろうということだった。  五勇山近くから再び苦行が始まる。来た時にあらかた顔面で片づけたはずの蜘蛛の巣がもういくつも張っている。いやらしいことに奴らは仕事が早い。また顔で受け止めるのは御免だったので、長めの細い枝を拾ってお祓いするように進んだ。そして渡渉直前の得体の知れない植物が繁茂する小伐採地まで来た。YAMAPの道があるはずだという信念の下に注意して前進すると、それらしい痕跡があった。その先どうなっているのか分からないが、突き進んだ。これが道か?荒れ過ぎてまともに歩けない。「痛っ」突然タイツを履いた太ももにちくちく刺すような強い痛みを感じた。そこらじゅうで野イチゴの蔓が得体のしれない植物に絡まっていた。もう何が何だか分からない。時々野イチゴに苛まれながら薮を右往左往。通過できた時はウンザリしきっていた。信じていたYAMAPが示す道なんて無かったのだ。  この日、出会った登山者は山頂の男一人。あとは鹿とマムシに遭遇した。道中他に誰にも会っていない。このルートの日記を検索してみると、まず絶対数が少ない。これはアクセスのせいだろう。そして季節は冬と春が多い。他の季節もないことはないが多くはない。紅葉時はよさそうなんだが五勇山までが大変だし、熊本からの方がいいのかもしれないな。

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