中国自然歩道62日目(通算205日) 江津市川戸駅〜断魚渓

2022.08.27(土) 日帰り

活動データ

タイム

10:51

距離

33.4km

のぼり

1498m

くだり

1352m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
10 時間 51
休憩時間
52
距離
33.4 km
のぼり / くだり
1498 / 1352 m
5 50
55
34
3 6

活動詳細

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 本日は前泊した江津市川戸駅前の旅館で5:30に起床。部屋の窓を開けて川戸駅を見るが、三江線はすでに2年前に廃線。当たり前のことだが、列車は停車していない。駅舎はそのまま保存されているので、余計にもの悲しい気分がする。  6:30に朝食。定番の朝ご飯。シジミの味噌汁が美味い。サーモスにお湯を詰めてもらって、出かけようとするとおにぎりを2個用意してくれていた。ありがたい。この旅館は細かいところまで心配りをしてくれるよい旅館だった。かつては地区に5つほどあった旅館が最後の一つになってしまっているという。跡継ぎもいない。何年か後にこの地をふたたび歩く機会があったとき、元気に営業しているか心配になる。  6:51に旅館の玄関を出る。南の山々にはガスがかかっている。女将さんが玄関までお見送りに来てくれて、「山にこういうふうにガスがかかっている日は、これから晴れるんです」と送り出してくれる。まずは前回中国自然歩道を離脱した江尾橋に向かい、県道41号線を南に進む。  川戸橋を渡って江の川(ごうのかわ)の支流の八戸川(やとがわ)を越える。小中学校を左に見ながら進み、7:12に小田集落を通過。その先の峠で母抱(ははがかえ)トンネルを抜ける。「昔々、この峠を母を抱えて上り下りした孝行息子がいたんだそうじゃ」と市原悦子のナレーションが頭の中に流れる。前回もこのトンネルを通過したが、このトンネルの名板を見ると親孝行などしたことがない自分の身を振り返って胸が痛んだ。とくに今日は、ちょうど1週間前に急に母が天国に旅立ってしまったため、胸が痛い。  トンネルを抜けると前が開ける。鮎観橋のたもとに立つ今田水神の大クスノキを左に見ながら通過し、7:38に江尾橋に到着。県道297号線の中国自然歩道に復帰。ここから先は自販機がないため、気温を考えてPETボトルの飲料水を2本購入。  江尾橋を渡り、人家が点在する県道をしばらく進む。7:49に千丈渓の立派な看板を目印に、県道297号線から分かれて左折し、日和川に沿って1kmほど進む。  8:07に千丈渓入口に到着。入口には自動車十数台分の駐車スペースとトイレがある。ここからは自動車の通行はできない。草が伸び放題になっているようなので、DEETを露出皮膚に丹念に塗布。  遊歩道は2年前の豪雨、豪雪のために少し荒れているが、歩行には問題なし。道端の小さな三三の滝を通過して、次に現れたのは岩を流れが豪快に切り刻んだかのような魚切。そして、相生滝と続く。コースには立派な歩道が設えてあり、歩きやすく、眺めが素晴らしい。  8:40に千畳敷に到着し。ここで荷物を下ろしてしばらく休憩。素晴らしい景色が続くので、早足で歩くのはもったいない。  この先は川沿いの道を進み、橋の下で行き止まりかと思ったらくぐり岩をザックを擦りながら抜けて、獅子岩橋を渡る。  この先は岩にへばりつくようなスリリングな歩道を歩く。その先に橋が架かっていたが、行人偏のみで読ませる「たたずみ橋」。読めない。  9:13に豪快な流れの大淵、おしどり滝にを眺めながら小休止。冷たい飲料水で喉を潤す。  9:31に白藤橋から白藤滝とその奥の紅葉滝を眺めて遊歩道は終点となる。ここで階段を上って9:36に林道に合流。  しばらくダート道を歩き、9:55に舗装路に変わる。10:10に千丈渓の南の入口に到着。ここにも駐車場がある。  このさきは自動車の通らない良好な舗装路をのんびり歩く。一の滝を右手に眺め、10:21に山の内集会所前から左に入る。そのまま集落の中を進み、10:40に下郷集落で県道112号線に合流して道なりに南に進む。  10:55に中国自然歩道が左の県道295号線と県道112号線を真っ直ぐ進む分岐点に到着。本日はこの交差点から西に500mほどの蕎麦屋が営業しているので、立ち寄ることとした。  こんな山の中に、と思うようなところに蕎麦屋が一軒。古民家を改造した店で、風情がある。10割そばの店で、有名店らしい。11:05に千蓼庵(せんりょうあん)に到着。11時の開店直後だが、すでに先客が5組ほど。蕎麦も美味しかったが、豆腐も美味しかった。  昼食を済ませて11:32に行動再開。11:45に県道112号線に復帰し、右手に京太郎山(827m)を眺めながら明泉谷川に沿って高度を上げていく。  大分汗が流れた12:41に大利峠の洞門を通過。洞門の出口を左折すると萩原山に向かう道となる。ここでしばらく小休止。  県道112号線から左折した先は、舗装路ながらかなりワイルドな状態。半藪漕ぎの道を進む。萩原山の頂上に建つ電波塔のサービスのための舗装路のようだが、通行量はあまりなさそう。高低差はあまりなく、13:24に萩原山登山口に到着。  EADASではここから真っ直ぐ東に直登路があるように登山路を表示するが、そんなものは痕跡もなかった。おそらく数年は誰も歩いていないのであろう。やむなく舗装路を歩き始めるが、十分に傾斜はきつい。頂上間近で中国自然歩道の道標を発見したが、100%薮を指し示していた。  13:43に萩原山(783m)頂上に到着。付近には電波塔が5、6基建てられている。残念ながら三角点は発見できず。眺望はなし。  頂上から東に荒れた山道を進む。比較的新しい中国自然歩道の説明板が出てきた。木枠は古いが、説明板だけ新しい。ここから先は半藪漕ぎ状態で、先に進めるか心配になり始めた頃に、木の階段を足元に感じ、中国自然歩道の整備歴があるコースだと確信した。  木の階段と踏み跡らしきものを頼りに東に進む。萩原山の次の目標は向歯無山(675m)。萩原山頂上からは直線で1.2kmほど。とぼしい踏み跡とGPSを頼りに南東に進む。  14:14に向歯無山の登山口かもしれない地点に到着。ここには中国自然歩道のベンチが設置してあった。ここから300mほど上ったところに、中国電力の杭があり、自然歩道は左の北に折れている。  向歯無山の頂上までは直線で200mほど。道はない。薮もそれほどひどくないので、GPSを頼りに山頂を目指す。14:31に向歯無山頂上の三角点に到着。眺望はまったくなし。  虫に刺される前に下山開始。14:38に中国電力の杭まで戻り、しばらくは北に真っ直ぐ下山路を進んだ。EADASにはこの杭の位置から600mほど直登路が伸びているが、100mほど高度を下げたところで直登路は消失した。残された道は中国電力の道。頭上に高圧線が走行しているところから、高圧鉄塔を建設するために作られた歩行路の痕跡がある。  踏み跡を辿って14:49に鉄塔下に出た。この先も高圧線を探しながら、ときに藪漕ぎをしつつ、高圧鉄塔の配列に従って進み、15:19に舗装された林道に出ることができた。本来の位置より500mは東に出てしまったようだが、怪我がなくて済んだだけでもましだ。これだけ等高線の目の詰まったところを藪漕ぎで抜けるのは大変だ。  ここからは林道をのんびり歩いて15:35に中国自然歩道の道標を発見。まさに直登路の到達点と思われる道標。たぶん、上には道標はなかった。  ここからは舗装された林道が続くものと思っていたら再び大波乱。15:54にGPSでなにげなく位置を確認したら、現在の山道が中国自然歩道と離れていることに気がついた。途中に完全に崩壊した中国自然歩道の道標の杭だけ残っているのを確認したので、この道で間違いはないはずだと思ったのだが。  やむなく300mほど戻って、くだんの中国自然歩道の道標まで行って、正しい道がないかどうか探索した。丹念に道を探してみたが、一本左の北北東の稜線に続く自然歩道の道は見つからなかった。やむなく北東に続く谷を隔てた林道を下る。この道は良道で文句はない。16:27に舗装路に復帰し、中国自然歩道のコースに戻ることができた。ここは正解が分からないまま。  舗装路に合流してからは東に進み、2回のヘアピンカーブを経て、16:53に断魚集落に出て、濁川を野口橋で渡る。  17:03に断魚橋を渡り、濁川に沿って上流に進むと、目の前に大きな一枚岩の聳えた断魚渓公園に到着した。  川に沿った道を進み、神楽淵を通過。その先の千畳敷が圧巻。奇観である。大きな一枚の岩でできた川底を、激しい水流が一筋のノミで削ったような。説明できる語彙力がないのが残念。最後に嫁ケ淵を経て、17:33に舗装路に戻る。  17:36に断魚トンネルで国道261号線に合流し、300mほど進んだところにある深篠川キャンプ場にて本日は行動終了。

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