決して油断していた訳ではない。しかしながら致命的なエラーを犯してしまった。予備の携帯電話をなんと、新幹線に置き忘れてしまったのだ。よってバッテリーの心配をしながら1台のみの携帯でのチャレンジ。最初から不安が伴う。前回は知人が車を運転してくれたので、花抜峠登山口から大台ケ原ビジターセンターまで一方向での旅だった。今回は自分で運転し、ビジターセンターを基点として、行って来いのUターンを計画。それにしても奥坊主は遠い。前回断念した奥坊主へ抜ける尾根の下まで8㎞以上あり、走れる所は小走りで進んだのだが、足場の悪い枯れ木の斜面が続き、スピードが出ない。そして奥坊主へ向かって居り始める尾根に到達するまで2時間45分もかかってしまった。そこからの下り斜面は急だ。ふと気が付くと小さな滝と川が流れている所まで降りていた。後、もう少しだ。 川沿いは斜面が抜けづらかったことから、いったん上に上がることにした。ところがそこで携帯を見ると、むむ、何とバッテリーが既に42%の表示。初回と同様にちょっと目を離すとすぐに枯れ木と類似した斜面の姿に迷わされてしまったことから、頻繁に地図を見たり、写真を撮ったりしたからに違いない。とにかく電池の消耗が想定よりも早かった。憧れの奥坊主まであと500mもない。もう目先まで来ているではないか!無理して行けないことはない。しかし帰路の途中で必ずバッテリーが切れ、迷うこと間違いなし。どうしようと迷っていた矢先、突然、ガスが山を覆いはじめ、気温が急速に落ちてきた。この想定外の霧と携帯難、バッテリー不足を目の当たりにして、奥坊主を目前に再び勇気をもって断念することに。奥坊主に行っていれば往復20㎞はゆうに超える。無事に戻ってこれる自信はない。しかも休憩なしの7時間+ウォーク&ラン。危険な賭けはできない。 とにかく早く戻りたかった。霧に囲まれたらGPSだけが命乞いになる。ばってりーちゃん、生きていてくれ。。。。と願いつつ、ひたすら進む。そしてやっとのこと、尾瀬道に合流し、ここからは迷うことはもうない。そしてビジターセンター手前、最後の写真1枚を記念に撮ろうとシャッターをきった瞬間、電源は落ちた。写真は消えてしまった。ふーーーー。万全の準備、かつ、気合を入れなければ日帰りの到達はむずい。。。
朝10時ビジターセンターからスタート
尾鷲辻方面へと向かう
鹿が主食とするササが生え茂っている
湿度が高い大台ヶ原はコケがいっぱい!
快適な散歩道、が、長くは続かない
大正時代に伐採された切り株が多い
この地点から細い山道に入る
尾鷲道という看板があるうちが花
ここまではわかりやすい!
倒木を切り抜いた山道
鹿が多く生息し、捕獲事業が営まれる
これが最後の標識だ。。。
殺伐とした風景あまり好きじゃない!
堂倉山頂上には発電設備しかない
恐竜がなぎ倒した大木か?!
ちょっとした豪快な景色を楽しむ!
巨石を覆い包む樹木の数々
天気が良いことを期待するも。。
ああ、また倒木だ。。長い道のり
赤テープを見ると何故かしら安堵する。
狭い山道を上り下りし続ける
この大木の姿がとても気に入っています
それにしても、枯れ木の多いこと。。。
これがなんだかわかる人はすごい!
通りすがる巨石も異様な面持ち
またまた景色が変わる予感がする
南北双方に広がるビューにほっと一息
ま、あまり素晴らしい景色とは言えない
ワイヤーもここまで食込むと可哀そう
ずっこけた土壁が続く大台ケ原
今日のベストビューかもしれない
なんか、やっぱり寂しい景色だよね
みんなで寄っかかってしまえ!
さあ、走ってのぼっていこう!
おお、尾鷲の海が見えたぞ!
倒木の中に咲く花に目がとまる
この風景はもう見飽きた!
岩は単なる目印にしかすぎない
入り組んだ沢がいっぱい続く
方向感覚をなくす幻想樹林
言ったこっちゃない、また間違う
山もいいが、海もいい!
おービューティフル。本日ベスト!
あれ、ガスがかかってきたぞ。。
お化け屋敷じゃあるまいし。。。
そろそろ奥坊主へ向かう尾根だ
滑りやすい急こう配に注意!
ほんとに足場が悪いな
ちっちゃい滝を見つけました
そこから流れる川がきれい
残り42%、もう少しだが奥坊主を断念
さあ、Uターンで帰ろう!
急斜面の上りはきついぞ!!
化け物のような倒木跡だ
一気に霧が押し寄せてくる感じ
いそがにゃあかん!
GPSだけがたよりの帰り道
落石防止用ネットが我が道を阻む
戦場跡のような風景
行く道を阻む樹木の数々
気合をいれて山々を超えていく
雨にも負けず、霧にも負けず。。
急斜面の上りは意外と好きだ
お!やっと堂倉山、疲れた!
ここまでくれば後、もう一息!
おっと、また間違いそうになる
いいかげん、間違えるな!!
待ってました、尾鷲道さん!
ここで初めて5分休憩!疲労困憊。この後、駐車場まで走るも、最後の写真のシャッターを切った瞬間、バッテリーが落ちた。
駐車場にたどりつくも、濃い霧に包まれる。間一髪だったと改めて、無事、生還できたことに感謝!
その後、3度目のチャレンジで、無事、奥坊主に到達!いや、途中、枯れ木で足を10cmも切ってしまった。何という不覚!尾根の分岐点から奥坊主への道はなく、1km弱の距離がとても長く感じられる。奥坊主では用意してきた標識を新たに打ち立てる。周囲を見渡し、改めて、ここは信心深い人達の死に場所として、古代から知られていたのだ、ということを感じる。一度行けば帰ってこれない。一見、なんの変哲もないような小さい丘だが、実は古代、レイライン上にて聖地とつながる、とても重要な場所だったのだ!詳細はwww.historyjp.comで解説します。
奥坊主から下りる際、なんとその頂上そばまで、カモシカが登ってきてくれました。じーっとこちらを眺めて立っている姿に感動!奥坊主でカモシカに会えるとは、想像もしていなかった。ありがとう!