活動データ
タイム
28:27
距離
23.7km
のぼり
2628m
くだり
2629m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る学生時代に2人で歩いて日本列島横断をやった大阪の井上君と数十年振りに再会し、針ノ木サーキットを歩くことになった。そこに山友のユキちゃんも参加。三人で晴天の扇沢から大沢小屋を経て針ノ木雪渓を登る。山行計画段階では軽アイゼンやチェーンスパイクでも十分ではないか、はたまたピッケルと12本歯アイゼンが必要とか種々情報が飛び交っていたが結局、12本歯アイゼンとストックで快調に登ることができた。 予想外に急登の雪渓を登り詰めると針ノ木小屋が現れる。井上君は小屋泊、俺はツェルト泊、ユキちゃんはテント泊の受付と設営を済ましてイザ!蓮華岳を目指す。 蓮華岳まで1.5時間、初めのうちあったハイ松もやがてなくなりやがて登山道はガラ場の道となる。ガラの中に高山植物が無造作に咲いているのがとても可愛い。 するとその時!後方の井上君が叫んだ!「靴のソールがあれへんわ!」と。見ると左の靴底が無くなっているではないか。有名なM社の登山靴だ。既に7年位になるらしい。果たしてどこから無いのだろう。アイゼンをつける時はあったはずだと井上君。 何を思ったかその場からM社に電話した井上君。結局何の手立てもできないようだ。 ソールがとれた靴はウレタン状のツルンとした底になっている。そんな状態でとりあえず蓮華岳に登頂。360°の絶景にしばし靴のソールが無いことも忘れ井上君は歓声をあげていた。 そして針ノ木小屋まで下山。恐る恐る下るかと思いきや巧みな足さばきでサッサっと下って行く。流石、元ワンダーフォーゲル部で鍛えた足さばきだ(笑) 小屋に到着し3人で議論。果たしてこの状態で針ノ木サーキットを回れるのか。 様々な仮説が飛び交った。そこに隣に座っていた男性も議論に加わって4人で揉めた。 話を詰めて行くと運動靴をもってきていることが判った。片足だけ運動靴にしたらどうだろう。いやバランスが悪い。安物の運動靴なのでフニャフニャだからとても無理だとか。 結局議論の末、井上君は明日ここから下山することになった。 ユキちゃんは「それなら私達もここから下山してもいいのよ」と。 井上君はせっかく大阪から来たんだし大町で一泊するんで下山したら大町で再会しようと言うことで落着した。 実は後日、雪渓でアイゼンを履いている井上君の写真を偶然ユキちゃんが撮影しており、それを見るとしっかりとソールが既に無い事が判明。 ひょっとしたら大阪から既に無かったのかもと大笑い。(爆) その後テントサイトに皆で集まりビールを飲んでバーベキューで宴会だ。最高のロケーションの中、昔話に花が咲いた。 翌日は朝のうちは晴れて富士山も見えていたがじきに曇り、針ノ木岳の方へ向かう登山者も数人見かける程度。針ノ木岳に到着するころは深いガスと風。今後の行方に不安を与えていた。 山頂にいたカメラ青年はスバリ岳には行かずここから撤退すると。俺は何だか未来に希望があるような気がして撤退は頭に無かった。 風とガスの中をスバリ岳になんとか到着。稜線上のルートが右に巻くか左に巻くかで激しく風の強さが変わった。スバリ岳からの下りで大きくルートを間違える。浮き岩の急斜面でGPSを確認しながら正規のルートを探した。片足を乗せるだけで付近の岩がグラグラと揺れる。下手をするとこのまま雪崩のように崩れ出すのではという緊張が走る。 やっと登山道らしきところに出た時に安堵した。 急下降の霧の岩場ではペンキの印も見え難い。こんな時はマメにGPSを確認する必要があることを痛感した。 赤沢岳が見えるころになると霧の晴れ間から諦めていた黒部湖が見えた。二人に歓声があがった。感動の一瞬だ。新越山荘を越えると風も雨も一時的に強くなる時があった。 種池山荘の到着時も降ったり止んだりの状態。そんな中濡れた土のテント場にツェルトを張った。狭いツェルトの中で湯を沸かしてα米の晩御飯。カッパは着たまま乾かす。やることないので6時頃眠りについた。 3日目の朝も雨が降ったり止んだり。この日は下るだけなのでのんびりと止んでる時を見計らって撤収した。柏原新道では雨に降られることもなく扇沢に下山することができた。 井上君と大町駅で合流。美味しい蕎麦屋を観光案内所で紹介してもらい大町温泉郷で温泉に入った後、井上君を松本駅まで送って行き次回の再会を約束して別れた。 こうして学生時代の友情を温めるビックイベントは絶対に忘れることが出来ない思い出を刻むことができたのでした♪
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