2022夏 奇跡の裏剱 ~室堂⇒欅平 雪渓を行く~

2022.08.02(火) 5 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 29
休憩時間
45
距離
4.5 km
のぼり / くだり
544 / 445 m
DAY 2
合計時間
8 時間 26
休憩時間
2 時間 20
距離
7.5 km
のぼり / くだり
593 / 1075 m
DAY 4
合計時間
10 時間 27
休憩時間
2 時間 54
距離
8.0 km
のぼり / くだり
555 / 1749 m
DAY 5
合計時間
8 時間 8
休憩時間
1 時間 33
距離
9.8 km
のぼり / くだり
1183 / 1436 m
34
4 15

活動詳細

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2022年夏の予定は裏剱に行こう!といつもの山友A氏と決めていたのだが、出発までが大変であった。 まずはコロナ。7月には自身のコロナ感染、その後の爆発的感染者増、職場にも休職者続出、山友A氏ギリギリまで感染予防。さらに水平歩道が未開通(7/28にようやく開通)、なので誰も歩いていないから雪渓など情報不足、直前にトロッコ列車が運休(8/2に復旧)。最後は天気、ド真中の3日4日が雨予報、最悪山域変更も考えましたが、予備日があるので停滞ありきで出発となりました。 8/1 23:15 新宿発扇沢行きバスに乗り出発。もう、こうした状況で出発できることが、ほとんど奇跡! 8/2 予定より早く扇沢着。朝飯、準備、始発7:30の順番待ちをして過ごす。立山黒部アルペンルートにて室堂へ。荷物シェア・水補給し出発。今回は水3Lを入れると約24Kgとなり、自己タイ記録の重さになります。夏山では持たないアイゼン・ピッケルがあり、食糧5日分となると二人で荷物シェアしてもこの重量でした。 雷鳥沢野営場まで温泉ガスが噴き出る立ち入り禁止区域を横目に下っていきます。すり鉢状の底に当たるこの場所は環境・ロケーションもよく、いずれは泊まりたいキャンプ場。ここから別山乗越まで約500mのアップ。久しぶりの20Kg超えにペース上がらず、やっと別山乗越に着くと剱岳が顔を見せます。2019年(https://yamap.com/activities/4221614)以来の再会。いつ見てもカッコイイ!見事なお花畑を抜け今日の泊地、剱澤キャンプ指定地着。明日から崩れる予報のためか?この時期なのにガラガラ、お祭りみたいな賑わいだった3年前を知っているだけになんか寂しい感じ。 8/3 夜明け前、早くも剱岳をみるとライトの明かりが点々としていました。暗いうちは晴れていたが、すぐに剱岳山頂付近はガスに包まれていました。この日の予報は昼過ぎから雨。なんとか池の平小屋まで降らないうちに着きたいと予定の5時よりも前に出発。剱澤小屋から下り、クロユリの滝を過ぎると雪渓が現れアイゼン装着。十分な厚さがあるのである程度は安心して歩けます。程なくして平蔵谷入口の大岩、間近で見る平蔵谷は迫力があり、ガスで最上部までは見れませんでしたが、かなりの斜度があることがわかりました。 続いて長次郎谷、傾斜はそれ程でもないように見えましたが距離の長さを感じました。真砂沢ロッジの水源ホースを見てたどると、左岸の夏道の入口が見えます。今回はナムの滝が見える所まで行き夏道に入りました。ナムの滝を過ぎると真砂沢ロッジが見えてきます。ここで小屋から最新情報を入手、三ノ沢雪渓は問題ないが四ノ沢雪渓は薄く注意が必要との事。実際、沢に下りて先廻りして厚さを確認し無事通過しました。 次は二俣の手前にあるへつり。ホント、沢ギリギリを丸太の足場とクサリを頼りに進みます。増水するとかなりキビシイと感じた。二俣からは樹林帯を約500mアップ。狭く急な所もあり、下りるのも難儀しそうなポイントを抜けると三ノ窓雪渓が目の前に見えます。仙人峠を過ぎた所で雨がひどくなり、雨の中テント設営。この夜から翌朝まで断続的に激しく降っていました。 8/4 朝を迎えても雨は止まず、ネットも繋がらず得られる情報はラジオの天気予報。聞いていると東北はかなりひどい状況。隣の福井・石川県にも警報が出され、ついに富山県にも。こうした状況でこの日は停滞と決め、翌日以降どうするか?山友と協議。というのも、先に進んだ場合、仙人温泉の先の沢に橋が架かっていないため、増水してはたして渡渉できるか?できない場合どうする?初めから諦めて来た道を引き返すか?果てしない協議が続きました。 昼前に雨は止み期待できるか!?と思っていると今度は雷を伴って再び激しく降ってきました。不安をかかえ夜を迎えると、20時頃ようやく雨がやみ夜半過ぎには星も見えてきました。 8/5 晴れています。前日の夜から降っていないため、渡渉できると判断して出発。小屋前からの八ツ峰の朝焼けを期待しましたが残念。池ノ平小屋の皆様には天気情報の提供や、ナント!お風呂までいただき大変良くしていただきました。ありがとうございました。 仙人池ヒュッテにて仙人池に映る逆さ八ツ峰、これが見たかったという風景。停滞した甲斐がありました。標高2000mを過ぎると雪渓が現れる。雪渓の厚みを確認し慎重に下りるが、すぐに支流との合流で一度夏道の戻るポイントがある。ここが難しかった。先頭を行く山友A氏は雪渓ギリギリまで行こうとしたが、下りてみると大変薄くなっていて危なかった。支流の雪渓も崩れかけていたがなんとか行けると判断し慎重に渡る。 温泉の湯けむりが見えると夏道合流ポント、さすがにまだほとんど人が入っていない状況で道はあまり良くなかった。廃墟のようになっっている2年間閉鎖中の仙人温泉小屋を過ぎ、問題の渡渉ポイントへ。余裕で渡れました。蒸気が噴き出る温泉源泉を過ぎ尾根のピークへ。ここの標高が1629m、阿曽原温泉は標高855m。奥多摩の鷹ノ巣山が1737m、御岳山が929m、標高だけ言えば真夏に奥多摩を20Kg越えの荷物を持って縦走するようなもんです。雪渓を離れてからは暑さとの戦いとなります。このルートが、夏ではなく秋がメインと言われる理由は紅葉だけではなく、こうした理由があるのでしょう。(雪渓の難易度は大幅に上がるが・・・) コースも下りとはいえハシゴ・ロープのある所が多くキビシイルートです。仙人谷ダムからは以前歩いています。(https://yamap.com/activities/4951252)管理所内を抜け登り返しを過ぎると阿曽原温泉です。野生のサルが多く、テントサイト近くまで来ていました。ご主人の佐々木泉さんに「おかげで来れました!」とHP情報のお礼を申し上げ、しばし話が出来ました。温泉は1組の宿泊客が入った後なので、まさかの我々のみ貸切!堪能しました。 さすが標高855m、シュラフなしで寝れる。っていうか、暑かった。 8/6 出発前にもご主人にあいさつしたら、HPにそのことを書いてくれました。水平歩道は開通こそしていますが、秋に向けてこれから本格的な整備が始まります。ですので、前回とはコース状況、荷物、気温と条件が違いすぎます。欅平の標高は596m、御岳山から高尾山に真夏の縦走する感覚です。そこへ壊れて2段分ないハシゴ、壊れた丸太桟橋、どう行くの?というようなう回路など最後まで気の抜けない道でした。志合谷の雪渓は迫力があり、これが見れるのは夏のみ。大太鼓も狭く高度感もあり、岩をくりぬいた感じが他の登山道にはない魅力です。前回より2:30も遅く欅平着。 五日かけましたが、予備日のおかげでなんとか歩き通せました。道中気の抜けないところばかりで、何度もヒヤッとしたことがありました。天気、道中の危険ポイントを考えると出発からすべてが奇跡といえるかもしれない。しかし、その分他では絶対味わえない魅力たっぷりなコースでした。雪渓歩き、岩稜帯の通過、ルートファインディングなど登山の総合力が試される”総合格闘技”のようなところでした。秋に再び訪れたいが、もっと技術を磨き、体力を維持しないと来れそうにありません。その前に秋に5連休が一番難しいか?65歳の定年後じゃもっとムリか?

剱岳 今回の重量は水なしで約21Kg
今回の重量は水なしで約21Kg
剱岳 夜行バスにて扇沢着
夜行バスにて扇沢着
剱岳 一番乗り?
一番乗り?
剱岳 平成生まれには、わからないかもしれない
平成生まれには、わからないかもしれない
剱岳 電気バス
電気バス
剱岳 ケーブルカー
ケーブルカー
剱岳 ロープウェイ
ロープウェイ
剱岳 トローリーバス
トローリーバス
剱岳 雄山をのぞむ
雄山をのぞむ
剱岳 みくりが池とみくりが池温泉
みくりが池とみくりが池温泉
剱岳 みくりが池と雄山
みくりが池と雄山
剱岳 室堂山荘とみくりが池
室堂山荘とみくりが池
剱岳 コロナで閉鎖中
コロナで閉鎖中
剱岳 雷鳥澤キャンプ場
雷鳥澤キャンプ場
剱岳 これから登る道に剱御前小舎も見える
これから登る道に剱御前小舎も見える
剱岳 雷鳥澤キャンプ場を見下ろす
雷鳥澤キャンプ場を見下ろす
剱岳 お花畑の中を行く
お花畑の中を行く
剱岳 お花畑と立山連峰
お花畑と立山連峰
剱岳 別山乗越より剱岳
別山乗越より剱岳
剱岳 チングルマの群生
チングルマの群生
剱岳 見事なお花畑
見事なお花畑
剱岳 剱澤キャンプ場と剱岳
剱澤キャンプ場と剱岳
剱岳 夕日
夕日
剱岳 夕日の染まる剱岳
夕日の染まる剱岳
剱岳 登山者のヘッデンが見える
登山者のヘッデンが見える
剱岳 早くもガスがかかる
早くもガスがかかる
剱岳 クロユリの滝
クロユリの滝
剱岳 アイゼン装着、いよいよ剱澤雪渓へ
アイゼン装着、いよいよ剱澤雪渓へ
剱岳 たっぷりと厚さがある
たっぷりと厚さがある
剱岳 平蔵谷入口の大岩が見える
平蔵谷入口の大岩が見える
剱岳 朝日を浴び光る雪渓
朝日を浴び光る雪渓
剱岳 平蔵谷
平蔵谷
剱岳 振り返る
振り返る
剱岳 長次郎谷
長次郎谷
剱岳 雪渓が割れ薄くなっている
雪渓が割れ薄くなっている
剱岳 真砂沢ロッジ
真砂沢ロッジ
剱岳 真砂沢ロッジのトイレにて
真砂沢ロッジのトイレにて
剱岳 四ノ沢雪渓。正規ルートは雪渓が薄く通行艱難。
四ノ沢雪渓。正規ルートは雪渓が薄く通行艱難。
剱岳 へつり。沢ギリギリを行く。
へつり。沢ギリギリを行く。
剱岳 三ノ窓雪渓
三ノ窓雪渓
剱岳 仙人峠より仙人池ヒュッテを見る
仙人峠より仙人池ヒュッテを見る
剱岳 水捌けの良さそうな所を選んでポツンとひと張
水捌けの良さそうな所を選んでポツンとひと張
剱岳 池越しに見る後立山連峰
池越しに見る後立山連峰
剱岳 出来たての山容名称板
出来たての山容名称板
剱岳 今回は山頂に立たないのでふたりで撮る貴重な写真
今回は山頂に立たないのでふたりで撮る貴重な写真
剱岳 待ち望んだ空
待ち望んだ空
剱岳 白ハゲ・赤ハゲの稜線
白ハゲ・赤ハゲの稜線
剱岳 長野方面も青空
長野方面も青空
剱岳 スバリ岳・針ノ木岳
スバリ岳・針ノ木岳
剱岳 小屋標識と
小屋標識と
剱岳 朝焼けを期待したが残念
朝焼けを期待したが残念
剱岳 池ノ平小屋全景
池ノ平小屋全景
剱岳 池と八峰
池と八峰
剱岳 仙人峠より
仙人峠より
剱岳 後立山連峰(白馬・唐松?)
後立山連峰(白馬・唐松?)
剱岳 後立山連峰(スバリ岳・針ノ木岳)
後立山連峰(スバリ岳・針ノ木岳)
剱岳 仙人池に映る八峰
仙人池に映る八峰
剱岳 これが見たかった!
これが見たかった!
剱岳 雪渓が現れる
雪渓が現れる
剱岳 大きく割れています
大きく割れています
剱岳 かなり薄くなっていて危なかった
かなり薄くなっていて危なかった
剱岳 支流の雪渓。なんとか渡れるか?
支流の雪渓。なんとか渡れるか?
剱岳 慎重に行く
慎重に行く
剱岳 大きな落石
大きな落石
剱岳 夏道合流ポイント
夏道合流ポイント
剱岳 もう少し先まで行く。遠くに温泉の湯けむり
もう少し先まで行く。遠くに温泉の湯けむり
剱岳 大きく割れているところを確認。ここで夏道の戻る。
大きく割れているところを確認。ここで夏道の戻る。
剱岳 かなり崩壊が進んでいます。
かなり崩壊が進んでいます。
剱岳 心配した渡渉ポイントにて休憩
心配した渡渉ポイントにて休憩
剱岳 間近に吹き上がる蒸気
間近に吹き上がる蒸気
剱岳 右の雪渓が歩いたところ
右の雪渓が歩いたところ
剱岳 沢の上の斜面に発電設備(通商オバケ)が見える
沢の上の斜面に発電設備(通商オバケ)が見える
剱岳 仙人ダムがようやく見える
仙人ダムがようやく見える
剱岳 仙人谷を渡る丸太橋
仙人谷を渡る丸太橋
剱岳 ギリギリなところ
ギリギリなところ
剱岳 長い連続ハシゴ
長い連続ハシゴ
剱岳 道の脇は水路になっていました
道の脇は水路になっていました
剱岳 仙人谷ダム
仙人谷ダム
剱岳 管理所内に入る
管理所内に入る
剱岳 欅平から延びている線路、2024年には黒四ダムまで一般開放される予定
欅平から延びている線路、2024年には黒四ダムまで一般開放される予定
剱岳 人見平宿舎
人見平宿舎
剱岳 阿曽原温泉
阿曽原温泉
剱岳 貸切!
貸切!
剱岳 小屋は毎年解体され組み立てる
小屋は毎年解体され組み立てる
剱岳 テントサイトから降りること約5分
テントサイトから降りること約5分
剱岳 壊れたハシゴ
壊れたハシゴ
剱岳 ギリギリに立つ巨木
ギリギリに立つ巨木
剱岳 オリオ谷が見えてくる
オリオ谷が見えてくる
剱岳 壊れています
壊れています
剱岳 沢の下をくぐります
沢の下をくぐります
剱岳 岩をくりぬいた狭い道
岩をくりぬいた狭い道
剱岳 ここが一番狭い
ここが一番狭い
剱岳 有名撮影スポット
有名撮影スポット
剱岳 志合谷の大雪渓、すごい迫力
志合谷の大雪渓、すごい迫力
剱岳 くぐります
くぐります
剱岳 厚さは10~20mくらいあるだろうか?
厚さは10~20mくらいあるだろうか?
剱岳 ここはヘッデン付けて入ります。排水されていてもくるぶしの下くらいまで水がありました
ここはヘッデン付けて入ります。排水されていてもくるぶしの下くらいまで水がありました
剱岳 岩を切り開いた?
岩を切り開いた?
剱岳 欅平が見えた
欅平が見えた
剱岳 くぐります
くぐります
剱岳 振り返る深い谷
振り返る深い谷
剱岳 パノラマ展望台入口
上級者なんだ・・・
パノラマ展望台入口 上級者なんだ・・・
剱岳 ゴール!
ゴール!
剱岳 お疲れ様でした!
お疲れ様でした!

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