活動データ
タイム
15:50
距離
19.9km
のぼり
1309m
くだり
3111m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る久々の山登りはテント泊で中央アルプスへ。 下の方に情報まとめてます。めちゃくちゃ長文になってしまいましたので、サクッと確認したい方はそちらへ。。 檜尾小屋が有人化されると聞き、出来立ての山小屋を見てみたい!という思いから今回の山行を企画しました。 遡ること6月1日朝の9時。今年の7月下旬からのオープンが決まった新生檜尾小屋の予約受付が開始されました。時間ぴったりに電話してみると、既に話し中。その後、何度かけても話し中。サッカー日本代表対ブラジル戦チケットの争奪戦に為すすべなく敗北した苦い記憶が甦ってきます…。10分、20分経っても繋がりません。半ば諦め、惰性でコールしていました。9時半ごろにようやく繋がりました。恐る恐る日程と幕営数を伝えると、「まだまだ空いてるよ!」と嬉しいお返事が!「よろしくお願いします!」と興奮気味に伝え、予約完了。予約合戦に勝利?したことで、今回の山行が確定しました。 あとは当日の天気が良いことを祈るばかりです。 7月末はまだ梅雨中の可能性もあるのですが、今年は6月末ごろ早々に梅雨明けし、しめしめと思っていました。しかし、7月中旬から下旬にかけて梅雨前線が復活するという珍事が…。曇りや雨の日が多くなり、天気は梅雨そのもの。月末の山行にまさに暗雲が立ち込めました。 当日が近づくにつれ、天気予報とにらめっこ。サイトによって予報もバラバラ。それだけ読めない天気なのでしょう。最終的にヤマテンさんが「中央アルプスは土日ともおすすめ!でもにわか雨と雷に注意だゾッ!」的な予報を出してくれたため、決行することにしました。 仕事をサクッと終わらせ、重い重いテント泊装備のザックを背負って新幹線で名古屋駅へ。 そこでレンタカーを借り、菅の台BCに向かいます。 12時過ぎに到着し、車内で仮眠をとりました。 朝3時半過ぎに起きて準備をし、4時ごろからバスとロープウェイのチケット購入の列とバス待ちの列に並びます。バスに乗れたのは6時ごろでした。 バスとロープウェイで一気に千畳敷へ。千畳敷ホテルは改装工事中でした。トイレなどは使えます。 ここで朝ごはんを食べたり宝剣岳を眺めたりしながら約1時間ほど高地順応して、いよいよ登り始めです! 天気は今のところ快晴!幸先の良いスタートです。 駒ヶ岳と極楽平の分岐にある神社で安全登山を祈願したら、極楽平方面へ。ほとんどの人が駒ヶ岳方面へ向かうので、ちょっぴり優越感。千畳敷カールの中は百花繚乱の様相。特にまだ花を付けているチングルマが咲き乱れていました。 そんな花々を楽しみつつ、振り返れば南アルプスの大パノラマ。千畳敷からの登りは、スタートからアルプスの魅力全開でぶん殴ってくるので、それらにいちいち感動しているとなかなか進めません。 それでも何とか歩を進め、極楽平まで辿り着きました。ここからが中央アルプスの主稜線です。目の前に三沢岳が悠然と聳え、その奥には御嶽山の荒々しい山容を臨むことができます。稜線の先には今回の目的地、空木岳、そして遠く南駒ヶ岳が見えました。 空木岳遠いなあ、あそこまで歩くのか…と久々の登山ゆえに不安になってきました。 極楽平からはゆるい登りを歩いて島田娘へ。島田髷を結った女性に似た雪渓が現れるため、この名前がついたそうです。 濁沢大峰を経由し、いったん高度を下げて檜尾岳に登り返します。檜尾岳への登り返しは地味に疲れました。この頃にはガスが湧いてきて、眺望はなく、無心で歩き続けました。 檜尾岳から尾根方面に少し下ったところに新しくできたテント場があります。とても綺麗に整地されており、ほとんど平坦です。テント場に荷物を置いて小屋の方へ向かいます。小屋までは若干登りで、3,4分ほど。到着すると気さくな小屋番さんが迎えてくれました。受付を済ませ、炭酸飲料を購入し、乾杯。本日の行程は短いですがここまでです。 この夏から有人小屋として再スタートを切った新生檜尾小屋。受付兼売店がある旧避難小屋部分に新たに建てた宿泊者用スペースをドッキングしています。新築の木の良い香りがまだ残っていました。出来立てホヤホヤの山小屋にお邪魔するという貴重な体験でした。 受付を済ませてからは、テントを設営しお昼を食べ、水場で水を補給したり、明日歩く稜線を眺め木曽殿越の凹み具合に顔を青くしたりして時間を潰しました。17時ごろから晩御飯を食べ19時には就寝。明日に備えます。この時間帯、松本や佐久の方では大雨警報が出ていたそうですが、中央アルプスの一帯は幸運にも雨は降りませんでした。 翌朝。朝というかまだ2時半です。今日は菅の台まで一気に下るため、未明の出発です。テントの外に出ると満点の星空が広がっていました。気温は10度に届くか届かないかくらいで、寒かったです。 朝露と自分の呼吸でびしょびしょになったテントを撤収します。 色々と準備に手間取ってしまい、予定の30分遅れの4時ごろに出発しました。 熊沢岳で朝日を見る予定だったのですが、どうにも間に合わなさそう…。大滝山あたりで既にだいぶ東の空が明るくなってきました。やばいやばい。熊沢岳核心部の手前で良い感じに朝日も空木岳も見えるスポットがあったので、そこで日の出を迎えました。風がありますが良い天気!今日もアツい一日になりそう。八ヶ岳越しに登ってくる朝日にそんなことを思いました。 熊沢岳に登ると今日歩く稜線が一望できました。稜線に滝雲がかかり、とても幻想的な雰囲気でした。 徐々に高度を下げつつ歩きます。縦走の度に思いますが、また登らなければならないのに、何故僕は下っているのでしょう。頑張って稼いだ標高が溶けていく悲しみ。近づくにしたがって空木岳はいよいよ大きく、我々を威圧しているようでした。 東川岳の手前は急登です。なかなかスリリングな岩場でした。そこをクリアし、頂上へ向けて歩いていると、、、!!ライチョウが!トコトコと登山道を歩いています。驚かせないようにそーっと後ろをついて行き、写真を撮りました。すっかり定着したのでしょうか? ライチョウに元気をもらい、東川岳に駆け上りました。しかし、ここで絶望します。「あんなに下んの!?」木曽殿越ははるか足元、山荘の建物は見ることすら叶いません。それでいて空木岳頂上ははるか上空、雲の中。地図で見ると約200m下って、400m登り返します。ここから直接200m登らせてくれよ…。 悲しみの下降。木曽殿越までの道はよく整備され歩きやすかったです。木曽殿から仰ぎ見る空木岳。いよいよラスボスです。小休止したらえっちらおっちら登り始めます。 ここまでのアップダウンで足は疲れてますし、荷物も重いので登りはキツイです。それでも何とか第1ピークまできました。ここからが核心部。岩場の登山道を3点支持でよじ登っていきます。肉体的にも精神的にも疲れました。山頂標識が見えた時には手を叩いて喜びました。 山頂で記念写真を撮りました。残念ながら南駒ヶ岳方面はガスの中。また来た際の楽しみにとっておくことにして、下山を開始します。 駒峰ヒュッテまでは木曽殿側と相反して非常に歩きやすい道でした。 駒峰ヒュッテでカップラーメンを食べ、本格的に下山開始。この下山がとにかく辛く長かったです。空木岳から約2,000mを一気に下ります。木の根が大きな段差を作っていて歩きにくいですし、小地獄・大地獄を下るのは集中力が要ります。道も狭く、樹林帯で風が通らず暑い。日帰りピストンの方々、リスペクトです。Big up👍 やっとの思いで菅の台BCに着いた時には時刻は15時を回っていました。約11時間の長丁場。お疲れ様でした。急いで温泉へ向かい、飯を食って帰路に着きました。 2日間とも、ほぼ雨には降られず、ガスった時間もありましたが、天気は良好でした。ライチョウも見れて大満足の山行になりました。 ℹ️情報まとめℹ️ (事前に各々でお調べください) 交通🚞 ○最寄り→名古屋 新幹線 ○名古屋→菅の台BC レンタカー ○菅の台BC→千畳敷 バス+ゴンドラ(2,200円) チケット購入の列とバス乗車待ちの列があります。トイレ側がバス待ち列、駐車場の入口側がチケット購入列でした。複数人で来ている場合は手分けして並ぶと良いです。ソロの場合は…どうするんでしょう。。僕が見かけた人は、同じくソロの人に声をかけて協力していました。試されるコミニュ力。 特定日の始発便に限り、予約ができます。その名も『早朝指定ロープウェイ切符』。予約が取れれば並ばずにバスに乗車できるようです。 また、しらび平まではタクシーでも行けます。こちらも要予約です。片道4,000円の指定料金(普通車)。バスが片道820円なので4人で乗ればそれほど変わりません。 山荘、テント場🏕 ○檜尾小屋 完全予約制。テントは20張り。1,500円(オープン記念価格)。水場は小屋から5,6分下ったところにあります。 登山道⛰ ○千畳敷→檜尾岳 途中、鎖場がありますが、そこまで怖くはなかったです。檜尾岳への登り返しが少しキツかったです。 ○檜尾岳→木曽殿 見た目には気持ちの良い稜線ですが、アップダウンが激しいです。巻道はほぼなく、全てのピークを踏みます。檜尾岳側から見て、熊沢岳の手前と東川岳の手前の岩場がなかなかスリリングでした。 ○木曽殿→空木岳 約400mの登り返しです。第1ピークまでは急ですが、まだ二本足で歩けます。第1ピークから空木岳までが核心部で、鎖場が連続します。両手両足を使って慎重に進みました。 ○空木岳→菅の台BC 池山尾根です。大地獄、小地獄が危険ポイントです。とにかく長い。テント泊装備だとかなりキツかったです。 温泉♨️ 信州まつかわ温泉 清流苑 日帰り入浴500円。菅の台BCからは少し距離があります。
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