唐松岳〜奇跡の絶景と花の楽園〜

2022.07.31(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
9 時間 59
休憩時間
1 時間 28
距離
14.2 km
のぼり / くだり
1359 / 1365 m
54
40
23
12
39
9
1 15
22
10
58
16
41

活動詳細

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2022年7月31日、北アルプス・後立山連峰の三百名山「唐松岳」に登りました。ゴンドラやリフトを利用して登れるため、北アルプスの中でも人気の山です。今回は、ガスがかかる前に山の撮影をしたかったので早朝から行動します。そこで、黒菱駐車場で車中泊をし、リフトが動き出す前から行動開始しました。 【お知らせ】 この登山の動画を公開しました!八方池や白馬の絶景、多種多様な高山植物が楽しめます。ぜひご覧ください。 ★【ルート解説】唐松岳 奇跡の絶景と花の楽園を日帰りで楽しむ https://youtu.be/t-EkNKimqxQ ★ひとり登山チャンネル https://www.youtube.com/channel/UCMIE12AHq1elXrToA88tqAg 【アクセス】 長野自動車の安曇野ICから一般道を走り白馬村へ。県道322号線から白馬のリゾート地と黒菱林道を走り、黒菱駐車場(長野県北安曇郡白馬村北城4482)へ向かいます。安曇野ICから約1時間半ほどかかりますが、ずっと左手に北アルプスの山々が見えていて飽きません。 【黒菱駐車場】 無料 約200台駐車可 きれいなトイレあり 自販機あり 携帯電波あり 駐車場の脇に「黒菱第3リフト」の乗り場あり ※一番奥の高台に停めると車内から白馬三山が見えるのでおすすめです。 【リフト・ゴンドラ情報】 黒菱駐車場から利用する場合、黒菱第3リフトとグラートクワッドリフトを乗り継いで八方池山荘まで上がれます。運行開始まで待つ必要があるので、早朝から行動する場合は徒歩で急坂を上がる必要があります。 山で会った方に教えてもらったのですが、この日は4:30から運行を開始していました。(https://www.happo-one.jp/event-green/26553/)もう少し出発を遅らせてリフトを利用しても良 かったかもしれません。ただし、その上のグラートクワッドリフトは早朝は動いていないのでその区間は歩く必要があります。 私は登りも下りも歩きでしたが、特に黒菱駐車場へ下る急坂はとてもきつかったです。特に下りはリフトの利用をおすすめします。(黒菱第3リフトの片道:450円) 【ルート概要】 ①黒菱駐車場~八方池山荘(CT:45分 リフトでカット可) 黒菱駐車場から急な舗装路を20分ほど登ると黒菱平に着きます。標高差200m程のなかなかの急登ですが、前半は砂利、後半はコンクリで舗装されている太い道なので、真っ暗な時間帯でもヘッドライトがあれば安心して歩けます。黒菱平から八方池山荘までは手入れされた石畳の道を35分ほど登ります。八方池山荘が近付いてくると、左手に五竜岳と鹿島槍ヶ岳が並んで見えます。 ②八方池山荘~八方池(CT:1時間) この区間は観光客の方も歩けるように整備されています。遅い時間帯にはたくさんの登山者、観光客で混雑します。八方池山荘の先、右側は「登山道コース」左は「木道コース」に別れます。木道は下りに通ることにして、登りは登山道コースで登ります。一つ目の分岐からしばらく登ると2つのコースが交わるポイントがありますが、その分岐があることに気づかず後半は木道コースを歩きました。八方池山荘から40分ほど登ると、2つのコースが合流します。ここには立派なトイレがあり、そのすぐ先に「息ケルン」があります。長男の息(やすむ)さんを遭難で亡くしたお父さんが記念として建てたそうです。 息ケルンから15分ほど登ると分岐が出てきます。右に下ると八方池、左は八方池を見下ろしながら尾根上を直進する道です。不帰嶮や白馬三山が見えている場合は是非八方池に立ち寄ってみるといいと思います。鏡のような池に山が映った眺めはこの世の物とは思えない景観、まるでRPGの中のようです。 ③八方池~丸山ケルン(CT:1時間20分) 観光客の方はここまで。この先は登山装備が必要なエリアになります。10分ほど歩くと下ノ樺と呼ばれる樹林帯に突入します。かなり大きなダケカンバなどが茂った森を抜けていきます。その先、上ノ樺と呼ばれる樹林帯を進んで行くと、巨大な雪渓「扇雪渓」に出ます。素通りすることもできますが、雪渓から白い冷気が流れ出していて天然のクーラーです。暑い日は休憩に適した場所です。 扇雪渓から樹林帯の急坂を登っていきます。ダケカンバなどの木々が雪の重みで斜めに曲がりながら生えており、雪の多さが伺えます。登り切ると丸山ケルンがあります。この付近からは白馬や不帰嶮、そしてこれから登る唐松岳の山頂が一望できます。 ④丸山ケルン~唐松岳山頂(CT:1時間15分) 丸山ケルンからはずっと尾根の上を歩きます。始めはなだらかですが、後半は岩に登ったり、絶壁に付けられた橋を渡ったりします。以前は尾根の南側をを巻く迂回路が通っていましたが、崩落により通行止めになっています。尾根上を直登するしかありません。 丸山ケルンから50分ほど登ると、後立山連峰の縦走路である稜線上に飛び出します。すぐ下に立派な山小屋唐松山荘があります。(現在、トイレとテント場以外は臨時休業中)正面には黒部峡谷を挟んで剱岳や立山、薬師岳、赤牛岳、水晶岳などが見えます。南側には五竜岳の厳めしい巨体が、北側にはこれから目指す唐松岳のピラミッド状の姿と白馬三山に続く不帰嶮が見えます。 そこから唐松岳山頂までは約25分です。一旦下り、比較的急な斜面を登り返すと唐松岳山頂に到着です。山頂からは北アルプス北部の山々、戸隠山や高妻山、日本海など、360度の展望が楽しめます。 唐松山荘でトイレをお借りし下山しました。下山は基本的に来た道を戻りますが、足が疲れていたら木道コースがおすすめです。八方池から下は観光の方も大勢いますので渋滞が発生しがちです。そのつもりで行動する必要があります。また、くどいようですが、黒菱平から駐車場への下りはリフトを利用することをおすすめします。 【感想】 前回の西穂高岳は一日中雨で展望もなかったので、今回はそのリベンジができて良かったです。ただし、やはり夏のアルプスらしく朝陽が出てしばらくすると徐々にガスがかかり始め、昼頃には展望はほぼゼロになりました。朝早く行動するメリットの大きさを強く感じた山旅でした。 このコースは、黒菱駐車場までドライブに来るだけでも、リフトに乗って八方池まで散歩するだけでも、充分に楽しむことができます。(ペットは黒菱駐車場以上は上がれません)北アルプスの山々を眺めたり、数えきれないほどの種類の高山植物を観察したり、とても楽しめる最高の場所です。 また今回は新しいカメラを導入したので、そのテストも兼ねていました。いつもの動画撮影に加え、景色や花の写真の撮影にみっちり時間をかけて歩きました。コースタイムは遥かに超過しておりますので、活動時間については参考になさらないでください。

鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 大町付近から見上げる後立山連峰。手前から爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、竜ヶ岳。唐松岳はその奥。
大町付近から見上げる後立山連峰。手前から爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳、竜ヶ岳。唐松岳はその奥。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 広い黒菱駐車場。無料。きれいなトイレも使える。
広い黒菱駐車場。無料。きれいなトイレも使える。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 駐車場より。夕焼けをバックに白馬三山。停める場所によっては車窓からこの景色が見える。
駐車場より。夕焼けをバックに白馬三山。停める場所によっては車窓からこの景色が見える。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 ご来光を待つ八方池山荘に宿泊された方々。山荘の少し上でこの眺め。
ご来光を待つ八方池山荘に宿泊された方々。山荘の少し上でこの眺め。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 モルゲンロートに染まる白馬三山。右から白馬岳、杓子岳、鑓ヶ岳
モルゲンロートに染まる白馬三山。右から白馬岳、杓子岳、鑓ヶ岳
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 高妻山(左)と戸隠山(右)の間からご来光が。
高妻山(左)と戸隠山(右)の間からご来光が。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 雪渓の向こうに双耳峰の鹿島槍ヶ岳(左)、大迫力の岩峰五竜岳(右)
雪渓の向こうに双耳峰の鹿島槍ヶ岳(左)、大迫力の岩峰五竜岳(右)
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 見上げると息ケルンと不帰嶮(右からⅠ峰、Ⅱ峰、Ⅲ峰)
見上げると息ケルンと不帰嶮(右からⅠ峰、Ⅱ峰、Ⅲ峰)
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 ハクサンシャジンと白馬三山
ハクサンシャジンと白馬三山
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 八方山の息ケルン。後ろには天狗ノ頭と不帰嶮
八方山の息ケルン。後ろには天狗ノ頭と不帰嶮
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 タカネマツムシソウと白馬三山
タカネマツムシソウと白馬三山
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 線香花火みたいなシモツケソウ。背後には五竜岳と鹿島槍ヶ岳
線香花火みたいなシモツケソウ。背後には五竜岳と鹿島槍ヶ岳
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 小ぶりでかわいいオヤマソバ
小ぶりでかわいいオヤマソバ
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 八ヶ岳の向こうに富士山が見えた
八ヶ岳の向こうに富士山が見えた
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 白馬や不帰嶮を写す八方池
白馬や不帰嶮を写す八方池
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 神秘的な八方池。まるでRPGの世界
神秘的な八方池。まるでRPGの世界
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 八方池の全体像
八方池の全体像
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 涼しくて休憩にピッタリな扇雪渓
涼しくて休憩にピッタリな扇雪渓
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 丸山ケルン。白馬三山のガスが増えてきた
丸山ケルン。白馬三山のガスが増えてきた
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 白馬三山の鑓ヶ岳。そろそろ見納めか。
白馬三山の鑓ヶ岳。そろそろ見納めか。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 不帰嶮の大岸壁。圧巻の大迫力。
不帰嶮の大岸壁。圧巻の大迫力。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 右に見える山頂にむけて岩稜を直登する。
右に見える山頂にむけて岩稜を直登する。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 稜線に出た。右が赤牛岳、その手前には赤沢岳に駆け上がる険しい岩尾根
稜線に出た。右が赤牛岳、その手前には赤沢岳に駆け上がる険しい岩尾根
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 きれいな形の唐松岳。山頂を目指す。
きれいな形の唐松岳。山頂を目指す。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 劔岳に続くギザギザの稜線。山頂は雲の中。中央の谷間「大窓」から日本海が覗いている。
劔岳に続くギザギザの稜線。山頂は雲の中。中央の谷間「大窓」から日本海が覗いている。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 唐松岳登頂。山頂標識の後ろには白馬に続く不帰嶮の岩稜
唐松岳登頂。山頂標識の後ろには白馬に続く不帰嶮の岩稜
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 唐松岳山頂より。五竜岳の荒々しい山肌。
唐松岳山頂より。五竜岳の荒々しい山肌。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 日本海がよく見える。
日本海がよく見える。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 足元は深い谷に向かって切れ落ちている。
足元は深い谷に向かって切れ落ちている。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 綿毛になったチングルマと不帰嶮
綿毛になったチングルマと不帰嶮
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 唐松山荘(トイレとテント場以外休業中)に戻る。
唐松山荘(トイレとテント場以外休業中)に戻る。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 山荘付近に群生する高山植物の女王、コマクサ
山荘付近に群生する高山植物の女王、コマクサ
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 高山植物を観察しながら下山。ヨツバシオガマ
高山植物を観察しながら下山。ヨツバシオガマ
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 五竜岳と鹿島槍ヶ岳は雲の中
五竜岳と鹿島槍ヶ岳は雲の中
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 コバイケイソウ。奥は丸山。
コバイケイソウ。奥は丸山。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 チングルマの群生。踊っているみたい。
チングルマの群生。踊っているみたい。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 チングルマの花畑
チングルマの花畑
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 タテヤマウツボグサ
タテヤマウツボグサ
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 白いシモツケソウ
白いシモツケソウ
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 クルマユリ
クルマユリ
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 ハクサンチドリ
ハクサンチドリ
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 タカネナデシコ
タカネナデシコ
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 シロウマアサツキの上で、ミツバチ食事中
シロウマアサツキの上で、ミツバチ食事中
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 ハッポウウスユキソウ。ここの固有種かな?
ハッポウウスユキソウ。ここの固有種かな?
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 八方池とミヤマウイキョウ
八方池とミヤマウイキョウ
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 木道の脇に咲くイワシモツケ
木道の脇に咲くイワシモツケ
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 木道コースは歩きやすい
木道コースは歩きやすい
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 ハナチダケサシなどが咲き乱れるリフト脇の道を下る。
ハナチダケサシなどが咲き乱れるリフト脇の道を下る。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 黒菱平まで戻ってきた。鎌池湿原も花盛り。
黒菱平まで戻ってきた。鎌池湿原も花盛り。
鹿島槍ヶ岳・五竜岳(五龍岳)・唐松岳 黒菱平からの下りはキツイが道の周りは花畑。向こうには乗らなかった黒菱第3リフトが見える。
黒菱平からの下りはキツイが道の周りは花畑。向こうには乗らなかった黒菱第3リフトが見える。

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