世界遺産ベルン旧市街を歩く

2022.07.29(金) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 9
休憩時間
52
距離
10.9 km
のぼり / くだり
450 / 454 m
4 9

活動詳細

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 🧀gotoスイス 第3週 ベルン2日目 世界遺産ベルン旧市街  「家族は今どこに?」  アパートメントのバルコニーから緑豊かなサッカー場を眺めていると、民泊主タラット(Talat)も出てきた。タバコを紙に巻き始めたのを機に、気になっていたことを尋ねた。  28日、アルプスに別れを告げて、スイスの首都ベルンにやって来た。  ベルン駅から徒歩15分ほどの閑静なアパートメント街。日本で言う3階の3LDKに住む彼は、シリア人の社会人学生だ。  出身地は、なんと北部アレッポ。  「両親が残っています」と彼は答えた。  アレッポには、地球放浪の駆け出し学生時代、卒業旅行として行った。首都ダマスカスも古代遺跡パルミラも見た。  しかし、2011年からのシリア内戦で、アレッポは特にひどく破壊された。欧州やトルコに押し寄せた空前の規模の難民は、政治的・社会的な摩擦を引き起こしている。  これまでの地球放浪先で再訪が不可能になっている唯一の国シリア。内戦後、その国民と話を交わすのは初めてだった。  両親に脱出を促しているが、英語教師を続ける父親が首を縦に振らない。新生活に必要なお金を工面する必要もあるという。  「僕が旅した頃は、平和だったんですけどね......」。それくらいしか言えなかったが、当事者に会うだけでも意識や関心は変わる。    🧀  🧀  🧀  🧀  🧀  世界の外交の舞台であり続け、多言語・多文化国家のスイス。極東のムラ社会からやって来ると、強めの刺激を受ける。  とはいえ、卒論を書くためにやって来たわけではない。観光客らしく、ベルン旧市街📌を歩くことにした。  「地球の歩き方」アルプス別冊は、もう役に立たない。グーグルマップで「観光スポット」の「高評価」を検索し、それらをたどっていくというベタなルートを考えた。  📌ベルン(Bern)———  スイス連邦の首都。人口13.5万人。チューリッヒ、ジュネーヴ、バーゼルに次ぐ4番目の都市。標高540m。  ベルン旧市街は、U字型に流れるアーレ川に囲まれている。1405年の大火後に再建された石造りの町並み全体が1983年、世界文化遺産に登録された。  Bernの語源は「熊」。領主ツェーリンゲン家が1191年に森を切り拓いて町を造った時、狩りの最初の獲物を町の名前にすると決め、それが熊だったという。  総延長6kmのアーケードが旧市街の見どころ。それに沿って、  〇仕掛け人形が時を告げる時計塔  〇アインシュタインが「相対性理論」を書いたアインシュタイン・ハウス    〇スイスで一番高い100mの尖塔を持つ大聖堂  といった観光名所がある。  —————————————————————  29日は曇り時々雨。前夕は雷雨。水たまりが残る街路を旧市街めざして歩きだした。  標高3000m超の登山でもインナー1枚で済んでいたのに、今朝はシャツを1枚重ねた。  中世の雰囲気が見事に保存された旧市街は、テーマパークでも何でもなく、21世紀の今も現役バリバリだ。  アーケードに高級店が並び、通りを一本隔てるとアパートメントもあった。  売られているものは銀座や表参道と似ているが、街としては、ベルンが30-0で三回コールド勝ちだと自虐的にならざるを得ない。  ヨーロッパの旧市街はどこもそうだが、古いものに価値を見いだし、残していくという執念が違う。その執念が、重厚かつ洗練された、統一感のある景観を生み出す。  しかし、来日した欧州人は秋葉原や歌舞伎町のギラギラ電飾に感動するらしい。お互い、ないものねだりということだろう。  旧市街に一戸建てなどないので、出窓に住人の個性が出るのも面白かった。  花々で飾るのが基本だが、"No War"などなど政治的メッセージを掲げる住人も珍しくない。ちらほら見かける中華系は、それをどんな思いで眺めるのだろう。  帰り道で「3300円のチャーシュー麵」を目撃した。タラットに「クレイジーだと思わない?」と聞くと、彼は両手を広げて答えた。  "Welcome to Switzerland!"  週明けに帰国するんですけどね。    🧀  🧀  🧀  🧀  🧀  明日からスイスの玄関口チューリッヒに3泊するが、メインイベントは「PCR検査」。料金は149㌵=2万860円。←「2086円」の間違いではない  日本政府が偏執的に続ける奇っ怪な入国規制について書き始めると、収拾がつかなくなる。「gotoスイス」は、ここベルンで幕を閉じるのがスマートだろう。  次回は、9月下旬出発「gotoトルコ」。  地球放浪の難易度を徐々に上げ、リハビリを着実に進めていきたい。(了)

ベルン  さらばミューレン村①
 28日朝、最後のアルプス散歩。
 さらばミューレン村①  28日朝、最後のアルプス散歩。
ベルン  さらばミューレン村②
 28日朝、小さな博物館の軒先で。
 登山靴に花を植えるというセンスに脱帽した。
 さらばミューレン村②  28日朝、小さな博物館の軒先で。  登山靴に花を植えるというセンスに脱帽した。
ベルン  ミューレン村を出るには、鉄道で断崖の上を移動した後、ラウターブルンネン谷までロープウェーで下りる。
 写真は、谷底にあるラウターブルンネン駅近くのメインストリートから。ミューレン村は、右側の断崖の上を谷に沿って奥に進んだ所にある。
 ミューレン村を出るには、鉄道で断崖の上を移動した後、ラウターブルンネン谷までロープウェーで下りる。  写真は、谷底にあるラウターブルンネン駅近くのメインストリートから。ミューレン村は、右側の断崖の上を谷に沿って奥に進んだ所にある。
ベルン  アルプスのローカル線から、ドイツ北部ハンブルク行きの国際特急に乗り換えて、途中下車。28日午後1時、首都ベルン駅に到着した。
 コンコースの屋根の木造アーチが印象的だった。
 アルプスのローカル線から、ドイツ北部ハンブルク行きの国際特急に乗り換えて、途中下車。28日午後1時、首都ベルン駅に到着した。  コンコースの屋根の木造アーチが印象的だった。
ベルン  民泊主タラットからは、ベルン駅からアパートメントまでのバスの説明を受けていたが、乗り方がよく分からないし、徒歩15分の距離なので、グーグルマップを頼りに歩き出した。
 平日の昼間の割にはゴチャゴチャしておらず、町全体が閑静な印象。
 この日の最高気温28℃。日差しはきついが、空気が乾いているので快適。
 民泊主タラットからは、ベルン駅からアパートメントまでのバスの説明を受けていたが、乗り方がよく分からないし、徒歩15分の距離なので、グーグルマップを頼りに歩き出した。  平日の昼間の割にはゴチャゴチャしておらず、町全体が閑静な印象。  この日の最高気温28℃。日差しはきついが、空気が乾いているので快適。
ベルン  歩道に屋台っぽいケバブ屋があったので、サンドウィッチを注文した。gotoスイス14日目にして初めての「外食」である。
 注目の値段は10㌵=1400円。ツェルマットやグリンデルヴァルトでは「世界一高い物価+観光地プレミアム」で太刀打ちできなかったが、大都市では「通常のスイス価格」になるようだ。
 歩道に屋台っぽいケバブ屋があったので、サンドウィッチを注文した。gotoスイス14日目にして初めての「外食」である。  注目の値段は10㌵=1400円。ツェルマットやグリンデルヴァルトでは「世界一高い物価+観光地プレミアム」で太刀打ちできなかったが、大都市では「通常のスイス価格」になるようだ。
ベルン  中東系店主の出身国がどこなのかは分からないが、ここでは「ケバブ」ではなく「シャワルマ」として売られていた。肉と野菜を薄いパンで巻いて食べる。
 欧米人サイズなので、一つでお腹いっぱいになる。日本で売るなら、700円ってところか? 美味しいけど、1000円では厳しいと思う。
 中東系店主の出身国がどこなのかは分からないが、ここでは「ケバブ」ではなく「シャワルマ」として売られていた。肉と野菜を薄いパンで巻いて食べる。  欧米人サイズなので、一つでお腹いっぱいになる。日本で売るなら、700円ってところか? 美味しいけど、1000円では厳しいと思う。
ベルン 民泊先のアパートメントに到着。個室1泊7800円。冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機の利用OK。
民泊先のアパートメントに到着。個室1泊7800円。冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機の利用OK。
ベルン 客室。男子の独り暮らしとは思えない清潔さ。静かな周辺環境も素晴らしい。
客室。男子の独り暮らしとは思えない清潔さ。静かな周辺環境も素晴らしい。
ベルン  アパートメントの目と鼻の先に庶民の味方コープがあったので、早速買い物に出かけた。
 この日の夕食と朝食2日分として、ビール、フルーツジュース、チキンサラダ、スライスチーズ、ヨーグルト4個入り、食パンを買った。
 特売のビール(500ml)は90円。鬼の物価スイスだが、ビールだけ極端に安い。水やコーラと変わらない。
 アパートメントの目と鼻の先に庶民の味方コープがあったので、早速買い物に出かけた。  この日の夕食と朝食2日分として、ビール、フルーツジュース、チキンサラダ、スライスチーズ、ヨーグルト4個入り、食パンを買った。  特売のビール(500ml)は90円。鬼の物価スイスだが、ビールだけ極端に安い。水やコーラと変わらない。
ベルン  スイスのスーパーでも、セルフレジが一般的。タッチパネルで「英語」を選べば、操作は難しくない。
 この日の買い物総計は22.75㌵=3200円。
 スイスのスーパーでも、セルフレジが一般的。タッチパネルで「英語」を選べば、操作は難しくない。  この日の買い物総計は22.75㌵=3200円。
ベルン  ここから29日。
 「舌」のような形をしたベルン旧市街の付け根に当たる「駅広場」。トラムやバスのターミナルになっている。
 ベルン駅同様、屋根のデザインが格好いい。
 奥の建物は聖霊教会。
 ここから29日。  「舌」のような形をしたベルン旧市街の付け根に当たる「駅広場」。トラムやバスのターミナルになっている。  ベルン駅同様、屋根のデザインが格好いい。  奥の建物は聖霊教会。
ベルン  ベルン旧市街名物のアーケード。総延長6km。
 日本で言う銀座、表参道であり、シャッターを閉めているお店などない。
 ベルン旧市街名物のアーケード。総延長6km。  日本で言う銀座、表参道であり、シャッターを閉めているお店などない。
ベルン  服飾、貴金属、アンティーク、家具など高級店だらけ。カフェ、レストランも多い。
 値札は、いずれも目玉が飛び出るレベルである。
 どのお店も、こだわり抜いて展示している(写真は家具店?)。
 特に女子は、溜め息の連続で呼吸困難になる恐れあり。
 服飾、貴金属、アンティーク、家具など高級店だらけ。カフェ、レストランも多い。  値札は、いずれも目玉が飛び出るレベルである。  どのお店も、こだわり抜いて展示している(写真は家具店?)。  特に女子は、溜め息の連続で呼吸困難になる恐れあり。
ベルン  ベルン旧市街名物・時計台。
 旧市街の道路は石畳。左右にアーケード。確実に中世にタイムスリップできる。
 ベルン旧市街名物・時計台。  旧市街の道路は石畳。左右にアーケード。確実に中世にタイムスリップできる。
ベルン アーケードにある休憩スペースが、いちいち可愛い件について。デート向き。
アーケードにある休憩スペースが、いちいち可愛い件について。デート向き。
ベルン アーレ川を渡る。
アーレ川を渡る。
ベルン  対岸の丘にある公園から、ベルン旧市街。
 U字型に流れるアーレ川に囲まれているのが分かる。
 対岸の丘にある公園から、ベルン旧市街。  U字型に流れるアーレ川に囲まれているのが分かる。
ベルン その眺めをお楽しみになりながら、セレブなレストランで遅めのお朝食をお食べになる、セレブな方々。
その眺めをお楽しみになりながら、セレブなレストランで遅めのお朝食をお食べになる、セレブな方々。
ベルン ベルン旧市街アップ。右奥がベルン大聖堂の尖塔(高さ100m)。
ベルン旧市街アップ。右奥がベルン大聖堂の尖塔(高さ100m)。
ベルン  旧市街のアーケードの別の通りに入ると一転、居住エリアになった。
 自転車や小型車が駐車してあって、ドアベルには住人たちの名前が書いてあった。
 旧市街のアーケードの別の通りに入ると一転、居住エリアになった。  自転車や小型車が駐車してあって、ドアベルには住人たちの名前が書いてあった。
ベルン アーレ川の堰堤(?)
アーレ川の堰堤(?)
ベルン アーケードに「行列のできるパン屋」を見つけたので、ランチをゲット。
アーケードに「行列のできるパン屋」を見つけたので、ランチをゲット。
ベルン  アーケードには色々なお店が並んでいて、飽きない。
 ここはアンティークの修理工房?
 アーケードには色々なお店が並んでいて、飽きない。  ここはアンティークの修理工房?
ベルン  きょうは、曇り時々雨。スイスの人たちは日本人同様、少しでも雨が落ちてくると傘を差す。
 全く傘を差そうとしないイギリス人とは、同じ西欧でも大きな違いがある。
 きょうは、曇り時々雨。スイスの人たちは日本人同様、少しでも雨が落ちてくると傘を差す。  全く傘を差そうとしないイギリス人とは、同じ西欧でも大きな違いがある。
ベルン  ベルン中心部に一戸建てはまれなので、出窓に個性が出る。
 このお家では、青色と黄色のハンカチ(?)を使ってウクライナ応援。
 ベルン中心部に一戸建てはまれなので、出窓に個性が出る。  このお家では、青色と黄色のハンカチ(?)を使ってウクライナ応援。
ベルン  ベルン駅前の商業ビルに、やや高級な感じのJapanese  Ramen店があった。
 値段次第では明日入ろうと思ったが、「チャーシュー麺」が23.5㌵=3300円。
 んなアホな。
 世界有数のリッチ国家スイスの物価は日本の3~4倍と先日書いたが、まさにその通り。
 本家・日本に「3300円のチャーシュー麺」は存在するのだろうか?
 ベルン駅前の商業ビルに、やや高級な感じのJapanese Ramen店があった。  値段次第では明日入ろうと思ったが、「チャーシュー麺」が23.5㌵=3300円。  んなアホな。  世界有数のリッチ国家スイスの物価は日本の3~4倍と先日書いたが、まさにその通り。  本家・日本に「3300円のチャーシュー麺」は存在するのだろうか?
ベルン  タラットのアパートメント1階にある共用洗濯機を使わせてもらった。無料。
 一般的に、スイスの庶民向け集合住宅では、各戸に洗濯機はない(置くための水道設備がない)。
 共用なので、事前に順番取りをする必要がある。写真左の紙に名前を書いておく。
 ツェルマット村のマーティンのアパートメントも全く同じ方式だったが、200円ほどの料金がかかった。
 タラットのアパートメント1階にある共用洗濯機を使わせてもらった。無料。  一般的に、スイスの庶民向け集合住宅では、各戸に洗濯機はない(置くための水道設備がない)。  共用なので、事前に順番取りをする必要がある。写真左の紙に名前を書いておく。  ツェルマット村のマーティンのアパートメントも全く同じ方式だったが、200円ほどの料金がかかった。
ベルン  さらばアルプス。
 28日朝、ミューレン村のホテルから見たオーバーラント三山(左からアイガー、メンヒ、ユングフラウ)とユングフラウを覆い隠す悪役キャラ・黒メンヒ(手前)。
 さらばアルプス。  28日朝、ミューレン村のホテルから見たオーバーラント三山(左からアイガー、メンヒ、ユングフラウ)とユングフラウを覆い隠す悪役キャラ・黒メンヒ(手前)。

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