活動データ
タイム
04:09
距離
10.9km
のぼり
450m
くだり
454m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る🧀gotoスイス 第3週 ベルン2日目 世界遺産ベルン旧市街 「家族は今どこに?」 アパートメントのバルコニーから緑豊かなサッカー場を眺めていると、民泊主タラット(Talat)も出てきた。タバコを紙に巻き始めたのを機に、気になっていたことを尋ねた。 28日、アルプスに別れを告げて、スイスの首都ベルンにやって来た。 ベルン駅から徒歩15分ほどの閑静なアパートメント街。日本で言う3階の3LDKに住む彼は、シリア人の社会人学生だ。 出身地は、なんと北部アレッポ。 「両親が残っています」と彼は答えた。 アレッポには、地球放浪の駆け出し学生時代、卒業旅行として行った。首都ダマスカスも古代遺跡パルミラも見た。 しかし、2011年からのシリア内戦で、アレッポは特にひどく破壊された。欧州やトルコに押し寄せた空前の規模の難民は、政治的・社会的な摩擦を引き起こしている。 これまでの地球放浪先で再訪が不可能になっている唯一の国シリア。内戦後、その国民と話を交わすのは初めてだった。 両親に脱出を促しているが、英語教師を続ける父親が首を縦に振らない。新生活に必要なお金を工面する必要もあるという。 「僕が旅した頃は、平和だったんですけどね......」。それくらいしか言えなかったが、当事者に会うだけでも意識や関心は変わる。 🧀 🧀 🧀 🧀 🧀 世界の外交の舞台であり続け、多言語・多文化国家のスイス。極東のムラ社会からやって来ると、強めの刺激を受ける。 とはいえ、卒論を書くためにやって来たわけではない。観光客らしく、ベルン旧市街📌を歩くことにした。 「地球の歩き方」アルプス別冊は、もう役に立たない。グーグルマップで「観光スポット」の「高評価」を検索し、それらをたどっていくというベタなルートを考えた。 📌ベルン(Bern)——— スイス連邦の首都。人口13.5万人。チューリッヒ、ジュネーヴ、バーゼルに次ぐ4番目の都市。標高540m。 ベルン旧市街は、U字型に流れるアーレ川に囲まれている。1405年の大火後に再建された石造りの町並み全体が1983年、世界文化遺産に登録された。 Bernの語源は「熊」。領主ツェーリンゲン家が1191年に森を切り拓いて町を造った時、狩りの最初の獲物を町の名前にすると決め、それが熊だったという。 総延長6kmのアーケードが旧市街の見どころ。それに沿って、 〇仕掛け人形が時を告げる時計塔 〇アインシュタインが「相対性理論」を書いたアインシュタイン・ハウス 〇スイスで一番高い100mの尖塔を持つ大聖堂 といった観光名所がある。 ————————————————————— 29日は曇り時々雨。前夕は雷雨。水たまりが残る街路を旧市街めざして歩きだした。 標高3000m超の登山でもインナー1枚で済んでいたのに、今朝はシャツを1枚重ねた。 中世の雰囲気が見事に保存された旧市街は、テーマパークでも何でもなく、21世紀の今も現役バリバリだ。 アーケードに高級店が並び、通りを一本隔てるとアパートメントもあった。 売られているものは銀座や表参道と似ているが、街としては、ベルンが30-0で三回コールド勝ちだと自虐的にならざるを得ない。 ヨーロッパの旧市街はどこもそうだが、古いものに価値を見いだし、残していくという執念が違う。その執念が、重厚かつ洗練された、統一感のある景観を生み出す。 しかし、来日した欧州人は秋葉原や歌舞伎町のギラギラ電飾に感動するらしい。お互い、ないものねだりということだろう。 旧市街に一戸建てなどないので、出窓に住人の個性が出るのも面白かった。 花々で飾るのが基本だが、"No War"などなど政治的メッセージを掲げる住人も珍しくない。ちらほら見かける中華系は、それをどんな思いで眺めるのだろう。 帰り道で「3300円のチャーシュー麵」を目撃した。タラットに「クレイジーだと思わない?」と聞くと、彼は両手を広げて答えた。 "Welcome to Switzerland!" 週明けに帰国するんですけどね。 🧀 🧀 🧀 🧀 🧀 明日からスイスの玄関口チューリッヒに3泊するが、メインイベントは「PCR検査」。料金は149㌵=2万860円。←「2086円」の間違いではない 日本政府が偏執的に続ける奇っ怪な入国規制について書き始めると、収拾がつかなくなる。「gotoスイス」は、ここベルンで幕を閉じるのがスマートだろう。 次回は、9月下旬出発「gotoトルコ」。 地球放浪の難易度を徐々に上げ、リハビリを着実に進めていきたい。(了)
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。