🧀gotoスイス 第2週 グリンデルヴァルト3日目 フィルスト(First)~バッハアルプゼー(Bachalpsee)~ファウルホルン(Faulhorn) 今朝は、午前7時ごろダラダラ起きた。 外に出て「本日のアイガー(標高3967m)」をチェックすると、ピーカン。えっ。 前夜時点の天気予報がよくなかったので、この日をノープランで迎えていたヘタレ石垣市民は動揺した。 メインイベント「アイガー・トレイル」に出動すべきなのではないか? 複数の天気サイトを急ぎ調べた。概ね「午後から明日にかけて崩れる」という。 一方で「日曜日が一番好天」という週間予報は、当地に着いた20日から変わっていない。アイガー・トレイルは予定通り日曜日と決めた。 次に、目の前に今あるピーカンを生かすべく、慌てて「地球の歩き方」のハイキング別冊をめくった。 結論は、すぐに出た。 「フィルスト~山上湖バッハアルプゼー📌のハイキング」に行こう。 地球の歩き方は「絵葉書のような絶景を楽しめる場所として人気が高い」と書く。 天気が午後から崩れても、何とかなりそうだ。早速、フィルスト展望台行きのロープウェーに乗り込んだ。 📌フィルスト(First)——— グリンデルヴァルト村からロープウェーでアクセスできる展望ポイント(標高2184m)。 「アルプスの宝石」の異名を持つ山上湖バッハアルプゼー(標高2265m)までハイキングコースがある。 〇フィルスト山の断崖に設けられた吊り橋「クリフ・ウォーク」 〇フィルスト駅から一つ下のシュレックフェルト駅まで約800mのロープを時速84kmで降りる「フィルスト・フライヤー」 などアトラクションも豊富。 ————————————————————— バッハアルプゼーは評判通り。「逆さマッターホルン」並みの賑わいだった。 トレイルはダートだが、アップダウンはない。ベビーカーを押しているママも、ひらひらスカートにサンダルの中華系もいた。 気になったのは、バッハアルプゼーの先に続くトレイルだった。 山上湖を訪れる人たちの7~8割はフィルストに引き返すようだが、それなりの装備をしたハイカーが山道を登っていくのが見えた。 YAMAPのDLマップを見ると、ファウルホルン(Faulhorn、標高2681m)という山頂に続いていて、そこには山荘があると分かった。 負荷は低山1座分くらい。トレッキングポールは置いてきたし、水も足りなかったが、山荘で買えるだろう。迷わず登り始めた。 🧀 🧀 🧀 🧀 🧀 YAMAPにインスパイアされた「にわか登山」は、大吉と出た。 標高が上がり、視線の角度も変わるにつれて、オーバーラント三山(アイガー、メンヒ、ユングフラウ。ユングフラウ三山とも言う)の眺めがよくなっていく。 しかも、時間が経っても天気が予報通り崩れる気配がない。前日雲に覆われていた三山を終始ピーカンのまま堪能できた。 特に「アイガー北壁」の切れ落ち方......。真っ黒な影と化していたその「壁」は、唯一無二感プンプンである。 スーパースター・マッターホルンのソロプロジェクトみたいだったツェルマット界隈とは異なり、グリンデルヴァルト界隈は「チームプレイで勝負」みたいなところがある。 どちらが好きか?と問われても、一生、答えは出ないだろう。 それにしても、山上湖バッハアルプゼーまで紹介して終わってしまうところが、観光ガイドブックの限界なのだろうか。 ファウルホルンまでのトレイルは老若男女向けとは言い難いが、バッハアルプゼーまで来ておいて、時間も体力もあるのに逃してしまっては、あまりにももったいない。 スコットランドに続いてYAMAPさまさま。 この場を借りて心より御礼申し上げます。 疲れたので、明日はサボる。 日曜日、アイガー・トレイルに挑みたい。
泊まっているホステルの朝食ビュッフェから。他にヨーグルト、果物、ケーキもあり。 経営しているのは、ゲルマン系一家。 必要以上の愛想は振りまかず、食堂を開けるのもルール通り7時半きっかり。 融通は利かない感じだが、仕事は緻密で、抜かりがない。 典型的ゲルマン系が営むホステルの美味しい朝食で、今朝もお腹いっぱいになった。 (※以上、決してディスっているわけではありません)
パンもホカホカの状態で出てくる。 キッチンで焼いたばかりなのか、温めているのか、種明かしをしてほしいくらいの美味しさ。
グリンデルヴァルト村からフィルスト展望台まで、今朝も全力を振り絞ってワープする石垣市民。 アイガー(標高3967m)を眺めながらの30分ほどの乗車中(半額パスがあれば往復4500円)、衝撃的な事件が2件、立て続けに起きた。 ①車内アナウンス 停車駅を伝えるアナウンスが、ドイツ語、フランス語、英語、中国語、韓国語、スペイン語と流れた。それで終わった。 地球放浪をしていて、5年ほど前から、日本という国の存在感が急速に薄れていると感じていた。 しかし「アナウンスに韓国語があるのに日本語がない」という経験は記憶にない。 これが現実であり、まずは受け入れないといけない。何とか打開したいが、最近ますます悲観的になってきた。 ②一眼レフが壊れた アイガーを撮っていたら、愛機PENTAX K-S2が動かなくなった。 2017年7月購入。アイガー撮影でご臨終というのもすごい。 重いので捨てていきたいが、石垣島に持ち帰って修理の見積もりだけお願いすることにした。
フィルスト展望台には「クリフ・ウォーク」というアトラクションがある。無料。 2015年オープン。断崖に吊り橋を設けるのは難工事だったという。 こーゆーのは大の苦手。速足で通過した。
クリフ・ウォークの先端。向こうにアイガー。
クリフ・ウォークの遠景。 技術的にはともかく、地震のリスクが高い日本では無理なのではないか?と思った。
山上湖バッハアルプゼーを目指して歩く。トレイルのアップダウンは、ほとんどなし。
トレイルを進むと、眺めの角度が徐々に変わり、オーバーラント三山がアイガーの奥まで見えるようになってくる。
グーグルレンズによると、欧州原産のシラタマソウ(白玉草)。日本にもあり。
「アルプスの宝石」と呼ばれている山上湖バッハアルプゼー。正面はシュレックホルン(標高4078m)=帰路に撮影 「宝石」認定は、人それぞれでいいと思うけれど。
山上湖では「カウベル合奏団」が囲いフリーで放牧されている。かなり騒々しい。 湖の写真を撮っていたら、脇から頭突きされ、怖かった。敵意なのか愛情なのかは不明。 なお、こういう所に来ると泳がずにはいられない白人各位がいた。 カウベル合奏団のウ💩コ成分が溶け込んでいる可能性が高いので(湖は言うまでもなく水飲み場)、やめたほうがいいと思う......
バッハアルプゼーのトイレ。驚くべきことに、水洗&ペーパーあり。 脇にアルプス天然水の手洗い場もあり(写真左)。 トイレの清潔度は「国力」を測る上で一つの参考になる。
バッハアルプゼーから、唐突にファウルホルン(Faulhorn、標高2681m)を目指すことにした。途中、ヒュッテあり。
そのヒュッテから、歩いてきたバッハアルプゼー方向を振り返る。
ファウルホルン山頂が見えてきた。山荘がある。
山荘に到着。
🎯表題「スイスに来て、よかった」改め「生きていて、よかった」 山荘から、オーバーラント三山(左からアイガー、メンヒ、ユングフラウ)。 「アイガー北壁」の切れ落ち方が壮絶。 ここファウルホルンに山荘が建てられている理由が分かった。 バッハアルプゼーで引き返さなくてよかった。
きょうも発見ユキリンドウ(たぶん)。 ヨーロッパ・アルプスで見られるらしい。