活動データ
タイム
22:46
距離
54.5km
のぼり
4470m
くだり
4465m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る北アルプス最深はどこかと言われれば真っ先にイメージする黒部源流域。 その中に鎮座し、大きいカールを抱いたひときわ存在感ある黒部五郎岳⛰が好きで、 今年は花が咲き乱れる時期にカールへ訪れたいと思っていた。 日帰りでは難しい雲ノ平を贅沢に闊歩し、 徐々に姿を変えながら近づいていく黒部五郎岳⛰を楽しみながら、 北ア最深の秘境をぐるりと周回する壮大な旅に挑戦しました。 -------------------- 以下、今後の思い出として書いた日記です。 大変長文なので、苦手な方は飛ばしてください🙇♂️ -------------------- ~計画にあたり~ 黒部五郎⛰を見ながら周回したかったので、時計回りに限定。 立山連峰の主稜線で日の出🌄を迎えることにこだわったので、 登山時間を早めても、太郎平から薬師沢へ向かう時間はさほど変わらない。 ということであれば、薬師岳⛰も追加する。 下山時刻に余裕をもたせたかったので飛越新道を使い、薬師岳⛰の日の出をスタートにすること考えた。 ~飛越新道~ 梅雨明け前の天候不順の中、この日は夕方過ぎから雨☔️の予定だったけど、他に⛰行ける日が見つからない。 完全な天候を待ってたら登れる気がしなかったので出発する。 2年ぶり2回目となる飛越新道、寺地山⛰のニッコウキスゲの群生に癒やされながらも、 記憶にあるイメージより酷い状況の登山道で、モチベーションをごっそりもっていかれる。 北ノ俣避難小屋から先の陥没したクレバス道を夜間に通るのが嫌で、ホンネは使いたくなかった。 でも、今回は寺地山のぬかるみの方がもっと辛かった。 時期が悪かったせいもあり、斜面以外の安地がほぼ沼になってて、登山道にミズバショウが延々と生えている。 雨の中、ここを下山するのはちょっと考えたくない。 ~薬師岳⛰~ 北ノ俣分岐で稜線にたどり着き、薬師岳⛰に向かう。 午前の晴れ予報に全てを期待したけど、空は星一つみえない真っ白な高層雲☁️に覆われている。 飛越で気分が撃沈してるので、景観晴れなかったら北薬師で撤退。 ラーメン食べて飛越を迂回し、折立から有峰湖を回って駐車場🚙に戻ろう、そんなことばかり考える。 薬師岳山荘あたりで、薬師岳向こう側の雲がうっすら赤くなってきた。 あ、モルゲン🌄間に合わねーや。 知ってたけどやっぱり遅れていることに気がつかされる。 でも地平線は曇ってるし、まーいっかなんて言いながら薬師岳⛰到着。 マジックアワー終わりかけの黄金☀️にギリ間に合ったという感じ。 あれだけ意気消沈してたのに楽しくなってきた。 太陽☀️ってやっぱりすげーな。 金作谷カールを見て、ここに来てよかったと、きょう初めて感動した。 ~薬師沢へ~ 北ノ俣岳から黒部五郎岳⛰に繋がる稜線、 波打つ山影にうっすらみえる槍のとんがり。 これみてテンション上がらない人は山に登らなくていいと思う(笑) 薄い飴状のもやが全体にかかっていて晴天とは言い難いが、決行を決意するには充分すぎる。 黒部五郎山頂はガス&小雨、雲ノ平抜けるまでは景観楽しめそうなんで、それだけでも行く価値ありそうだ🏃♂️ 太郎平から300m標高差を下り、薬師沢に到達。 そこから沢沿いにひたすら気持ちのいい散策路が続く。 登山道は木道で整備され、時折展望台もある。 あっという間に薬師沢小屋🏠に到着した。 清流名高い黒部川もここで薬師沢と合流。透明感溢れる豊富な水が気持ちよすぎる場所です。 ~雲ノ平への急登~ きつすぎ ~雲ノ平~ 徐々に勾配が緩やかになり、アラスカ庭園と呼ばれる場所を超えても、ハイマツ?ほか低木でしばらく見晴らしはイマイチ。 祖母岳に近づいてきた辺りから、最後の秘境の名にふさわしい景色に変わる。 チングルマやコバイケイソウの絨毯が広がり、丘陵の地平線から水晶🔮・赤牛🐂、黒部五郎🙋♂️がどーんと顔を出す。 背後に見える薬師岳⛰の距離感がえげつない。 雲ノ平山荘🏠に寄ってみる。 ここはお酒を飲みながらすごす最高のロケーション。本当ならここで泊まりたい。 思ったより時間を作ることができなかったので、祖父岳はスルーした。 祖父岳分岐手前で振り返り、来た道の地形を見て、脇に外れたスイス庭園に寄らなかったことを後悔した。 ~雲ノ平を過ぎて~ 第一雪田と呼ばれる所から、えぐい坂を下りて、黒部川源流の徒渉点に到達。 源流地点にもかかわらず、水量がすごい。 張られていたロープ1本を便りに渡河完了。ここは増水すると、登山🥾のままでは渡れないところです。 黒部川源流碑は、やっぱり今回もどこにあるか分からなかった💧 ~黒部五郎岳⛰へ~ いったん、馴染み❓の三俣山荘🏠に到着するが、空模様がどんより😨 晴れてて時間があれば、三俣蓮華岳ピークからの黒部五郎岳を楽しめそうだが、迷わず巻道に進む。 黒部五郎小舎🏠を過ぎてまもなく、雨に☔️ 黒部五郎岳山頂あたりで小雨になる想定だったけど、予想より早く降り始めてしまった。 カール内は雨とガス、山頂は雲☁️に埋もれて残念だったけど、今後、何度も来ると思うので次回の楽しみに取っておくことにした。 登頂は迷ったが、せっかくここまで来たので、ピークだけ踏んでおきたい。 頂上にたどり着くと、なんと、降ってた雨がやみ、展望が開けた。 周辺の山⛰は荒れ狂う雲☁️がねっとりと絡み着くような状況で、最後に黒部五郎が雲を追い払ってくれた。 達成感味わうプレゼント、ありがとう黒部五郎岳🙏 ~雨の下山、飛越新道ふたたび~ 横殴りの雨という表現があるが、斜め下から突き上げる雨は日常生活では中々経験しない。 北ノ俣岳周辺までの稜線はまさにそんな感じだった。 稜線から少しでも東側に入ると穏やかになるが、西側と尾根は強風で吹き上がる雲☁️と一緒に雨☔️も下からバチバチ当たってくる。 そうこうしているうちに神岡新道分岐点到着。 折立から迂回することを考えてたけど、下山後に林道歩くのはヤル気起きないので、飛越に突入する。 ここから、無事に下山することに全集中。 クレバス登山道がとにかく嫌なので、明るいうちにこのエリアを抜けることができてよかった。 北ノ俣避難小屋を超えてからは消耗戦になった。 寺地山、別名・沼地山(勝手に命名)🙋♂️ 豪雨ではなかったが、数時間の雨で登山道が変貌。 斜面が小川と木の根のぬかるみになっているのはいいとして、 水平になっているところは「全て」水たまりに靴🥾が沈む沼地になってます。 そのうち5割以上がくるぶしまで沈むくらい、地面が軟化。 例えるなら、桟橋をかけて散策するようなミズバショウ群生の沼地の中を、踏み場を見つけながら6.4km歩くような感じ。 ヘッデンつけて、雨粒の反射と濃霧で視界は5~10m。 水面で踏み場が見えず、探りながらでは中々進まず、下山できる気がしない。 埒があかないので開き直って突き進むと、膝下まで足が吸い込まれる底なし沼を3回引き当てる。 いったいここの地質はどうなってるのか😶 倒木が多いわけだ🌲 長い格闘の末、ようやく下山。 想定下山時間から1時間30分もずれてしまった。 街頭とアスファルトの地面、マイカーを見たときの安心感は半端なかった。 ~最後に~ 晴れた午前中でも、遠方の景色はこもり気味の白いもやがかかってたため、景色の満足度数は40%くらい。 それでも、天候不順に振り回されている今時期に、一番晴れてほしい場所が晴れて、第一目的を果たしたロングができたことはとても嬉しかった。 また日帰りしかできない民が、難しいと思われる雲ノ平周回を登山スタイルで挑戦し、無事に完遂できた意義に達成感を感じた。 三俣山荘からカール突入までの景色が潰れてしまったので、またいつかリベンジしよう。
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