活動データ
タイム
01:38
距離
2.2km
のぼり
91m
くだり
91m
活動詳細
すべて見るテンクラAを信じて群馬県中之条町と長野県中津川を結ぶ野反峠に行ってきました。 天上の湖、野反湖はキスゲの楽園です。ダム湖ができる前は湿原が広がる峠でした。 慶応4年5月、雪深い峠道を身重の女性が越えました。 小栗道子 明治新政府に斬首された幕臣小栗上野介忠順(ただすけ)の奥さんです。 忠順さんとは。 大河ドラマ「青天を衝け」で武田真司さんが熱く演じました。 昭和世代では、糸井重里さんの徳川埋蔵金の上野介でしょう。 平成世代の方々はググってみてください。 死に臨み、自分のことよりも母親や妻、お腹の子どもが新しい時代で生きてほしいという願いを語ります。 「どうか婦女子には寛典を望む」でした。 司馬遼太郎は彼を「明治の父」と呼びました。近代日本を築いた偉人です。自分と比べることなどできませんが、その言葉には親近感を覚えます。 夫を失い、妻は雪の野反峠を越える。お腹の子を守りたい、その一念でしょう。 道子さんは会津藩まで辿り着き、松平容保に保護されて、女の子を無事出産しました。国子と名づけられます。後に2人は東京に戻り、国子は大隈重信に引き取られて小栗家を再興します。忠順の願いは叶えられたのです。 命を繋いだ野反峠は今、キスゲが満開です。
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