活動データ
タイム
03:30
距離
6.9km
のぼり
323m
くだり
167m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る小学校の開校記念日による休暇と代休を合わせる。この時期のお天気が心配ごとであったが、晴れ間も覗くまずまずのハイキング日和であった。ブナの木々の生い茂る森を抜け、マチガ沢を経て、一ノ倉沢へ到着した。谷川岳の稜線はガスに覆われてはいたものの、黒々とした日本一の岸壁は無言の迫力を纏っていた。この前日に岩登り中の滑落死亡事故の訃報を耳にしていた。 雪渓歩きも200mも進めば、そこを駆け上る風は涼しさと我々を置き去りにし、静かに谷間へと消えていった。一ノ倉沢での朝食は普段と変わらぬ山メシ、男メシであった。カップ麺で温まり、梅干しときゅうりの浅漬が腹に沁みた。 前日のバケツを引っくり返したような大雨により、幽ノ沢はくるぶしに達する程度の水を吐き出していた。出くわしたご夫婦と記念写真を取り合い、この先の周回ルート上の渡渉は無理だろうと、残念ながら引き返すことにした。 一ノ倉沢まで戻り、明るい清潔なトイレを借りるとその直後に可愛らしいバスが出迎えてくれていた。「一ちゃん号」は一の倉沢の「一」が由来だという。もう一台「倉ちゃん号」があるらしく、下山時にすれ違いますよー、子供は無料ですよーの営業トークを知ってか知らずか、息子はもうこれに乗ることに決めたような様子だった。ガイド付きの電動バスは谷風の中を優雅に発進した。車中のガイドさんの話によれば「銀竜草は最近のDNA調査によるとツツジの仲間に認定された」「クジラは牛の親戚であることが判明した」とのこと。「電動バスのバッリーは3往復分なので、もし電池が切れてしまったらみなさんで押してくださいねー、えー!!!!」電動バスは新鮮な驚きと笑いを乗せてモーターをぐいんぐいん言わせながら下っていった。蝦夷春蝉が鳴いていた。
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