活動データ
タイム
05:26
距離
25.8km
のぼり
740m
くだり
741m
活動詳細
すべて見る熊野古道伊勢路。 伊勢神宮まで行きたいと思っていたこの繋ぎも、春先で止まっていた。 連日の初夏なみの暑さにひるんで、平日は遅め出発、近めの山行を実行していたが、ふと、JR紀勢本線が熊野街道に沿って走ってるのを地図上で見て、なにげに路線検索。 すると自宅を始発に出ても、7時にでても、特急利用で、伊勢路の到着時刻は一緒なのだ。 相賀駅到着11時49分。正午前か…( ̄▽ ̄;)。これが問題だが…。 もう先には、梅雨と真夏しか待ってない。7時なら弁当作ってから家を出れるし、今しかないかも? よし、時間をかけても何とか一人で行ってみよう!と思い切って、計画、実行した。 連日初夏のような陽気だったが、この日は雨あがりで最高気温がだいぶまし。そして日没までの日照時間は申し分ない。 登山計画はCT×0.8で余裕を持ったが、現地で時間が余ったのでスタンプゲットのため、道の駅紀伊長島マンボウまで走って往復して、紀伊長島駅へ戻ってきて終了とした。実際は全体CT×0.6で歩けたことにも充実感があった。 往路は自宅から電車で4時間50分もかかった。(上本町~伊賀神戸~松坂~多気乗り換え) 復路は4時間で帰れたのに、なぜここまで違うのか…?と、路線検索では見えてこなかったのだが、行ってみて分かった。 なんと!途中の、紀伊長島駅で、「列車は当駅でしばらく停車します」と、まさかの28分間停車が…!なんて時間がもったいない!貴重な午前中、座ってるだけとは…(>_<) この駅はこの日のゴールなのだ。あいだに三つしか駅もない。なら、タクシーですぐではないか?と一瞬頭をよぎったが、遠方高額の旅なのでこのゆったりタイムは観念して、持参した本で読書をしていた。 相賀駅から船津駅までの舗装路はちょうど南中時刻、スタート直後から滝汗に見舞われる。 持参した日傘が大活躍。これがなかったら完全、干からびていただろう~(^^;) 始神峠から山道に入ると、ひんやりとした古道ならではの空気感。あぁ、久しぶりだ。やはりこの雰囲気がいい。 草のしっとりした匂い、山深いわけじゃないのに、人と山のいい距離感の、手つかずの自然がそこにある。 ひとつアクシデント。始神峠スタートの標識を、斜めのアングルから撮影しようとした瞬間、左足が突然、ずず~っと下に落ちる。「うわ、穴っ!!」数十センチだったが、落ちてるときは恐ろしく感じ、止まって良かった。 側溝があり、落ち葉で上まで埋もれていて境目に気づかなかったのだ。足場をろくに確認もせず無防備に撮影のことばかり考えて足を置いてしまったことに大反省。運よく水もなく、深さもましで、怪我もなかったのだが、かなり驚き心臓が止まりそうになったので、精神的に参ったスタートとなった。 しかも愛用の日傘の柄が曲がってしまい、ザックに収まらなくなり『折り畳み日傘』のメリットもなくなる。いや、私の代わりに曲がってくれたのかもしれない。平日のこの古道、一人なんだからしっかりしないと、と気を引き締める。結果、山の中では最後まで誰とも会わない静かな古道歩きであった。 道中、海岸に下りれて、嬉しくなる。熊野灘のエネルギーはすごい!この胸の高揚感はどうだろう…!! 大峰の南奥駈道の道中から、遠くみえていた青い水平線、それがこの水なのだ。 やはり、山は深呼吸を胸いっぱいして森を感じ、巨木には抱擁、海には直接、海水を手でふれて挨拶しないと…と、近くまでいき、海水に手を浸す。もうぬるい。夏が近いんだなぁ。 数々の峠道、そのたびに開ける眺望。昔から歩いてきた人々は、この美しい熊野灘の青さにこころ癒され、砂浜で海と戯れ、きっと束の間のひとときだけでも、疲れも忘れたことだろう、と。 全体的に穏やかなのぼりやくだり道。午後出発だったので、差し込む木漏れ日が目に優しく、小走りしながら肌にあたる風、薫ってくる緑の匂い、どっぷりと山のなかに溶け込んでる時間は、幸せだった(*^^*) 市街地のなかにある長島神社。そこのオオクスはものすごい威厳を放っていて、まるで人間の苦渋の表情が幹に埋め込まれたように独特の渦のような、うねりを見せていた。 内側からみなぎる、溢れんばかりのパワー。木が何かを訴えているのだろうか。 その木肌のすごみは、写真よりも何倍も実際見てみて圧倒された。 紀伊長島駅をそのままスルーして、最後に道の駅紀伊長島マンボウへ行って、せっかくなので貯め続けているスタンプQRコードを押しに行く。予定より早い電車に乗れそうだったので、まんぼうの串焼きやソフトクリームも誘惑だったが諦め、そのまま一目散で駅へ向かった。 帰路は楽しみにしていた特急ひのとりで、優雅なシートに身体を沈ませる。意外と眠れない。爆睡を楽しみにしていたのだが予定外…(^^;) 今日を無事に終えた興奮が冷めやらないのか・・・。 久し振りに迎えてくれた伊勢路、そして最後の一石峠登山口で、穏やかにたたずんでるお地蔵さまが印象的だった。 また来よう。いつかは必ず伊勢へ…!
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