活動データ
タイム
03:35
距離
4.6km
のぼり
582m
くだり
713m
活動詳細
すべて見る【活動概略】 福岡に所用で出かけた帰路。 ヤマップユーザーから度々活動報告が投稿される「宝満山」。 気になって、登山口だけを見ようと軽い気持ちで竈門神社に立ち寄りました。しかし結局、登山口を少しだけ確認するつもりのはずが、引き寄せられるように山頂まで登頂。霊峰宝満山(829.6m)登拝となりました。 普段着、脚に張り付くジーパンのため、これでもかと続く石段上りには膝が上がらず苦労の連続。いゃ〜正直、きつかったですね。 下山後、宝満山の歴史を学び、失礼な登拝姿に「バチ」があたったのだ、と反省しています。 山頂上宮からの眺望は、評判通り素晴らしいもの。上宮参拝とともに価値ある登頂意義。突然お邪魔した宝満山に心から感謝です。 山道は、竈門神社上宮までの参道として、登りやすい石階段が全体に整備されており、山頂まで厳かな雰囲気が醸し出されています(良い雰囲気)。 途中、休憩用ベンチや、水場(1箇所)まで整備されており、後者では疲れた身体に染み渡るような神水を補給できます。また、要所にある山頂までの案内表示は丁寧という印象です。 全体を通して、福岡市民に最も愛されている山ということを実感しました。 【神宿る宝満山の歴史】 宝満山は、古くから神が降臨した山として信仰の対象として崇められてきた長い歴史が秘められています。 別名、竈門山とも呼ばれているようですが、その説は、①山頂付近に遺る「竈門岩」の言い伝えに由来するものと、②山容が単に「竈」の形状に似ていることに由来するようです。 前者は、宝満山9合目の標柱近くにある3つ大きな岩塊のことを指しており、その連座する岩姿が昔の竈(かまど)の形に似ていることに加え、その竈で沸かした湯が神巧皇后の出産に用いられたことが伝承されています。 宝満山の麓に鎮座する「竈門神社」は、今は漫画「鬼滅の刃」に登場する主人公、竈門炭太郎少年所縁の神社として鬼滅ファンに勝手任命された人気聖地となっていますが、実は、その歴史は感銘深いものばかりです。 竈門神社の上宮は宝満山の頂上に建立され、下宮はその麓に鎮座し、初代天皇 神武天皇のご生母である玉依姫命(たまよりひめのみこと)がお祀りされている神社です。またそれは、天智天皇が663年に九州一円を統括する政治中心地として創建した役所、すなわち「太宰府政庁」が設けられた際に、鬼門除けとして八百万神をお祀りしたのが竈門神社の始まりとも言われています。 当時、太宰府創建には風水思想が重んじられていたことも頷ける建立理由といえます。 通りで、大宰府政庁跡地にある立派な礎石中央から竈門神社の方角に宝満山が見渡せる訳です。鬼門方向(魔除け)に崇められる宝満山を登拝にことは、きっと魔除けの意義も含まれるはずです。 一方、竈門神社は「縁結びの神様」として信仰を集めていることも高い人気の秘訣なのでしょう。 ちなみに宝満山は、驚くことに鳥海山、富士山に次いで平成25年10月に全国3例目となる国史跡に指定されています。創建に大宰府政庁が深く関わることで、わが国の歴史上、大変重要な国家的祭祀が継承されてきた信仰の山「霊山」として認知されています。 今回、神宿る宝満山の深い歴史も、「竈門岩の伝承」とその岩の存在すら知らずに登拝した自分を下山後、ただただ恥じるばかりです。しかも、ジーパン姿での登拝。あらためてお詫びを兼ねた登拝に伺うことをお誓いします。 【登山ルート】YAMAPは登山途中から作動(下山数値が正確な標高差)。 正面登山道ルート往復:宝満宮 竈門神社→一の鳥居→100段ガンギ→中宮跡→宝満山頂上 備考:参道に掲示された看板から。 毎年5月、大量のヒキガエルの幼体(1cm未満)が一斉に山頂方向に移動(50日間)するという珍しい現象が観察されるとのこと。しかし、今回その現象には遭遇せず。大変残念です。
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