残雪期 爺ヶ岳南尾根~鹿島槍ヶ岳(南峰・北峰)冷池テント泊

2022.05.03(火) 2 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
13 時間 51
休憩時間
3 時間 59
距離
13.4 km
のぼり / くだり
2118 / 1099 m
11
4 29
6
20
41
6
32
23
DAY 2
合計時間
11 時間 25
休憩時間
6 時間 36
距離
7.4 km
のぼり / くだり
473 / 1475 m
14
3
2 55

活動詳細

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登山を始めた頃からずーっと気になっていた鹿島槍ヶ岳。 GW後半戦第1弾、爺ヶ岳からの縦走ルート、テント泊で行ってきました! この時期の爺ヶ岳は夏道ではなく南尾根を登ります。柏原新道の序盤で尾根沿いを歩くコースです。 ※特に迷うことはありませんでした。 テント泊は実はまだ今回が2回目で、ザックの重さで足がかなり重く感じました。。 <メモ> 雪上テント泊 ザックの重量約18キロ(水3L) シュラフはNANGAのオーロラライト450&NEMOのエアマット ダウンは着ず寝ましたが、さほど寒さは感じず寝れました。 (足先だけカイロ貼りました) 爺ヶ岳へ行く際は柏原新道の側にそれなりの数の駐車スペースがあるのでそちらの方がオススメ。 ※ただしトイレはなし 撮って出しの写真なんか青い。。 -- 仕事が忙しく、1週間ずっと早朝から深夜まで働き、1日だけあった休みには聖岳へ日帰り。スタート前から体力は限界でした(笑) その状態の中、全くの睡眠なしで扇沢までレンタカーで行き、4時半ごろ着。無料駐車場は満車で、有料の方へ駐車しました。 1時間ほど仮眠して準備し、6時半すぎにスタート。この時点で4日間の睡眠時間が11時間。もう激ねむです。 柏原新道を進み、途中で南尾根へ。積雪期のルートということもあり、序盤は木の根が出てたりで歩きづらい道を登っていきます。 とにかく眠いし荷物重いし、疲労感MAXのためペースは全く上がりません。のそのそ歩きます。 前日夜に降雪があったらしく、割と序盤から雪が出てきました。そしてGW後半は天気が良い予報ではあるものの、この日と翌日は気温が低く、雪がガチガチに凍ってました。 軽ーい藪漕ぎっぽいことしながら、張り出す木の枝を跨ぎながら、徐々に高度を上げ、ジャンクションピークの手前で尾根の東側に出ます。東側は木の無い雪道です。 日が当たるので雪は良い感じのシャバシャバで、急斜面でもアイゼンなしで登れました。 ※アイゼン推奨(チェンスパはダマになるので意味ないかと) このまま雪道かと思いきや、そこから若干のハイマツ漕ぎしてからの雪なし斜面へ。ジグザグにひたすら登っていきます。ここから爺ヶ岳南峰までは雪少ししかないので、ノーアイゼンが良かったです。 久々のテント泊装備に足取りが重く、辛かった…。初めてのテント泊の時も辛かったなぁ…と思い出しました。 ちなみに初めてのテント泊は、上高地~西穂~ジャン~奥穂~唐沢ヒュッテ(泊)~北穂~槍(泊)~双六~新穂高、という意味不明な工程(笑) スタートから5時間ほどかけてようやく爺ヶ岳南峰へ到着。 針ノ木サーキットの景色ヤバすぎるううううう 奥には槍ヶ岳、穂高連峰、表銀座の山々まで全部見える!少し雲がかかってるものの剱もバッチリ! 本日の目的地、鹿島槍ヶ岳も冷池山荘も見えます。近く見えるけど、ここからが遠いんだな… そして結構風もあり、気温も低くて寒い、、ので先を急ぎます。 南峰から先は雪が結構あり、完全に雪山でした。トレースがあったのでよかったものの、たまに踏み抜きあり、踏み抜くと股下近くまでズボりました。 寒くて疲労もしているので、中峰はスキップし、とにかく冷池山荘を目指し歩きます。 目の前には鹿島槍ヶ岳、左手には剱、後ろには爺ヶ岳や針ノ木サーキット、眺めは最高です! 途中途中で写真撮るために何度も立ち止まりながら、やっとの思いで山荘到着。結構アップダウンが堪えました… 翌日はさらに風が強い予報だったので、小屋の裏に幕営することに。ちょうど男性2人組も到着し、隣に張らせていただきました。 前日は4~5組だったみたいですが、この日は15張くらいにはなってたかな?と思います。僕らが到着した時点では少し上のテント場にまだ1張とかそんな感じ。 久々のテント設営をし、14時前。 当初の予定通り、このまま鹿島槍ヶ岳へアタック! という話をしてたら、お隣のパーティーも行かれるとのことで、ゆっくりの僕らより先に出発されました。 僕らも荷物を整理し、アタックザックに防寒装備とピッケル、ヘッデン、最低限の食料と飲み物を入れていざ出発! ひたすら登る登る。ピークっぽいところを3つくらい?登ってようやく鹿島槍ヶ岳の南峰へ到着! うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!! 鹿島槍ヶ岳の南峰に来てようやく見えるのが、八峰キレット!!! 五竜岳へ繋がるキレッキレの尾根、カッコよすぎヤバすぎ。。。 記念撮影し、いざ北峰へ! ・・・と思ったら、激下り。恐怖心がものすごい。 先行の2人のうち1人は北峰とのちょうど間を進んでいて、1人は手前にいる。 道どうですか?と上から話しかけると、危険個所が2、3あると。一部はクライムダウンしないといけないとのこと。 同行者はここで引き返すことに。 僕も恐怖心がものすごくあり、景色にも満足はしてたし引き返そうかと思っていた。 めちゃくちゃ悩んだ。 ここまで来たのに行かなかったら絶対後悔するだろう…でも今の景色でも大満足してるから、危険だと諦めるのも、納得できる判断。 ちゃんと登山をスタートしたのが昨年の5月4日。ちょうど今日が1年目シーズン最終日だ。 全然気づいてなかったけど、なぜかそんなことを思った。 そして当然今年が雪山1年目で、序盤はビビりながら、難易度が高くない八ヶ岳なんかによく行った。 ただ、-20℃を下回る極寒の燕岳ラッセル、18時間超えの単独フルラッセル仙丈ヶ岳、甲斐駒のルンゼクライムダウン、そしてつい2週間前の雪ガチガチの槍ヶ岳クライムダウン、そんな経験も積んで来た。 「行けるところまで行ってみよう。」 悩んだ末に出した結論はGO。 行くと決めた時、アドレナリンがめっちゃ出た。アドレナリンめっちゃ出たのがわかるくらい出た。 おし!! 心の中で自分に気合を入れ、ストックをしまい、ピッケルに持ち返り、南峰を下り始める。 最初の恐怖感あるところは慎重に下れば問題なし。 下りの中間地点ほどまで来て、体力を考えて待機でサポートに回ってた1人の方と合流。ルートを聞く。 夏道ルートが案外行けそうに思えて、そこから夏道を下りてみた。すると、手をかけた岩がゴロっと落ちる。 危ねぇ・・・ 岩は付いてるようで付いてないものがある。浮石交じりのミックスの斜面を下るのは危険すぎる。 雪が付いてる方にスライドし、そこから10m弱クライムダウン。 先に北峰を制した男性とここですれ違い、アドバイスをもらう。どうやらトレースなしのラッセルだったぽい。 確かすれ違ったテント泊の下山者が、強風でみんな南峰までしか行けなかったって言ってたもんな… 2週間前、槍の穂先でたまたまご一緒した方にクライムダウンをサポートしてもらった経験がここで物凄い活きた。 幸い雪の状態は悪くなく、ガチガチでもなくユルユルでもない。慎重にクライムダウンし、最大の難所をクリア! よっしゃあああああああああああああああああ あとは意外と長い雪岩ミックスの双耳峰の間を慎重に歩くのみ。 最後まで焦らず、気を抜かず、北峰を登り切る。 鹿島槍ヶ岳 北峰 登頂!!!!!!!!!! ここは誰もが来れる場所ではない。そんな場所に今立っている。 うおおおおおおおおおおおおおおおおお 感無量とはこのことだ。 そして北峰から見える八峰キレットがえげつないカッコよさだった。 誰もいない北峰を思う存分満喫。 この時点で17時。いい時間だ。 日が沈み出し、山の色が変わり始めていた。テントへ帰らねば。 一気にお腹がすき、行動食のドライレモンをずっと口に含みながら南峰へ戻る。 来るときにクライムダウンした道は今度は登り。下りに比べれば、登りの恐怖感なんて大したものじゃない。 もちろん気は抜けないけど、3つほどの難所を慎重に登って無事クリア。南峰へ到着。 ふぅ・・・ やり切った感がすごい。 残雪期槍ヶ岳の日帰りが1年目の集大成だったと思っていたけど、まだもう一つあった。 達成感を感じながら、パンを食べて補給。18時前だ。もうあと1時間もすれば日は完全に沈む。 時間を見ながら途中からこっそり狙っていた夕日と剱岳の写真が撮れそうだな… 布引山までサクサク戻り、18時。まだ日は落ちていない。ここで日が落ちるまで30分ほど待機することに。 ここで持って来たダウン、ネックウォーマー、ニット帽、ミトン、フル装備に。風は強いけど寒くない。やっぱ厳冬期とは全然違うな。全然待てる。 針ノ木サーキット、爺ヶ岳の空もいい色になっている。 剱岳の右手に日が沈んでいくのを見届け、急いでテント場まで。なんとかヘッデンは使わず戻れました。 初めの話に戻るのですが、ここ4日で11時間しか寝てない男の活動としては今日は頑張りすぎだ(笑) 腹ごしらえをして速攻寝た。風でテントがバタバタして目が覚めるので耳栓したらぐっすり。 1時に起きるつもりが2時半に・・・そこで初めての星空撮影。 星出てるかな?と期待してテントを出ると、、、 うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお 爺ヶ岳の上に肉眼でもはっきり見える天の川が!!!!! 撮影技術がなくて、何とか1枚だけ撮れました(笑) ミラーレス一眼が欲しかったのはこの星空を撮りたかったからなんですよね…なので、出来栄えはまだまだ全然だけど、1枚でも撮れて超嬉しかった。 そしてテントに戻ってまたお休み。 相当疲れていたのだろうと思うのですが、普段寝坊なんて絶対にしない自分が、なんと日の出の時間に起きられず、残念ながらご来光を逃しました、、(笑) まあ達成感がすごいから良しとする。 テント撤収して、中峰が一番高いから登らねばと、前日スルーした爺ヶ岳の中峰へ登って、南峰まで戻る。 (ここまでも結構アップダウンがしんどかった) 予報通り風が強すぎて途中途中は耐風姿勢でした。 この風で鹿島槍ヶ岳の北峰は行けないな…危ない危ない、昨日行っててよかった。 南峰で2人組のパーティーと仲良くなり、写真撮ったりしながら途中までご一緒し、下山。 風がない樹林帯は日が当たらなくても暑かった~ その後は無事扇沢まで戻りました。 今回のハイライトは、間違いなく、鹿島槍ヶ岳の北峰! 本当行けてよかった!行ってよかった! 今回の経験もあり、来年は厳冬期五竜岳を狙います。 完

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