猫谷川新道からの宝満山

裏宝満のルートの中で、猫谷川を遡行するルートは、小さな滝と巨岩が連続する一番美しいルートだと思います(いや思ってました)。それで、約十年ぶりにこのルートを登ってみました。 がっかり！ この数年の豪雨は、この愛すべき猫谷川にも被害をもたらしていました。深く青かった淵は埋められ、左右から倒木が落ち込み、水量は減って荒れた光景に。 でも、その浅い淵の中にも、よく見れば魚が泳いでいます。土砂崩れにもめげず必死で生き抜いたアブラバヤたちです。 昔は釣り上げて天ぷらにしていましたが、とてもそんな気にはなりません。小さな生命がいとおしい！ 谷筋は荒れていますが、両岸の巨岩は健在でした。まるで箱の中を行くような、この谷ならではの遡行が楽しめました。 宝満山の山頂でコーヒータイムのあと、下りは大谷尾根にしました。この尾根も上部はずいぶん荒れていましたが、途中から快適な尾根道になりました。 猫谷川が昔の姿に戻るのはいつのことでしょう。自然に任せるしかありません。その日が来るのを祈りつつレポートを終わります。