活動データ
タイム
05:42
距離
10.0km
のぼり
701m
くだり
702m
活動詳細
すべて見る■3月は花のシーズンの始まりです。これまでは、ミスミソウに会いに鶴岡市の高館山を訪れていました。今年は趣向を変えて、新潟県の弥彦山を歩くことにしました。ミスミソウと言えば弥彦山の隣にある角田山が有名ですが、弥彦山にも咲いているようです。数は多くはないようなので、弥彦山の後、弥彦山と角田山の間にある樋曽山を歩けば、おそらくミスミソウを十分に楽しめるに違いありません。弥彦山は初めての山です。下山したら麓にある弥彦神社や弥彦駅周辺も歩いてみることにしましょう。 ▷今回の弥彦山ルート(弥彦神社・・弥彦山・・妻戸山・・弥彦神社) 弥彦神社第一駐車場・・・弥彦神社境内散策・・・万葉の道・・・登山口・・・茶屋・・・(杉林の中のつづら折りの急登)・・・岩場の道・・・里見の松(6合目展望地)・・・9合目(売店・展望レストラン)・・・弥彦山山頂・・・妻戸山山頂・・・(急斜面の下り)・・・八枚沢登山口・・・(舗装道路)・・・観音寺・・・御殿山脇・・・弥彦神社第一駐車場 ▷このルートの見所 (1)カタクリ・・稜線に出て5合目辺りの岩場が群生地です。妻戸山からの下りもカタクリだらけで素晴らしい。 (2)オオミスミソウ・・表参道コースには小さな株しかありませんでしたが、妻戸山から八枚沢登山口への下りには、色とりどりのオオミスミソウがたくさん咲いていました。ここは角田山や山形県の高館山を凌ぐほどの花の道です。 (3)その他の花・・ナニワズ、コシノコバイモ、コシノカンアオイ、キクザキイチゲ、ナガハシスミレ、マンサクなどを見つけました。 (4)眺望・・晴れていれば越後の山々、飯豊連峰、北アルプス、佐渡島など360度の展望が楽しめます。 (5)その他・・弥彦神社からの往復コースを取る人が多いようですが、妻戸山から八枚沢へ下るコースは花が多く、オススメです。 【山行の詳細】 ■久しぶりに夜半に自宅を出発しました。山形自動車道を蔵王で下りて一般道を進みます。暗い道なので、南陽市から長井市・飯豊町に向かう交差点が分かりにくく、いつも迷ってしまいますが、今回はスムーズに右折し、長井市、飯豊町を過ぎました。この辺りにはかなり雪が残っていて、小国町に入るあたりでは道の両側に2mほどの雪が固められているのが分かります。新潟県に出ると雪の量は目に見えて減り、村上市に入ると田んぼの雪はほとんどなくなっていました。村上市の荒川胎内インターから日本海東北道に入り、新潟市の巻潟東インターで下りて、あとは一路弥彦山を目指します。 ■弥彦神社の第一駐車場に着いたのは7時を少し回った頃でした。100台以上止められそうな駐車場には数台しか車がありません。鳥居を二つ潜って境内に入り、本殿に向かいます。太いケヤキやスギが林立した厳かな境内に鶏の声が響きます。右手に進むと鶏舎がありました。「天然記念物に指定されている17種の日本鶏の大部分を飼育している」と書かれていました。江戸時代には品種改良が進んだ日本の鶏も、明治以降西洋種に押され、絶滅の危機にあるそうです。立派な日本鶏十数羽が、盛んに鬨の声を上げています。鶏舎の隣には、鹿の飼育スペースもあって、日本鹿が十数頭体を休めていました。(モーメントに日本鶏の写真を上げています。興味のある方はそちらでご覧ください) ■弥彦神社の本殿を出て、境内の脇を並行に進む万葉の道に入ります。杉林の中をしばらく歩くと登山口に着きました。また鳥居を潜って登山道に入ります。ここからは杉林の中のつづら折りの道になります。傾斜は急ですが、よく整備されているので、息があがるほどではありません。途中にある茶屋を過ぎて登ると、花が目に付くようになりました。キクバオウレンは満開、キクザキイチゲは半開き、オオミスミソウは小株、エンレイソウが咲き始めです。初めて見る花はコシノコバイモ。葉に隠れて花をつけるので、なかなか見つけられません。 ■つづら折りの杉林から稜線に出ると、一気に見晴らしが良くなり、越後の山々を遠望することができました。左手から二王子岳、五頭山、粟ケ岳、守門岳と連なります。これらの山々の稜線にはまだたっぷりと雪が残っています。五頭山の後には真っ白な飯豊連峰がうっすらと見えていました。 ■稜線を進み、小さな岩場に出ると、その周辺はカタクリの群生地になっていました。斜面を見下ろすと、満開のカタクリが一面に広がっています。これは素晴らしい❗️キクバオウレンも満開、コシノコバイモやオオミスミソウもわずかに咲いています。ここから9合目の売店・展望台レストランまでもう少しです。 ■展望レストランのデッキには登山者も観光客も少なく、まだ観光の季節には少し早いようです。デッキからは多宝山、山頂の駐車場、ロープウェイの山頂駅が見えます。ここから弥彦山山頂までは、林立する電波塔を見ながらもう少し歩くことになります。日陰にはまだ雪が残っていました。 ■弥彦山山頂は、山頂の神社を囲むようにして広い広場があり、そこから360度の展望を楽しむことができます。北東には飯豊連峰、西には佐渡ヶ島そして金北山、東には粟ケ岳、守門岳、南には北アルプスと、贅沢な風景です。この日は花曇りでしたが、これらの山々をうっすらと確認することができました。 ■弥彦山山頂を下り、妻戸山に向かいます。妻戸山から八枚沢への下りには、オオミスミソウが咲いているそうなので、それを楽しむことにしましょう。展望のない山頂を踏んでそのまま下っていくと、雑木林の両側にオオミスミソウが顔を出しました。花は一個体につき一、二輪ほどで大株は見当たりません。色は、白が多く、紫、薄紫、ピンクが点在しています。表参道コースにはほとんど見当たらなかったオオミスミソウが、ここにはカタクリに混じってたくさん咲いています。 ■急な下りを進んでいくと、オオミスミソウの数が増えてきました。花数も多くなり、所々に大株も見られます。斜面にはカタクリとオオミスミソウが群生状態になっています。下るにつれて花数が増え、道の両側は花だらけになってきました。これは凄い❗️黄色いナニワズやマンサクも満開です。登山道は急な下りで、そのためでしょうか、ここを歩く人はそれほど多くはありません。すれ違ったのは20人ほどでしたが、皆、スプリングエフェメラルの乱舞に驚いていました。このコースは、春の花の時期にぜひ歩きたいオススメの道です。 ■八枚沢登山口に下る手前に滝があります。落差約5メートルで、結構水量も豊かです。このあたりにもカタクリやコシノコバイモ、キクザキイチゲが咲いています。弥彦山の西側は花の宝庫でした。八枚沢登山口から弥彦神社までは、舗装された車道を歩くことになります。退屈な道だろうと思っていたら、まだ冬期閉鎖中のためか、車はまったく通らず、その上、道端にはたくさんの花が咲いています。キクザキイチゲ、ネコノメソウ、ナガハシスミレ、オクチョウジザクラ、ハコベ、オオイヌノフグリ、ヒメオドリコソウなど、花を楽しみながら出発点に戻ります。車道から雑木林を覗くと、白い花が群生しているのが目に入りました。よく見ると、これがオオミスミソウでした。車道のすぐ脇にオオミスミソウの群落があるとは信じられません。弥彦山でオオミスミソウを十分に堪能したので、次に登る予定だった、隠れたオオミスミソウの名山、樋曽山はパスすることにしました。
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