白山北方稜線BC縦走 day4

2022.03.10(木) 日帰り

活動データ

タイム

10:15

距離

11.4km

のぼり

991m

くだり

935m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
10 時間 15
休憩時間
3 時間 28
距離
11.4 km
のぼり / くだり
991 / 935 m
2 37
2 36
49
9
1 5
50
25
45

活動詳細

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【山行記録】 day4 3月10日(木) 晴れ時々曇り 4:30 起床 6:23 1730mピーク これまで大笠山や笈ヶ岳に隠れて頭しか見えなかった白山も、ついにその裾の広さが分かるほどに近づいた。しかし、稜線は野谷荘司山を経由するように逆くの字に曲がっており、少し遠回りしなければならない。 コルに向けて下りて行くが、段々と急になり、アイゼン装着のシートラに切り替える。さらに傾斜は急になり、下は崖になっていた。下調べで北東側斜面の木がある辺りまで崖が続いていることは分かっていた。ちょうど急斜面のところは雪庇も張り出していなかったため、木のある所までトラバースし、崖の下へ回り込む。コルから先も雪庇や急な雪壁がありかなり悪そうだったため、地形図で1583mの記載がある尾根へ移り仙人窟岳を目指す迂回ルートをとることにした。崖の下でスキーを履き、尾根に向けて滑走を楽しんだ。なかなか良い斜面だった。谷を越えた所でシールを付け、尾根を登り返す。尾根の先は巨大な雪庇が張り出していて、そのまま稜線に上がるのは難しそうだった。雪庇のないところまで間隔を空けてトラバースし、稜線に復帰した。 8:33〜8:44 (休憩) 8:59 ▲仙人窟岳 仙人窟岳は山頂付近だけ穏やかであった。前後はかなり悪い。雪庇が張り出し、根元にはクラックが入っていた。途中でアイゼン装着のシートラに切り替える。 9:55 1646mピーク 1646mピークから先は段々と尾根が細くなり、急斜面も出てきた。コル付近は稜線沿いに行けず、右側斜面を下りて巻いた。 10:17〜10:32 (休憩) コルの下でシール歩行に切り替えトラバースする。コルの先は右側斜面が段々と急になってくるため、稜線へ戻る。ここからが核心部であった。右側は急で逃げることもできず、左側は雪庇が張り出す狭い尾根が続いた。間隔を空け、なるべく右寄りを歩いたつもりだが、おそらく雪庇の上を歩いた部分もあっただろう。雪庇が崩れないことをただ祈るしかなく、生きた心地がしなかった。 国見山へは登らず、1686mピーク手前のコルに向かって北側斜面をトラバースした。 11:46〜12:04 (休憩) トラバースを終え稜線に出たところで休憩。雪庇地獄を抜け、平和な稜線の景色にホッとした。 ヤバいところを抜けたご褒美に、1686mピークの先から瓢箪山の手前まではシールを剥がして滑走した。 12:34 ▲瓢箪山 瓢箪山から先も特に難しいところはなく、三方岩岳の加賀岩を眺めながらシール滑走で快適に下る。平和って素晴らしい。ロシア軍とウクライナ軍の戦闘も早く終わってくれ。平和が一番だよ。 三方岩隧道の上を通過し、三方岩岳へ登り返す。 13:32〜13:50 三方岩岳展望台 加賀岩の上、三方岩岳展望台の辺りで休憩する。午前中かかっていた薄雲も取れ、青空の下、白山の大展望を楽しんだ。 飛騨岩のある最高点を巻き、小ピークへ登り返す。北東側の崩壊地の辺りは雪庇が張り出しクラックが走っていたため、右側斜面をトラバースして進む。南に延びる尾根を間違えて下りかけたのに気づき稜線へトラバースするが、結果ちょうどいい具合に雪庇を巻くことができ、奇跡のルーファイであった。 14:48 ▲馬狩荘司山 馬狩荘司山の辺りはなだらかな疎林が広がっていて美しい。振り返ると三方岩岳の飛騨岩が見えた。山と高原地図に書かれていた加賀岩と飛騨岩は確認したが、このままでは二方岩岳である。もう一つ岩があるのだろうかと思い下山後に調べたところ、越中岩というのがあるらしい。蓮如茶屋の方から登ると見えるのだろうか。 白谷には比較的新しい滑走痕があった。医王山以来の他人のトレースを見て、ホッとする。白谷の先には白川郷が見える。縦走路の中で最も下界に近いポイントだろう。 良い天気に恵まれ、比較的順調に進んで来れたため、この時点でエスケープという選択肢はなくなっていた。最後のエスケープルートを後にし、野谷荘司山へ向かう。 15:01 鶴平新道分岐 15:20〜15:41 ▲野谷荘司山 野谷荘司山山頂で休憩し、そこから滑走する。小ピークを右から巻くことにし、谷へ下りる。そこからシールを付け緩やかに登りながらトラバースすると、もうせん平へ出た。 16:25 もうせん平 この日の目標としていたもうせん平に16時台に到着できた。2日目、3日目と18時過ぎまで行動する日が続いたので、この日は早めに幕営する。湿ったシュラフやシールを陽の光に当て乾かし、ふやけた足をバーナーにかざして乾かした。 ピストンのない縦走なので、毎日行動開始前にテントを撤収し、行動終了後にテントの設営をしなければならない。当たり前だが、疲れている時は結構しんどい作業。次の日はできれば白山に登頂し、室堂の冬期小屋に入りたい。厳しそうならお花松原や翠ヶ池の辺りで幕営しよう。 白山北方稜線BC縦走 day1 https://yamap.com/activities/16054387 白山北方稜線BC縦走 day2 https://yamap.com/activities/16054393 白山北方稜線BC縦走 day3 https://yamap.com/activities/16054394 白山北方稜線BC縦走 day4 https://yamap.com/activities/16081669 白山北方稜線BC縦走 day5 https://yamap.com/activities/16081679 白山北方稜線BC縦走 day6 https://yamap.com/activities/16101921

大笠山 朝焼けと北アルプスのシルエット。
朝焼けと北アルプスのシルエット。
大笠山 朝日に照らされる笈ヶ岳。
朝日に照らされる笈ヶ岳。
大笠山 マンダム!
マンダム!
大笠山 白山とS君。
白山とS君。
大笠山 朝は雪がカチカチ。
朝は雪がカチカチ。
大笠山 仙人窟岳に続く稜線を行く。
仙人窟岳に続く稜線を行く。
大笠山 カチカチの急斜面をアイゼン装着のシートラで下りてみる。この先に崖があり進めず。コルから先も悪そう。
カチカチの急斜面をアイゼン装着のシートラで下りてみる。この先に崖があり進めず。コルから先も悪そう。
大笠山 崖を避けるため木のある所までトラバース。
崖を避けるため木のある所までトラバース。
大笠山 大笠山から延びるフカバラ尾根。
大笠山から延びるフカバラ尾根。
大笠山 トラバース後、崖を横から見る。
トラバース後、崖を横から見る。
大笠山 北東側斜面をスキー滑走。崖のところにクラックあり。あれはスキーで大ジャンプでもしない限り下りられないかな。
北東側斜面をスキー滑走。崖のところにクラックあり。あれはスキーで大ジャンプでもしない限り下りられないかな。
大笠山 向こうの尾根に上がりたい。
向こうの尾根に上がりたい。
大笠山 谷を越えたところでシールを付け、尾根へ登る。
谷を越えたところでシールを付け、尾根へ登る。
大笠山 尾根を行く。
尾根を行く。
大笠山 尾根を振り返る。
尾根を振り返る。
大笠山 稜線には雪庇が張り出し、登れそうにない。
稜線には雪庇が張り出し、登れそうにない。
大笠山 雪庇の下を間隔をあけて通過する。
雪庇の下を間隔をあけて通過する。
大笠山 結構トラバースした。
結構トラバースした。
大笠山 稜線に乗り、仙人窟岳へ。
稜線に乗り、仙人窟岳へ。
大笠山 薄雲と日暈。
薄雲と日暈。
大笠山 仙人窟岳より白山。
仙人窟岳より白山。
大笠山 雪庇にできたクラック。
雪庇にできたクラック。
大笠山 仙人窟岳から国見山まではなかなか渋い。間隔を空けて進む。
仙人窟岳から国見山まではなかなか渋い。間隔を空けて進む。
大笠山 こんな感じなので雪庇の上をなるべく右寄りに歩く他ない。
こんな感じなので雪庇の上をなるべく右寄りに歩く他ない。
大笠山 渋すぎ。崩れないことを祈るしかなく、生きた心地がしない😇
渋すぎ。崩れないことを祈るしかなく、生きた心地がしない😇
大笠山 国見山を巻いて稜線へ復帰。仙人窟岳を振り返る。あんなとこ歩いてきたのか....😅
国見山を巻いて稜線へ復帰。仙人窟岳を振り返る。あんなとこ歩いてきたのか....😅
大笠山 雪庇地獄を抜け、平和が取り戻された。
雪庇地獄を抜け、平和が取り戻された。
大笠山 平和な滑走。
平和な滑走。
大笠山 三方岩岳の加賀岩が見える。
三方岩岳の加賀岩が見える。
大笠山 瓢箪山より人形山。
瓢箪山より人形山。
大笠山 三方岩岳展望台へ。
三方岩岳展望台へ。
大笠山 白山がもうこんな近くに....🥺
白山がもうこんな近くに....🥺
大笠山 白山の裾は広い。
白山の裾は広い。
大笠山 奇跡的に雪庇を巻く。
奇跡的に雪庇を巻く。
大笠山 雲一つない青空。北アルプスまでくっきり見える。
雲一つない青空。北アルプスまでくっきり見える。
大笠山 馬狩荘司山方面。なんか良いぃ感じ。
馬狩荘司山方面。なんか良いぃ感じ。
大笠山 三方岩岳の飛騨岩。
三方岩岳の飛騨岩。
大笠山 馬狩荘司山山頂。
馬狩荘司山山頂。
大笠山 三方岩岳方面を振り返る。
三方岩岳方面を振り返る。
大笠山 滑走痕のある白谷。楽しそうだけど雪崩が怖いルート。その先には白川郷。縦走路で最も下界に近い所だろうか。
滑走痕のある白谷。楽しそうだけど雪崩が怖いルート。その先には白川郷。縦走路で最も下界に近い所だろうか。
大笠山 鶴平新道。
鶴平新道。
大笠山 鶴平新道分岐より野谷荘司山。
鶴平新道分岐より野谷荘司山。
大笠山 野谷荘司山で白山を眺めながら休憩。
野谷荘司山で白山を眺めながら休憩。
大笠山 せっかくだしシールを剥がして滑る。
せっかくだしシールを剥がして滑る。
大笠山 小ピークを巻いてもうせん平へ。
小ピークを巻いてもうせん平へ。
大笠山 もうせん平に出た。
もうせん平に出た。
大笠山 もうせん平より巻いた小ピークを振り返る。
もうせん平より巻いた小ピークを振り返る。
大笠山 もうせん平。モウセンゴケは雪の下。
もうせん平。モウセンゴケは雪の下。
大笠山 早めに幕営。シールやシュラフを乾かす。
早めに幕営。シールやシュラフを乾かす。

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