西穂高岳西尾根《撤退》

2022.02.26(土) 日帰り

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毎年恒例。同い年の女子との厳冬期山旅。 去年は北岳にチャレンジして八本歯で後ろ髪を引かれながら撤退したので、今年ももちろん北岳!!! パッキングの準備OK🙆‍♀️ またまた1泊2日で挑む北岳🏔 2人の気合も充分✨ 。。。。。のつもりだった!! 2日目の日曜の天候が思わしくない予報💦 登頂予定時間に暴風雪かよ! 前日の17時の予報まで粘って転身を決定。 今年は西穂高岳西尾根を日帰りで挑むことにした。土曜日のピーカン狙いで日帰りで西穂を抜ける。もしロープウェイが間に合わなくても歩いて下りる! という、女子2人なのに何とも硬派な計画を短時間で練り上げた!!! 深夜2時くらいにスタートしたいねと言って新穂高で待ち合わせ。 仕事が終わってから家に帰り、急いでテント泊装備から日帰り装備へパッキングの仕直し。夜ご飯食べてバタバタお風呂入って寝ずに新穂高へ向けて運転🚗 2時には少し間に合わなかったが、2:12スタート。荷物の重さはわたしが13kgで、パートナーが10.5kgだった。 暗闇の中ヘッデンできゃぴきゃぴ進む。林道から雪が多くてビビる❄️ この時間のスタートではトレース無いかもねと話していたが、なんと新しいトレースがあった。1つはツボ足。もう1つはワカンだった。 西尾根に取り付くと急斜面を登って行くこととなる。地図を見ても明らかだが等高線が詰まっていて急だ。 だが、トレースがあるのと無いのとでは違う。先行者が苦労したであろう跡は見てとれた。が、このトレースはいつのものであろう?昨日だろうか? この時点でわたしたちより先に行っている者が居るなんて思わなかった。 去年の北岳ではノートレースを女子2人で頑張り続け、そのわたしたちは山頂に立てなかった。だからなのか?今年は神からの贈り物なのか🎁 トレースに感謝しつつも、心の奥底では少し寂しさのようなものも感じていた。 自分達で道を切り拓いて進む楽しみを去年知ってしまったからである。 だが、そんな思いは歩いているうちに吹き飛んだ。トレースがあっても雪質がサラサラでとても歩きにくく全然進まなかったのである。何と1946の遠いこと。 やがて日の出を迎える。 後ろを振り返ると笠ヶ岳が少しピンク色に染まっていた。南アルプスと比較すると北アルプスは華やかだ。 わたしは南アルプスが大好きだけど、北アルプスも好きである。 今日は快晴無風。 この時期の北アルプスをこんな好条件で登れるなんて夢みたいだ。山頂に立ったらどんな写真を撮ろうかしら? わたしはワクワクしていた。 1946手前で1人のワカンを履いた男性が前から下りて来た。話しかけてみるとこのトレースの方との事。 友達と2人で来たけれど自分は疲れたから1946で撤退して来たと。で、友達は山頂目指して進んでいるとの事。 男性と別れて進むと1946到着。 携帯を充電したり、行動食を食べたり。 少し長めの休憩。 空は雲ひとつない青空。 時折開けた場所では左に奥穂方面。右にはロープウェイの架けられた尾根にケーブルが見えた。 ロープウェイを使わず西穂高岳へ立てたら何と素晴らしいことか!!!! 想像するだけでウキウキしちゃうよねーとか話しながら登る。 が、目の前の斜面は依然としてツライもの。雪の量が。。。。😱 ワカンでも難儀していたが、先行者はツボ足だ!!!この人は強すぎる!!! ぜひお会いして話したいと思った。 突然、先行者のトレースを見失った。 仕方ないので自分達でルーファイ。 悪いトラバースをしてエグい壁を直登するとそこは開けており、1人のお兄さんが立っていた。2200m辺りであった。 先程すれ違った男性の友達らしい。 彼はここで撤退しようかと考えている最中だと!! トレースのお礼を言い、わたしたちはお兄さんをそそのかした😊 一緒に行きましょうよー!!とお誘い♪ お兄さんは少し考えて、「じゃぁ、行きますか。」と言ってくれた。 そこからはわたしたちもラッセルに参加し、3人でラッセルを回した。 が、3人でも依然としてなかなか進まなかった。 2330m辺りで後ろからソロの男性が追いついて来た。さすが北アルプスの人気ルート。南アルプスや深南部ではなかなか人に会わないものだが、わたしたち以外にこんなに人が登っているとは!! ソロの男性はわたしたちより歳上だとお見受けしたので、仮にお父さんとする。 お父さんは何度も西尾根には登っているベテランだった。今日は朝の6時にスタートしたとの事。トレースのお礼を言われ、そこから本日で1番エグい壁をラッセルしてくれた。お父さんもきっとエキスパートであろう。強かった。 4人で少し進むと小ピークに到達した。12:30だった。 小ピークからは本峰や独標が見えた。 独標に沢山の人が立っているのも肉眼で確認出来た。ここで休憩を入れた。 お父さんはわたしたちに山頂までは5時間かかるだろうと言って引き返すよう諭した。お父さんは第一岩峰登ってから下りると言って先に進んで行った。お父さんの背中を見送った。 あんなベテランでも今日は山頂を諦めるのだ。恐らく5時間まではかからないだろうけれど、3人で満場一致で撤退を決定。 目の前に西穂高岳の本峰があるのに。 やっと樹林帯から抜け出せるところなのに。 どぴーかんなのに。 風も無いのに。 わたしたちはピークへは立てない。 去年の北岳が蘇る。 わたしたちが弱かったのでは無い。 今年の雪が多すぎたのだ。 そしてよく見返すと、日帰りで抜けている人のレコは3月とか4月ばかりだ。 そこからはわたしたち2人とお兄さんと3人で引き返した。 下りも思ったより遥かに大変だった。楽ではなかった。気を抜くとツリーホールに足が取られ抜け出すのに必死。 体幹を使い過ぎてもはや体に力が入りづらくコケまくる。そして雪まみれ。 下山したらコーラ飲もう!炭酸飲もう!と励まし合いながら頑張った。 何とか日没するちょっと前の17:50に下山することが出来た。 わたしたち女子2人は15時間37分行動した。今年もよく頑張ったと思う。 今回の雪山も本当にツラくてしんどくてもうこんなのやりたくないとパートナーに弱音を吐いたが、一晩寝て起きると楽しい思い出と化した。 そして、パートナーにまた登るときはこうしよう、ああしようとすぐにLINEで伝え合った。 わたしたちにとっての厳冬期。 それは短い。あと何年わたしたちの本気チャレンジが出来るだろう? でも、厳冬期3000mクラスの峰を目指せる同い年の女友達がいてわたしは真底幸せ者なのだ。 ピークに立てなくても、わたしたちらしい雪山をこれからも毎年やっていきたい。

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