活動データ
タイム
05:51
距離
10.8km
のぼり
792m
くだり
792m
活動詳細
すべて見るそれにしてもよく雪が降りますね! 雪山が好きな人にはいいのかも知れませんが、私のように仕事でトラックを走らせている…しかも担当エリアが北近畿となると、もう雪は地獄でしかありません!(>_<) 山に関してもそう。愛車がノーマルタイヤなので、アプローチで積雪のある所にはいけません。なのに先週の金曜日、また降っちゃいましたね(~_~;) 積雪量はクリスマス後の時には及ぶべくもないですが、今回の雪は降雪の範囲が広かった。普段あまり雪の降らない南の方まで雪が積もりました。京都市内でも結構積もったみたいですし… そうなるといよいよ行動範囲が狭くなる。もう確実に行ける所となると…やっぱ瀬戸内しかない!雪のない安心・安全な瀬戸内低山!というわけで、2週連続で瀬戸内の山を歩くことにします。瀬戸内と言っても先週は広島ですけどね(^_^;) 今日歩くのは播磨アルプス!姫路市・高砂市・加古川市にまたがり連なる、高御位山を主峰とする300m以下の山並みです。 ルートのほとんどが岩稜帯で、低山にも関わらず岩場上り、岩稜歩きを楽しめる関西では人気の山域です。アップダウンを繰り返しながらピークからピークへと渡り歩く縦走路は、300m級の低山とは思えない壮大なスケール。開放的で展望が良いのも人気の理由です。 メインルートの主稜線は、高御位山を含む南に開けた馬蹄形の山並みなんですが、ここは2度ほど歩いたことがあります。その時に気になる山がありまして… 主稜線から西に伸びる尾根の先に、とんでもなく急峻なカッコいい尖峰があったんです。それが桶居山でした。 今日はその桶居山をメインターゲットに、播磨アルプスの西半分をぐるりと周回してみようと思います(^^) 播磨アルプスと言えば、とにかく岩!ということで、少しだけ岩について話したいと思います。 播磨アルプスを形成する岩のほとんどは溶結凝灰岩という岩です。正確に言うと流紋岩質溶結凝灰岩。 溶結凝灰岩とは火山活動による火砕流や噴出物が岩になったものですが、流れ出た際、自らの熱によって内部に含まれる鉱物が一旦溶解してから冷えて固まってできたものです。 大きな塊で形成されることが多く、巨大な一枚岩で露出することも珍しくありません。この播磨アルプスでも百間岩と呼ばれる巨大なスラブがあります。 適度な硬さと粘りを持ち、比較的軽い岩であることから、古代より石材として利用されてきました。 播磨アルプスからすぐ近くの高砂市の竜山で産出される流紋岩質溶結凝灰岩(播磨アルプスと同じ種類の岩)は「竜山石」と呼ばれ、奈良県二上山の白い溶結凝灰岩(屯鶴峯を形成する岩)や、熊本県阿蘇の赤い溶結凝灰岩(阿蘇ピンク石)とともに、高貴な人物を埋葬する古墳の石棺として使われました。その中でも竜山石は、最も高貴な人物…つまり大王…を埋葬する際に使用された最も高貴な石として珍重されたものです。 この流紋岩質溶結凝灰岩は播磨地域に広く分布している。播磨アルプスはもちろんそうですし、小野アルプスの紅山スラブ、明神山のマンモスの背など、この地域ではよく見られる岩でもあります。このことはこの地域で、太古相当活発な火山活動があったことを示唆するものですね。 山登り関連で言えば、この溶結凝灰岩は非常にフリクションのよく効く岩です。ソールがしっかりと食いついて、ほとんど滑るようなことはありません。 見上げて怯むようなギャップの少ない一枚岩の急斜面でも、登ってみると意外と足場が安定していて登れてしまうのもこの岩の特徴。とは言ってもやはり下りは危険ですし、この岩は崩れると礫を作る…この礫が積もっていたり、岩の表面が濡れていたりすると当然滑りやすくなります。滑りにくいことが特徴ではありますが、絶対に滑らないということではないので、特に下りはしっかりと注意しながら歩くようにしてください。 さて…ルートの詳細は画像のキャプションを見ていただくとして、ここからはポイントを絞って補足の説明をいたします。 今日は播磨アルプス西半分ということで、JRひめじ別所駅からのスタートです。住宅街を45分歩いて深志野登山口を目指します。この登山口に至る途中にも、稜線に直登するルートがありますが、あまりオススメはできません。 特にかんざし岩に向かって直登するルートは、とんでもない岩場の絶壁を登るルート。一応YAMAPでは赤線ルートなんですが…下から見上げて思う。「絶対ムリやん!落ちたら死ぬでー!」 そんなことを考えながら絶壁を眺めていると…なんとその絶壁を下っている人がいるではありませんか!? 岩の壁にしがみつくようにしながら、一歩ずつなんとか下りて来る…「頼むから落ちないでくれよー!」そう思いながらしばらく眺めてしまいました。 ちなみに白髭神社登山口からのルートも、見る限りかなりの急登です。どちらもオススメできません(ー ー;) 深志野登山口は尾根の西端から取り付く安全なルートです。でも取り付きからいきなり急な岩場上りが続く。播磨アルプスの登山口はどこもいきなり岩登りなので、スロースターターの方にはかなりキツいかも知れません。 登山口から一気に登って稜線に乗ったら、あとはアップダウンを繰り返しながらピークを辿る、というのが播磨アルプスのパターンです。 かんざし岩は斜面に突き出た巨岩。展望は抜群ですが、岩の先は断崖絶壁なので怖いっ!(>_<) 下るルートはかんざし岩の左を降りるのだと思うのですが、ほぼ垂直の壁ですね(^_^;)しかもロープも鎖もありませんから、正味クライミングです。恐ろしくて下る勇気はありません… 桶居山!この山はピラミダルでカッコいい尖峰ですね!(^^) 例えて言えば…鎌ヶ岳!鎌ヶ岳の岳峠から上の山頂部だけを地面にポンと置いた感じ。サイズはミニマムですけど(^_^;) これだけの尖峰ですから上りも下りもかなりの急登になります。当然ここも岩場の上り下りですが、サイズの小さな山ですから気合い一発で乗り切りましょう☆ 桶居山から主稜線の鷹ノ巣山までの縦走路がやたらの長くて精神的に参ります。高低差は少ないですがアップダウンが続くので体力的にも厳しい。主稜線が見えているのになかなか近づかないので疲れました(-_-;) ここで注意していただきたいのは道間違いですね。この辺りには送電線の鉄塔がたくさんあります。この鉄塔の維持管理・点検のための作業路が網の目のように張り巡らされているんです。その作業路の様子は登山道と何も変わらない。間違って作業路に進入したら、全く意図せぬ方向に進んでしまうことになります。とにかく分岐がある毎にしっかりと地図で現在地を確認し、間違わぬように縦走路を辿るようにしてください。 ようやく主稜線に乗ると雰囲気は一変! 歩いてきた西側の尾根にはほとんど人がいなかったんですが、主稜線は人でいっぱい!賑やかですねー*\(^o^)/*ウェアやザックの色もカラフルです☆ ここまで一人黙々と稜線を辿って歩いてきただけに、たくさんの人が笑顔で岩稜歩きを楽しんでおられるのを見ると、こちらまで楽しくなってきます(^^)さすが人気の縦走路です。 鷹ノ巣山は双耳峰。桶居山から鷹ノ巣山東峰の三角点までおよそ1時間35分。長かったぁ… ここから高御位山へと続く稜線は播磨アルプス主稜線のクライマックス。瀬戸内海を眺めながら岩稜をアップダウンしていく名物コースです。私は反対側へと進みます(^_^;) 食事は鷹ノ巣山東峰付近の適当な岩場で。この辺りには展望のいい岩場がたくさんあるので、どこででも休憩できます☆ 休憩を終えて下山開始。 一旦別所奥山に向かい山頂の手前で西へ向かう尾根に乗り換えます。北宿山から日吉神社に下りるルートです。ちなみに真っ直ぐ進めばすぐに百間岩です。 この西への尾根も初めて歩くコース。ところが見てびっくり!結構なアップダウンではありませんか!?(>_<) まだ序盤の元気な頃ならなんてことありませんが、もう結構歩いて疲れもきてるし、食事してお腹いっぱいだし、頭の中は下山モードだし…そんな中、ここからのアップダウンはさすがにキツいなぁ… 結局播磨アルプスという所は、最初から最後までアップダウン…ピークを乗り越え続けるしかないんですよ…(ー ー;) ただどのピークもサイズ的にはコンパクトですから、行ってみればなんとか歩けるもんです。北宿山とさらに2つほど小ピークを乗り越えて、最後の急坂を下り切ったら日吉神社に到着です*\(^o^)/* 下山開始からおよそ1時間強。ちなみに主稜線はあんなに賑やかだったのに、この西の尾根には誰一人いませんでした。 日吉神社も立派な神社なんですが、誰もいませんねー。 主稜線側の曽根や宝殿は比較的賑やかですが、別所は無人ですねー。ひっそりとしたもんです。 日吉神社からひめじ別所駅まではおよそ10分。ということで、今日もケガなく下山です☆ さてさて播磨アルプスですが…これは本当に面白い山域です。ご当地アルプスの多くは低い山並みにちょっと岩場があるだけ、みたいなものが多いですが、この播磨アルプスの岩稜の雰囲気や縦走路の印象はまさに日本アルプスそのもの。でも標高は300m以下しかない。 そのイメージは、日本アルプスの岩場の稜線の下2500mをバッサリ切り捨てて、稜線部分の高低差200mだけを町のすぐ近くに張り巡らし、コンパクトにまとめたような感じ。 歩けば標高の低さを感じさせない壮大な縦走路とピークの数々が待ち受けています。岩好きにはたまらないご馳走ですので、ぜひじっくりとルートを練り上げて歩いてみてください(^-^) 最後に…この播磨アルプス、町から近い、標高が低い、ということもあって、誰でも簡単に登れると思われがちです。この日も小さなお子様連れのご家族や、登山装備のない一般の観光で来られたような方を何人かお見受けしました。 ただここは紛れもなく厳しい山です。険しい岩場のアップダウンもたくさんあります。標高が低いから楽、町から近いから安全、などということは決してありません。 動きやすい服装、しっかりした靴、最低限の登山装備で入山されることをお願いします。せっかくの休日、山と自然を楽しみに来て、ケガをしてしまっては何にもならないですからね(^^) 年が明けてから、気がつけば3回続けて岩の山ばかり歩いています…なぜだろー?自分でもわかりません。 日記編集中の今日は1/18(火)。また雪が降っちゃいました(T-T)今週も雪がたくさん降りそうです…仕事がツラい(~_~;) 週末の天気はどーなんだろーか?そろそろ土の登山道も歩きたいな…☆
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