活動データ
タイム
05:18
距離
11.5km
上り
764m
下り
766m
活動詳細
すべて見る前日の土曜日に、近畿地方でも北部を中心にかなりの雪が降りました。その煽りを食って、よく日曜日に計画していた山行は一旦白紙に… 少しくらい山に雪があるのは構わないのですが、たくさん積もってるのはちょっと困るし、なにぶんイブキくんはノーマルタイヤなもんで、車移動のアプローチに雪があったり凍ってたりするのはマズいんです。 しかも日曜日の天気が地域によってかなり違う。北部は断続的に雪だし、中部や南部も晴れマークや曇り、雨、雪が混在していて、降水確率も10%〜60%とまちまち…なかなかいい選択肢が見つからない。 そんな中、比較的天気が安定している地域で、魔法のキーワード「近くて楽で絶景!」の山を一から探す。そうして見つけ出したのが今回の喜撰山。 場所は京都府宇治市。とにかく近い!自宅からだと距離25kmほど。一般道利用で所要40分。そして天気予報もとりあえず晴れ。楽かどうかはわからないですけど、標高416mなのでなんとかなるでしょ(^_^;)(←後で後悔することになる) 山頂は展望がなく「絶景」ではありませんが、展望ポイントもありそうですし、出発点近くには天ヶ瀬ダム、山頂近くには喜撰山ダムがあり、見所には事欠きません。 私は普段から思い入れのない登山はないと断言してきました。ただ今回の喜撰山に関しては何の思い入れもありません。当然近所の山なので名前や場所くらいは知ってましたが、登りたい山リストにも入ってない。 しかし今回こういった条件下で喜撰山を選んだことも山の神様のお導きだと思って、この山との出会いが素晴らしいものになるように、大切に喜撰山を歩いてみようと思います(^^) 喜撰山があるのは京都府宇治市。麓には淀川水系の本流宇治川が流れ、治水と京都・大阪府民の水を支える天ヶ瀬ダムがあります。すぐ近く(車でほんの数分)には世界遺産の平等院があり、観光客で賑わう地域でもあります。 今回のルートは天ヶ瀬ダムすぐ近くの白虹橋を起点に、上りは神女神社から喜撰山ダムを経て喜撰山山頂へ。下りはらくなんトレイルを下り、長めの林道を歩き、天ヶ瀬森林公園を抜けて天ヶ瀬ダムに降りる予定です。まさにダムからダムを巡る、時計回りの周回ルートです。 駐車スペースは、白虹橋を渡って左折してすぐの場所。路肩に広いスペースがあって、7〜8台は置けそうです。この道沿いにはいくつか車を止められそうなスペースがあって、釣り人は少し下流の天ヶ瀬橋辺りを利用しているようです。ただパトカーが巡回していますので、無理な路肩駐車などはくれぐれもしないようにお願いします。 6:40に駐車スペースに到着。まだ薄暗い。もちろん一番乗り。寒いですっ!(>_<) 朝焼けが綺麗で天気は良くなりそうですが、とにかく寒いです。今シーズン初めてダウンを着用。ニット帽にネックウォーマーの完全防備(^^) 7:15に出発。まずは車道歩きでウォーミングアップ。志津川の集落を抜けておよそ15分で神女神社に到着。静かな神社です。安全祈願をしておきましょう。 この神社から登山道に入るんですが、実は登山道がわからなくて神社をうろうろ(^_^;)トイレの左を真っ直ぐ進むのが正解なので、画像でご確認ください。 取り付きから断続的に急坂が続きます。あれ?ちょっとイメージ違うな… いつも山行前には地図で地形を確認し予習をするんですが、思っていたより斜面が厳しい。しかも落ち葉が積もっていて滑りやすく、常に踏ん張りながら登って行く感じ。 あかん、低山ナメとった…結構キツいがな…(~_~;) 神社からおよそ35分の上り坂を登り切ると稜線に突き当たります。この稜線を左へ。 この稜線はらくなんトレイルと呼ばれていて、とてもよく整備されています。程よいアップダウンでとても歩きやすく気持ちのいい稜線なんですが、冷たい風が吹き抜ける。寒い!完全防備でヨカッタ(^^) 稜線の途中に木々が開けた展望ポイントがあります。 いい眺めです!(たぶん)宇治や城陽や京田辺辺りの街並みが広がっています。はるか遠くに大阪のビル群が見えますね。 普段は大阪市内は靄がかかったようにぼんやりして見えにくいのですが、今日はくっきりビル群が見えます。前日はかなり天気が荒れましたし、吹き荒れた北風が塵や排ガスを払ってくれたんでしょうか?とってもクリアです☆ 斜面の真下には採石場があります。真上から見下ろすような感じ。大きく山肌が削られています。 大好きな山が削られているのを見るのは切ないですね…ただこの削られた石が社会の…コンクリなのか何なのか詳しくは分かりませんが…何かの役に立っている。私たちの生活にとって必要なもので、私たちもその恩恵を受けているとすれば、否定することもできません。複雑な気持ちになりますね… この展望ポイントで位置確認のために携帯を見たんですよ。表示された標高は…げっ!?288m!山に入っておよそ45分、一生懸命登って、たくさん歩いて288m!? 低山あるあるですね。めっちゃ登ったはずなのに、全然上ってない(^_^;)これだから低山はあなどれない。 さらに稜線を進む。 目一杯下って、目一杯登り返して1ピークを乗り越える。稜線上での大きなアップダウンはここだけ。さらに続くピークは右斜面をトラバース。 少し下ると小さな沢があります。沢沿いを少し進むとほどなく車道に出合います。 この辺りで再び位置確認のため携帯を見る。表示された標高は…げっ!?266m!下がっとるやないかーいっ!思わず大声で携帯に向かってツッコむ。 展望ポイントからおよそ35分。頑張って登って、下って、登って、下って…結局下がっとんのかいっ! これもまさに低山あるあるですね。めっちゃ頑張って歩いたのに、上るどころか下ってる。いやー、低山あるある満載の山やなー!(^_^;) 車道を左に進むことおよそ5分。喜撰山ダムのダム湖にたどり着きました*\(^o^)/* ダム湖は水の動きが少ないので、穏やかで静かで美しいですねー。湖面がキラキラ光ってます☆ この喜撰山ダムは天ヶ瀬ダムとの間で水を往来することで発電をする、揚水式発電のダムです。一般には公開されていないので、見学することはできません。 さあ、山頂まではあと少し。ここからは高低差およそ130mを一気に上り詰めます。予習で確認していたので覚悟はしていたんですが、なかなかの急登です。ただ距離も短いですし、気合いのひと頑張りで登り切りましょう! 出発してからおよそ2時間10分、神社からはおよそ1時間45分、9:25無事に喜撰山山頂に到着です*\(^o^)/* 山頂へ木々に囲まれ展望はありません。手作りの山頂標示と三角点があるだけです。気温は低いですが風は凌げる。思ったよりもたくさん歩いてお腹もペコペコ!山頂で食事休憩にします(^^) 10:10、下山しまーす(^^) まずはらくなんトレイルを下る。よく整備されているので、ホントに歩きやすい。 およそ20分で林道に出合います。ここからはちょっと長めの林道歩き。林道は細かい砂利の道に松の落ち葉が積もった状態。アスファルトやコンクリートの舗装路なんかより全然歩きやすいです。 林道歩きをおよそ25分。案内板とベンチがある所から先は、天ヶ瀬森林公園の敷地になります。 森林公園内にはたくさんの遊歩道があります。案内板とYAMAP地図をつけ合わせながらルートを確認します。まずは眺望の道を進んで槙尾山展望台を目指す。 およそ10分で展望台に到着*\(^o^)/* ここからの展望も雄大そのもの!標高が低いのでさすがに高度感は感じませんが、広がる風景は開放的で素晴らしいです。 街並みを挟んだ西の正面にはポンポン山や小塩山を見ることができます。北西方向には京都市街地。京都タワーが見えますね。そして愛宕山!堂々として力強い山容です。 そう言えば先程から音楽が聞こえます。天ヶ瀬ダムがBGMを流してるんですね。本日のBGMはピアノで奏でるクリスマスソング特集(^^)クリスマスソングを聴くと一年の終わりを感じますねー。音楽を聴きながら心静かに山を下ります。 ルートは眺望の道から落ち葉の道へ。そして冒険の道へ。途中に馬の背展望台がありました。ここからは六甲が望めます。六甲山系も1000mに満たない山並みですが、手前の北摂の山々が低いのでデカく見えますね!六甲の存在感、スゴいです(^^) 展望台から下ること5分、林道に出合うので憩の広場方面に向かい右に進む。しばらく歩くと森の案内所に到着です。 天ヶ瀬ダムはすぐ目の前。階段を下ってダム湖まで降りる近道があるので行ってみましょう。 下山開始からおよそ1時間40分、11:50天ヶ瀬ダムに到着*\(^o^)/* 天ヶ瀬ダムは昭和39年(1964年)に竣工した淀川本流唯一のダムで、高さ73mのドーム型アーチ式コンクリートダム。淀川の治水と宇治市への上水供給、水力発電所を伴った特定多目的ダムというものです。 狭い谷あいに広がるダム湖が美しい。鳳凰湖といいます。平等院鳳凰堂に因んだのでしょうか? ダムの上部を渡ります。下流側を見下ろすと…うひゃー!高いですねー!怖いっ!(>_<)上流側を見ると…湖、深そーだなー。怖いっ!(>_<)結局どっち見ても怖いっちゅーことです(^_^;) そう、特に狙ったわけでもないんですが、なぜか今年はたくさんのダムを訪れました。今年もそろそろ終わりですので、少し振り返っておきましょー。 ※諭鶴羽ダム(兵庫県南あわじ市) 淡路島最高峰・諭鶴羽山を登った時に起点となったダム。ダム湖の奥から朝日が昇って、めっちゃキレイだった。とても寒い朝で、ダムを流れる水がガチガチに凍ってたのを覚えています。 https://yamap.com/activities/9389832 ※千苅ダム(兵庫県神戸市) 大岩岳を登った時に起点となったダム。今のところ私の人生でナンバーワンのベスト・ダム! 大正8年(1919年)竣工といいますから、今から102年前に作られたダムです。ずらりと並んだ17門のスライドゲートは日本最古のもので、数々の文化遺産にも登録されています。 その姿はレトロモダンでとにかく美しい!一見無機質なダムという建造物を、建築美・構造美・機能美にまで昇華させた大正モダニズムのセンスのよさに感激しました。 そして何と言ってもラッキーだったのは、全力放流シーンに立ち会えたこと! 響き渡る轟音、唸りを上げて流れ落ちる水、高さ100mにも達する周囲を包み込む水煙…有無も言わさぬど迫力に圧倒される! いい経験になりました。ダムファンでなくとも、ぜひ訪れていただきたいダムの一つです。 https://yamap.com/activities/10238812 ※九谷ダム(石川県加賀市) 加賀大日山下山後の帰路、立ち寄ったダム。今年見学したダムの中では一番大きいかも? 巨大なコンクリートの壁の上から眺める湖(五彩湖)、緑の山々、青い空、白い雲…美しかったなぁ。 https://yamap.com/activities/13130755 あとダム湖は本当にたくさん見ましたよ。今年はなぜかダムに縁のある1年でした(^^) 天ヶ瀬ダム見学を終えたらあとは駐車地に戻るだけなんですが、ここで予定が狂う。 天ヶ瀬ダムから白虹橋までは宇治川沿いを歩けばすぐなんですが、この道がダム再開発に伴う工事のため通行止め!やむなく車道を歩くことに。 この車道…歩道はすぐ無くなるわ、路側帯は狭いわ、車はバンバン走ってくるわで怖いのなんのって!(>_<) しかも宇治川沿いの道に降りられず、随分遠回りするハメに…(ー ー;) 白虹橋をかなりの距離通り過ぎてから、ようやく宇治川沿いの道に降りる階段を発見。今度は宇治川沿いを白虹橋まで後戻り。せっかくなので白虹橋より下流にある天ヶ瀬橋を渡りましょう。白虹橋は車が通れますが、この天ヶ瀬橋は人道用の吊り橋。比較的新しい橋ですが、風景に馴染んだとても美しい橋です。 橋の上から眺める宇治川の風景も素晴らしいし、見下ろすと釣り人がたくさんいますね(^^)何が釣れるんだろーか? 橋を渡ったらほんの数分で駐車地です。山頂からおよそ2時間25分、12:35無事下山です*\(^o^)/* 今日の予定もつつがなく終了。楽しかった!ありがとーございました( ´ ▽ ` )ノ さて喜撰山ですが… 展望は少ないですが、低山の面白さを存分に感じられる山でした(^^)正直ちょっとナメてたなー。思ったよりもキツかったです。 累積標高が765mほどなので降りてみればそれほど疲れはありませんが、歩行距離は12km弱になりましたし、実高低差は395mほどなので、実高低差の倍近くの高さを登ったことになる。それに低山あるある満載でしたしねー。頑張って登ったのに全然標高上がってないとか、めっちゃたくさん歩いたのに結果下ってるとか!(^_^;) これはね、百名山とか立派な山ばかり登ってる人にはわからんですよ。でもこれこそが低山の面白さでもあるんですけどね☆ 喜撰山は「近くて、楽で、絶景」の山ではなく、「近くて、ちょっとキツくて、社会科見学」の山でした(^-^) 喜撰山…この山名は六歌仙の一人でもある喜撰法師がこの山に隠棲したことによる。宇治の特産品、宇治茶の最高級品は上喜撰と呼ばれる。この喜撰の名を冠した喜撰山は、地元の人々に愛される、宇治を象徴する山なんでしょうね… さ、私は明日(20日)から怒涛の11連勤です!とにかくやるしかないので、最後まで走り切ります!年内の休みは大晦日を残すのみ。もちろん天気がよければ山に行くつもり。山でゆっくり2021年を振り返りたいですね。 ただ天気次第では今回が登り納めになるかも知れません。その場合振り返りは…モーメントでやりましょっか?(^^)あー…正月企画も何も考えてない…(~_~;) 今年も残すところあとわずか。みなさんも元気に今年を締めくくりましょー☆
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