久渡寺山:既に雪路の里山

2021.11.28(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
2 時間 39
休憩時間
14
距離
5.1 km
のぼり / くだり
553 / 553 m
1 14
1 4

活動詳細

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青森県弘前市郊外に所在する『久渡寺(くどじ)』は、東北地方における養蚕、農業、馬の神である『オシラ様』へ祈りを捧げる寺院であり、『オシラ講』と呼ばれる独特の参拝行事が存在することでも知られている。これは毎年5月、地元の人々が『オシラ様』の像を持ち寄り、御朱印を貰いお祓いを受けた後、イタコが読誦を行うというもの。そんな同院の裏山『久渡寺山(663m)』は昭和44年、弘前市制80周年記念行事に合わせて一般開放され、『こどもの森』として自然研修施設が整備されている。勿論、山頂まで多彩な登山道も延びており、ファミリー向けのハイキングコースとして多くの人々から親しまれているようだ。   さて、そんな『久渡寺山』であるが、YAMAPにてよく山行記録を見かけることもあり、筆者も気になっていた一座であった。一方で、気が付くと自宅から望む八甲田の峰々は既に白さを纏い、街中で吹かれる風の冷たさに冬の訪れを実感する今日この頃。そんな中、低山まで雪山シーズンが本格化する前に、未踏の里山にもう一座ほど足を運んでおきたいと考えた末、今回の山行はこの『久渡寺山』に決定。まだ見ぬ弘前の憩いと信仰の森を目指し、車のハンドルを取り出発である。     <アクセス> ・『久渡寺(弘前市坂元山元1)』をカーナビの目的地にセット。山門前には二ヶ所の駐車場が整備されている。   ・このほか、弘前駅前から弘南バス(久渡寺線)も利用可能。時刻表は各種ウェブサイト等を参照のこと。

久渡寺山 『久渡寺山』への登山口は、当然ながら『久渡寺』の山門である。一礼して山門をくぐり、直進すると観音堂に続く石段が、そのすぐ手前を左折すると『こどもの森』のビジターセンターが建っている。今回はそのうち、後者側から続くコースを辿って山頂を目指すこととした。
『久渡寺山』への登山口は、当然ながら『久渡寺』の山門である。一礼して山門をくぐり、直進すると観音堂に続く石段が、そのすぐ手前を左折すると『こどもの森』のビジターセンターが建っている。今回はそのうち、後者側から続くコースを辿って山頂を目指すこととした。
久渡寺山 『こどもの森』ビジターセンター前から坂を登り、車道を横切って木立の中へ。同所へ足を踏み入れるや否や、山門前ではほとんど見られなかった雪が踏み跡周りを覆うようになった。
『こどもの森』ビジターセンター前から坂を登り、車道を横切って木立の中へ。同所へ足を踏み入れるや否や、山門前ではほとんど見られなかった雪が踏み跡周りを覆うようになった。
久渡寺山 道端のアスレチック遊具を見送り鳥居を抜け、いったん登山道は林道と合流する。
道端のアスレチック遊具を見送り鳥居を抜け、いったん登山道は林道と合流する。
久渡寺山 林道の終点から、いよいよ足元は登山道らしい出で立ちに。この時点では積雪もまだ浅かったものの、狭いトラバースで足を滑らさないよう注意は必要だった。
林道の終点から、いよいよ足元は登山道らしい出で立ちに。この時点では積雪もまだ浅かったものの、狭いトラバースで足を滑らさないよう注意は必要だった。
久渡寺山 小さな広場の先に佇む破損した鳥居をくぐると、その先は更なる積雪が待ち構えていた。
実のところ筆者は間抜けにも、「里山であれば、積雪もまだ足元程度だろう」などと考え、この日は無雪期を想定した装備で来てしまい、靴もローカットのハイキングシューズであった。ただ不幸中の幸いにも、先行された方のトレースが存在したため、そちらを頼りとして山頂を目指すことに。
小さな広場の先に佇む破損した鳥居をくぐると、その先は更なる積雪が待ち構えていた。 実のところ筆者は間抜けにも、「里山であれば、積雪もまだ足元程度だろう」などと考え、この日は無雪期を想定した装備で来てしまい、靴もローカットのハイキングシューズであった。ただ不幸中の幸いにも、先行された方のトレースが存在したため、そちらを頼りとして山頂を目指すことに。
久渡寺山 引き続き谷あいをトラバース状に登り、小川を超えると、今度はつづら折りの急登となる。
引き続き谷あいをトラバース状に登り、小川を超えると、今度はつづら折りの急登となる。
久渡寺山 急坂をジグザグ折り返したのち、若干傾斜が緩やかになれば、山頂はもう目の前だ。
急坂をジグザグ折り返したのち、若干傾斜が緩やかになれば、山頂はもう目の前だ。
久渡寺山 しかるのちに、『久渡寺』の頂へ到着である。山頂には小さな神社が佇んでいる。
しかるのちに、『久渡寺』の頂へ到着である。山頂には小さな神社が佇んでいる。
久渡寺山 少々準備不足ではあったものの、順調に登頂できたのは幸運のおかげ。山神様とトレースを刻んでくださった方に心から感謝しつつ、手を合わせる筆者であった。
少々準備不足ではあったものの、順調に登頂できたのは幸運のおかげ。山神様とトレースを刻んでくださった方に心から感謝しつつ、手を合わせる筆者であった。
久渡寺山 『久渡寺山』山頂からは、刈り払われた北東方面の見晴らしが良好で、弘前市街を一望できる。
『久渡寺山』山頂からは、刈り払われた北東方面の見晴らしが良好で、弘前市街を一望できる。
久渡寺山 なお、『久渡寺山』山頂より先には、付近の『岩落山(573m)』へ続く縦走路『太陽の道』も続いている。そちらから更に『久渡寺』までの周回コースを辿ることも可能だが、その先はトレースが無く、今回の筆者の装備では流石に無理と判断。大人しく往路を引き返すこととした。
なお、『久渡寺山』山頂より先には、付近の『岩落山(573m)』へ続く縦走路『太陽の道』も続いている。そちらから更に『久渡寺』までの周回コースを辿ることも可能だが、その先はトレースが無く、今回の筆者の装備では流石に無理と判断。大人しく往路を引き返すこととした。
久渡寺山 山頂から、足元に気を付けつつ急坂を下り返す。写真はその先の小さな広場で、ここは『お弁当広場』と呼ばれている。見晴らしもそこそこ良く、ベンチも設置されているため、無雪期は絶好の休憩スポットとして活用されているはずだ。
山頂から、足元に気を付けつつ急坂を下り返す。写真はその先の小さな広場で、ここは『お弁当広場』と呼ばれている。見晴らしもそこそこ良く、ベンチも設置されているため、無雪期は絶好の休憩スポットとして活用されているはずだ。
久渡寺山 ある程度下ってから先は、日が昇ってきたこともあってか、雪解け水により足元が泥濘に覆われている箇所に出くわすことも多かった。それが特に歩行に支障をきたすような場面は無かったものの、あっという間に靴がドロドロになってしまった。
ある程度下ってから先は、日が昇ってきたこともあってか、雪解け水により足元が泥濘に覆われている箇所に出くわすことも多かった。それが特に歩行に支障をきたすような場面は無かったものの、あっという間に靴がドロドロになってしまった。
久渡寺山 しかるのちに、無事『こどもの森』のビジターセンター前へ帰還。今シーズン中にまた機会があれば、次はしっかり装備を整えて、今回行けなかったルートも歩いてみたいところである。
しかるのちに、無事『こどもの森』のビジターセンター前へ帰還。今シーズン中にまた機会があれば、次はしっかり装備を整えて、今回行けなかったルートも歩いてみたいところである。
久渡寺山 下山後は霊峰を登らせていただいた御礼のため、『久渡寺』の観音堂にもお参りしていくこととした。そちらへは山門前から続く、非常に長く急な石段を登って目指すこととなる。ちなみにこのハードな階段は、付近の陸上自衛隊弘前駐屯地の隊員の方々のトレーニングにも活用されているそうな。
下山後は霊峰を登らせていただいた御礼のため、『久渡寺』の観音堂にもお参りしていくこととした。そちらへは山門前から続く、非常に長く急な石段を登って目指すこととなる。ちなみにこのハードな階段は、付近の陸上自衛隊弘前駐屯地の隊員の方々のトレーニングにも活用されているそうな。
久渡寺山 200段以上続く石段を頑張って登りきると、その先に観音堂は待っている(写真右上)。周辺には、展望台や無数の観音像が立ち並ぶ一帯などの見どころも存在するが、そちらは次回のお楽しみに取っておくこととした。
200段以上続く石段を頑張って登りきると、その先に観音堂は待っている(写真右上)。周辺には、展望台や無数の観音像が立ち並ぶ一帯などの見どころも存在するが、そちらは次回のお楽しみに取っておくこととした。

活動の装備

  • ニコン(Nikon)
    標準ズームレンズAF-SDXNIKKOR16-85mmf/3.5-5.6GEDVRニコンDXフォーマット専用
  • ニコン(Nikon)
    デジタル一眼レフカメラD7100ボディーD7100

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