イブリ尾根を経て朝日岳へ

2021.11.21(日) 日帰り

活動データ

タイム

16:04

距離

34.2km

のぼり

2940m

くだり

2943m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
16 時間 4
休憩時間
1 時間 36
距離
34.2 km
のぼり / くだり
2940 / 2943 m
1 54
21
3 21
3 2
2 9
52
38

活動詳細

すべて見る

同行者(taka0827氏)の記録はコチラ https://yamap.com/activities/14445281 <行程> 朝日温泉元湯==(自転車)==北又小屋==イブリ山==夕日が原==前朝日岳==朝日小屋 いよいよ冬がやってきた。 積雪期の高山は危険である。一度、停滞することがあれば低温の中強風に吹き曝しに会い一気に体温が奪われる。足元も滑ったり湿った雪がまとわりついたりと夏山とは全く別物なのは言うまでもない。 やはり、「登山」は雪山だと思う。 夏山は、荷物を軽くして自由が効くが雪山ではそうはいかない。 準備や装備を少しも怠ってはならない。慎重すぎるぐらいがちょうどよい。大荷物が肩に食い込む。だからじっくり一歩一歩。早くは動けないから、自分とじっくりじっくり向き合う。 集合は午後の10時。 自転車を車に積み込む。同行者はBCデビューということでボードも載っていて賑やかな車内。 朝日温泉に11時過ぎに到着。そそくさと準備を開始する。 空には満天の星と明るい月が輝き、これからの行程に気分が高まる!やはりこのコンビの天気運は恐ろしいほどである。 日付が変わった0時。いよいよ出発。林道を進むとすぐにゲートが現れる。自転車を横から回し、先へ進む。目の前は真っ暗なトンネルだ。湿った空気のなか、頭上を蝙蝠がとびかう。自分がやっていることが現実離れしすぎて笑いが出てきた。一人だったらもうここで帰っていることだろう。 トンネルを抜けて長い林道の登り。標高差約600mである。上り坂ではあるが、それほど急ではないおかげで半分以上は漕ぐことができ時間を節約できた。林道の最高地点越道峠へ到着。明るい月がまだらに雪がついた北アルプスを青白く照らす。美しいと思う前に恐ろしいと感じた。それほど人を寄せ付けない威厳に満ちた風格であった。 峠のくだりを一気に駆け下りて北又小屋に到着。午前2時半ごろである。トレランシューズから重い冬靴へ履き替えて出発。下りで冷え切っていた体はイブリ尾根の急登で温められ汗が噴き出す。この山には「合目」がついており、一つ一つ山頂が近づいていくことが実感できる。 10合目のイブリ山に到着。空はすっかり明るくなっていた。はるか遠くに朝日岳、前朝日岳、その手前にもアップダウン。あまりの遠さに自信が揺らぐ。ここで山頂に10時に到着できなさそうであれば引き返すことに決定。 進んでゆくとすっかりあたり一面雪に覆われてきた。標高1800m以上は足首まで雪に埋まった。雪道ではなかなか前に進めず、コースタイムの半分程度しか出ていなかったように思う。やっとのことで夕日が原。ここは「天上の楽園」なのだという。いつの日か、夏山縦走で再訪してみたい。夕日が原では、雪の中からチングルマがところどころ顔をのぞかせていた。この時期になっても綿毛を風になびかせている。高山植物のしたたかさに驚かされた。 朝日小屋までの最後ののぼり。雪がフカフカでトラバースに難儀した。やっとのことで到着するも、時間切れで山頂はあきらめることに。しかし、朝日小屋前から見える雪倉、白馬三山の大絶景。青空も広がり懸命な判断をした私たちを温かく慰めてくれているようであった。どこまでも優しい山だ。 お湯を沸かして補給。下山を開始する。先輩は待ちに待ったBCタイム。大荷物を背にしてきた甲斐があったことだろう!気持ちよさそうに滑っている横目に雪上ダッシュ!これもまた楽しい。雪原からは剣岳や毛勝三山がよく見えた。やはり別格の雰囲気をまとった勇ましい山だ。 下山はなんとか想定より早く進み14時ごろ北又小屋へ戻ってきた。いつもはここで終了だが、今日は自転車できているので、峠を越えねばならない!大荷物を背負い、もう一度自転車をこぐことは堪えたがなんとかやりきった。 限界に挑んだ山旅。16時間に渡ってじっくり山と向き合い楽しめた。早めの判断もよかったと思う。もっと体力をつけて、雪上での行動速度を上げることが安全性を高めために必要だと感じた。 今回も最高に楽しかった!ありがとう朝日岳!!!

メンバー

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