東大寺にほど近い住宅地の中にひっそりと存在する頭塔。北側に位置する、ホテルウェルネス飛鳥路の建替に伴い、隠れた姿が浮き彫りになり、最近訪れる観光客も増えて来たようです。 私は夏にテレビ番組「ガイアの夜明け」で見てその存在を知り、今回足を運びました。 古くからの言い伝えで、奈良時代の僧侶「玄坊」が、時の権力を持った藤原4兄弟が天然痘で死去した後、政権中枢に座し、その後再び勢力を盛り返した藤原仲麻呂によって、玄坊は九州へ左遷され、そこで殺害されたため、玄坊の頭を埋めたとの伝説がありました。 現実は異なり、767年東大寺僧で現代にも受け継がれているお水取りを始めた「実忠」が仏舎利(釈迦の骨に見立てた宝物)を収めた仏塔として作ったようです。 インドから伝わり、日本にも、ここだけでなく、大阪堺、岡山にもこうした土塔があるようですね。 頭塔にまつわる古い歴史、由来を勉強し、その後、🍁紅葉がかった春日山原始林を歩き、秋のほのぼのとした歴史ウォーキングでした。
夏から行こう行こうと思っていた頭塔に本日ようやく見学実現。ガイドさんと話をして、かれこれ2時間滞在しました。楽しかった❗
正方形で1辺32m、高さ10m、7段のピラミッド構造です。 所々瓦の屋根が見えますが、石仏の侵食を防ぐためにかけられています。塔が建設された当初は、瓦はこのように疎らではなく、各辺全体に覆われていたようです。
頭塔から西側奈良市内の景色✨ 遠くに生駒山も一望でき、奈良独特のほのぼのとした絶景。生駒山上から見える高層ビルの立ち並ぶ大阪平野も圧倒的ですが、純和風のわびさびの残るこの一望も私は大好きです。
頭塔の南側は木々で覆われていますが、お墓と住宅が存在していました。南側の発掘保存拡大は難しいようです。北側だけでも十分その美しさをとどめています。
頭塔見学の後、若干脚に物足りなさを感じ、脚は自然と春日山へ
私にとってはお決まりのコース、今日は首斬り地蔵までだけど、また早めに出て、円成寺、柳生、笠置まで行きたいですね。
まず最初に訪れる寝仏にお参り
次に迎えてくれるのは夕日観音
朝日観音。 何度見ても美しい。この原始林と石仏の絶妙なマッチング… 心が洗われます。
荒木又右衛門が試し斬りをしたと言われる首斬り地蔵。 ここでしばし🍙休憩。森の木々の葉の擦れ合う自然音が何とも心地よいです。
高畑駐車場まで3.4km+近鉄奈良駅まで2km弱、残り5km大切に歩こう。 森のマイナスイオン🌲が心を癒してくれます。
復路の春日山遊歩道は車も通れる広さがあり、傾斜も緩やかで歩きやすいです。
春日山遊歩道には、さすが樹齢何百年の木々が生い茂ります。かつては春日大社ほか寺社仏閣の修築に多く用いられたのだろう。
奈良公園の浮雲園地の池。 🍁紅葉の始まった木々と池水面に写し出されるコントラストが何とも素晴らしい。
興福寺まで戻ってきました。夕刻のライトアップも見事です。