戸来岳:秋の終わる前に

2021.10.30(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
4 時間 32
休憩時間
14
距離
11.2 km
のぼり / くだり
1078 / 1080 m
1 41
30
1 18
1

活動詳細

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十和田湖外輪山のひとつである『戸来岳(へらいだけ)』は、青森県南部地方を代表する山として知られている。『三ツ岳(1159m)』および『大駒ヶ岳(1144m)』の二つのピークを持ち、秀麗な山容を呈する本峰は、十和田湖への展望も良好で、東北百名山の一座にも数えられている。一方で麓の『新郷村』には、その昔ゴルゴダの丘で磔刑に処されたはずのキリストがひそかに日本に渡り、この地で晩年を過ごしたという伝説が残っており、『戸来岳』の名は『ヘブライ』に由来するとする説もあるそうな。   ともあれそんな『戸来岳』は、筆者の居住地からも比較的近場に位置する山でありながら、未だ足を運べていない一座であった。折しも昨年夏にここ青森県へ越してきて以来、二度目の冬も迫りつつある今日この頃。実は本峰の登山口へ至る道路は冬季通行止めの区間にあたり、このままでは来春まで登山の機会を逸してしまうこととなる。   そこで今回の週末は、この『戸来岳』を目指すことに決定。気になっていた南部地方の名峰を逃すまいと、早起きして車のハンドルを取る筆者であった。     <アクセス> ・『道の駅しんごう』をカーナビの目的地にセット。そこから300mほど西側にある脇道へ折れ、『林道妙返川線』へ入る。さらに3kmほど進めば、登山口となる『平子沢キャンプ場』へ到着だ。同所には50台程度の広い駐車場が整備されている。    ・登山口への公共交通機関は無い。

三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 国道454号線から『道の駅しんごう』を過ぎた先で林道に入り、川沿いに少し進むと、今回のスタート地点となる『平子沢キャンプ場』へ到着。広い駐車場に車を停めたら、支度を整え出発だ。
国道454号線から『道の駅しんごう』を過ぎた先で林道に入り、川沿いに少し進むと、今回のスタート地点となる『平子沢キャンプ場』へ到着。広い駐車場に車を停めたら、支度を整え出発だ。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 駐車場の向かい側から登山道へ進出。まずはしばらく、広くて緩やかな道を登っていく形となる。
この日は麓側でまだぎりぎり、終わりかけの紅葉を楽しむことが出来た。
駐車場の向かい側から登山道へ進出。まずはしばらく、広くて緩やかな道を登っていく形となる。 この日は麓側でまだぎりぎり、終わりかけの紅葉を楽しむことが出来た。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 道筋は徐々に細くなり傾斜を増してゆく。ちなみに道中、写真のような水場も置かれていた。
道筋は徐々に細くなり傾斜を増してゆく。ちなみに道中、写真のような水場も置かれていた。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 そののち、登山道は一旦開けた林道に突き当たる。道標に従って左手に少し進んだのち、その先の案内板脇から再び登山道へ。
そののち、登山道は一旦開けた林道に突き当たる。道標に従って左手に少し進んだのち、その先の案内板脇から再び登山道へ。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 先程の林道を過ぎてからは、またしばらく緩やかな道程となる。なお、すぐに地図に無い分岐点へ差し掛かるが、ここは右側(写真奥方向)へ進む。
先程の林道を過ぎてからは、またしばらく緩やかな道程となる。なお、すぐに地図に無い分岐点へ差し掛かるが、ここは右側(写真奥方向)へ進む。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 ひきつづき、木立と笹薮の間を進むと小さな広場が現れる。ベンチなどは置かれていないものの、ここで休憩をとるのも良さそうだ。
ひきつづき、木立と笹薮の間を進むと小さな広場が現れる。ベンチなどは置かれていないものの、ここで休憩をとるのも良さそうだ。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 やがて、それまで緩やかだった登山道は少々急な登りへ。両脇の笹薮もやや濃くなり、そちらをかき分けながら進む場面もあった。
やがて、それまで緩やかだった登山道は少々急な登りへ。両脇の笹薮もやや濃くなり、そちらをかき分けながら進む場面もあった。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 足元の傾斜が更に増し、息をつかせつつ進む中、本峰の名物である『日本一のダケカンバ』と出会うことができた。これは推定樹齢およそ300年、幹周476cmにもなる巨木で、森林限界付近にありながら厳しい風雪に耐えつつ生育した、独特の威容を呈している。
足元の傾斜が更に増し、息をつかせつつ進む中、本峰の名物である『日本一のダケカンバ』と出会うことができた。これは推定樹齢およそ300年、幹周476cmにもなる巨木で、森林限界付近にありながら厳しい風雪に耐えつつ生育した、独特の威容を呈している。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 『日本一のダケカンバ』を過ぎると、今度は凹凸の極めて少ない急斜面が出現する。当然ここは大変滑りやすく、今回の山行で最大の難所となった。
『日本一のダケカンバ』を過ぎると、今度は凹凸の極めて少ない急斜面が出現する。当然ここは大変滑りやすく、今回の山行で最大の難所となった。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 先述の難所を突破すると、道のりはようやく平坦となる。森林限界を超えた見晴らしを楽しみながら進めば、最初のピークはもうすぐだ。
先述の難所を突破すると、道のりはようやく平坦となる。森林限界を超えた見晴らしを楽しみながら進めば、最初のピークはもうすぐだ。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 そののち、まずは『戸来岳』の片方のピークである『大駒ヶ岳』山頂へ登頂である。
そののち、まずは『戸来岳』の片方のピークである『大駒ヶ岳』山頂へ登頂である。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 『大駒ヶ岳』より南西方向の眺め。写真右側のピークは、本峰と同じく十和田湖外輪山の一角をなす『十和利山(とわりさん、991m)』。
『大駒ヶ岳』より南西方向の眺め。写真右側のピークは、本峰と同じく十和田湖外輪山の一角をなす『十和利山(とわりさん、991m)』。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 続いて、今度はもう一方のピークである『三ツ岳』を目指す。まずはいったん『大駒ヶ岳』より西側のコル部へ向けて、急斜面を下ってゆく。
続いて、今度はもう一方のピークである『三ツ岳』を目指す。まずはいったん『大駒ヶ岳』より西側のコル部へ向けて、急斜面を下ってゆく。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 鞍部から『三ツ岳』への登り返しは、これまた結構な急坂となるが、足元に気を付けつつ、一歩一歩登り詰めてゆけば、山頂はもうすぐだ。
鞍部から『三ツ岳』への登り返しは、これまた結構な急坂となるが、足元に気を付けつつ、一歩一歩登り詰めてゆけば、山頂はもうすぐだ。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 ちなみに山頂直下には、分岐を示す道標が立てられている。ここから左手に折れれば、先述の『十和利山』への縦走路も続いているが、そちらは現在荒廃しており、バリエーションルートと化しているそうな。
ちなみに山頂直下には、分岐を示す道標が立てられている。ここから左手に折れれば、先述の『十和利山』への縦走路も続いているが、そちらは現在荒廃しており、バリエーションルートと化しているそうな。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 しかる後に、『戸来岳』の最高地点である『三ツ岳』の山頂にも到着だ。こちらには一等三角点も置かれている。
しかる後に、『戸来岳』の最高地点である『三ツ岳』の山頂にも到着だ。こちらには一等三角点も置かれている。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 小さく開けた『三ツ岳』の山頂は、周囲360度の展望に恵まれており、西側には十和田湖のみなもが広がっている。その手前右側の山は『十和田山(1054m)』。
小さく開けた『三ツ岳』の山頂は、周囲360度の展望に恵まれており、西側には十和田湖のみなもが広がっている。その手前右側の山は『十和田山(1054m)』。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 一方、北側へ目を移すと、青森県を代表する山域の一つである『八甲田連峰(はっこうだれんぽう)』の全容が見晴らせる。
一方、北側へ目を移すと、青森県を代表する山域の一つである『八甲田連峰(はっこうだれんぽう)』の全容が見晴らせる。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 名残り尽きない『三ツ岳』を後に、下山にあたっては、往路で辿った道をそのまま引き返す。まずは『大駒ヶ岳』まで、再び急斜面の下降と登り返しが待っている。
名残り尽きない『三ツ岳』を後に、下山にあたっては、往路で辿った道をそのまま引き返す。まずは『大駒ヶ岳』まで、再び急斜面の下降と登り返しが待っている。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 『大駒ヶ岳』を過ぎ、引き続き登りで辿った急斜面を今度は下りで辿る形となる。南側の進行方向にも素晴らしい景色が広がっているが、筆者は上述の難所で滑って尻もちをついたりと、それをじっくり楽しむ余裕など無い有様だった。
『大駒ヶ岳』を過ぎ、引き続き登りで辿った急斜面を今度は下りで辿る形となる。南側の進行方向にも素晴らしい景色が広がっているが、筆者は上述の難所で滑って尻もちをついたりと、それをじっくり楽しむ余裕など無い有様だった。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 どうにか急坂を下りきると、あとは下山まで難しい所は特にない。途中の林道を渡って落ち葉を踏みしめながら進めば、此度の山路も残すところあとわずかだ。
どうにか急坂を下りきると、あとは下山まで難しい所は特にない。途中の林道を渡って落ち葉を踏みしめながら進めば、此度の山路も残すところあとわずかだ。
三ッ岳(戸来岳)・十和田山・十和利山 そののち、登山口へ下山完了。スタート地点の駐車場はその目の前だ。思いのほか一筋縄にはいかない山路ではあったものの、ひとまずは無事の山行完遂に満足しつつ、自宅への帰途に就くこととした。
そののち、登山口へ下山完了。スタート地点の駐車場はその目の前だ。思いのほか一筋縄にはいかない山路ではあったものの、ひとまずは無事の山行完遂に満足しつつ、自宅への帰途に就くこととした。

活動の装備

  • ニコン(Nikon)
    標準ズームレンズAF-SDXNIKKOR16-85mmf/3.5-5.6GEDVRニコンDXフォーマット専用
  • ニコン(Nikon)
    デジタル一眼レフカメラD7100ボディーD7100

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