七ツ峰→天狗石山

今年7月の初め、大無間山に登ろうとして途中撤退しました。その時に見えて気になっていた山が2つ。 ひとつ目の青薙山は結構すぐに登ったのですが、もうひとつの山は標高が低かったので夏に登るのはヤメにしました。で、3ヶ月半後、ようやく登ってきました。それが、長島ダムから見えた山容がとても印象的だった七ツ峰です。名前もいいですね、峰が7つあるようには見えませんが…。 3時46分、浜松の自宅を出発、6時に接阻峡温泉に到着しました。いつものように途中のコンビニで買ったサンドイッチを食べ、6時17分、出発です。 [天気・服装] てんくらの予報はA判定、ただし気温はともかく風は10m程度は吹く予想でした。が、実際は風が林に遮られたこともあって、小春日和といった感じでした。アウターはつい先日の感謝祭で安く手に入れたユニクロのウルトラライトダウン。パンツはいつものディーゼルのジョグジーンズ(ジーンズに見えるけど実はジャージ素材。ポリエステル混のコットン)で特に暑くも寒くもない…という気温・体感温度でした。Garminによると気温は朝のスタート時で4℃、日の当たらない登山道での最低気温が3℃、七ツ峰頂上が5℃、昼近い天狗石山で9～10℃、ゴールの奥大井湖上駅で13℃でした。 [登山道] なんだかんだで標高差1000m以上はあるので、ずっとなだらかな登り…というワケにはいきませんが、南アルプスにしては急登部分少なめです。道を迷いそうな箇所には、必ずと言っていいほどホラーな表示があり、見た目はコワイですがあの表示にはだいぶ助けられました。危険箇所はあえて言えば、写真でも紹介した登りのトラバース部分にあるロープ付きの箇所です。季節柄落ち葉が多かったので、例えば雨の後とかは滑る可能性があるかもです。あとは、七ツ峰からの下りは、ザレた急降下で、しかも片側が切れ落ちているので注意深く降りた方がよいです。とは言っても南アルプスの中では安全な部類で、しっかり整備されている印象でした。天狗石山から奥大井湖上駅までのルートには危険箇所はまったくありませんでした。 [眺望] ほぼ眺望はないのかと思い、その点では期待せずに登ったので思ったよりはあれこれ見えたな…というのが正直な印象。ただし、富士山を臨めるのは七ツ峰頂上1ヶ所のみ。南アルプス主峰に至っては、どこからもマトモに眺めることはできませんでした。大好きなバラ谷・黒法師・不動岳や大無間山などはいつもと違うアングルで眺めることができたので、そこは結構満足しました。 [大井川鉄道] 今回は登山以外に楽しみにしていたことが2つありました。 ひとつ目は、ひと駅ながら大井川鉄道井川線に乗ること。他の方のレポを見ると歩いて接阻峡温泉まで戻られる方もいらっしゃるようですが、奥大井湖上駅はテレビでも紹介されたということで、自分はぜひ電車で戻りたいと思っていたのでした。運賃150円で安いし(笑)。電車は乗り過ごすと1時間待ちとなってしまうので、今回大事を取って智者山には登らずに降りてきてしまいましたが、まぁあの山だけなら苦労せずに登れるルートがあるので、また機会があれば訪問することもあるでしょう。SLには何度か乗ったことがありますが井川線は初めてだったのでいい思い出になりました。 [接阻峡温泉] もうひとつの楽しみは、接阻峡温泉。 井川方面の山に登る時にはほぼ毎回白樺荘に入っていたので、いつも前を通過しながら接阻峡温泉には入ったことがなかったのでした。露天風呂はありませんが、ここも白樺荘同様、お肌ツルツル系のいい温泉でした。400円で安いし！ 長島ダムや小無間山崩壊地、蕎麦粒山からそのたおやかな山容を眺め、登りたいと思っていた山に今年中に登れました。紅葉も終わってしまった登山道ってどうなの？と思っていましたが、枯れ木になったせいで樹林帯でも結構日差しがあり、そのくせ風はちゃんと遮られ、日が当たってさえいれば陽だまりの中を歩いているようで思いのほか楽しめました。深南部の山々を心ゆくまで眺めることができたし、下り途中のダム湖と寸又三山も印象的でした。で、最後に井川線。憧れていた山がちゃんと想いに応えてくれた感じで、今回もいい山行でした。これからもあちこちの山から楽しく懐かしく七ツ峰を眺めることができそうです。 [(初)静岡百山] 七ツ峰(22)