2021-10-23 大船山・北大船山

2021.10.23(土) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 46
休憩時間
1 時間 53
距離
14.9 km
のぼり / くだり
1111 / 1111 m
32
7
10
54
38
59

活動詳細

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遭難発生時、 YAMAP では警察や家族からの情報照会に協力しています。みまもり機能の位置情報をもとに、遭難者の方の位置をお伝えして捜索に役立ててもらっています。詳細は以下の YAMAP MAGAZINE 記事をご覧下さい。 登山者目線で遭難対応にあたる、熱心な元YAMAPユーザー|YAMAPの中の人 #02 https://yamap.com/magazine/25649 ※個人情報保護のため、位置情報の提供は警察からの問い合わせに対してだけ行っています。また、なりすまし対策の観点から、ご家族にも直接情報は提供せず、警察経由で情報をお渡ししています。 遭難者の方が YAMAP を利用していればそうやって情報提供することが可能なのですが、 YAMAP を使っていなかったり、 SIM カードの入っていないスマートフォンや機内モードで利用されていたりすると一切ログがなく、遭難発生時に我々ができることはありません。このようなケースでも何かできることがないかと社内でアイディアが出たのが目撃情報の収集です。 日本の登山アプリではおそらく YAMAP が利用者数ナンバーワンです。創業期には山でビラを配ったりしていたと創業メンバーから話を聞きますが、いまでは山に行ってこんにちは通信をオンにすると、山の至る所ですれちがい通知音が聞こえてきてにぎやかなものです。例えば週末の高尾山であれば、週末には 1000 人以上の YAMAP ユーザーが訪れることもあります。 このユーザー規模は遭難捜索時に役立つのではないか。遭難者が行こうとしていた山に同じ日に登った YAMAP ユーザーにお知らせを送り、目撃情報を収集する、そうすることで、遭難者がみまもり機能を使ってなかったとしても、あるいは YAMAP ユーザーでなかったとしても、発見につながる情報を集められるのではないか。 このような狙いのものと、紅葉登山で多くの人が集まると思われる 10 月下旬の九重で目撃情報収集のための実証事件を行ってきました。 当日はプロダクトマネージャーの土岐さん、大塩さん、僕の三人がそれぞれ久住山、三俣山、大船山へ登り、後日、当日同じ山に登っていた方に実証実験であるこを明記の上、それぞれの特徴を伝えて目撃情報を募りました。 意外にも僕が一番多くの目撃情報を集めることができました。頭が禿げていることや、当日暑くて黄色の山と道の短パンで歩いていたことから目立っていたようです。山では印象に残る格好をするのが遭難時の目撃情報を収集する観点からは重要だという学びが得られました。 * * * この実証実験を行った数日後、実際に遭難事故が発生し、 YAMAP にも問い合わせがありました。しかし遭難者の方は YAMAP を使っておられなかったようで、位置情報のログはありません。そこで目撃情報の収集を行いました。残念ながらそのときは有力な目撃情報が集まらず、遭難者の方は後日ご遺体で発見されました。 YAMAP ユーザーへの目撃情報収集は従来の自治体に提出された登山届ベースの情報収集よりも効率的で有力な情報を集めることが可能になると思います。しかし、事前に登山計画を作成して YAMAP に提出し、家族にも共有していれば、さらに登山中にはみまもり機能を使って家族にリアルタイムの位置情報を共有していれば、飛躍的に遭難発生時の救出可能性が高まります。 登山届の計画通りに下山しない人がいたとしても、警察は能動的には捜索しないと聞きます。捜索のトリガーは家族からの通報です。登山口で登山届を投函することも大事ですが、それ以上に家族や友人へ、どこへ行くのか、下山はいつかを共有しておくことが大事です。 YAMAP の登山計画機能であればそれがとても手軽に行えます。当日の行程やルートがわかるので、遭難発生時の捜索は格段にしやすいはずです。 それに加えて重要なのがみまもり機能です。トラブルが発生して事前の計画通りに歩けずに遭難してしまった場合でも、みまもり機能の位置情報があれば捜索が容易に行えます。位置情報の共有を家族に行っておいていただければ、 YAMAP に問い合わせていただく必要がなく、警察にみまもり機能の位置情報を共有することで迅速に捜索を開始することができます。 目撃情報収集機能はあくまで最後の手段です。人の目撃情報は不正確なこともありますし、情報が集まるまでにある程度時間がかかります。それよりも登山計画とみまもり機能を併用いただく方がはるかに安全です。もし登山計画もみまもり機能もまだ使ったことがないという方がいたら、是非次回の登山から使ってみてください。 あらためて登山計画とみまもり機能の重要性を認識した検証登山でした。

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