三本槍岳・朝日岳(三斗小屋温泉煙草屋泊)

会社の山仲間と、紅葉の那須連山を、秘湯三斗小屋温泉の煙草屋に泊まり周回した。 (１日目) 今年は天気に恵まれないが、２日間の予報は又雨。マウントジーンズ那須のゴンドラを降りると真っ白視界無し。霧雨だしレインウエアを着て中の大倉尾根を登る。ゴヨウツツジの紅葉は今年は今一だ。 晴れていれば朝日岳や赤面山の素晴らしい景色だが稜線は見えない。急登を登り稜線との分岐を過ぎて一登りで三本槍岳へ登頂。三本槍岳は3回目で又もや眺望無し。 昼飯の予定だが、行動食で済まして大峠に下る。暫くするとガスが流れてきて眼下に鏡ヶ沼や旭岳、向かいの大倉山方面が見えてきた。斜面の紅葉も綺麗だ。雲が絶え間なく山の峰々を抜けたり隠したり幻想的だ。しばし雨を忘れて風景に見とれる。 下った大峠は石仏が佇み旧街道の雰囲気が感じられる。しかしここから三斗小屋温泉までは沢を三回渡渉し、アップダウンが続くハードな道。宿に着くと真っ先に露天風呂に入り疲れをいやす。夕食を済ませて談話室でのんびり過ごし、寝る前にもう一度露天風呂に入り就寝。夜中は土砂降りの雨が降っていた。 (２日目) 朝食前に又露天風呂に入りに行くと雨はやみ、眼下には雲海。滝雲が山の稜線を流れ落ちる。遠くには尾瀬の至仏山だろうか？何とも贅沢な時間だ。朝食を済ませてのんびり珈琲を飲んで出発する頃には又雨が本降りに。姥が平までの道は気持ちの良い紅葉の道。雨は止まないが姥が平からは茶臼岳が脇腹から水蒸気をあげて目の前にそそりたつ。迫力満点だ。他の３人は茶臼岳を目指し、私は牛首から峰の茶屋へトラバース。この道からも山並みや紅葉が綺麗であった。 峰の茶屋で珈琲を飲みながら仲間を待つ。３杯目を飲み終えた頃に茶臼岳から下山してきた三人と合流。雨は弱まったがガスで視界は真っ白に。岩場を超えて朝日岳、清水平を経て、今日もゆっくり昼飯は取らずに早々に下山。湯本の小鹿の湯で汗を流して帰路についた。 あいにく２日間雨であったが、思いがけない幻想的な景色と紅葉、そして歩いてしか行けない温泉宿でゆっくりすることが出来、とても充実した時間であった。