四辻までは完全に散歩道です。道端の草木を眺めていたらいつの間にか到着している、という感じ。 戻る 次へ

天城山(無念のトンズラ)の写真

2021.10.09(土) 09:22

四辻までは完全に散歩道です。道端の草木を眺めていたらいつの間にか到着している、という感じ。

この写真を含む活動日記

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17:40

41.0 km

2239 m

天城山(無念のトンズラ)

天城山・鉢ノ山・三筋山 (静岡)

2021.10.09(土) 2 DAYS

天城山のあたりをノコノコ歩いてきました。毎度毎度「いやあ、やっぱり交通が不便すぎる、もうしばらくここはいいな」と思いながら、ついつい足を運んでしまう魔性の山です。道は全域わかりやすく、猫越岳近辺と魂の山周辺以外はぬかるんでいる箇所も少ないため、全域楽しく歩けると思います。ただ、やっぱりスカッと晴れた日に歩くのがよさそうですね、とくに後半は。 ある種の禁断症状にさいなまれ、ついついうっかりと天城山方面に向かってしまいました。朝っぱらから家をでて四時間あまり、登山口に着いただけで達成感でいっぱいになります。危うくそのまま折り返しのバスで帰宅するところでしたが、間一髪で正気に戻りパンをムシャムシャやらかしたら、本日も元気に出発です。 まあ、万三郎岳まではご存知のとおりですわ、基本的に快適な道です。万二郎岳、万三郎岳それぞれ山頂直下だけ少々気合の入った道がありますので、そこをヒーコラワッショイと乗り越えれば無事登頂です。万二郎岳のほうが景色がええので、そこでノンビリ過ごすのが贅沢な大人の週末というもんです。万三郎岳から少し進むと分岐があり、左に向かえば自動的に天城の瞳と名高い八丁池にでていく感じです。 が、ここ、この道が重要なのです。この区間こそが私を何度もここに呼びつけてしまうという、恐ろしい箇所なのです。もうとにかくこの道は素晴らしいの一言。なんだが、なぜか足の裏(の拇指球と小指球)が痛ぇんだよなぁ。北アルプスや栂海新道を徘徊したときもそうだったから、足の裏が柔らかくなっているのかな? まあええ、この道を歩くのが楽しいことに変わりはない、とそのまま天城峠を目指します。途中で水がチョロチョロ流れているのでそこから強奪し、ここで必殺アイテムを登場させます。果たして、必殺アイテムとは?それすなわち、スポーツドリンクの粉。 そうなのです、ついに私もインテリジェントなハイカーの仲間入り。水よりもエネルギーたっぷりであるドリンクを作成し、鈍りきった身体の分の埋め合わせとして大活用することにします。と、前日意気揚々と購入し、念の為一度スーパードリンクを作ってみます。 うぉっ、甘すぎ。これはアレですわ。飲めば飲むほど喉が渇く、というスーパーデンジャラスドリンクを生成してしまった模様。これは駄目じゃろ、どうすんべ、と思っていましたが、そこは私も丹沢のアインシュタインを自称する知性派、速やかにソリューションをご提供させていただきます。そう、粉を少なくすればよいのです。まあ、なかなか凡人には思いつかない発想ですが、この私の実力をもってすればギリギリ思いつくことは可能。早速小さな袋に四分割して粉を小分けにしていきます。小さな透明のパケットに入った白い粉をいくつも持って歩くのは少々危険な香り、職務質問でもうけようもんなら一発アウトなデンジャラススタイル。 「あっ、そいういえば粉もってきてたな」とここで気づき、イソイソとスーパードリンクを作成します。ただ、少々心配なのも事実。またアマーイ液体が錬成されるのではないか、という懸念があります。と、なると?そう、真水も別途持って歩けばええのです。なんというかしこさ... それでは早速別途水を汲んで... どれくらい必要なんじゃろ? 前回7リットルの水を汲んで激アツな坂を登る、という少々アレな振る舞いをとってしまったので、水の重さは重々承知、となれば今回は少なめに汲んで快適に歩く必要あり... つまり... ポクポク... チーン 「よし、6リットルやな、前回より圧倒的に少ないし」 そうなのです、実は私は少々アレな人物なのです。なんであとちょっとで天城峠に到着する、というタイミングで6リットルも水を略奪したのかは今もって不明。ですが、まあ、無理やり活用しました。そのまま新しく汲んだ水はほとんど飲まずに天城峠にご到着。例によって水を運搬してきただけになっております。まあ、そんな日もあるわな、トンネルまで降りたら水捨てて変えるかな、と元気に二本杉峠に向かっていました。とてもふしぎ。 い、いや、これは仕方がないのです。だって水が6リットルもあるんだもん、これはもう「今晩適当なところで寝ればええし、水がなくなるまで歩くのも一興やな」と、そりゃあ思っちゃいますよ。ええ、みんな思うはず。 とはいえ、正直完全に予定外であるため食べ物が少し心配です。天城峠でザックの中を確認したところ、朝の残りのパンと、いつザックに入れたかもわからんラーメン、怪しいスープが発掘されました。つまり、今晩ラーメン、明日パン、と完璧な食料計画が発案されるのです。よし、ほんならええな、確か二本杉峠に東屋があるんで、そこのベンチでゴロゴロするわ。この時期なら持ってきた防寒着とカッパでどうにでもなるやろ、と元気に進みます。 そのまま歩くと二本杉峠に到着ですが、その手前に水が汲めそうなところが2箇所ほどあったので、二本杉峠で野宿予定の方は無理して天城峠手前で補給する必要はないでしょう。ただ、チョロチョロと流れていたので、完全に当てにするのは危ないかもしれません。さて、思い出の東屋でブルジョワディナーと洒落込... ん?あれ?ない?東屋はどこ?どうやら東屋は撤去されておる模様。代わりに綺麗なベンチとテーブルが用意されております。まあ、雨も降りそうにないし、ベンチでゴロ寝するだけだからええか、と怪しいラーメンをムシャムシャやらかし、酒のんでご就寝。 「寒いな、おい」 なんと、無事に雨が降って目が冷めます。カッパを着ているとはいえそれはただの防寒着、荷物ともども結構濡れてしまい目が覚めます。屋根がないので起き抜けに雨の中でパンを堪能し、そのままさっさとご出発です。二本杉峠からはほとんどアップダウンのない道が続きます。あまり広い道ではありませんが、危険な感じでもないですし、かなり丁寧に整備されているのでそうそう怖い思いはしないと思います。道に迷うのは多分不可能、道標の頻度がすごすぎるので。 三蓋山の手前に気合の入った坂があるため、ここで本日一発目(といいつつ最後)のヒーコラワッショイを発動。ただ、それほど長くはないので息を切らさないようにゆっくり歩けばええでしょう。そのまま広めの道になり三蓋山に出てきます。この先から少し道が明るくなる感じで、つげ峠、猫越峠までは下り基調の歩きやすい道になります。 ただ、この辺りから足元に水たまりがちょくちょく現れ、そこから猫越岳までは本日一番厄介な箇所だったと思います。細くて粘土質な道なのでちょっと滑る、のはええとして、背の低い木が多いのです。つまり、木をガサゴソやり過ごしながら進むわけですが、雨が結構鬱陶しい、ザックの上部もせり出した木に引っかかったりして全身まんべんなくビショビショになります。 猫越岳を超えたら割と歩きやすくなるのですが、今度は足元がぬかるんできます。ツルリとやらかすと悲惨なので、雨の日はゆっくり歩いたほうがええでしょう。そのままノンビリ下れば牧場の牛が視界に入ってきます。仁科峠にご到着です。仁科峠のちょっと手前で雨がやんだのでこのまま快適に歩くか、とカッパを脱いで進んでいきますが、またもや気合の入った雨が降り出します。「無視無視、ほっとけばそのうち止むやろ」とそのままズイズイワッショイ歩きますが、もちろんどんどん雨が強くなります。 「むり、もうむり」 宇久須峠で限界突破。東屋があるのでここで少し雨宿りを... 屋根なんぞ一ミリも役に立たん。真横に雨が降っておるため全て意味無し。しばらく壁際に潜んで雨をやり過ごしていましたが、いっこうに変化の兆しが訪れないため諦めます。ビッショビショになりながらカッパを着込み、冷え切った体に鞭打って出発です。 ここで雨が止む... と思ったでしょう?そうはいかんのよ、雨はどんどん激しくなります。「さすがワシ、完璧な読み」と自画自賛しつつ歩いて5分。 ピタリ、蒸し蒸し... 絶対おかしい、これは卑怯、こんなはずない。まさかあの雨が止むとは.... カッパの呪い恐るべし... と、ここから先は足元がぬかるんでいる以外は快適なのです。が、序盤でも言及した足の裏が痛い、何か春頃?からそうだったような気がします。おかしいなぁ、と棚場山の山頂で靴を見ていて気づきました。インソールがない。あれ?なんで?家に帰って気づいたのですが、下駄箱にしっかりと新品のインソールが格納されていました。春頃に靴を買って以来、一度もインソールを使わずに歩いていたのか?もう何も思い出せん。ただ、北アルプスやら栂海新道やらは確実にインソール無しで歩いていた模様。どうりで足が痛いと思ったわ。やっぱり大事なのね、インソール。 まあ、原因がわかったところでどうにかできるもんでもないし、無視でええでしょう。知らん顔して楽しく歩きますが、やっぱりぬかるみが多いな... まあ、今さら汚れがどうのこうの言ってもね、もともと少々アレな見た目だし。と、いうことでノンビリと車道脇を進むと、何か行き止まりっぽいところに出てきます。右に下る階段があり、そこを下れば船原峠となっております。ここに立派な休憩所があるためガッツリとご休憩。ブルジョワランチ(怪しいスープ)の準備を進めます。カッパを脱いでこれから先のルートを確認、えーと、達磨山だっけ?そこに行く道は、と... 「ご利用をお控えください」 ん?足の痛みが見せた幻覚かな?目をゴシゴシしてもう一度... 「自然歩道を含む観光施設について、使用の自粛をお願いしております」 どうもまだ目の調子が悪いようですな、今日はサングラスを持ってきていないので、再び目をゴシゴシして... 「うるせーな、お前ごときがこんなナイスルートを歩いてるんじゃねぇよ、この○○野郎!」 こ、これは... なんということでしょう。今から通る道は使用の自粛を要請... ん?自粛?要請?禁止でなくて?ぬっふっふっ、そうですか、そういうことですか。ならば、私のとる行動は?そう、とてもちびっこたちには言えないような、ルール無用の行動にでる気満々です。おりしも昼食の準備も完了、容赦なくムシャムシャやらかしながら、スポーツドリンクの粉をスチャッと取り出し、虎の子の水1リットルボトルに投入... ギョエー なんと、片手でムシャムシャやらかしながら粉をボトルに入れている際、ボトルが落下して水がほとんど流出。残量は0.2リットル程度になっております。これは... 流石に... むり... 「い、いや、違いますよ?私ははじめから自粛要請に従いここで帰宅する予定でしたよ?ん?違う?証拠でもあるんですかねぇ?」と、例によって名探偵コナンに出てくる犯人並みの往生際の悪さを発揮しつつ、とおりかかりのタヌキらしき動物に向かって言い訳を展開します。そのまま完全に感情を失った状態で車道を下り、適当なバス停からトンズラしました。 あのまま進んだら水場ってあったんだろうか?やっぱりいきあたりばったりだとここ一番で弱みが出ますね...