餓鬼岳小屋テン場の予約時に東沢ルートは豪雨の影響で道が悪いので合戦尾根燕経由か白沢から入山する様に言われましたが、引き返す気持ちも含め、どの程度悪いのか確かめるべく東沢ルートを行くことにしました。結果:意外と普通でした🤭 【亀さん歩き一日目】 中房温泉登山口は相変わらずの混雑ぶり、合戦尾根登山口を横目に通り過ぎます。この先は登山者の姿は自分以外にありませんでした。中房温泉の建物を過ぎると最奥の野天風呂に着きます。東沢ルートは途中、渡渉が4箇所程で豪雨の影響による土砂崩れ箇所はありましたがピンテ等が頻繁にあり然したる悪場もなく迷うこと無く東沢乗越に着くことが出来ました。東沢ルートは合戦尾根に比べると雲泥の差、玄人好みするルートで登山歴の浅い人や年配者(自分も年配者かも)には不向きなルートかと思いました。 東沢岳~餓鬼岳までの丸山新道は岩と這松、樹林の織り成す稜線で展望も程々良くて歩き応えのある道が続いてました。 餓鬼岳小屋:テン泊¥1,500/張、水¥200/L、Beer¥600/350mL缶キリンラガー。 【亀さん歩き二日目】 いよいよ今回の目的のひとつであります唐沢岳ピストンです。コースタイムでは往復5時間弱。自分の脚で6時間みての出発です。本来なら2泊3日の行程で2日目は終日唐沢岳ピストンだけに時間を割きたいところですね。実際、そうしてる登山者がおりました。餓鬼岳山頂から展望台までは比較的なだらかな稜線ですが、展望台からUp-Downを繰り返します。着いた唐沢岳山頂は大絶景が広がっていました。テン場に戻り、テントを撤収し後ろ髪引かれる様に白沢へと下ります。大凪山までは問題となるところはありませんが、大凪山からが曲者、急坂で歩き難く白沢の水流のある所まで続きます。沢沿いの道になると渡渉する箇所も幾つかありますが靴を濡らすことはありません。その後は側壁を歩きますが渓谷沿い付けられた桟橋の多くは老朽化し慎重に行動したいところです。最後の橋を渡れば遊歩道様道になり登山口に着きます。
混雑する合戦尾根登山口を過ぎるとパッタリと人が途絶えます。中房温泉に入ると先ず足湯があります。
中房温泉に着きました。
建物の中を通り抜けると。。。
「飲泉場」です。今日の飲み水を給水します。(因みに冷泉です)
更に進むと宿の最奥にある「白滝の湯」に着きます。東沢ルートはここから右前方向へ!
ついでに白滝の湯の上部にある「焼山」へ寄ってみました。
どうやらここは砂湯の様ですね!宿泊客はこんな奥まで来るのでしょうか!?
東沢ルートに戻ります。笹薮は刈り払いされてました。
最初の橋。と言っても最初で最後ですけど。
笹薮がガサガサと。。。熊かと思いましたがサルの大群でした。其の内の1匹です。
河原に出る場面も。。。
とにかく堰堤が多く高低に差はありますが高巻きます。
頭上には北燕方面の山が望まれました。
良く整備された道を進みます。この時点では問題となる箇所はありません。
沢を横切る場所もあります。流水がある限り水には困りませんね!
石積みの堰堤が現れると堰堤越えも終盤を迎えます。
「ヤマオダマキ」がまだ咲いてました。
「コハウチワカエデ」が色づいていました。
やがて「東沢乗越」に着きます。ここで燕山荘から餓鬼岳へ向かう登山者2人に遇いました。明日、東沢を下るとの事で色々と教えて上げました。
少し登ると東沢岳(乳首山)が見えて来ました。
燕山群の眺めです。ドカーン!
更に登ると裏銀座の山々も一望です。
雲が湧いてきました。まるで夏のようです。
これから向かう丸山新道の尾根道です。名前は分かりますが鋸山尾根です(笑)
森林限界を抜け東沢岳直下までやって来ました。
東沢岳山頂です。以前は小っちゃな山名表示板があったんですが吹き飛ばされたんでしょうか!
燕~裏銀座の山々の眺望が良かったです。
東沢岳から東餓鬼岳を望みます。途中で会った単独行の男性は東沢岳~東餓鬼岳~清水岳~有明山と繋いで中房温泉へのバリルートを行くそうです。凄い!人がいるもんです。
丸山新道は岩がガキガキです。お助けロープが欲しいところには殆どありません。滑落には要注意です。
剣ズリ方面を望みます。山肌のダケカンバの黄葉とオオシラビソ、コメツガの緑のコントラストがGoodですね!
裏銀座:烏帽子、南沢岳、不動岳、船窪岳と高瀬ダム。
裏銀座の山々も綺麗に見えてます。右から野口五郎、水晶、鷲羽。。。
剣ズリの巻き道に入りました。ここらあたりは「オオシラビソ」の木が多く、時折「シラビソ」、「コメツガ」も混じります。
再び森林限界に出ると。。。
ハシゴが現れます。7m程でしょうか、結構恐かったです!
ハシゴを登り少し進むとこんな絶景が広がっていました。
ズームアップ!明日登る唐沢岳の奥に立山連峰を望みます。
振り返ると燕山群から槍の穂先がちょこっと首を擡げていました。
丸山新道も後半を過ぎるとスリルのある岩場を幾度と無く通過します。
「クロマメノキ」の紅葉。実も甘酸っぱく美味しいです!至るどころにありました。この時期はブルーベリーの近縁種である「クロウスゴ」、「オオバスノキ」の実を食べながら歩くのが好きです。
振り返り見た剣ズリ。
目指す餓鬼岳が近づいてきました。
餓鬼小屋に到着。長かった~ッ!ここでテン泊の受付をします。
テン場は先着順と聞いてましたが、歩くのが遅かったせいかテン場は既に満杯状態。自己責任という事で展望の良い稜線上に張らさせて頂きました。それでも¥1,500はしっかり取るんですよねー!何故、キャパオーバーなのに私を受け付けたんでしょうか💢
テン場から南部の山並みが見渡せました。
テント内からの眺望です!槍ヶ岳もチョコッと見えてます。
そして、翌日、餓鬼岳山頂から南部の山々を望みます。我が家も映ってますが、他の登山者には嘸かし邪魔な存在だったでしょうね!
日の出前の茜空もまた格別です。雲海が綺麗でした。
唐沢岳へ向かう途中で日の出を迎えました。
燕、大天井(左奥)、槍(右奥)
立山・剱、と針ノ木、蓮華の山並みです。手前は唐沢岳。
少しズームアップ
陽が昇ってくると山々の色も本来の色に戻ります。
後立山連峰と右奥に頸城山塊。妙高、火打、焼山もハッキリと確認できます。
Zoom-up!蓮華と鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳。
Up-Downを繰り返し進みます。途中の樹林帯から見た針ノ木、蓮華方面です。
道は良く踏まれています。
写真では分かり難いですが急登です。お助けロープに助けられます。
こんなバンドも行きます。お助けロープorクサリが欲しいところです。
蓮華、後立山。何度見ても飽きない風景ですね!
霜が降りました。爺ヶ岳では霰が降ったそうな!着実に冬へと向かってますね!
いよいよ唐沢岳が間近に迫ってきましたが。。。
岸壁基部左側を巻くように進みます。
途中からの槍・穂です。
Zoom-up!餓鬼岳からはこんな風には見えない貴重な眺望です。
岸壁の巻きが終わると絶壁の様な急登が続きます。お助けロープが少ないのが玉に瑕。しかしながらホールドとスタンスはしっかり確保出来るので心配要りません。
唐沢岳山頂に着きました。2,500m峰142座目/151になりました🙌大絶景です。
立山・剱連峰が素晴らしいです。
赤牛岳も判ります。
もう一丁!
遠くに後立山連峰も見えてます。爺ヶ岳、鹿島槍ヶ岳とその奥に白馬岳と旭岳も目視出来ます。
もう一丁!
唐沢岳山頂の岩峰と裏銀座の山々。
ダケカンバ、落葉松の黄葉と南部の山々。笠のテッペンも僅かながら見えてます。水晶岳、鷲羽岳も判ります。
ヤットコサ登り返して来た展望台!往路時「餓鬼のコブ」への下りはここから始まります。
餓鬼岳へ戻ってきました。朝とはまた違った眺めがいいです。
我が家と表銀座の山々を望みます。 他の登山者にはホント邪魔なテントだったでしょうね!m(__)m
テントを撤収し、白沢へ向け下山です。名残惜しかったです😿
暫くは展望の良い「百曲がり」を下ります。オオシラビソの木が目立ち始めると展望はお預けです。
やがて「大凪山」に着きます。ここからいよいよ急坂の始まりです。標高差約600mを一気に下ります。足元に注意箇所が多く登りより下りは慎重に!です。
急坂も終わるとベンチのある「最後の水場」に到着です。左に見える桟橋は老朽化が激しく渡れませんので沢の下流部を迂回します。
滝も目を楽しませてくれます。
最初は沢沿いに進みます。水量が多い時は危険ですね!
三段の滑滝です。丁度、単独行の登山者が来ました。ここは一番下の段の瀬尻を渡渉します。と言うか跨ぎます。
「魚止の滝」です。落差のある見事な滝でした。
心許ない桟橋が続きます。
金属製の桟橋もありますが気持ち心配です🤭
「シラヒゲソウ」
そろそろ桟道も終焉を迎えます。
最後の橋です。
水平道を進むと。。。
林道跡に出ます。
こんな感じ!
林道が終わり登山口に着きました。餓鬼岳小屋から約5時間掛かりました。お疲れ山!右手の道はモトクロス場を経て「鍬ノ峰」登山口へ行く道です。一昨年登りましたが鍬ノ峰は展望の良い山です。(分県登山ガイド”長野県の山”参照)