東の空が白んできました。 戻る 次へ

八ヶ岳全縦 1dayソロの写真

2021.09.24(金) 04:38

東の空が白んできました。

この写真を含む活動日記

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143

17:58

35.2 km

3994 m

八ヶ岳全縦 1dayソロ

八ヶ岳(赤岳・硫黄岳・天狗岳) (山梨, 長野)

2021.09.24(金) 日帰り

やりました、八ヶ岳1day全縦。今年の僕のロングトレイルでのメインイベント。 長野に住む大学生の息子が8月末に夏休み帰省した時に、「帰り送ってやるから、パパの山の送迎してくれるか?」と聞くとあっさりOK。その日から、僕の山活は八ヶ岳全縦に向けたものになりました。 八ヶ岳全縦には条件があります。①アクセス。車2台でデポするか、誰かに迎えにきてもらうしかありません。②体力。相当の体力が必要です。いつでもこれができる体力をキープできるわけはありません。8月末から、扇ノ山、スーパーぶん廻し、赤赤トレイル、全部これのためでした。先週の劔もいい高所トレーニングになった。③年齢。何歳ぐらいまでこんな事ができるのだろう。④気候。寒いのやだ、暑いのもやだ。⑤天気。やっぱり晴れた日がいい。晴乞いします。⑥お月様。どうしても夜出発になりますが暗いのきらい、少しでも月明りのある日に。この日は中秋の名月の3日後。⑦スケジュール。お休み取れなきゃ始まらない。 今回、これ以上ないシチュエーションです。絶対に成功してやる。 八ヶ岳は、20代の若かりし日に何度か経験し、今年の1月にも阿弥陀岳南領に行きましたが、無雪期の八ヶ岳は今回が初めて。初見のルートです。ヤマップの、しんさん、はなやんさん、マーブルサクラさんなど先達のレポートがとても参考になりました。北上ルート、南下ルート、迷いましたが、登っている感じがいいので北上で。 深夜0時、観音平を出発、真っ暗です、暗いの嫌いです。先達のレポートが無ければもう少し遅い時間に出発していたかもしれません。しかし距離だけを見て八ヶ岳全縦を侮ってはいけません。ヤバいくらい体力消耗します。 でも初めてのルートで暗いのは怖いです。樹林帯、木の根っこで、脛をぶつけまくります。そして権現岳以降は岩稜帯。一般道とは言え、滑落したらただでは済まない箇所がたくさん、初見で夜間は危険です。そして、急いで歩いていた僕は、岩で右ひざをしこたまぶつけました。膝は何度もぶつけましたが、この時は強烈にもんどりうちました。そしてこれが最後まで尾をひく。ぶつけて痛いのか、疲れて膝にきたのかよくわからない感じで、ずっと下りが苦しかった。 赤岳辺りで空が白み始める。5:07、このペースなら完走できるぞ。 そして赤岳展望荘で感動の日の出。山での日の出は何度も見たことはありますが、今日は特別。0時から5時間半、暗いくて寒くて強風で怖くて寂しい夜を歩いた後の日の出は格別です。陽の剣が闇を押し開いてくれます。元気100倍。 硫黄岳は壮大な景色。火山の巨大な火口の円弧は半分しかありません。半分以上が噴火で吹き飛ばされたのでしょう。だから八ヶ岳はゴロゴロ岩が多いのか。 8時、東天狗岳。もう、最後に登る蓼科山の大きな山頂が見えます。なんだ近いじゃん。いやいや、山の距離感が見た目で判断してはダメです。大きな山は近くに見えます。歩いても歩いても近づきません。 ここから、参考にしたレポとはちょっと違いをつけたく、天狗の奥庭、クロユリヒュッテを通ります。 12:00縞枯山、この辺りで結構疲労が出てきた。膝が痛い。朝に強打したから痛いのか、疲れて痛いのか分からない妙な感覚。登山道は、一見歩きやすそうに見えるが、ガレ場か、ゴロゴロ岩を乗り移りながら歩く道ばかりで、膝への負担が大きい。時々ある木道が脚休めになる。 北横岳まで来て、あとは蓼科山まで520m下って、570m登り返すだけ、と思ったら痛恨のルートミス。反対方向に110m下ってしまう。疲れて判断力がおかしくなってる。メンタルやられながら登り返し。 そしてどこまで下るねん、というくらい下った後、またゴロゴロ岩の蓼科山を登る。16:20 蓼科山到着。こんなに疲労したのは久しぶり。息子に下山予定時間の連絡。息子は朝に蓼科山だけ登って、あとは茅野の街でカラオケで時間をつぶしていたらしい。息子は下山に2時間20分かかったとの事。お父さんは暗くなる前に、がんばって1時間半で下りてやる。そして面目躍如の1時間20分で下山。もう膝はガタガタ。でも今日は運転もしなくていいので、最後で踏ん張りました。 本当に厳しくつらく、そして感動とやりがいと達成感の八ヶ岳全縦でした。