活動データ
タイム
05:51
距離
9.2km
のぼり
890m
くだり
893m
活動詳細
すべて見る...2021.9.19〜9.20… 初秋を感じたのは、 稲穂が刈り取られたばかりの 田圃の畔道に咲く、 赤い彼岸花を見たからなのか。 台風一過のため、 暑さは夏へと 後退り。 鞍掛峠へと続く登り坂、 大きなザックがゆさゆさ揺れ、 何度も立ち止まり、 流れる汗を拭う。 テン泊登山をするようになり、 以前より随分、心持ちが軽くなる。 住処を背負って歩けるからか、 ゆっくり時間をかけても気にかからず、 たっぷり山で過ごせるからか。 下山する人達と、 挨拶したり、会話したり。 背中の大きなザックを見て、 驚く人や、ニヤリと笑顔になる人や、 それぞれの反応が、面白い。 2週間前に歩いたこの道も、 季節は確実に進んでいる。 吹く風は、夏から秋色に。 前回と同じ場所に、 テントを設営する。 彼方此方と探索してはみたものの、 やはり、この場所がお気に入り。 ザックを開けると、 底のシュラフが濡れている。 どうやら、ウォーターパックの栓が 緩み、おまけに使い古した ジップロックの底にも 穴が穿たれていたからだ。 また一つ、学びができた。 幸いシュラフカバーは濡れておらず、 エマージェンシーシートもある。 着込んで潜り込めば、 やり過ごせる。 鈴鹿セブンマウンテン縦走時の経験が、 ここにも生きている。 テントを張り、湯を沸かす。 コーヒーを淹れ、ウイスキーを 少し多めに足す。 山の上で過ごすこの時間、 とても愛おしい。 しばらくすると、 3人のパーティがやってきた。 挨拶をかわすと、 彼らもテン泊とのこと。 設営が終わった頃に、 再度、挨拶しに話しかけると、 2週間前にテン泊した時に、 隣で山飯を食べていたとのこと。 びっくりすると同時に、 笑いが込み上げる。 山は時々、粋な演出をする。 雲に映る光の輪と、我々の影。 ブロッケン現象だ。 初めて見た光景に、 息を呑む。 真っ赤な夕焼けが、 鈴鹿セブンマウンテンに 覆い被さる雲海を、 茜色に染める。 何も足さず、何も引かず、 ただ、じっとその時を堪能する。 夜の帳が下り、街の灯りが、 輝き煌めく。 はるか向こうに聳える伊吹山、 その黒い山容も、はっきりと見える。 時刻は午後7時を過ぎるころ、 この時間に、誰か居るのかと、 伊吹山に向かって、 ヘッデンを点滅してみる。 何度か点けたり、消したり。 1つ、2つ、3つ、4つ。 登山道と思われる場所や、 随分と離れた場所から、 返答の点滅がある。 思わず顔が綻ぶ。 自分ひとりじゃないことが、嬉しくなり、 半刻ほど、光通信を送り合う。 山の仲間たちとのやり取りは、 山で過ごす時間を、 この上なく豊かにしてくれた。 御池岳、テント泊。 ありがとうございました😊
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。