【「甲斐駒ヶ岳」日本百名山ピークハントクエスト〜十九座目〜】

2021.09.19(日) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
15 時間 18
休憩時間
1 時間 53
距離
22.2 km
のぼり / くだり
2610 / 2625 m

活動詳細

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南アルプスデビュー戦は甲斐駒ヶ岳。 選択したルートは、日本三大急登の一つ黒戸尾根。 山頂までの道のりが長く更に急登続きという前情報は得ており覚悟していたが、約1ヶ月半のブランク明けにはハード過ぎる行程のため、まだ日も昇らない真っ暗な早朝4時に山行開始。 しばらくはヘッドライトの灯りを頼りにひたすら登り続ける。 登り初めて1時間45分、空がすっかり明るくなり始めた頃に笹の平分岐に到着。 いいペースで来ているが、山頂まではまだ3分の1程度。 山頂まで約半分の距離まで差し掛かってきたあたりでペースが落ち始め、少し余裕がなくなってきた頃、樹林帯を抜け岩場が多くなり絶景が広がり始める。 梯子や鎖場も多く、傾斜も更にキツくなり、標高2,000mを越えてくると息も絶え絶えになりながらもとにかく登る。 約5時間半後、七丈第一小屋に到着し、ここでようやく荷物を降ろして休憩。 七丈第一小屋からも当然急登は続き、更にクライミングばりの鎖場が多く、心をへし折るための刺客が次々とやってくる。 眼前に広がる鳳凰三山や様々な形の奇岩が唯一の癒し。 スタートしてから約8時間後、ようやく甲斐駒ヶ岳の山頂に立つ事ができた。 山頂標識で恒例のジャンプ写真を撮り、十九座目の日本百名山ピークハントに成功。 山頂で、持ってきていたお弁当とバナナを食べ、甲斐駒ヶ岳からの風景にしばし見惚れる。 下山は元来た道を下っていくので、あの急登をまた歩くのかと思うと憂鬱だったが下りないことには遭難してしまう。 無心で歩き続けるが、とにかく長い。 どれだけ下っても一向に駐車場に辿り着ける気がしない。 日も落ち始め、登りの疲れが両足にのし掛かり、ペースも上がらない。 最終的には完全に日も暮れてしまい、行動不能になりかけて遭難一歩手前の状態。 ヘッドライトの灯りがあるとは言え、夜の山道をひとりで歩くのはとても怖く、足を踏み外さないよう一歩一歩に神経を使い、精神的にも相当キツい。 それでも命辛辛なんとか下山。 駐車場に到着した時にはすでに19時を回っていた。 下山後有難かったのが、駐車場に隣接する商店「おじろ」がギリギリ閉店前で、バッジを購入したついでに商店のおばちゃんからシャインマスカットをお土産にいただけたこと。 人懐っこいおばちゃんの暖かさに触れ、今日一日の疲れが一気に吹き飛んでしまいそうなくらいに癒された。 車を走らせ、〆温泉は甲斐市にある「湯めみの丘」にて。 がっつりとお腹が空いていたので、〆飯は吉野家のスタミナ超特盛丼で折角消費したカロリーをリセット。 今回の山行は活動時間15時間超という、自分史上今までで一番長くて過酷な道のりだった。 今日一日で目まぐるしいドラマが色々あったが、今はただただ五体満足で下山できた事に感謝しかない。

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