4度目の雌阿寒岳そして初の剣ヶ峰まで

2021.09.16(木) 日帰り

活動データ

タイム

08:33

距離

14.6km

のぼり

1224m

くだり

1224m

チェックポイント

DAY 1
合計時間
8 時間 33
休憩時間
1 時間 9
距離
14.6 km
のぼり / くだり
1224 / 1224 m
8
1
3 8

活動詳細

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【はじめに】 初めて雌阿寒岳に登ったのは2016年9月21日だった。その頃は、登山なんて全く趣味でもなく、登山そのものに興味を持っていた訳ではなかったが、2014年から毎年北海道だけでもひと月を超える旅をするようになって、この年は8月20日から10月17日まで、ほぼ2ヶ月間旅した。 その中でも、阿寒摩周国立公園エリアも好きなところで、北海道の旅では毎回のように訪れている。 そんな中で、他人が雌阿寒岳に登る姿を見ていて、雌阿寒岳がどのような山なのかを見たくて登ったと言うのが登山の理由だったのではないかと、振り返ってみて思う。 その時のことは、既に5年前になるにもかかわらず意外と覚えていることがある。 記憶を甦ると ・雌阿寒温泉から森林限界までの歩きで、幾人かの人と会った。その内の1人か2人はキノコを取りにきたとのことで下山中だった。山頂にも行ってないとのこと。森の中に入ってキノコ取りをしている人に出会ったことなど初めての経験だった。 ・登頂して下山して来た人と八合目辺りで出会って、山頂での眺望を聞いたら、「全く視界が悪くて何も見えなかった」と言われていた。それで、山頂からの眺望は期待できなくなった。 ・山頂に着く頃、火口淵から見た火口内の姿が凄かった。それで初めて、雌阿寒岳の特徴の一部を目の当たりにして、雌阿寒岳の凄さが少し理解できた。 ・山頂に着くと、確かほとんど人がいなくて、小一時間山頂にいたように思う。実は確か9合目を過ぎる頃から雲が取れて来て眺望が良くなって来ていて、山頂に着いたら素晴らしい眺めだった。その時、もっと早くに登っていたら、先程出会っ人と同じように、素晴らしい眺望が見れなかったはずだが、いい時間に登頂したことはとてもラッキーだった。 その眺望も下山を始める前になると雲が覆い隠すようになり、わたしだけその時間、素晴らしい眺望の雌阿寒岳山頂を独り占めしていた。 雌阿寒岳登山の度に、上述のようなことを思い出すし、登る回数が増えて来て、雌阿寒岳の素晴らしさを改めて意識させられる。 これまで、同じ山頂に四度も立った山は。唯一雌阿寒岳で、次が三度ある焼岳である。 改めて考えてみると、雌阿寒岳と焼岳は似たところが幾つかあることに気づいた。 スケール感から言うと、雌阿寒岳の方が大きいし、その周りの眺望も色々と変化に富んでいるが、どちらも、すぐ近くで噴気孔から音を立てながら噴煙を吐き出していて、まさに山が生きていることを実感させられることだ。山頂からすぐ下を覗き込んだ眺望にも、形やスケールの違いはあるが、似たものを感じる。 恐らく、焼岳も雌阿寒岳も、これからも何度も登ることになる山ではないかと、今回の雌阿寒岳登山をしてみて強く思う。 【本題】 さて、前置きがすごく長くなってしまったが、今回の登山について、書いてみたい。 二度目の雌阿寒岳では、昨年10月10日に、オンネトー登山口から先ずは阿寒富士をメインとして登り、ついでに雌阿寒岳で、その時は雌阿寒岳山頂はかなりの強風で、写真を撮ってすぐにそそくさと下山していた。 そして、三度目がこの3月24日で、快晴だが強風の中での雪山登山で、登山口は今回と同じく雌阿寒温泉だった。 ◆ 3度目の雌阿寒岳-初めての雪山登山 https://yamap.com/activities/10366283 その3回の経験から、今回のコースを考えた。 最大の目的地は剣ヶ峰で、それには大きな理由があった。3月の登山についても、YAMAP投稿しているので、その時の内容は割愛するが、次のことがその理由である。 3月23日の雪山登山は、今考えてみてもすごくラッキーな出会いがその実現になったのだが、登山口で出会って、下山までずっと同行させてもらった人がいて、山頂ではやや風が弱かったので、Facebookのライブ配信もしたりしてしばらく雪山の景色を眺めていて、雄阿寒岳方向に尖った形の山が割と近くに見えていた。 それで、あの山の名前を聞いて、あそこまで行けるか訊ねたら、「いけますよ」と言う回答で、次に雌阿寒岳登山の時には、剣ヶ峰にも是非行ってみたいと思った。 それで、剣ヶ峰に行くコースとして、登山口をオンネトーにするか雌阿寒温泉にするかを考えた時、これまでの経験から、上りは雌阿寒温泉からの方が眺望が楽しめるので、雌阿寒温泉口とし、下山で同じルートを避けたいので、思い切って下山口は多少離れるが、オンネトー登山口に設定し、オンネトー登山口から雌阿寒温泉までは、オンネトーの湖畔を少しは歩けることと、初めての歩く道として、オンネトー散策路から雌阿寒温泉への分岐を経て、雌阿寒温泉への山道も経験できると言う選択をした。 実際、このコースを体験してみて、とても正解だったと思う。 次回も、体力や時間や天気の条件が良ければ、絶対このコースにするつもりだ。 【感想】 今回も天気に合わせて日程を組んだが、前日の雄阿寒岳登山同様、好天気に恵まれたことが 一番良かった。 その好天気の中、雌阿寒岳山頂から剣ヶ峰までのなだらかな稜線歩きは、この6日前に体験した大雪山の朝日岳山頂から御鉢平から間宮岳にかけての歩きと同様に、荒涼とした未知の惑星を歩いているかのような意識を持ちながらの歩きで、楽しめた。 振り返ってみると、このような場所は、ひとりで、しかも視界の中に他人がいない方が、絶対に面白いと思う。 歩きながら、空想に耽ることができるところが、取り分けいいと思う。 【出会った登山者】 ①男女ペアのアルゼンチン人 六合目辺りだったか、大きな岩場から背の高い男女が急に見えたので、ちょっと驚いたが近づくと外人さんで、「どこの出身ですか? where are you from?」と訊いたら、アルゼンチンで確か南パタゴニアと言ったようにおもう。 日本語は余り話せないという事で、こちらも上りの途中で、多少は急いでいたので、ほんの僅かしか話ができなかったが、多分、夫婦で雌阿寒岳登頂してからの下山だったと思う。2人とも気さくで明るい人のようだった。 先日は、利尻山登山では、ボストン出身のアメリカ人とも結構長い時間話をしたところだし、時たまいろんなところで、いろんな国籍の外人登山出会って、ちょっとした話をすることがある。 それで、思うのはほとんどの外人は日本人に比べて、気さくに明るく話しを応じてくれることと、話をしていて、楽しく感じることがほとんどだ。 正直言って、この一年近くかなりの登山をするようになって、幾人もの登山者に出会って、あいさつはもちろんだが、話をしてみてなんとなく楽しくない感じを持ったり、あいさつでも気持ちがこもっているとは思えなかったり、道を空けていてもお礼の意識を感じられない様子をよく経験するようになって来た。そんなこともあって、一応相手の様子を見た上で、あいさつや話しかけもかなり慎重になって来た。 ②9合目辺りで、追い付いて来た若者 九合目辺りで、後ろを振り返ってみたら、かなり下の方で登ってから人がいて、その後もしばらく振り返って見てたら、かなりの早いペースで上がって来ていた。その内に追いつかれて、あいさつしてから「すごく速いですね」と声をかけたら、明るい青年で、30歳だと言ったかな? 確か、近い所で、別海町だったと思うが、酪農をやっていて、つい最近になって登山を始め出して、家から近いところの山を登っていると言っていた。それで、飼っている牛のことや酪農経営のことなどを訊いたら、色々と話をしてくれて、なかなかの好青年だと思った。 山頂までどのくらいらかを訊かれたので、「貴方だと5分くらいで着けますよ」と言って別れたが、わたしが山頂に着いたら、まだ、彼は山頂に居たが「お先に失礼します」と言って、阿寒富士側に下りて行った。 ③山頂で出会った大阪から来たと言う中年男性 割と長い時間山頂いたらしくて、わたしも山頂について、すこしばかり登山のことやどちらから来られたのか?と言ったことを聞いたりして、会話した。 その後、山頂の標柱を横に写真を撮ってもらって、わたしの方も彼の写真を撮った。 わたしのYAMAPネームを教えてから、Facebookのライブ配信を始めている途中で、わたしの方が降りていきながらの動画撮影していたので、そのまま、声だけの別れのあいさつをして別れた。 確か、4泊くらいの日程で飛行機を使って北海道入りをして、あちこちと登山しているようだった。 この人も、珍しく気さくな人だった。 ⑤剣ヶ峰山頂近くに来てから、すれ違いにちょっと話をした女性 30歳前後の一人登山の人で、剣ヶ峰山頂に行ったかどうか訊いて見た。結構詳しく教えてもらって、参考になった。 ⑥火口淵を過ぎて、阿寒富士との分岐点を過ぎてしばらく降りたところで、出会って若い女性のペア 出会った時は、あいさつだけしていたが、その後オンネトー登山口に辿り着いて、そこで業務されていた営林署関係の女性と話終えて、去る時に、丁度降りて来た。その時は、何も話をせずにわたしの方は野営場からオンネトー湖畔に向かったが、彼女らは、営林署の女性から色々と聞いたらしい。 わたしが、やっと愛車までたどり着いて、リュックを車に置き、登山届けボックスに足を運び、下山時刻を記入しに行ってから、再び車に戻って、駐車場内で愛車をちょっと動かした後、コーヒーメーカーでコーヒーを淹れた。 コーヒーを飲み終わった時に、彼女らが下山して来て、駐車場に着いた。その時、3度目だったので、「今しがたコーヒーを入れたばかりなので飲んで行きませんか?」と声をかけたら、「いただきます」との返事で、手持ちの小さな紙コップにコーヒーを注いで差し上げた。 コーヒーを飲みながらの立ち話を10分ほどしていた。 歳は少しさがありそうだったが、二人ともはたちだいらしくて、職場の同僚で、一人は登山初めて1年だそうだが、もう人方はかなりの経験者らしくて、昨日はテント泊での羅臼岳登山されたとのこと。 わたしの車にも関心があって、車内をお見せしたり、装備の話など結構詳しい話をした。 大阪から飛行機で来たそうで、明日には飛行機で帰るとのこと。楽しい出会いだった。 ⑦オンネトー登山口の登山届けボックス付近に営林署の車を置いて、何某かの業務をされていた女性と男性職員 わたしが丁度登山口に差し掛かったときに、男女二人を見かけて、下山時刻でも書いてあるのだろうと思って近づいたら、営林署の職員だそうで、パトロール業務だったのかな? 結構長く、いろんな話しをすることになって、別れ際に、雌阿寒岳に関するちょっとした冊子とボールペンを2本もらったりした。 歳は50くらいのように思って、笑顔でお話しされて、とても気さく人だった。自分でも山岳会に属していて、よく登山もされているようだった。普通には聞けないような、登山ルートもるあるそうで、詳しい話を聞けて興味深かった。相方の職員さんとは、あまり話できなかったが、ちょっとだけお話しをした。 他にも、数人あいさつ程度ですれ違った人がいた。 この日はとても天気が良かったが、先日の大雪山登山に比べると格段に登山者は少なかった。 【終わりに】 総じて、先ずは好天気に合わせられたこと、次にコース選択が自分としてはベストだったこと、更に前々日の仁頃山登山、前日の雄阿寒岳登山にも拘らず体調が良かったこと、いろんな人と楽しく会話ができたこと、そして、最高とも言える噴火活動の息吹と素晴らしい色合いの青沼を堪能できたこと、最後に、無事に念願の剣ヶ峰山頂に行けたこと。 多分、このような登山はこれからもなかなか無いかも知れない。 思い出に残る登山になった。 [動画]Facebookライブ配信 ◆雌阿寒岳山頂よりⅠ https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=2093310127484755&id=100005447790162 ◆雌阿寒岳山頂よりⅡ https://m.facebook.com/mikio.toyooka/videos/324053882828693/?m_entstream_source=timeline ◆剣ヶ峰より https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=864785060893582&id=100005447790162&m_entstream_source=timeline

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