活動データ
タイム
21:29
距離
27.1km
のぼり
3044m
くだり
3046m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る南ア塩見岳、北ア穂高岳と眺望2連敗で、今季最凶の雨男と化し、果たして3度目の正直となるか、北ア剱岳と立山の縦走。当然好天の予報を狙って来たのだが、扇沢アクセスで室堂に降りた時点で濃霧。うーむ。3連敗かよ、ちょっと予報の確度ひどくないか。 霧の中、幕営2泊3日分と夢を詰め込んだ重いザックがより重い。それでも雨じゃなくレイン無しで歩けるから、好転を期待して剱沢キャンプ場へ向かう初日。みくりが池周辺は晴れていたらきれいだろうに、何も見えず。まずは越えなければいけない剱沢乗越までの斜面がマジできつい。 何とか乗越に着いてまずは別山に向かう。別山北峰ではほんのわずかな時間だが青空が覗いた。今の俺にはもうこれだけで嬉しすぎる。もう贅沢言わないよ。 乗越まで戻ってキャンプ場へ。雪渓の残る大きなカールが見事だ。そしてその先に目指す剱岳が雲を纏って聳える。堂々とし過ぎじゃないのか、剱岳よ。そして、テント張り終える時に降り出した。暗い気持ちで夕食を済ませ、祈る気持ちで眠りにつく、まだ夜7時前。テントを叩く雨音が続いていた。 剱岳へ向かう2日目。行動開始を日の出と決めて出発。景色見えなくてつまらないから、ヘッデンで歩くのがどうも・・・。雨は夜半に止んだようだが、テントを開ける瞬間が怖い。 「やった!やったよ!」思わず独り言ちる。結構いい天気、険しい岩場を登るには申し分ない。 剣山荘に向かう足取りも軽やか、朝日が山並みを染める。これだよ、これ。快調に進んで、いよいよ鎖が登場。カニのたてばい、相当な難所ではあるが、握ってればとりあえず落ちないから。捕まるところのない戸隠山の蟻の塔渡りの方が余程怖かった。しかし、渋滞はひどい。30分以上は停まっていた。 山頂も大混雑。狭い岩場に写真の大行列。普段ならスルーするが、時間もあるしせっかくなので並ぶ。3千m級はやはり見える景色が違うね。順番待ちの間に十分に眺望を堪能した。 下山はカニのよこばいが待っている。順番待ちの人が「右足から行かないととんでもないことになる」と話していた。そうなのか?しかし、自分の番になったらすっかり忘れて、どっちから行ったか思い出せない。そんなものかも。 よこばいの先の梯子で不愉快なことが。二人のクライマーが渋滞にしびれを切らしたのか、自分の少し前の列に強引に割り込んできた。一言もなく、前の人がすごく驚いていて気の毒だった。マナー違反の恥ずかしく危険な行為。混雑はわかりきっていること。クライマーの自分が上等だとでも思っているのだろう。滑落して死ねばいい。 下山ルートでも渋滞が発生、もし次に登ることがあれば早月尾根から行こうと心に決める。無事テントに戻って来られて一安心。しかし、この後はテントを撤収して、雷鳥沢へ移動し、再び幕営。やることが多いな。 剱沢を後にして乗越へ向かう。乗越からは激下り。丁度同じくらいのペースの地元富山の方と一緒になり、引っ張られるように快調に下って雷鳥沢に着いた。こちらは岩の剱沢と違って平らな幕営地、眺望のいい山側に設営できた。 3日目も快晴。今回の天候はどうやら勝ったな。雷鳥沢から一ノ越山荘に向かう。人がいない静かな登山道。室堂にはあんなに人が多いのに、ここまで来ると山は静かだ。一ノ越山荘はかなりの強風で寒い。雄山までの急斜面の岩場で息が上がる。 雄山山頂には神社があり、祈祷が始まるらしく、神主が「山頂の祠から降りるように」とがなっていた。ちょっと感じ悪い。8時以降はご祈祷料を払わなければいけないらしい。 次は立山最高峰の大汝山に向かう。この辺り、あまり高低差もなく、3千mの稜線歩きを楽しめた。大汝山、富士ノ折立とピークを踏んだら、今回最後のピーク、真砂岳へ。真砂岳への稜線は嫋やかに、晴れた空に美しく弧を描く。 縦走もここまでにしようと思っていたが、内蔵助山荘の先に小さな岩場のピークを発見。山荘の方に尋ねたら、行き止まりだけど行っていい、とのこと。おそらく歩く人は少ないと思われるハイマツが覆う道、踏み跡は薄い。先端からは立山主稜線の裏側が一望できた。 稜線に復帰し、大走りの分岐まで戻って下山、途中で横浜の女性に追いつき、山の話で暫し盛り上がってキャンプ場まで一緒に下山した。 テントを撤収し、3日間の山旅はフィナーレに。室堂までの遊歩道の登りが地味にきつい。初日の雨ではどうなることかと思ったが、久しぶりにレインウエアの出番がなくて済んだ。行きの濃霧では見ることができなかったみくりが池や噴煙など、改めて見ることができた。立山にはもう秋が来ていた。
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。