雨男に陽が差した 薄っすら秋味の剱岳・立山テント泊

2021.09.11(土) 3 DAYS

チェックポイント

DAY 1
合計時間
3 時間 54
休憩時間
7
距離
7.2 km
のぼり / くだり
733 / 626 m
DAY 2
合計時間
8 時間 37
休憩時間
2 時間 49
距離
8.4 km
のぼり / くだり
1063 / 1311 m
14
21
26
5
5
11
17
11
15
9
53
DAY 3
合計時間
8 時間 56
休憩時間
2 時間 59
距離
11.4 km
のぼり / くだり
1247 / 1100 m

活動詳細

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南ア塩見岳、北ア穂高岳と眺望2連敗で、今季最凶の雨男と化し、果たして3度目の正直となるか、北ア剱岳と立山の縦走。当然好天の予報を狙って来たのだが、扇沢アクセスで室堂に降りた時点で濃霧。うーむ。3連敗かよ、ちょっと予報の確度ひどくないか。 霧の中、幕営2泊3日分と夢を詰め込んだ重いザックがより重い。それでも雨じゃなくレイン無しで歩けるから、好転を期待して剱沢キャンプ場へ向かう初日。みくりが池周辺は晴れていたらきれいだろうに、何も見えず。まずは越えなければいけない剱沢乗越までの斜面がマジできつい。 何とか乗越に着いてまずは別山に向かう。別山北峰ではほんのわずかな時間だが青空が覗いた。今の俺にはもうこれだけで嬉しすぎる。もう贅沢言わないよ。 乗越まで戻ってキャンプ場へ。雪渓の残る大きなカールが見事だ。そしてその先に目指す剱岳が雲を纏って聳える。堂々とし過ぎじゃないのか、剱岳よ。そして、テント張り終える時に降り出した。暗い気持ちで夕食を済ませ、祈る気持ちで眠りにつく、まだ夜7時前。テントを叩く雨音が続いていた。 剱岳へ向かう2日目。行動開始を日の出と決めて出発。景色見えなくてつまらないから、ヘッデンで歩くのがどうも・・・。雨は夜半に止んだようだが、テントを開ける瞬間が怖い。 「やった!やったよ!」思わず独り言ちる。結構いい天気、険しい岩場を登るには申し分ない。 剣山荘に向かう足取りも軽やか、朝日が山並みを染める。これだよ、これ。快調に進んで、いよいよ鎖が登場。カニのたてばい、相当な難所ではあるが、握ってればとりあえず落ちないから。捕まるところのない戸隠山の蟻の塔渡りの方が余程怖かった。しかし、渋滞はひどい。30分以上は停まっていた。 山頂も大混雑。狭い岩場に写真の大行列。普段ならスルーするが、時間もあるしせっかくなので並ぶ。3千m級はやはり見える景色が違うね。順番待ちの間に十分に眺望を堪能した。 下山はカニのよこばいが待っている。順番待ちの人が「右足から行かないととんでもないことになる」と話していた。そうなのか?しかし、自分の番になったらすっかり忘れて、どっちから行ったか思い出せない。そんなものかも。 よこばいの先の梯子で不愉快なことが。二人のクライマーが渋滞にしびれを切らしたのか、自分の少し前の列に強引に割り込んできた。一言もなく、前の人がすごく驚いていて気の毒だった。マナー違反の恥ずかしく危険な行為。混雑はわかりきっていること。クライマーの自分が上等だとでも思っているのだろう。滑落して死ねばいい。 下山ルートでも渋滞が発生、もし次に登ることがあれば早月尾根から行こうと心に決める。無事テントに戻って来られて一安心。しかし、この後はテントを撤収して、雷鳥沢へ移動し、再び幕営。やることが多いな。 剱沢を後にして乗越へ向かう。乗越からは激下り。丁度同じくらいのペースの地元富山の方と一緒になり、引っ張られるように快調に下って雷鳥沢に着いた。こちらは岩の剱沢と違って平らな幕営地、眺望のいい山側に設営できた。 3日目も快晴。今回の天候はどうやら勝ったな。雷鳥沢から一ノ越山荘に向かう。人がいない静かな登山道。室堂にはあんなに人が多いのに、ここまで来ると山は静かだ。一ノ越山荘はかなりの強風で寒い。雄山までの急斜面の岩場で息が上がる。 雄山山頂には神社があり、祈祷が始まるらしく、神主が「山頂の祠から降りるように」とがなっていた。ちょっと感じ悪い。8時以降はご祈祷料を払わなければいけないらしい。 次は立山最高峰の大汝山に向かう。この辺り、あまり高低差もなく、3千mの稜線歩きを楽しめた。大汝山、富士ノ折立とピークを踏んだら、今回最後のピーク、真砂岳へ。真砂岳への稜線は嫋やかに、晴れた空に美しく弧を描く。 縦走もここまでにしようと思っていたが、内蔵助山荘の先に小さな岩場のピークを発見。山荘の方に尋ねたら、行き止まりだけど行っていい、とのこと。おそらく歩く人は少ないと思われるハイマツが覆う道、踏み跡は薄い。先端からは立山主稜線の裏側が一望できた。 稜線に復帰し、大走りの分岐まで戻って下山、途中で横浜の女性に追いつき、山の話で暫し盛り上がってキャンプ場まで一緒に下山した。 テントを撤収し、3日間の山旅はフィナーレに。室堂までの遊歩道の登りが地味にきつい。初日の雨ではどうなることかと思ったが、久しぶりにレインウエアの出番がなくて済んだ。行きの濃霧では見ることができなかったみくりが池や噴煙など、改めて見ることができた。立山にはもう秋が来ていた。

剱岳 扇沢からのアクセス。バスの次はケーブルカーに。
扇沢からのアクセス。バスの次はケーブルカーに。
剱岳 黒部の難工事に想いを馳せてか、「観光」ではなく「貫光」というのがいい。
黒部の難工事に想いを馳せてか、「観光」ではなく「貫光」というのがいい。
剱岳 室堂到着もこんなはずでは・・・
室堂到着もこんなはずでは・・・
剱岳 草も色付いてはいるものの、この霧の中では・・・
草も色付いてはいるものの、この霧の中では・・・
剱岳 別山に向かう途中に雲の切れ間から青空が。しかし数分で消えて行った。
別山に向かう途中に雲の切れ間から青空が。しかし数分で消えて行った。
剱岳 剱沢方向の雪渓。カールが美しい。
剱沢方向の雪渓。カールが美しい。
剱岳 別山山頂の祠。安全祈願。
別山山頂の祠。安全祈願。
剱岳 別山北峰をハント。
別山北峰をハント。
剱岳 剱沢乗越に戻る道。剱岳の前哨戦のような岩場。
剱沢乗越に戻る道。剱岳の前哨戦のような岩場。
剱岳 剱沢に向かう途中の雪渓。万年雪。
剱沢に向かう途中の雪渓。万年雪。
剱岳 コルに小さく剱御前小舎が見える。秋色のカール。
コルに小さく剱御前小舎が見える。秋色のカール。
剱岳 剱沢キャンプ場。剱岳山頂は雲から見えたり消えたりの気まぐれを繰り返す。
剱沢キャンプ場。剱岳山頂は雲から見えたり消えたりの気まぐれを繰り返す。
剱岳 本日の宿、「ロイヤルパーク立山・剱の間」。
本日の宿、「ロイヤルパーク立山・剱の間」。
剱岳 漸くその全貌を見せた剱岳。明日、あの山頂に立つ。
漸くその全貌を見せた剱岳。明日、あの山頂に立つ。
剱岳 朝陽が山肌を照らす。これは期待できそうな天気。
朝陽が山肌を照らす。これは期待できそうな天気。
剱岳 朝日が稜線から登り始めた。
朝日が稜線から登り始めた。
剱岳 剣山荘にも朝が来た。
剣山荘にも朝が来た。
剱岳 前剱に向かう道。
前剱に向かう道。
剱岳 ちょうどワタスゲ祭りが開催中。
ちょうどワタスゲ祭りが開催中。
剱岳 鎖場始まった。前を行くガイジンさんはハーネスとカラビナでビレイ。
鎖場始まった。前を行くガイジンさんはハーネスとカラビナでビレイ。
剱岳 平蔵の頭。
平蔵の頭。
剱岳 これがあの有名な。
これがあの有名な。
剱岳 順番待ち。
順番待ち。
剱岳 剱岳山頂にて。順番待ちで撮った写真w。
剱岳山頂にて。順番待ちで撮った写真w。
剱岳 久しぶりに山頂からの眺望を楽しんだ。
久しぶりに山頂からの眺望を楽しんだ。
剱岳 山の不思議。あの岩はどこから来たのか、どうして落ちないのか?
山の不思議。あの岩はどこから来たのか、どうして落ちないのか?
剱岳 古いハーケンを発見。
古いハーケンを発見。
剱岳 下山は横ばいが登場。
下山は横ばいが登場。
剱岳 横ばいを下から撮影。
横ばいを下から撮影。
剱岳 山の不思議その2。どうやったらあんな複雑な重なり方するかな?
山の不思議その2。どうやったらあんな複雑な重なり方するかな?
剱岳 だいぶ戻ってきた。剣山荘が小さく見える。
だいぶ戻ってきた。剣山荘が小さく見える。
剱岳 秋だよ、もう。
秋だよ、もう。
剱岳 木々も染まり始めた。
木々も染まり始めた。
剱岳 天気良くてラッキー。雨ならかなり怖かったはず。
天気良くてラッキー。雨ならかなり怖かったはず。
剱岳 テント撤収して剱沢乗越から雷鳥沢へ降る。室堂付近の全容が見られた。
テント撤収して剱沢乗越から雷鳥沢へ降る。室堂付近の全容が見られた。
剱岳 2日目の宿は「ホテルサンダーバード」。マウンテンビューのお部屋。
2日目の宿は「ホテルサンダーバード」。マウンテンビューのお部屋。
剱岳 翌日登る立山の主稜線。
翌日登る立山の主稜線。
剱岳 夕飯食べ終えて、付近を散策。
夕飯食べ終えて、付近を散策。
剱岳 仮橋を渡って湿原に向かう。
仮橋を渡って湿原に向かう。
剱岳 美しい流れ。
美しい流れ。
剱岳 リンドウが咲いていた。見る人はいない。
リンドウが咲いていた。見る人はいない。
剱岳 うっすら秋の立山。
うっすら秋の立山。
剱岳 ここでもワタスゲ祭り開催。
ここでもワタスゲ祭り開催。
剱岳 幕営の管理事務所。ちなみに物販は一切なし。
幕営の管理事務所。ちなみに物販は一切なし。
剱岳 水が豊富でいいキャンプ場だった。
水が豊富でいいキャンプ場だった。
剱岳 何という植物だろう。イチョウのような色。
何という植物だろう。イチョウのような色。
剱岳 アーベントロート見られた。幻想的な空。
アーベントロート見られた。幻想的な空。
剱岳 月と山荘。
月と山荘。
剱岳 3日目の朝、薄曇りだが問題なし。
3日目の朝、薄曇りだが問題なし。
剱岳 すすきの道を行く。秋だなあ。
すすきの道を行く。秋だなあ。
剱岳 お地蔵様が6体。安全祈願。
お地蔵様が6体。安全祈願。
剱岳 誰もいなくて静か。いい山だ。
誰もいなくて静か。いい山だ。
剱岳 湿原に生える草も紅葉していた。
湿原に生える草も紅葉していた。
剱岳 この辺りは秋の気配が濃い。
この辺りは秋の気配が濃い。
剱岳 真っ赤なナナカマドの実。
真っ赤なナナカマドの実。
剱岳 一ノ越山荘に向かう途中。ちょうど目線の高さに室堂山荘が。
一ノ越山荘に向かう途中。ちょうど目線の高さに室堂山荘が。
剱岳 こういう岩だらけのところが実は好き。意外と歩きやすいし、見た目もかっこいい。
こういう岩だらけのところが実は好き。意外と歩きやすいし、見た目もかっこいい。
剱岳 石仏を発見。この地に数百年立っているのか。
石仏を発見。この地に数百年立っているのか。
剱岳 一ノ越山荘に到着。強風、寒い。
一ノ越山荘に到着。強風、寒い。
剱岳 雄山の頂上を目指して登り始める。
雄山の頂上を目指して登り始める。
剱岳 雄山山頂神社に到着。
雄山山頂神社に到着。
剱岳 もちろんここでも登山の安全祈願。
もちろんここでも登山の安全祈願。
剱岳 北アルプスの山々が一望できるベンチで小休止。
北アルプスの山々が一望できるベンチで小休止。
剱岳 北アルプスと一緒にバックショット。
北アルプスと一緒にバックショット。
剱岳 曇天の日輪と雲海。
曇天の日輪と雲海。
剱岳 一等三角点のプレートがあった。
一等三角点のプレートがあった。
剱岳 大汝山へ向かう道から雄山山頂を振り返る。お堂が凄いところに立ってる。
大汝山へ向かう道から雄山山頂を振り返る。お堂が凄いところに立ってる。
剱岳 カメノテみたいな岩場。
カメノテみたいな岩場。
剱岳 大汝休憩所に到着。
大汝休憩所に到着。
剱岳 立山連山の最高峰、大汝山。
立山連山の最高峰、大汝山。
剱岳 続いて富士ノ折立に立つ。
続いて富士ノ折立に立つ。
剱岳 真砂岳に向かうガレの稜線。砂の惑星チックでかっこいい。
真砂岳に向かうガレの稜線。砂の惑星チックでかっこいい。
剱岳 ガレの斜面。
ガレの斜面。
剱岳 稜線から見下ろす内蔵助雪渓は2018年に氷河として認定された。
稜線から見下ろす内蔵助雪渓は2018年に氷河として認定された。
剱岳 真砂岳へのラストロード。
真砂岳へのラストロード。
剱岳 歩いてきたガレの稜線を振り返る。見事な曲線。
歩いてきたガレの稜線を振り返る。見事な曲線。
剱岳 真砂岳をハント。
真砂岳をハント。
剱岳 内蔵助山荘は小さいながらも良さそうな小屋。完全予約制。
内蔵助山荘は小さいながらも良さそうな小屋。完全予約制。
剱岳 右側のピークまでは行けるらしい。地図にはないルートだが行ってみよう。
右側のピークまでは行けるらしい。地図にはないルートだが行ってみよう。
剱岳 ここが今回の最長不倒点。
ここが今回の最長不倒点。
剱岳 別山が大きく見える。右手奥に剱岳。
別山が大きく見える。右手奥に剱岳。
剱岳 一旦稜線に戻る。富士ノ折立の裾に氷河。
一旦稜線に戻る。富士ノ折立の裾に氷河。
剱岳 大走りからの激下り。下から稜線を仰ぎ見るとこんな感じ。
大走りからの激下り。下から稜線を仰ぎ見るとこんな感じ。
剱岳 雪で削られた山肌。
雪で削られた山肌。
剱岳 テントまで戻ってコーヒーブレイク。2泊3日、満足の山旅だった。
テントまで戻ってコーヒーブレイク。2泊3日、満足の山旅だった。
剱岳 テントを撤収して室堂に向かう途中、雷鳥沢を振り返る。
テントを撤収して室堂に向かう途中、雷鳥沢を振り返る。
剱岳 地獄谷付近は硫黄臭が漂い、有毒ガスで植生は枯れていた。
地獄谷付近は硫黄臭が漂い、有毒ガスで植生は枯れていた。
剱岳 行きは霧に包まれていて景色が全く分からなかったけど、こんな風になっていたのか。
行きは霧に包まれていて景色が全く分からなかったけど、こんな風になっていたのか。
剱岳 雷鳥荘でブルーベリーのソフトクリーム。正直、そんなに美味しくない。
雷鳥荘でブルーベリーのソフトクリーム。正直、そんなに美味しくない。
剱岳 みくりが池。こんなにきれいだったのね。
みくりが池。こんなにきれいだったのね。
剱岳 さよなら、室堂。帰ります。
さよなら、室堂。帰ります。
剱岳 黒部ダム。行きは雨の中を乗り継ぎで歩いた。
黒部ダム。行きは雨の中を乗り継ぎで歩いた。
剱岳 観光放水。
観光放水。

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