朝日岳・蚕玉岳・乗鞍岳（剣ヶ峰）

ほおのき平バス停で、「すでに山頂付近は霧で視界ゼロです！それでも行きますか？」とアナウンスがあった。それじゃ行くのやめますと言って帰った登山客はいなかったと思う。 私たちも、ほかに簡単に休みを合わせて行ける日もなく、視界ゼロか〜！と言いながらバスに乗る。 乗鞍岳は、四年前に私がひどい高山病になった山で、あれは本当にきつかった。3000メートル級の木曽駒ヶ岳、御嶽山、立山、白馬岳なんかに行っても大丈夫だったのに、ここだけはダメだった。めまいを起こさせる強力な磁場でもあるんだろうか？とにかく私とは相性が悪い気がする。それ以降トラウマがあり、私はここに来るのをなんとなく避けていた。 今回はリベンジ。 いや、四年前も山頂までは行けてた。下山途中で気分がどんどん悪くなった。下山してから畳平のバス停の建物の救護所に駆け込んで、ふらふらになって寝込んだ。 今回もコンディション良くない上、視界ゼロ。 畳平からかなりのろのろと歩き出してみると、やっぱり平衡感覚がおかしい。四年前と同じ感覚に襲われる。 肩の小屋でおしるこ食べてゆっくりと休憩を取る。 とにかく、ゆっくりゆっくり息があがらない程度の速度で登った。水分を余計に摂った。 途中、視界不良の上強風にさらされた。帽子が飛ばされそう。 えっ。なんとか登れちゃった。 案外、距離が短いなあ…と感じたのは、四年の間にちょっとは登山経験値が上がったせいか！？年もくったけど。 たまに雲の切れ間に青空がのぞいて、ちょっと爽やかな気分になった。 私たちは、不定期休みで簡単に仕事休みを合わせられない。この8月はがっつり悪天候に当たり、予定の日程ではろくに山に行けなかった。 おかげで膝は無事だけど。 …こうやってるうちに、夏が終わっちゃうなあー。 乗鞍岳は、私にはやっぱりあんまり相性が良くない気がする。