久住山・稲星山・中岳・御池~K君再び~

2021.08.21(土) 日帰り

 仕事を終えた金曜の夜、レンタカーで登山口に移動して車中泊で朝を待った。牧ノ戸峠は標高が高いせいか考えていたよりも気温が低く恐らく15℃くらいではなかったか。車の中でも上空で吹き荒れる風の唸り声が聞こえる。時折駐車場にも強風が現れ車体を揺らした。連れのK君と私は、狭いレンタカーの中でドアからの冷気に耐えつつ、うつらうつらと半醒半睡の状態を続けていた。私は朝4時にタイマーをセットしていたが、3時40分頃には起き上がるべきかこのまま4時まで待つべきか思案していた。K君は助手席でシートを倒してドア側に寝返りを打っていた。気が付くと、彼が携帯の画面を開き時間を確認しようとしていた。私は無言で上体を起こしフロントガラスから空を見上げ、「星が見えるよ」と彼に囁いた。  登山道に入りしばらくはヘッドライトが照らし出す視界は良好であった。しかし、周囲は次第に霧に包まれてゆく。我々はできるだけ上の方で日の出を見たいがために急ぎ足で登っていたが、止む気配のない強風とあまりの濃霧に日の出は諦めるしかなかった。割り切ってからはあまり急がず普通のペースで登った。後は時折霧が晴れることを願うのみであった。  元々は、まず御池をかすめて中岳に登ぼり、稲星山を経由して久住山を登って戻る計画である。しかし、道を間違え久住山の方に近付いてしまう。ここで逆回りに方針を変更した。結果的にこれが功を奏し、先に行った久住山山頂で一時的に霧が晴れ、阿蘇山方面の眺望を得ることができたのである。  鞍部から久住山の登りに取り付いた直後のことである。K君が「足が攣った!」と叫んだ。左足のふくらはぎが攣ったようだ。本人は登る前にストレッチをするのを忘れたからと言っていたが、直接的には最初の持続的なハイペースのせいだと思う。私は気遣う言葉を投げながら、心の中で(おお、よしよし、愛い奴よのぅ)と、先日置いてけぼりを喰らったお返しができたとほくそ笑んだ。大人げないのである。  その後、稲星山、中岳を踏破。ほとんど霧の中だったが、ほんの少しは景色を得られた。そして、霧をまとった神秘的な御池の畔でカップラーメンを作った。ラーメンをすすりながらK君が言う。「ここでキャンプしたいです」彼はどうやら正しい方向に進んでいるようだ。  御池からの帰路、夜明け前・直後の濃霧の中を歩いた道を戻る。早朝は全く展望が無かったが、今は霧が晴れ景色も良く見えるので、めちゃめちゃ新鮮。K君曰く、「すげぇ、こんなんなってたんか~」と初体験の男の子のようである。もしも日の出が見られたら、さぞかし感動ものだったであろう。  往路ではほとんど人に会わなかったが、復路では沢山の人とすれ違った。その中に白人のカップルがいた。女性は普通の登山スタイルだったが、男性が面白い。短パン生足にタンクトップ、そして、一応かかとのストラップが付いているが、ビーチサンダルを履いていた。彼らに道を譲ってやり過ごした後、K君と私は顔を見合わせ、「舐めてる!」と声をそろえて言った。  帰路の高速道路での運転で、いつ落ちても不思議ではないくらいの睡魔に襲われた。K君はペーパードライバーなので私が運転するしかない。意識を失う前に何とかP.A.に滑り込んだ。コーヒーを飲んだが全く冴えない。K君が『モンスターエナジー』がいいですよというと、自販機にあるではないか。「おお......」と呟き、ふらふらしながらコインを放り込む。早速一口飲んだら......覚醒した!(今でも効いている)K君は学生時代モンエナドランカーだったという。毎朝飲んでいたそうだ。その彼が言う最強の逸品とは『リポビタンD11』だ。もんのすごい効くらしい。覚醒するだけでなく集中力がアップするとのこと。なんだか覚せい剤の世界ではないか。まあ、本当はユンケルが最強らしいが、値段が全然違うから評価の対象から外したと言っていた。帰りのロングドライブは『リポビタンD11』で決まりだ。 *Logはスタートボタンの押し忘れにより途中からになっています。

久住山で霧が晴れる

久住山で霧が晴れる

久住山で霧が晴れる

阿蘇

阿蘇

阿蘇

水滴

水滴

水滴

稲星山

稲星山

稲星山

東千里ヶ浜

東千里ヶ浜

東千里ヶ浜

御池

御池

御池

由布岳

由布岳

由布岳

湿地帯が多い

湿地帯が多い

湿地帯が多い

アサギマダラ

アサギマダラ

アサギマダラ

男性がエスコート

男性がエスコート

男性がエスコート

秋がもうすぐそこ

秋がもうすぐそこ

秋がもうすぐそこ

久住山で霧が晴れる

阿蘇

水滴

稲星山

東千里ヶ浜

御池

由布岳

湿地帯が多い

アサギマダラ

男性がエスコート

秋がもうすぐそこ