蟻の塔渡り 鎖場ハードコア 戸隠山 

2021.07.26(月) 日帰り

チェックポイント

DAY 1
合計時間
7 時間 18
休憩時間
1 時間 6
距離
14.5 km
のぼり / くだり
1050 / 1043 m
15
30
1 30
28
36
2 33
6

活動詳細

すべて見る

雨飾山、黒姫山と予定通り登頂し、3日目の最後は戸隠山。蟻の塔渡りという難所があることは知っていたが、正直大したことはないと高をくくっていた。Youtubeでその映像を検索して観るまでは。 なかなかの崖っぷり、落ちたら遺体回収不可能とまでコメントされている。行けるのか。不安がよぎる。 当日。行けるかどうかわからないが、とにかくその目で確かめる、ということで鏡池に駐車してスタート。朝の湖面に映る戸隠山。美しいのだが、頭の中は蟻の塔渡りが半分以上を占める。やがて戸隠神社奥社への参道に出、随神門を潜って杉の巨木の並木に沿って進む。奥社で登下山の安全を祈願。本気で祈願。 ちょうど白装束の修験者の一行に会い、彼らの唱える般若心経を聞いて心を整えるが、修験者を引率している男性の「岩場から足を滑らすとこの奥社の裏辺りに落ちる」という声。マジか。修験者の一行も登るようだ。でもザックもなく足元も足袋。いや、岩場は足袋の方がいいかも。 登山口には結界の紙垂(しで)が結われていた。スピリチュアルな緊張感。霊山の雰囲気がビンビンに伝わってくる。なんとなくすっきりしない天気。もやもやしながらいきなりの急登に挑む。百閒長屋の手前の岩場で奈良から来た年配の男性に会った。この先の道中、蟻の塔渡りの危険度について、いくつかの他の山を引き合いにして話す。 ダメなら引き返す、といつになく弱音を吐いたところ、「ここまで来たら行くしかないだろう」と逆に励まされ、自分よりも年配の登山者に背中を押されたことで、すーっと一気に吹っ切れた。お先に失礼して塔渡りに向かう。ここから鎖場、しかも結構な長さと高さが連続する。かつて登った表妙義のいくつかと同レベル、経験値が気持ちを楽にさせてくれる。吹っ切れると鎖も楽しい。 そして、塔渡りにたどり着いた。霧が出て見通しはよくない。先が見えないナイフリッジって考えただけでも怖い。蟻の塔渡りの先は剣の刃渡りという、まさにエッジのきいた名前の凶悪な岩場が続く。ここが一般登山ルートってダメじゃないのか。右手に迂回路の鎖があるが、ここまで来たらそれは使わず、正面突破と決める。 立ってはダメ。バランス命と念じて慎重に進む。先ほどの男性が追い付いて来るかと思ったが姿は見えず。今ここで墜落しても誰にも気づかれないだろうと思うと更に慎重になる。途中何枚か写真も撮れ、何とかクリア。5分くらいだっただろうか。集中していて時間の感覚がわからない。八方覗に着いて地面に立てることの安心感を味わった。 その先の登山道から塔渡りを振り返るが、霧の中でよく見えない。先ほどの男性が無事渡れていることを祈りながらその先の九頭竜山に向かった。あの男性は本当は実在せず、弱気な自分を励ますために現れた何かではないか、ということまで妄想させる、そんな霊峰であった。

高妻山・戸隠山 朝の鏡池、鴨ちゃんの親子。
朝の鏡池、鴨ちゃんの親子。
高妻山・戸隠山 本日挑む戸隠山。
本日挑む戸隠山。
高妻山・戸隠山 湖面の立ち枯れが印象的。
湖面の立ち枯れが印象的。
高妻山・戸隠山 美しいフォルム、まさにきのこ。
美しいフォルム、まさにきのこ。
高妻山・戸隠山 参道に向かう木道は苔むしていた。
参道に向かう木道は苔むしていた。
高妻山・戸隠山 森に突如現れたハッとする朱色。かなりの驚きをもって近づいてみる。
森に突如現れたハッとする朱色。かなりの驚きをもって近づいてみる。
高妻山・戸隠山 背筋がゾクゾクするような感覚、言語化できない霊的な何か。夜来たら怖くて泣きそう。
背筋がゾクゾクするような感覚、言語化できない霊的な何か。夜来たら怖くて泣きそう。
高妻山・戸隠山 安全祈願。御堂とお狐様は写真を撮ってはいけないような気がして、写さなかった。下山後はお礼参り。
安全祈願。御堂とお狐様は写真を撮ってはいけないような気がして、写さなかった。下山後はお礼参り。
高妻山・戸隠山 背丈以上に伸びた大きな草木。
背丈以上に伸びた大きな草木。
高妻山・戸隠山 この先が奥社への参道につながっている。
この先が奥社への参道につながっている。
高妻山・戸隠山 参道に出たところ。厳かな雰囲気が漂う。
参道に出たところ。厳かな雰囲気が漂う。
高妻山・戸隠山 立派な狛犬。
立派な狛犬。
高妻山・戸隠山 随神門も威厳がある。
随神門も威厳がある。
高妻山・戸隠山 まっすぐに伸びる参道。杉の太さと長さのなんと見事なことか。
まっすぐに伸びる参道。杉の太さと長さのなんと見事なことか。
高妻山・戸隠山 紙垂で祀られたご神木。女陰にも見える。
紙垂で祀られたご神木。女陰にも見える。
高妻山・戸隠山 古木と苔。
古木と苔。
高妻山・戸隠山 参道は石段に変わって奥社へと続いていた。
参道は石段に変わって奥社へと続いていた。
高妻山・戸隠山 戸隠神社奥社で安全祈願。本気。
戸隠神社奥社で安全祈願。本気。
高妻山・戸隠山 修験の方々。唱える般若心経が美しい。
修験の方々。唱える般若心経が美しい。
高妻山・戸隠山 結界を越えて入山。わけもなくドキドキする。
結界を越えて入山。わけもなくドキドキする。
高妻山・戸隠山 おそらくはこれから歩くであろう岩場を見上げる。
おそらくはこれから歩くであろう岩場を見上げる。
高妻山・戸隠山 男性と立ち話をした岩場。
男性と立ち話をした岩場。
高妻山・戸隠山 風化しやすそうな地質。
風化しやすそうな地質。
高妻山・戸隠山 百閒長屋を通過。
百閒長屋を通過。
高妻山・戸隠山 百閒長屋を振り返る。男性の姿が遠くに見えた。
百閒長屋を振り返る。男性の姿が遠くに見えた。
高妻山・戸隠山 断崖にある鎖の先にはおそらく祠があるのだろう。余裕がなくスルー、思い返せば登ってみればよかったと後悔。
断崖にある鎖の先にはおそらく祠があるのだろう。余裕がなくスルー、思い返せば登ってみればよかったと後悔。
高妻山・戸隠山 西窟を通過。
西窟を通過。
高妻山・戸隠山 ここから鎖場ラッシュ!
ここから鎖場ラッシュ!
高妻山・戸隠山 ついに到着。岩が風化してもろそう。掴んで外れたら相当怖い。
ついに到着。岩が風化してもろそう。掴んで外れたら相当怖い。
高妻山・戸隠山 剣の刃渡りの先が霧の中。
剣の刃渡りの先が霧の中。
高妻山・戸隠山 周辺も見通し悪く、いやな感じではある。
周辺も見通し悪く、いやな感じではある。
高妻山・戸隠山 全長およそ25m、落ちたら無事ということはないだろう。
全長およそ25m、落ちたら無事ということはないだろう。
高妻山・戸隠山 取りつき。写真で見るより現地は何倍も怖い。
取りつき。写真で見るより現地は何倍も怖い。
高妻山・戸隠山 おそらく中間点辺りで撮った一枚。
おそらく中間点辺りで撮った一枚。
高妻山・戸隠山 鎖を登った先が八方覗。もう少しだ。
鎖を登った先が八方覗。もう少しだ。
高妻山・戸隠山 八方覗に到着。とにかく無事でよかった。
八方覗に到着。とにかく無事でよかった。
高妻山・戸隠山 塔渡りは完全に霧の中に。
塔渡りは完全に霧の中に。
高妻山・戸隠山 戸隠山をハント!
戸隠山をハント!
高妻山・戸隠山 おそらく塔渡りのシルエット。男性が渡っている頃か。無事を祈る。
おそらく塔渡りのシルエット。男性が渡っている頃か。無事を祈る。
高妻山・戸隠山 九頭龍山をハント!
九頭龍山をハント!
高妻山・戸隠山 ここで早めのランチ。
ここで早めのランチ。
高妻山・戸隠山 おそらく高妻山。
おそらく高妻山。
高妻山・戸隠山 一不動避難小屋。通過のみ。ここからはかつて登った高妻山の下山道と重なる。
一不動避難小屋。通過のみ。ここからはかつて登った高妻山の下山道と重なる。
高妻山・戸隠山 楽しみにしていた氷清水。冷え冷えで旨い!がぶ飲み。
楽しみにしていた氷清水。冷え冷えで旨い!がぶ飲み。
高妻山・戸隠山 滑滝の先が見えない。鎖で懸垂下降。
滑滝の先が見えない。鎖で懸垂下降。
高妻山・戸隠山 帯岩。バットレス。
帯岩。バットレス。
高妻山・戸隠山 戸隠牧場まで降りてきた。
戸隠牧場まで降りてきた。
高妻山・戸隠山 牧場から延びる「ささやきの小径」を歩く。水芭蕉のような植生、水が綺麗なのだろう。
牧場から延びる「ささやきの小径」を歩く。水芭蕉のような植生、水が綺麗なのだろう。
高妻山・戸隠山 苔むす道。ゴールまでもう少し。
苔むす道。ゴールまでもう少し。
高妻山・戸隠山 参考
参考
高妻山・戸隠山 翌朝、小鳥が池を探索。歴史を感じさせる古い石仏や墓碑が所々に現れる道。
翌朝、小鳥が池を探索。歴史を感じさせる古い石仏や墓碑が所々に現れる道。
高妻山・戸隠山 戸隠古道というのだそう。看板も味わい深い。
戸隠古道というのだそう。看板も味わい深い。
高妻山・戸隠山 小鳥が池。実は鏡池は人工池でこちらは自然の池。
小鳥が池。実は鏡池は人工池でこちらは自然の池。
高妻山・戸隠山 鏡池よりも立ち寄る人は少ない。3日間3座の山旅を終えて迎えた静かな朝。
鏡池よりも立ち寄る人は少ない。3日間3座の山旅を終えて迎えた静かな朝。
高妻山・戸隠山 前日登った戸隠の稜線。楽しかった山旅も終わり。帰ります。
前日登った戸隠の稜線。楽しかった山旅も終わり。帰ります。

もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。