【「愛鷹山(越前岳)」日本二百名山ピークハントクエスト〜五座目〜】

2021.07.25(日) 日帰り

本日は地元のギタリストパイセンと愛鷹山山塊の越前岳へ。 黒岳と越前岳までは、急登多めで緩急ありの勾配がありながら登っていくのだが、不思議と身体が軽く息もあまり切れずストックなしでサクサク登れた。 ここ最近2,000mオーバーの山ばかり登っており、空気も薄いなか急登を登り降りしていたので、標高1,504mの越前岳では呼吸も楽にできるため、登りながら効率よく酸素を取り入れることができたのだろう。 多少なり筋力と体力も付いたのだと思う。 越前岳は少し拓けておりベンチが数箇所設置されており、沼津側は一望できるものの、富士山側は木々に視界を阻まれ少し残念。 山頂標識は広場の真ん中に立ててあるが、森を背にしているので静岡の街並みを背景に撮影できないのも残念だった。 微妙ではあるが一応山頂標識と共にジャンプ撮影し、日本二百名山越前岳のピークハントに成功。 越前岳から蓬莢山までは急登を下り一気に標高を落とし登り返すので、それなりにハードな下りだった。 が、ここからが想像以上にハードな山行となる。 蓬莢山手前の広場で昼食を済ませ、次の目的地鋸岳と位牌岳を目指すのだが、山自体がかなり古く痩せており立入禁止の看板が立っている。 眼前に見えるルートは見るからに急峻でハードなチャレンジになるのは一目瞭然。 エスケープルートもあるのだが、先行者がいるのが見え、先輩の「よし、行こう。」の一言で決心が固まり茨の道を選択。 鎖場、ロープ場、岩場が今まで経験してきたそれらより遥かにレベルを上回る過酷なアップダウンの繰り返し。 一歩間違えれば崖下へ真っ逆さまの死と隣り合わせの道ばかり。 90°に近い岩場をよじ登り、道なき道をロープや鎖を頼りに進み、登山というよりも最早クライミングの領域。 慎重に慎重に集中力を切らさず一歩一歩進み、命からがら歩き抜いた。 終わってみればスリリングで楽しかった思いも溢れてきたが、本当に命があって良かったと心の底から安堵した。 これからいずれ北アルプスや南アルプスを攻めに行くことになるが、きっとここ以上に過酷なルートもあると思うので今回は貴重な経験を積むことができた。 余談だが三日前、日本三大急登のひとつ谷川岳の西黒尾根を登った先輩によると今回のルートの方が遥かに過酷だったとのこと。 位牌岳までで筋力と体力をかなり消耗し、水分も尽きた状態で駐車場まで戻らなければならないのだが、ここからもそれなりにハード。 歩きづらい急登をひたすら下っていくので中々スピードも乗らず、膝に負担がのし掛かってくる。 それでもなんとか駐車場にたどり着き、無事下山できた事に感謝した。 今回の山行の反省点は下調べ不足。 ざっくりルートを決めているだけだったので、どんな山道なのか、立入禁止区域なのかなど情報収集しておけば現場でより冷静な判断ができるので、今後はしっかりと下調べしていきたい。 ※今回のルートは蓬莢山から位牌岳までは本来立入禁止区域となります。 私達は自己責任で立ち入りましたが、推奨は致しませんし、この活動日記を見てこのルートに立ち入り事故が起きたとしても当方とは一切関係なく、責任も負いませんのであらかじめご了承ください。 そのくらい危険なルートであるという事をご理解いただき、できればエスケープルートにて山行を楽しんでいただければ幸いです。