活動データ
タイム
44:36
距離
78.6km
のぼり
6130m
くだり
5748m
チェックポイント
活動詳細
すべて見る※記録を書き留めていたら長文になってしまいましたが、もし見ていただけると幸いです 〜今回の縦走をしようと思ったきっかけ〜 昨年夏、トムラウシとオプタテシケに登頂した時に見えた三川台から双子池への縦走路 4年前に一度歩いたこの道 ここをまた歩きたい… そんな想いから再び大雪山系を縦走すると心に決めて約1年間 日程をいつにするか ルートをどうするか 装備や食料をどれだけ持って行くか 等々… あれこれ考えて、なんかもう子供の時の遠足に行く前の気分 なのでこの縦走のサブタイトルは [大人の遠足] 4年前は5日間で大雪山系黒岳から十勝連峰富良野岳へ その時は十勝岳温泉凌雲閣に下山したのですが、同じルートを辿っても面白くない ならば未踏の原始ヶ原から入山して、最後は北海道最高峰旭岳山麓に下りてみよう あとは天候がどうなるか⁈ いくつかの天気予報サイトをチェックするも、大気の具合は不安定 日一日とコロコロ変わる予報に一喜一憂する日々が続き、縦走前々日には梅雨前線を伴った低気圧が北海道に北上して、天候は大荒れ 前日も低気圧はほぼ停滞するも、その後はオホーツク海側から高気圧が張り出してきて回復する傾向 大きく崩れることも無さそうだ これなら初日と2日目をガマンして歩けば、3日目以降景色も楽しみながら歩けるんじゃないか という事で7月7日を縦走スタート日に決めた 職場の同僚に無理言ってお願いして6日の夜、仕事が終わった後に原始ヶ原登山口まで送ってもらう 当初、登山口でテントを張ってビバークしようかと思っていたら、ポツリポツリと降り出した雨 ニングルの森管理棟の内側の扉は施錠されて中に入れないけど、外の引戸は開いたので玄関で雑魚寝 夜中、外からの物音に もしやヒグマか⁈ と怯えつつも7日の朝を迎え、いよいよ縦走をスタート 7月7日 水曜日 縦走初日 富良野岳原始ヶ原登山口から上ホロ避難小屋 〜はじめての原始ヶ原〜 たった一人の縦走開始 前もって調べていた通り、滝コースは閉鎖中 林間コースをしばらく進むとエゾシカがお出迎え 天使の泉から流れる水を飲んでみると、とても甘くてこれは名前の通り天使の泉 喉の渇きを潤してくれる あまりのまろやかさに数杯いただいてしまった 気になっていた三の沢の渡渉部は、かかっていた丸太橋が落ちそうに見えるも、問題なく通過 原始ヶ原に出た時には辺り一面、霧の中 幻想的ではあるけれど木道の無い湿原地帯 足元はぬかるみ、どうも歩きにくい ピンクテープのマーキングを頼りに歩くも、咲いているモウセンゴケを踏みそうで、なんだか気になる 昔のアイヌの人達はここを交易で通っていたり、江戸時代幕末の探検家、松浦武四郎も歩いていると思うと、なんだか感慨深い 歩き続けているとシトシトと霧雨が降り始め、レインウェアを着用 長く続いた湿原を越えた後は雪渓 そして斜度のある直登 時折小休止しつつも、テン泊装備の重量のあるザックを背負いながらの登りはなかなか堪える その後にはハイマツ漕ぎが待っていた しかしまだ初日 ここでへこたれているようでは、旭岳まで歩くなんて到底無理 気合で乗り切って富良野岳山頂付近から先は、夏山を彩る高山植物のお花畑が登山道の両脇に広がっていた あいにくの天候で景色は見えずも、エゾノハクサンイチゲやチングルマを始めとする花々に心癒される 三峰山の登り下りに少しうんざり 小雨でビショビショになりながらも、この日の目的地である上ホロ避難小屋へ 縦走はまだ始まったばかりだ 次の日以降に備えて体力温存すべく、初日は早めに終了 明日は天気良くなってくれと願いつつ就寝 7月8日 木曜日 縦走2日目 上ホロ避難小屋から双子池幕営地 〜白い闇の中へ〜 朝、起きて外に出てみると曇り 風はほぼない 周囲の景色は見えている エゾユキウサギが上ホロ避難小屋の周りを走っており こんな感じで走っていけたらなー と思いつつも準備を済ませ、まずは十勝岳に向けて出発 曇り空だけど、進む先の景色が見えている いい気分で稜線歩き 十勝岳山頂からはその先のトムラウシも見え、昨日よりはいいんじゃないの? 意気揚々とオプタテシケに向かって歩き出す しかし平ヶ岳を過ぎた辺りからまた怪しくなりはじめた空模様 美瑛岳を下りはじめた時には完全にもやの中 ここで会った、美瑛富士避難小屋から来た登山者に 登山道のハイマツの朝露でびしょ濡れになるよ と言われ、素直に忠告を受け止めて分岐でレインウェア着用 望岳台から上がってきた別の登山者もずぶ濡れ こりゃヒドイ… ここから先はずっと白い闇 ベベツ岳山頂ではチングルマのお花畑を見ながら4年前、ここで仙人みたいな不思議なおじいさんに出会ったことを思い出した その方とは下山後に旭川駅前のイオンモールでもお会いしたのだが、元気にしているのだろうか? オプタテシケ山頂も白く、昨年見たようなその先の素晴らしい景色は拝めない 登山道脇に咲いている花々だけが慰めだ オプタテシケ山頂から標高差約600mを下って行く 途中から北斜面に残る大雪渓 霧と雪渓 白い闇の世界を一人下りつつ、頭の中ではもしや⁈ と思っていたら、悪い予感は的中 ほぼ残雪に覆われた双子池幕営地 露出している地面もまだドロドロ いや〜、これどうしよう… とりあえず雪渓から雪解け水は取れた あとはどこにテントを設営するか 雪の上でできるだけ平坦な所を探して、足で雪面を平す なんとかテントを張った後、あとはヒグマが現れないように念じつつ、好きな曲を大音量で聞いてみたり、テント内でゴハンを食べたりと、たった一人の白い世界 湿っぽくて居心地が良いわけではないけど、慣れてくるとこれはこれで悪くない まあなんとかなるさ 7月9日 金曜日 縦走3日目 双子池幕営地からヒサゴ沼避難小屋 〜地獄と天国〜 湿っぽいもやと雪渓の白い世界、双子池幕営地 ヒグマに怯えつつ一晩を過ごし、朝、テントの中から外を覗いてみる やはり白い あー、またか… テント内で朝食を食べ出発の準備をするも、いまいち気分は乗らない もうここから引き返してこの縦走終わりにしようか⁈ そんなことも頭の中によぎる 濡れたテントを撤収し、どうしようかと考えていると、うっすらと見えたオプタテシケ北斜面の雪渓 ここから標高差600mを登り返して美瑛富士辺りから下山するのも、双子池から三川台に向けて歩くのも、どっちにしても変わらない 進むも地獄 戻るも地獄 それなら行けるところまで行ってやろう まずは三川台 その先のトムラウシ山に向けて歩き始める 昨年、NPOかむいの人達によって大雪山国立公園内各地の登山道整備が行われ、この双子池から三川台への縦走路の笹も刈り払いされた 4年前は笹をかき分けながらの通行で、足元が見えず木の根っこにつまづき、3回ほど転倒して最後は鼻血まで出たのは苦い思い出 だが今回はかなり歩きやすい 朝早い時間に歩き始めたせいか、うっとうしい虫もそんなには飛んでいない ふと後ろを振り返ると姿を現したオプタテシケ山 その時山の神が 後ろを振り返らず先に進め‼︎ と自分の背中を押したように見えた もうこうなったら前進あるのみ 登りと下りを何度も繰り返しながら、カブト岩、コスマヌプリを越えて、三川台に向かって進んでいく ただそれにしても長い… 先は見えつつあるのに、なかなか辿りつかない でも歩けば必ず辿り着けると信じて、ひたすら先へ 所々で両側に迫るハイマツやナナカマドを振り払う ツリガネ山手前では崩壊しそうな道 さらなるハイマツ攻撃に苦戦 そして縦走路唯一の急坂のクサリを下り、もう一度登り切ればようやく三川台だ 歩きに歩いて約5時間 三川台分岐でひと休み ここで体勢を立て直す 目指すトムラウシ越えもだいぶ現実のものとなってきた 休みながら空を見ると雲の流れは早く、時折青空が見えるじゃないか‼︎ この縦走中で初めて見た青空 この先、なんか期待が持てそうだ トムラウシを目指して歩き始めると、向こう側から鈴の鳴る音が聞こえてきた 今日、初めてのスライド 現れたのは女性の登山者一人 ルートを尋ねてみると、表大雪から十勝連峰への縦走、自分が歩いている逆ルート 歩いてきた道の情報を伝え、重そうなザックを背負い、一人で縦走なんて根性あるなと思いつつ、その場を離れる トムラウシ山頂に近づいて見えてきたのはエゾノハクサンイチゲの大群生 この日今まで歩いてきた道を思えば、まったく天国のような光景 山頂付近もチラホラ見え隠れして、何かに導かれるように先に進む自分 雪に覆われた南沼を尻目に、南沼幕営地まで来ると山頂はもう目の前 どうも山頂付近だけ青空で、その周囲は雲に覆われており、その光景はまるで女神が微笑んでいるかの様に見えた 山頂に座す女神に謁見すべく、一歩また一歩、玉座への道を登る そしてトムラウシ登頂 標柱の前に立った時、女神からの祝福を受けたような気持ちになりました 数回トムラウシに登頂した中でも、今回は格別 しばし休憩 先の景色は雲に遮られていても、気分はとても心地よい でもこの日は忠別岳避難小屋までの予定 名残惜しいが、またその先へ 山頂から北沼に向けて下りていると、途中でバランスを崩し、右膝から軽く転倒 見たらレインウェアの膝の一部分が破れてしまった あー、無精しないで山頂で脱いでおけばよかった でも転倒滑落して行動不能になったわけではない 道具は使えばボロくなっていくし、右膝は少し痛むけどまだ普通に歩ける 今日は無理しないでヒサゴ沼でやめとこうかな… と目的地をヒサゴ沼避難小屋に変更 その辺はもう自分の気分次第だし、まだ日数にも余裕はある 必ずしも計画通りに進む必要もない 気を取り直して静かで美しい北沼、ロックガーデンから残雪多い日本庭園を通ってヒサゴ沼へ こんなに雪の残る天沼を見るのは初めてだ しかしながら前半戦の疲れか、気持ちは前に向くもあまり足は進まない ザックの重みが肩にくいこむ とにかく今日はヒサゴ沼で休もう こんな考えが頭の中を占めていた 疲れた身体を引きずりながら、分岐からの雪渓を慎重に下って16時、ヒサゴ沼避難小屋前に到着 着いて早々にテン場をチェック フラットな場所にテントを設営できるのは、当たり前だがやはりいい 双子池幕営地で濡れたままのテントやシュラフを乾かしつつ、外で景色を見ながら晩ごはん 隣でテン泊していた人達もいい感じの人で、少しおしゃべりしつつ、晩ごはんをいただく 目の前には水面がもやがかった幻想的なヒサゴ沼 それを見ながら淹れたコーヒーは最高の一杯 日の入り前の贅沢で至福のひと時 ここまで歩いて来れてよかったと幸せな気分に浸る 7月10日 土曜日 縦走4日目 ヒサゴ沼避難小屋から黒岳石室 〜回廊踏破〜 幻想的な光景を見せた前日、日の入り前のヒサゴ沼 日が沈んだ後、テン場の周囲は一気にもやの中へ 朝は早めに目覚めるも、前日の疲れからかゆっくりめの準備 この日のスタートはやや遅めの5時過ぎになった テン場のお隣さん達はトムラウシ山頂へ 自分はとりあえず行けるところまで 忠別岳避難小屋だとこの日の目的地には近すぎるし、かといって黒岳石室は遠い 白雲岳避難小屋が一番適度な距離感だけど、この日は週末 昨年建て替えて人気だろうし、たぶん小屋泊まりやテン泊している人達で賑わっているはず まずは白雲岳避難小屋まで行って、それからどうするか考えてみよう ちょっとだけ近道、化雲岳はスルーして巻道から五色岳へ 化雲平、神遊びの庭の木道脇にもチングルマやホソバウルップソウ、クモマユキノシタ等々、多くの花々が咲いていて、ここも大雪山系の中でも歩く人は少なく、静かで美しい場所 形容するなら大雪山の奥座敷か だいぶ白い世界にも慣れてきた 雲に覆われて東大雪の山々は見えないが、霧もやの中を歩くのもなかなかいいものだ まず日射がない分、気温もさほど上がらなくて歩きやすい しかしながら五色岳手前のハイマツ帯の朝露で、全身びしょ濡れ 朝、ヒサゴ沼を出発する時、上下レインウェアを着ていけばよかったのに… ここが自分のズボラなところだが、今更四の五の言っても始まらない 五色岳山頂で濡れた身体を拭き取り、また途中で雨に降られるのもいやなので、レインウェア上下に着替える 結局この縦走中、レインウェアばかり着ているなと思いつつ、忠別岳山頂を目指してまた歩き出す この辺まで来るとスライドする人がぼちぼち増えてくる トムラウシや十勝連峰を目指して縦走しているガイドツアーの団体や個人の登山者達 表大雪にも少しずつ近づいてきたなと実感 でも目指す旭岳はまだまだ遠い まずは忠別岳を越えて行かなければ 地図で見ると五色岳から白雲岳避難小屋まで、ちょうど大雪山の北部と南部を繋ぐ回廊のような道 急登はないものの、ここがまた長い ここを歩いてどのくらい時間がかかるのかが、この日のポイント 13時までに白雲岳避難小屋に到着できれば、その日中に黒岳石室まで行くこともできるのでは⁈ 焦らずくさらず マイペースに行くしかない 大雪山南部を中心に咲くミヤマオグルマを登山道脇に見つつ、9時過ぎに忠別岳登頂 山頂は白かったが、そんな景色ももう見慣れてしまい、なんだか今更感も出てきた 天気が良ければ旭岳や白雲岳も見えて、テンションもまた上がり、気持ちよく稜線歩きが出来るのだが、見えないものは仕方ない 忠別沼のほとりに咲くキバナシャクナゲをボーっと見ながら小休止 平ヶ岳辺りで麓に点在する高原温泉周辺の沼が見えてくる あれは空沼か 高根ヶ原分岐も見えてきた 時間は気になるが、焦燥感にかられることも無く、ひたすら無心に白雲岳避難小屋に向けて歩く 高根ヶ原分岐で振り返ると、山頂稜線は雲に隠れて見えないが、それでも大雪山系の雄大さを感じられる景色 この広さと雄大さが北海道の山、大雪山系の魅力の一つなのかもしれない 避難小屋手前でまた緩く長い登りの雪渓 迷わないよう、しっかりロープでマーキングされている だがこの4日間で様々な道を歩いてきた自分にとって、これくらいの雪渓、もうなんてことはない そして13時ちょうど、白雲岳避難小屋に到着 思った通り、小屋泊まりやテン泊する登山者で賑わっている これで今日中に黒岳石室まで行ける目も出てきた でもその前にひと休み 新たに管理人となったイラストレーターの鈴木みきさんと、もう一人の鈴木さんにご挨拶 登山道整備に使われる協力金を支払って、オリジナルの手ぬぐいをいただく これもこの縦走中の目的の一つ 登山道整備の協力金は今年から始まった新たな試み 国立公園内だからか、行政絡みで話がなかなか進まず、まずは白雲岳避難小屋で任意で徴収が始まった 今後は各登山口で徴収が始まるのか? 大雪山の登山道を歩いていても、所々で道が削られていたり、崩壊している箇所があったりする 面積も広大で人手も少なく、なかなか隅々まで手が行き届かないし、限られた予算の中でやりくりしているのが現実 人それぞれ考えはあると思いますが、個人的には自然の中で遊ばせてもらっている身としては、協力金には賛成で、有意義に使ってもらいたいし、あとは整備する側もその協力金がどのように使われたかを、後で公表して欲しいと思う もう一人の鈴木さんも新しい管理人で、以前は南アルプスの山小屋にいたそうだ 手際良くベンチか棚を作りつつ、色々と話に付き合ってくれた いつか南アルプスの山々を南北縦走してみたいと思っている自分にとっては、鈴木さんが話してくれた事は興味津々 ただ去年は新型コロナウイルスの影響で、南アルプスの山小屋の多くは休業中 山小屋の中でも数件は避難できるように開けていたらしいが、小屋が荒らされたりトイレが満杯になってしまったりといった話も 誰も管理する人がいないからといって、なんでもしていいわけではないし、そういう時こそ登山者のモラルが問われるのでは⁈ 聞いてて少し心が痛む 白雲岳避難小屋では短い時間だったが、とても有意義な時間を過ごすことができた 再訪を約束して一路、黒岳石室へ ここから先は勝手知ったる慣れた道 北海平から北海岳へ、赤石川を渡渉して登り返せば黒岳石室 さすがに歩いている人はいない でもただ一人、石室に向けて快調に歩いて行く そして16時30分前、黒岳石室前に到着 石室が見えた時は心も安堵しました この日の行程も長かったけど、無事石室までたどり着けた 不思議と身体はそんなに疲れていない がんばって黒岳を下れば、この日で縦走を終了できたけど、やはり好きな場所で過ごしたいというのもあり、石室でテン泊 いつものテン場から見える北鎮岳や凌雲岳 日の入り前の景色に心安らぐ これで明日はいよいよ旭岳だ‼︎ 7月11日 日曜日 縦走5日目 黒岳石室から旭岳ビジターセンター 〜自分の道を征く〜 前日はヒサゴ沼から黒岳石室までの長い道を歩ききり、石室のテン場で好きな景色を見ながら、心和ませる もうここまで来れば、焦る必要もない あとは旭岳の山頂を踏んで下山するだけだ 朝、天気が良ければ、桂月岳に登って朝日を拝もうかとテントの外を見るも、どうもスッキリしない空模様 まあ、今回はこんなもんかな お楽しみはまた今度に取っておこうと二度寝を決め込むも、普段の生活から早起き習慣が身に付いており、なかなか眠れない なので石室の周辺を散歩してみたり、のんびり朝ごはんを食べてみたり 朝ごはんを食べている時に見えた虹は吉兆か⁈ よくぞここまで歩いてきた 山の神も山旅の終わりを祝ってくれている そう前向きに信じてみた だが、まだ終わったわけじゃない 時間的にも体力的にもかなり余裕がある ゆっくりテントを撤収して、7時過ぎにレイトな出発 雲ノ平からの道も今まで歩いてきた道からすれば、相当歩きやすい まるで高速道路のようだ 今の時期はチングルマやエゾノツガザクラ等の花々が見頃で、とても美しい場所ではあるが、脇目も降らずハイペースで一路旭岳へ 自分より先に出たグループや個人の登山者を追い抜いてしまった 裏旭に残る雪渓もなんのその 9時30分過ぎ、旭岳に登頂 私事ではあるが、この日は自分の誕生日 縦走中に北海道最高峰を踏んで、誕生日を迎える これもささやかではあるが、縦走中にやろうと思っていた事 ここまで来るのに、何度途中でやめようかと思ったことか ただひたすら歩けば辿り着けると信じて歩き続けた結果、旭岳まで来れた 実に感無量 さすがに旭岳山頂まで来ると姿見から登ってくる登山者で賑わいを見せている この縦走中で最も人を見たかも ちょっとでも雲が取れて、トムラウシや十勝連峰の景色が見えないかなと、しばらく山頂で待ってみるも、なかなか晴れない その景色を見れなかったのは残念だが、ここまで来れればもう十分 さあ、下山しよう‼︎ 姿見までの道では多くの登山者達とスライド さすがは旭岳、人気の山だけあって登る人も多い 人それぞれいろんな目的や想いをもって登っている みんな汗をかきつつ、一見辛そうに登っていても、なんだかとても楽しそうに自分の目には映った 自分は自分 他人は他人 自分の道を征く そんな言葉が頭の中を過った 登る登山者には道を譲りつつ、結構なハイペースで下って行く 姿見に着いて、まだ時間と体力には余裕がある 旭岳ロープウェイに乗車して、山麓部まで下ってもよかったのだが、もうこの際ついでだから歩いたことのない天女ヶ原を通って、歩いて下山することに ここからはボーナスステージみたいなもの 姿見から旭岳温泉までの登山道もわりと整備されている 天気のいい日にここから登ってみるのも悪くなさそうだ 初めての天女ヶ原湿原 木道が少し崩壊している箇所があるも、チングルマやワタスゲが咲き、コンパクトではあるが、見応えのありそうな場所 下るにつれてまたもやが濃くなってきて、登山口に近づくにつれてポツリポツリと降り出す雨 なんだ最後くらい普通にゴールさせてくれよ と思いつつも、気がつけば登山口手前の旭岳ビジターセンターや駐車場に向かう分岐に この辺りはあまりよく分からないので、登山台帳がビジターセンターにあるものだと勝手に思い込み、そちらへ向かう そして12時過ぎ、旭岳ビジターセンター前であっけない幕切れ 長い縦走も終わってしまった… 今年の大目標もこれで達成 4年前に縦走した時に比べれば、少しは自分も進歩したか 遠足にしてはかなりハードな遠足となったが、今回の山行でも色々な経験を積むことができた 色々と試練や経験を与えてくれた、大雪山の自然に感謝 〜おわりに〜 しばらく山はいいかなと思いつつも、想いはもう次の山行に向かっている まだ東大雪石狩岳も残っているし、根曲がり廊下を歩いて沼ノ原から天人峡か高根ヶ原へ抜けるなんてこともやってみたい 知床連山や日高の山々も待っている そして本州の山々 前から気になってる南アルプスや八ヶ岳、谷川岳の縦走 アメリカのロングトレイルなんかも生きてるうちに歩けたら最高だ やりたいことは沢山ある でも人生は短い 時間は限られている まだまだ山旅は終わらない…
活動の装備
- アークテリクス(ARC'TERYX)ATOM LT PANT
- アークテリクス(ARC'TERYX)Nuclei Foody
- アークテリクス(ARC'TERYX)シグマ FL パンツ メンズ
- アークテリクス(ARC'TERYX)Zeta SL Jacket Men’s
- アークテリクス(ARC'TERYX)Zeta SL Pant Men’s
- グラナイトギア(GRANITE GEAR)ハイカーサチェル
- その他(Other)HILLSOUND TRAIL CRAMPON
- アークテリクス(ARC'TERYX)ガンマ SL フーディ メンズ
- エムエスアール(MSR)WINDBURNER STOVE SYSTEM 1.0L
- アークテリクス(ARC'TERYX)ボラAR63
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。