活動データ
タイム
09:18
距離
22.8km
のぼり
1327m
くだり
1839m
活動詳細
すべて見る奈良倉山に行ってきました。道はもちろん最高級にわかりやすく、途中までは多少風も通っていくらか歩きやすい感じでした。山頂のちょっと下からガッツリと登りがあり、そこからは暑くなるのでできるだけペースを落としてモソモソと歩くのが良さそうです。奈良倉山から西原峠まではほぼ林道なので道を間違えることはないでしょうが、西原峠からは尾根に乗る必要があるので、そのまま林道(跡地?)を進まないように注意がおすすめ。尾名手峠近辺は風が気持ちよかったですが、その他はほぼ完全に無風でした。あと、最後の麻生山からの下りは最高級に気持ちの良い下りになりますが、暑さも最高級でした。これまた超無風なので、暑い時期にウロウロするのは少々アレかもしれません。 前回暑さと足の痛さでトンズラこいてしまいましたが、そこから血のにじむようなリハビリ(クーラーをガンガンに効かせた部屋での暴飲暴食)を経ておっさん復活。夏服に着替えて暑さ対策もバッチリです。前日に近所を徘徊し、ゆっくり歩きでだいたい20分歩くと足が痛み始める、ということもバッチリ把握。と、いうことは?そう、19分歩いたら休む、を繰り返せば無痛状態での徘徊が可能となるのです。うーむ、この完璧な作戦、さすがは丹沢のアインシュタインを目指すこのワタクシ... ちょっと実力を見せつけ過ぎてしまいましたか... とはいえ、少々暑さと足元に不安があるのも事実。なので、今回はおっっさんのニワトリ並の記憶力を総動員し、比較的歩きやすく風の通る山を... チーン、でました、奈良倉山じゃな。そこから流れるように小菅の湯に下り、キンキンに冷えた生ビールでフィニッシュ、というご機嫌な一日を想像しニヤニヤが止まりません。 そんなこんなで完璧な準備を施し、本日も朝っぱらからバスに乗り鶴峠に到着です。うーん、すでに暑いような気もしますが、きっと気のせいでしょう。あれやこれや準備をしたら本日も元気に出発です。おっ、これは... 記憶通りなんぼか風が通っている模様、おっさんの予想が大当たりとなっております。そうなのです、実は私はやればできるおっさんだったのです、いつもは少々アレなフリをしているだけだったのです。すっかり調子に乗り、あとは足元対策のみ。うっかり忘れないよう「19分で休む、19分で休む」と呪文のようにつぶやきながら進みます。 「足がアウチなのです!」 なんと、17分で足が少々アレな感じになってきました。そう、皆さんはもうお気づきですね。昨日の実験では荷物も持たず平地を徘徊しておったわけですが、実は、山を歩くと坂道があったりするし、荷物を持ってウロウロしたりするのです。これは衝撃的な事実。丹沢のスーパーコンピューター富嶽を目指すこの私としたことが、致命的なデータ入力ミス。さっそく緊急避難モードに切り替え、ノンビリとあるきはじめます。ゆっくり歩いている分には痛みもあまりなく、やはり前回より足の調子はよろしくなっておる模様。あとはヨチヨチワッショイ進めば、秀麗富嶽十二景五番山頂、奈良倉山にご到着です。早速展望台に向かいます。 「うむ、白い」 薄々感じてはいましたが、例の山はまるっきり見えません。そう、秀麗な富嶽は、ぼくたちひとりひとりの心のなかに... まあええじゃろ、こんな日もあるワイ。ということで、早速小菅の湯に向かってトンズラ体勢に入ります。と、気がつけば南に向かって元気に林道を歩いていました。ちょっぴりふしぎ。 い、いや、これは仕方がないのです。前回この道を歩いたときにあまりにも無駄に道から外れまくったため、本来歩くべき林道がどげな様子なのかを見られなかったのです。で、仕方なくこのルートを再確認するためにこちらに向かったのです。決してボサーっと歩いていたらいつの間にか方向が違っていたけど、「登り返すのが面倒クセェ、適当に歩けばいつかどこかに出るじゃろうし、どうでもええわい」とか思っていませんよ?本当ですよ?お願い信じて。 そんなこんなで林道を歩きますが、完全にミスった... メチャメチャ暑いではありませんか。風がまったくない上にしっかりと日があたり暑さ抜群。さらに道の両脇の草いきれがムンムンでヤバさMAX。この暑さは予想外ですよ。まあ、林道を歩くだけなので、できるだけ体温をあげないように超スローに歩きながらなんとか西原峠にたどり着きます。 で、ここが罠なわけですよ。この峠からも林道は続いており、頭の中を「林道をあるき続けろ」で支配されているおっさんはそのまま林道へ侵入。途中明らかに「他のルートに比べて踏み跡がショボい」のですが、普通に歩けるため知らん顔でそのまま進んでしまいます。そのうち「林道」から「林道跡地」みたいな感じになりますが、気にせずすすんでいました。 ところがどっこい、ふとYAMAPを確認すると、思いっきりルートから外れているではありませんか。おまけにちょうど小寺山山頂近辺の斜面下をウロウロしており、このまま進むとどこに着くのやらわかったものではありません。「しゃあねぇなぁ、来た道を戻るか... ん?待てよ?」そう、奇しくもここは小寺山の山頂直下。と、いうことは?そう、「直登すればええやんけ」という天啓が下ります。基本的に斜面は切れたっており取り付けるような箇所はありませんが、ちょっと進むとなんとか登れそうな箇所を発見。とりあえず一番標高が高そうなポイントに向かってよじ登っていきます。 が、甘かった。例によってアメリカンスイーツ並みに甘かった。とにかくキツイ。何がきついかというと、まずもちろん傾斜がキツイ、更に暑さもキツけりゃ足もキツイ。これなら戻ったほうが楽だったんじゃないのか?直登しようなんて言い出したのはどこのアンポンタンな人物だ?見つけたら足元の枝でビジビシ殴ってやりたい。 ... だが、少し考えてみるとその人物は私であるような気もしてきたので、速やかに菩薩モードに移行。「よいよい、人間だれしも過ちはあるもんじゃ、これを糧とし精進することこそが仏の道じゃよ。善き哉、善き哉」とガッツリ自分を甘やかします。とはいえそれで道が楽になる訳なんぞなく、暑さで即死寸前になりつつ、完全にゾンビのようになって小寺山にご到着です。なんと、とんでもなく快適な尾根道じゃねーか、さっきまでの林道に見せかけた凸凹道は何じゃったの? 「ぬっ、ふっ、ふ、これならここから先は素敵快適な尾根道歩きじゃわい、おっさん腕が鳴るワイ」と、調子こいてウキウキ進みますが、5秒で掌返し。「いや、暑すぎじゃろ、このペースで歩いてもこの暑さとかおかしい、この一帯だけ異常気象なんじゃねーのか?」と、ありえもしない妄想をしつつ歩いていきます。でも、道はええんですよねぇ、ここ。尾根道自体はすごく気持ちが良くて、涼しい時期に歩きたいもんです。そんなこんなで道中ブルジョワランチをむしゃむしゃやりつつ大寺山、三ツ森北峰を超えていくわけですが、とにかくこの辺りの暑さがおかしい、完全に常軌を逸しておる。風速0m/sでとにかく暑いのです。数歩進むだけで心拍数と尿酸値が鰻のぼりになり、あまりの暑さに5分毎に休憩を入れる始末。 そうこうしているうちに、足の調子もアレな感じが増してきました。困ったザマス、と思っていると尾名手峠という開けた場所に出てきました。そしてここで朗報が!なんと、風が吹いているではありませんか!もうすっかり絶滅してしまったとまで言われた伝説の存在、「風」は実在したのです。そう、これじゃよ、これ、これなんじゃよ。森の中に腰を下ろしてゆっくりと風に吹かれるこの瞬間。この10分間のためだけに今日は朝から歩いていた、と言っても過言ではないでしょう。いや、過言ですが。 最高の気分に浸ったところで、ここから下山できるナイスなルートがある模様。YAMAPには載っていないルートですが、見るからに麻生山からの下山ルートに合流する感じです。このええ気分のまま一気にトンズラしてしまうのが良かでしょう。ということで、元気に麻生山に向かいます。ほんのちょっぴりふしぎ。 い、いや、これはみんなそうするでしょう、直接下っても麻生山によって下ってもどうせ同じ道に入るんですよ?ほんならついでに山に行っとこか、となるのはそりゃあ仕方がないでしょう。つーか、麻生山までの道が涼しい?だと?なんと、最後の最後にご褒美ルートが待ち構えておりました。傾斜も緩やかなので気持ちよさMAX。足を庇いつつノンビリ歩いて麻生山に到着です。 「この涼しさなら権現山に行っても大丈夫なんじゃないか?」という思いが湧いてきます。そう、ここから先は超快適な道であることがわかっておるのです。が、そこまで行ってしまうと帰りのルートは... この時間なら扇山経由か?などとアレコレ頭に浮かびますが、どうも方角的に全く風の通らないルートしかなさそう。下山後に駅までバスに乗ることを考えてもあまり攻めた時間はマズイ、ということで涙をのんで麻生山からトンズラと洒落込み、この先は涼しくなってから戻ってくることにします。で、この下りルートがまたナイスな道なわけですよ、広い尾根をゆったりと下っていきます。足元もしっかりしておりあるきやすさ抜群。最高の気分で下り... 「アツすぎじゃろがい」 予想通り、下山ルートは激アツとなっております。権現山経由で扇山を目指さなくてよかったワイ。例によって1ミクロンも風が吹かない中、体温をあげないようゆっくりと進みます。結構足も痛みが出てきていますが、まあ、ゆっくり歩けば周囲にバレない感じで歩けそうです。そんなこんなで山を下り、サンダルにドレスアップして快適にバス停に向かいます。程なく到着。 「終バスはもう行っちゃいましたが、何か?」 ん?久しぶりすぎてバスの時刻表の見方を間違えたかな?ボトルからグイッと水を飲み、深呼吸をして再確認。 「いや、だからバスはもうないのよ?」 おかしい... こんなはずはない.... やっぱり眩しいと視界がアレやな、ということでサングラスを取り出しスチャっと装着。これでええやろ、どれどれ? 「もうバスはねぇ、っつってんだろうが、この○○野郎!」 どうやらもうバスがない可能性がゼロではないご様子。あと十数時間待っていれば次のバスが来るようですが、ちょっと時間がかかり過ぎかな?とはいえ足の調子がアレなのでここから歩いて戻るのはご法度。と、いうことでタクシーを... いや、アホか。そんな贅沢品など利用したら完全に破産するわ、来週早々銀行強盗でニュースを賑やかすことになってしまうやんけ。そしてこの日、山梨県の片隅で「暑いアツい」つぶやき、足を引きずりながらヨチヨチと歩き続ける謎の生物が目撃されたとかなんとか。そのうち大月駅についたので、電車に乗ってトンズラしました。
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