活動データ
タイム
08:07
距離
10.6km
のぼり
1417m
くだり
1432m
活動詳細
すべて見る「人生は、やる気さえあればどんな不可能なことでも可能に出来る」 Mr.富士山 實川 欣伸さんより ネルギガンテが、あれだけ興味津々に聞き入れる姿を見るのは初めてだった。 “俺もたまには雲海を見てみたい”と言うクシャルダオラの要望があり、日本で季節問わず雲海を見る確率の極めて高い場所と言えば富士山しか考えられないと見て、ネルギガンテ、テオ・テスカトル、クシャルダオラの計3頭の古龍と共に挑んでみた。 今までは完全な山開き後若しくは七夕の前後のように概ね7月に登っていたが、今回は長梅雨の予定もあり、ちょうど夏至である6/21が晴れであった為、決行に至った。 駿河湾の街並みがまだあかりを灯している早朝に登り始める。 宝永山の爆裂火口を横目に、鱗雲の切れ間から薄明光線が差してくる。大昔の人々はこれを、死後の世界にあると言われる極楽浄土に繋がる唯一の道が富士山であると例えたのだろうか……。 宝永山が遥か眼下に見えた時、駿河湾の水平線は美しく湾曲している。地球が丸い星であることを実感できた。 9.5合目を過ぎた辺りから巨大な残雪が姿を現す。 このまま直登するのは危険と判断し、ブルドーザー専用管理道路を借りることにした。 三島岳を横切り、遂に富士山頂上へ着く。 ぽっかりと空いた大内院は大自然の恐ろしさをそのまま訴えかけてくるようだ…….。 そして、最後に待ち受ける難所「馬の背」。 日本で最も高い剣ヶ峯へ辿り着くためにはお鉢巡り縦走路のこの高低差80mはあろうかと言う坂を登らなければならない。 冷たく強い風が頬を撫でるように吹き付ける。 眼下には雲海を隔てて静岡県の街並みが輝き、万年雪を湛えた大内院が数百mにわたって鋭く切れ落ちていた。 笑う足に鞭を打ち、辿り着いた日本国最高地点。 これが本当に梅雨なのかと言うほどの限りない空と四方を埋め尽くす雲海と島のように聳え立つ日本アルプス。 古龍3頭は今までにみたことのないまさに日本一の絶景をしかと目に焼き付けた。 日が暮れないうちに下る。ある程度覚悟していたもののやはり高山病が出て来た。 頭が痛く、わずがなからに吐き気も出てきた。 早く酸素が濃くなってくる7合目辺りになんとしても辿り着きたいと思い駆け下りる。 永遠に続く砂礫の道が雲海に飲み込まれ、純白と静寂の世界に変わった時、ネルギガンテの目の前に……。 富士山に通算2000回以上登頂を果たしたMr.富士山こと實川 欣伸さん。 世界七大陸最高峰完全制覇を目指すべく機会があれば富士山に登るとの事。古龍達も自分もそれだけでなく、人生観や山岳遭難の体験談などを聞くことができた。 そうこうするうちに5合目へ辿り着く。 ネルギガンテにとって最高に充実した1日だった。
もしも不適切なコンテンツをお見かけした場合はお知らせください。